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2004年06月13日
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カテゴリ: Essay
 何十年ぶりだろう。
 漆黒の闇を乱舞する蛍を見たのは…。
 ひとつ、ふたつ、みっつ。
 目で追うとすっと消えて、また、別な場所で黄色の光を放つ。
 いつまでも、いつまでも飽きないで、じっと闇の中で目を凝らした。

 幼い頃、竹箒を持って行った蛍狩り。
 すっと空中を掃くと、無数の蛍が箒に止まる。湿らせたヨモギを入れた虫かごに、捕獲した蛍を何匹も押し込んだ。闇の中を、まるで懐中電灯のように照らしながら家路を急いだものだ。蚊帳をつった部屋に蛍を放し、ちかちかと光る蛍を見るのが、何より嬉しかった。でも、どんなに元気な蛍でも、翌日の夜までの命はなかったから、飽きもせずまた次の夜も箒を片手に蛍狩りへ行ったっけ…。
 そんなことを思い出しながら、目の前の蛍に思いを馳せた。

 しばらく佇んでいるうちに、蛍は眠ったのだろうか。
 ひとつ、ふたつと消えて、辺りは再び漆黒の闇となった。

 ***************************

 梅雨空を見上げているうちに、急に紫陽花を見たくなった。
 どうやら、雨は降らないらしいので、デジカメ片手に鎌倉へ行くことにした。
 長女とその彼氏も同行するというので、三人で電車にとび乗った。

 北鎌倉で下車。 
 彼は、この季節には初めてだと言うので、紫陽花寺で有名な、明月院へ向ったが、ものすごい人、ヒト、ひとである。
 きっと紫陽花の数より多くの、人の頭を眺めることになるのだろう。よほど引き返そうかと思ったが、ひとまず山門をくぐった。
「わおー」

「思った以上に素晴らしい。来て正解でしたよ。お母さん」
「そう?」
 わたしは、とりあえずほっと胸を撫で下ろした。
 境内にある色トリドリの紫陽花や夏椿(沙羅双樹)を堪能し、もう一つの紫陽花寺、成就院へと向かった。


 切り通しを横切って石段を頂上まで登ると、眼下に広がる由比ガ浜をバックに、カラフルな紫陽花が続いていた。
「わおーわおー」
 また、彼が吠えた。
「素晴らしい!明月院も良かったけれど、こっちの方が僕の好みですよ」
 しきりに、感嘆し娘と叫び合う。
 案内人としては、嬉しい限りである。強制したわけではないけれど、こうして人が感動するとつい嬉しい気持ちになるものだ。
 ついでにもう一つ紹介したくて、そのまま切り通しを下り、長谷寺方面へ向かったが、残念ながら、すでに閉門していた。 

 長谷寺の紫陽花も中々素晴らしいのである。
 でも、二つの紫陽花寺を回って充分堪能できたので、長谷の紫陽花は来年のお楽しみ、ということで諦めてもらった。

 家に戻って、お疲れ様のビールが旨かったのは、言うまでも無い。


yuigahamaajisai2ooajisai

6/13 撮影 by sion














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最終更新日  2004年06月14日 00時27分03秒
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