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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第5話「錦覓への恋文」洗塵(センジン)殿に手紙が届いた。錦覓(ジンミー)はいつもの火神への恋文だと思って旭鳳(キョクホウ)に渡したが、実は自分に宛てた手紙だと分かる。それは先日、姻縁(インエン)府で出くわした紫気(シキ)星使の妹・月孛(ゲッパイ)からだった。すると月孛が恋文の返事を聞くため、錦覓に会いにやって来る。情愛を知らない錦覓は月孛の真意が分からず、これまでで最高の手紙だったと月孛の気持ちを受け入れてしまう。錦覓が楽しみにしていた端午節。栖梧(セイゴ)宮でもちまきが振る舞われ、机の下に隠れていた錦覓は20個ほど手に入れることに成功した。しかし残念ながら全て1年霊力のちまきで、大王ちまきがない。(屮≧ꇴ≦)屮<マジか?!20個も食べたのに当たりがないなんてーっ!錦覓の落胆振りを見た了聴(リョウテイ)は失笑し、まだ大王ちまきを食べたという話は聞いていないと教えた。さすがにちまきは残っていないが、火神に頼まれて1つだけ届けたという。錦覓は急いで洗塵殿へ駆けつけると、旭鳳はまだちまきを食べていなかった。そこでこのちまきは不味いと吹き込んで取り上げ、代わりにお焼きを作ると言って飛び出して行く。錦覓は早速、仮山の影で大王ちまきを頬張ると、全身に500年の霊力がみなぎるのが分かった。すると待ちくたびれた旭鳳が中庭にやって来る。錦覓はそれほどお焼きが好きではない旭鳳に別の物を準備したと伝え、花のない木に仙術を放った。「鳳凰のあなたにお礼として贈るわ、″鳳凰花″って言うのよ」鳳凰花は2季咲きの花で、1季目に縁が訪れ2季目には散るが、仙術で永遠に散らないようにしたという。栖梧宮に九曜星宮の軽都(ケイト)が縁談の申し込みにやって来た。ちょうど旭鳳に会いに来た鳥族公主・穂禾(スイカ)は何の冗談かと割って入ったが、縁談といっても相手は錦覓だという。軽都は月孛と錦覓が両思いだと誤解し、すぐにでも2人の婚礼を行いたいと言った。しかし旭鳳は錦覓に月孛を娶ることはできないと断り、錦覓の髪からかんざしを抜いて見せる。すると仙術が解けて錦覓は美しい娘の姿に戻った。「鎖霊(サレイ)のかんざしのせいで皆は勘違いをしていたのだ ここに出入りしやすいよう男の身なりをさせたが、そのせいでこのようなことに…すまなかった」こうして錦覓の縁談はなくなったが、錦覓はなぜ自分も知らないかんざしの秘密を旭鳳が知っていたのか不思議だった。月下(ゲッカ)仙人は錦覓が本来は女子だと知って喜んだ。そこで姻縁(インエン)府に衣を用意すると、錦覓は葡萄色ではなく紅色の一枚を選ぶ。早速、衣をまとった錦覓、するとかつての花神がそうであったように比類なき美しさを放った。月下仙人は錦覓の妖艶さに息を飲み、旭鳳も顔に出さずとも喜ぶはずだと教える。( ・ノェ・)<喜ばせれば待遇が上がるぞ!(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン旭鳳と穂禾が庭園で話していると、ちょうど姻縁府を出た錦覓と出くわした。思わずその美しさに目を見張る旭鳳、しかし穂禾にとって錦覓の美しさは脅威でしかなかった。旭鳳は錦覓の魅力が仙童に悪影響を及ぼすことを危惧し、やはりかんざしをつけるよう命じた。錦覓は男装した自分が旭鳳を差し置いて求婚されてしまい、旭鳳の面子を潰してしまったと詫びたが、ここで踏ん張って霊力をもらわねばならない。(๑❛ᴗ❛๑)<着替えたのは霊力を…じゃない、あなたのためよ?これを着たら喜ぶかと思って!旭鳳は錦覓が自分のために衣を着替えたと知り、自分のことが好きなのだと勘違いした。機嫌を良くした旭鳳は7日後に姻縁府で戯劇があると教え、用がなければ行ってもいいと許す。錦覓は喜んだが、旭鳳には来ないで欲しいと言った。(๑ŏ _ ŏ)<だって仙女たちが殿下に群がるでしょう?(  ̄꒳ ̄)oO(お、これはもしや嫉妬か?)(私の座る場所がなくなるもん)Oo(ŏ _ ŏ๑)旭鳳は月下仙人の入れ知恵とも知らず錦覓の気持ちを誤解し、これまでの戦功を自慢することにした。そこで棚の中にしまってある戦利品を見せたが、錦覓は妖魔たちの頭や尾、牙などを見て呆然となる。錦覓の表情を見た旭鳳はてっきり感心しているのだと思ったが、実は錦覓は旭鳳に脅されていると怯えていた。(((;꒪ꈊ꒪;)))oO(明らかに見せしめよ~!結局、旭鳳はかんざしを釈霊(シャクレイ)袋にしまい、錦覓が女子のままでいることを認めた。すると錦覓は旭鳳がやはり六界一の美男の座を守りたいのだと誤解してしまう。∫ ー̀ωー́ )<小っちゃい鳥よ~ったく花界から食料を止められた穂禾はついに天后に助けを求めた。花界を怒らせた経緯を説明、すぐ解決できると思ったが、拷問しても精霊をさらった鳥は見つけられなかったという。花界と確執がある天后は激怒し、決して頭を下げるなと言った。「八大穀倉を開放する!」すると天后は長芳主がなぜそこまでしてその精霊にこだわるのか怪しみ、内密に調べて報告するよう命じた。花界が鳥族へ食料を止めたため、鳥族から鶏をもらっている月下仙人は空腹に堪え兼ねていた。何も知らなかった錦覓は驚いたが、まさか自分が原因だとは気づくはずもない。すると姻縁府に突如として老胡(ロウコ)が現れた。老胡は月下仙人に長芳主に追い出されたと泣きついていたが、ふとそこにいる仙女に気づく。「?こちらの仙女は…」「私よ?小葡萄よ!」「小淘淘?!」老胡は錦覓を見つけて大喜び、すぐ帰ることにしたが、月下仙人は旭鳳の嫁なので渡せないと止めた。驚いた老胡は錦覓が狐狸の赤い糸を火神に結んでしまったと早合点、すぐ太上老君(タイジョウロウクン)から宝剣を借りて赤い糸を切るという。しかし錦覓は法術を学んでいるだけだと安心させた。老胡はとにかく早くしないと花界と鳥族のいずれかが滅びると焦り、錦覓を連れて姿を消してしまう。月下仙人は2人を追いかけ、門前で何とか錦覓を引き止めた。それにしてもなぜ長公主が錦覓をここまで大事にするのだろうか。月下仙人は何か怪しいと気づいたが、その時、突然、妖魔・窮奇(キュウキ)が現れる。錦覓は親友の肉肉(ローロー)を殺した憎き敵だと気づき、無謀にも突撃して行った。錦覓は窮奇の翼に吹き飛ばされた。運良く月下仙人と老胡が受け止めたものの、もやは絶体絶命の3人。そこへ夜神・潤玉(ジュンギョク)が駆けつけ、窮奇と激しい攻防となる。やがて錦覓は潤玉の助太刀に向かったが、かえって潤玉の気が散ってしまう。窮奇は一瞬の隙を突いて潤玉を吹き飛ばし、その間に錦覓に襲いかかった。しかし危ないところで窮奇の胸に鳳翎箭(ホウレイセン)が直撃する。それは兵の訓練から戻って来た旭鳳の放った矢だった。窮奇は下界に落下したと思われたが、驚いたことに再び姿を現した。兵士たちは次々と襲われ、旭鳳が再び放った鳳翎箭も効果がない。旭鳳は仕方なく剣を抜いて戦いを挑むが…。つづく‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/››ジンミーからの雲さんからのジンミー…ってちょっと!( ๑≧ꇴ≦)
2019.06.08
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第4話「旧友との再会」錦覓(ジンミー)と彦祐(ゲンユウ)の関係を知って面白くない火神・旭鳳(キョクホウ)。そこで彦佑に500年分もの霊力を渡し、今後は錦覓につきまとうなと釘を刺して追い返した。何も知らずにすやすや眠っている錦覓…。旭鳳はその寝顔を見ながら、霊力は低くても友が多いと感心した。天后は同じ鳥族の穂禾(スイカ)を寵愛し、旭鳳に嫁がせようと決めていた。嫡男である旭鳳が天帝の位につけば穂禾が天后となり、全てを引き継げる。天后は穂禾に自分の歓心を買うより、旭鳳と親交を深めるよう急かした。一方、錦覓はひと晩で300年の霊力を回復、すっかり元気になっていた。どうやら自分も徐々に成長していると自信を持つ錦覓、何とか1日も早く霊力をためて多肉仙を生き返らせたい。そこで手っ取り早くあの鳳凰から霊力をもらえないものかと考えた。聞いたところによると旭鳳は年は若いが歴代の火神の中でも最強の霊力だという。錦覓は旭鳳の歓心を買って霊力をもらおうと考えたが、全く相手にされなかった。その代わり旭鳳は霊力を高めるコツなら教えてやると告げ、自分の仙童として修行させることにする。しかし旭鳳の指導は厳しく、仙童としての雑務をこなしながら、同時に修行しなくてはならなかった。その頃、花界の芳主たちは鼠仙(ソセン)から同盟を結ばないかと持ちかけられていた。しかし長芳主・牡丹(ボタン)は花神の遺訓によりもめ事には関わらないと断り、花神の敵は自分たちで討つと言って帰ってしまう。錦覓は次第に女性らしい体つきになり、なぜ胸が膨らんできたのか分からず戸惑っていた。そんな中、穂禾は冷たい旭鳳を振り向かせるため、錦覓に近づく。錦覓は穂禾から100年の霊力をもらうと、喜んで旭鳳との仲を取り持つと約束した。一方、旭鳳は側近・燎原君(リョウゲンクン)に黒衣の男を調べさせていた。まだ調査中ではあったが、最近、水神の居所である洛湘(ラクショウ)府の近くに姿を現したという。隠遁生活の長い水神と黒衣の男、一体どんな関係があるのだろうか。錦覓は旭鳳と穂禾を接近させたいが、旭鳳に全くその気がなかった。そこで姻縁府の月下(ゲッカ)仙人を頼ることにする。穂禾の名前は伏せ、ある友人が仙人に恋をしたが、その仙人が友人に冷たくて偉そうだと相談した。「その仙人が旭鳳みたいに冷たいと?」「そうそうそうそう!」月下仙人は錦覓の恋の悩みだと誤解、そこで新たな″秘蔵の書″を渡し、理念をしっかり叩き込むよう助言した。月下仙人の書物は男女の情愛を描いた秘図だったが、錦覓にとってはただの画集に過ぎなかった。ちょうど幻術の修練で誤って机の足を短くしてしまったことから、この画集を挟んでごまかしておく。しかし旭鳳が秘蔵の書に気づき、なぜこんな書を持っているのかと動揺した。錦覓は旭鳳に秘書を見せるため一気に抜き取り、そのせいで机が急に傾いてしまう。そこに運悪く月下仙人が入って来た。旭鳳を押し倒す形で倒れ込んだ錦覓、そんな2人の体勢を見た月下仙人は自分の指導の賜物だと大喜びで帰ってしまう。「ごゆっくり~!」旭鳳は照れ隠しに急に怒り出し、錦覓に罰として寝ずに修行しろと命じた。∫#˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾うわーん!なんでーっ!その夜、月下仙人は夜神・潤玉(ジュンギョク)を訪ねた。潤玉は久しぶりに顔を合わせた叔父に、昼夜逆転の生活のため疎遠になってしまったと謝罪する。月下仙人は孤独な潤玉を心配して縁談を世話しようとしたが、潤玉は天帝が約束した許嫁がいると断った。しかし洛霖(ラクリン)と臨秀(リンシュウ)は数千年も別居しているため、娘など生まれるはずがない。潤玉も分かっていたが、自分の立場を思えば苦労を承知で妻を迎えるつもりはなかった。「私は長い夜を気ままに楽しく過ごせれば他に望みはありません」すると月下仙人は潤玉の手首に巻かれた赤い糸に気づいた。潤玉はこれだけは叔父を忘れないようにつけておくと取り繕い、姻縁府に新しい仙童が入ったのか聞いてみる。月下仙人はいないと答えたが、ふと思い出して旭鳳の所に錦覓という仙童がいると教えた。花界の芳主・玉蘭(ギョクラン)は一度は長芳主に従って帰ったが、密かに1人で鼠仙に接触した。恩情深い花神にひどい仕打ちをした者は不倶戴天の敵、報復できるならどんな代償も払うという。すると鼠仙は玉蘭を信頼できるか試すため、ある名簿を見せた。「教えて欲しい、この者は誰で父母はどこにいるのか…」それは錦覓の肖像画だった。潤玉は錦覓に会うため栖梧(セイゴ)宮を訪ねた。しかし旭鳳は兄との時間を邪魔されないよう、新しい仙童に暇を出したという。実は幻術の修行と称し7日間も色々な物に変身させられていた錦覓、ちょうどこの時は旭鳳が座っている椅子だった。(๑・᷄ὢ・᷅๑)oO(いつになったら解放してくれるの?誰か私を助けに来て~!錦覓は月下仙人のお陰で旭鳳の幻術から解放された。明後日は30年に1度の徴兵、2人の皇子が兵士に戦術について語らせ、新しい将軍を選ぶという。しかしなぜか応募した兵士たちは片側だけに集まっていた。実は兵士たちの希望は大軍を率いる火神に選ばれることで、戦功もなく嫡男でない夜神は付き添いみたいなものだという。当日も徴兵に夜神は現れず、ただ使いが来るだけだった。錦覓は旭鳳のそばで徴兵を見学していた。しかし兵士たちは訛りが酷く、旭鳳たちは何を言っているのかさっぱり分からない。すると唯一、方言が分かる者がいた。錦覓は小さい頃から書物で六界を勉強していたが、たまたま方言も学んでいたという。旭鳳は錦覓の通訳で優秀な人材を獲得、その功績を称えてある情報を教えてやることにした。数日後に栖梧(セイゴ)宮でも端午節を祝うが、その時にちまきを食べる。人間界のちまきの中身は小豆や卵だが、天界のちまきの中には…「包霊力ーーーっ!」聞けばちまきの中には500年の霊力が入った″大王ちまき″もあるという。これを手に入れられる幸運な仙人は果たして誰なのか?!その頃、璇璣(センキ)宮にひとりの兵士がやって来た。兵士は夜神に仕えたいと懇願したが、潤玉は天后の差し金ではないかと怪しむ。しかしどんなに脅してみても、あきらめる様子はなかった。その頃、魔界では封印された窮奇(キュウキ)が何とか逃げ出そうと暴れていた。すると何者かの声が聞こえてくる。「私の言うことを聞くなら自由の身にしてやる…」「何でも言う通りにする!」花界では牡丹が今夜も眠れずにいた。そこへ長芳主を心配した海棠(カイドウ)がやって来る。錦覓の行方が分からなくなってからと言うもの、牡丹は花神の予言が当たりそうで不安だという。「ジンミーを情で苦しめるのはあの鳥では?」海棠は考えすぎだとなだめ、各所の花と木にも知らせたので消息ならすぐ分かると楽観する。しかし六界には草の生えない場所も多く、牡丹は念のため九重の天や魔界も捜索しようと決めた。そんなある日、旭鳳と修練中の錦覓に手紙が届いた。錦覓はまた火神への恋文だと決めつけ、隣で瞑想する旭鳳に渡したが…つづく(∩≧∀≦∩<だーわんちまき食べたい♪だーわんちまき食べたい♪…皆様、もうすぐ本編だから加油~!(笑
2019.06.07
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第3話「花界からの脱出」天帝は天后の讒言により、火神・旭鳳(キョクホウ)の失踪に夜神・潤玉(ジュンギョク)が関わっていると疑った。潤玉は確かにあの夜、栖梧(セイゴ)宮へ行ったと認め、黒衣の曲者を追ってのことだと釈明する。そもそも水系の潤玉が涅槃の炎に近づくことなどできないが、仕方なく証拠として敵から受けた腕の傷を見せた。一方、親友の肉肉(ローロー)を救うため、ついに天界へやって来た葡萄の精霊・錦覓(ジンミー)。到着早々、花界に落ちて来た鳥がカラスではなく、実は焦げた鳳凰だったと知る。( ๑≧ꇴ≦)しかしこれは嬉しい誤算、神の鳥ならいくらでも仙丹が取れそうだ。旭鳳は夜神が自分の失踪の件で天帝から追及されていると知った。そこで錦覓を残して急いで九霄雲(キュウショウウン)殿へ向かい釈明する。実は涅槃(ネハン)入り中に氷で襲われ未開の地に墜落、刺客を探すうちに帰りが遅れたという。結局、刺客の捕縛はできなかったが、潤玉の関与を完全に否定した。天帝と天后は息子の無事を確認して安堵すると、そこへ急報が届く。昨夜、火神が単身で焱城(エンジョウ)王の陣に赴いて撃退、魔界軍は撤退し、忘川を離れたという。天后はこの功績の褒美に立太子を望んだが、旭鳳は自ら時期尚早だと辞退した。↓焦げ鳳凰コイツッ!潤玉の璇璣(センキ)宮。旭鳳は氷の毒を解いてもらったお返しに兄の腕の傷から火の毒を消した。しかし水系の潤玉と火系の旭鳳は相克(ソウコク)する体質のため無理な治療はできず、しばらく痛みは残ってしまう。それにしても2人を襲った水と火の両方に通ずる敵とは一体、何者なのか。2人は協力して犯人を探すことにしたが、そんな睦まじい兄弟をよく思わない者がいた。紫方雲(シホウウン)宮に仮面をつけた黒衣の男が現れた。「火神殿下は夜神を疑わず、治療しています…悪感情は抱いておられぬようです」天后は潤玉を警戒しない旭鳳に苛立ちながら、男に潤玉の動きを監視するよう命じた。その頃、錦覓はひとり天宮を散策していた。これと言って珍しい物はなかったが、天界は道もよく見えないほど仙気が濃い。そのうちやっと花を見つけて摘んでみると、なぜか触った途端に煙となって消えてしまう。結局、栖梧宮の中庭に戻ったが、花が一輪もないのでつまらなかった。すると錦覓は草葉の陰で昼寝をしている白狐を発見する。「(ナデナデ)ふわふわしててとっても可愛い~」しかしその白狐は月下(ゲッカ)仙人、旭鳳の叔父だった。狐狸の化身・月下仙人は見慣れぬ少年にどこの仙童かと聞いた。そこで錦覓は名を名乗り、仙童ではなく″焦げ鳳凰″の恩人だと教える。月下仙人は旭鳳と少年の出会いに興味津々、早速、話を聞かせて欲しいと頼んだ。(´⊙౪⊙)<なんと!絶体絶命の皇子、それを救った美少年、湧き水で溺れた皇子に人工呼吸まで~♡月下仙人は戯曲のような話に大喜びだったが、錦覓が女子なら旭鳳もさぞハマったことだろうと残念がった。男女の区別を知らない錦覓、旭鳳から女子と言われたのに今度は男装のせいで少年と間違われ、結局、自分がどちらなのか分からなくなってしまう。そこへ旭鳳が戻って来た。錦覓は外見が若いままの月下仙人が旭鳳の叔父だと聞いて驚きを隠せない。すると月下仙人が旭鳳に″錦覓″を側室にしてはどうかと勧めたことから、ようやく旭鳳は葡萄の精霊の名が″錦覓″だと知った。月下仙人は錦覓が気に入り、姻縁(インエン)府へ連れて行った。突如、現れた美少年に仙女たちは大興奮、月下仙人も姻縁府の方が栖梧宮より楽しいと勧誘する。しかし情愛を断たれている錦覓は縁結びなど興味がなく、それより大羅金仙(ダイラキンセン)の居場所を知りたいと言った。実は大羅金仙は階層、月下仙人はどの大羅金仙なのか確認する。錦覓は多肉を出し、この子をよみがえらせてくれる人だと訴えたが、月下仙人は無駄だと言った。「万物の化生は輪廻の中にある、天帝でも変えられぬ定めなのだ…」錦覓は撲哧君(ボクセキクン)に騙されたと気づいて落胆したが、月下仙人はここで修行すれば友を救えるかもしれないと引き止める。すると錦覓は確かに霊力をためなくてはならないと思い出し、姻縁府にしばらく残ると決めた。旭鳳は葡萄を食べようとして、ふと錦覓を思い出した。仙童の話では錦覓は姻縁府に出入りしており、人気者だという。旭鳳は錦覓が階級をねつ造して″半仙″として振舞っていると知ったが、そのまま放っておいた。錦覓は月下仙人の仕事を手伝いながら、天宮で花を摘むとなぜか消えてしまうと話した。すると月下仙人がその理由を教えてくれる。実は数千年前、天帝と花神の間にとてつもないわだかまりができた。花神は怒りのあまり天界の草花を枯らし、それ以来、天界は不毛の地となってしまう。天帝は仕方なく雲で幻の花を作ったが、その花は偽物のため、摘むと途端に煙と化して消えるのだ。月下仙人は美丈夫な天帝と比類ない美貌の持ち主の花神の愛の物語だとうっとり〜。しかし錦覓は霊力が増えないなら愛など面倒なだけだと一蹴した。「男女の愛というものはこの世で最も美しい真実なのだぞ~!」呆れた月下仙人は秘蔵の愛の書[天香秘図(テンコウヒズ)]を渡し、霊力も増えると吹き込んで読ませることにした。錦覓は届け物の途中、偶然、川辺でくつろぐ潤玉を見かけた。様子を見に行ってみると、夢を食べる神獣・魘獣(エンジュウ)が主人を守ろうとして飛びかかって来る。錦覓は咄嗟に避けたが、かんざしが外れて長い髪がばっさり落ちた。潤玉は川に浸していた龍の尾を消して立ち上がり、美しい娘に魘獣の非礼を詫びる。「いいの、よく見たら可愛い鹿ね~短気だけど(ボソッ さっき見えたけど、あなたの尻尾とても立派ね~」どこかとんちんかんな錦覓、しかし潤玉は心が和んで優しい笑顔になった。「私は潤玉、君の名は?」「私はジンミー(魘獣にも)ジンミーよ」すると錦覓は記念に赤い糸を潤玉に贈り、届け物に戻ることにする。潤玉は落ちていたかんざしを拾って返すと、髪をまとめながら去っていく錦覓の後ろ姿を見送った。錦覓が姻縁府の赤い糸で作る仙花は大評判となった。すると火神の従者・了聴(リョウテイ)が現れ、自分にも花を作って欲しいと頼む。その対価はなんと800年に1つしか生まれないという朱雀の卵、しかも2つで300年の霊力が得られるという。「花がいるのね?いくつでも作ってあげる!」しかし朱雀のゆで卵を食べた錦覓は、激しい腹痛に見舞われた。知らせを聞いた旭鳳は姻縁府に駆けつけ、すぐ錦覓を連れ帰った。旭鳳は霊力で治療し、そのまま火州(カシュウ)殿で錦覓を休ませることにする。錦覓はかなり霊力が減ってしまったと落胆したが、旭鳳は煙になるところだったと叱った。水しか養えない陰寒の体質でありながら、よりによって火の属性である朱雀の卵を食べるとは…。下界の撲哧君こと彦佑(ゲンユウ)は、錦覓からもらった霊力の異変で錦覓に何かあったと気付いた。そこで深夜、こっそり火州殿に侵入したが、旭鳳に見つかってしまう。「神仙が嫌になり下界で妖怪になったお前が夜更けに侵入するとは、まるで盗人だな」「天界が恋しくなってね~葡萄の精霊・錦覓も(チラッ」すると彦佑は錦覓とかれこれ1000年の付き合いになると自慢し、実は1000年の霊力の貸しがあって100年ごとに錦覓から霊力を返してもらっていると教えた。面白くない旭鳳は彦佑を追い返そうとしたが、彦佑は錦覓が干し葡萄になってもいいのかと脅す。確かに錦覓には火系の旭鳳より水系の彦佑の力が必要だった。旭鳳が彦佑と一緒に寝殿に入ってみると、錦覓は肉肉と襲われた時の夢を見てうなされていた。彦佑は蕭を吹いて見事に錦覓を落ち着かせ、立場が無い旭鳳。しかしその時、錦覓がふいに″鳳凰″とつぶやく。実は錦覓の夢の中では旭鳳が救世主として登場していた。(  ̄꒳ ̄)フン (,,Ծ‸Ծ,,)./ 旭鳳は彦佑に錦覓の霊力など必要ないと分かっていた。何か下心があると疑った旭鳳は、自分の庇護の下にいる錦覓に手を出さないよう釘を刺す。つづく(  ̄꒳ ̄)<美丈夫な天帝と比類ない美貌の持ち主の花神…″美丈夫な天帝″と″比類ない美貌の持ち主の花神″…大事なことなので2回言いましたよ~w
2019.06.06
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第2話「迷い込んだ鳥」花界に落下した天界の火神・旭鳳(キョクホウ)。葡萄の精霊に助けられたが、この無邪気で礼儀を知らない錦覓(ジンミー)に憤慨して出て行くことにする。しかし錦覓はその前に恩を返せと迫り、天界に連れて行って欲しいと頼んだ。呆れた旭鳳はそこから飛び去ろうとしたが、錦覓が逃すまいと金袍の裾をつかみ、引っ張ってしまう。体力が戻っていない旭鳳はそのまま湧き水に落下、錦覓は唖然とした。(๑°⌓°๑)<高い法力の持ち主だと思ったのに…旭鳳は慌てて湧水から出ようとしたが、運悪く芳主たちがやって来た。錦覓は咄嗟に旭鳳の頭を蹴り飛ばして沈ませると、何食わぬ顔で足を洗う。実は芳主たちは水鏡の結界を破った憎き鳥を探していた。旭鳳は醴泉院(レイセンイン)で目が覚めた。錦覓は危うく海棠(カイドウ)芳主に捕まるところだったと教え、恩着せがましく言った。「″滴水之恩 当涌泉相報″って句があるでしょう?(一滴の水の恩でも涌泉をもって報いるという意) 私はあなたに4滴も香蜜をあげたうえに2回も命を救ってあげた」そこで錦覓は天界に連れて行ってくれたらこの恩を帳消しにできると迫る。旭鳳はこの精霊なら安全だと気づき、回復するまで休んで行こうと決めた。<あさって出発だ! ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆↓「鳥は果実を食うんだぞ~」とからかわれるの図その頃、魔界にも旭鳳の行方不明の噂が届いていた。火神がいなければ当然、天界の戦力が落ちている。覇権を狙う固城(コジョウ)王はまさに今が攻め込む時だと煽った。魔尊(マソン)・焱城(エンジョウ)王は六部(リクブ)にそれぞれ2万の兵を集め、10日後に忘川(ボウセン)に集結するよう命じる。一方、天界では旭鳳の捜索が難航していた。苛立ちを隠せない天后はこの機会を利用し、旭鳳が戻ったら皇太子に立てて欲しいと懇願する。旭鳳は嫡男であり、戦功や信頼も十分のはずだ。しかし天帝は立太子と失踪は関係ないと難色を示し、大殿を出て行ってしまう。実は燎原君(リョウゲンクン)からあの夜のことを聞いた天后は夜神・潤玉(ジュンギョク)を疑っていた。旭鳳は約束通り葡萄の精霊を天界に連れて行くことにした。そこで法術で錦覓を小さくすると、袂に入れて出立する。その頃、芳主たちは鳥の落下で壊れた水鏡の結界を直していた。これで安心して暮らせますね>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ<でも例の鳥が見つかってないわ~とその時、芳主たちの目の前で鳥が新しい結界を壊して飛び出して行った。ガーー(((꒪ȏ꒪;)꒪ȏ꒪;)꒪ȏ꒪;(꒪ȏ꒪;)꒪ȏ꒪;)))ーーン!激怒した海堂芳主は憎き鳥を追いかけた。旭鳳は仕方なく手合わせしたが、海堂芳主もまさか相手が火神だと思うまい。一方、長芳主・牡丹(ボタン)は醴泉院にいた。しかし錦覓の姿がなく、寝台で黒い羽を見つける。「天后は鳥族の前首領だったけれど、花界と不仲とは言えこんなことはさせないはず…まさか…」その時、旭鳳の火術で散々な目に遭った海堂芳主が戻って来た。長芳主は炭で汚れた海堂芳主の哀れな姿を見て、鳥族は確かに″火″に属していると漏らす。「今の首領・穂禾(スイカ)は火術が得意、あの鳥は穂禾の差し金ね」長芳主は鳥族が錦覓をさらったと誤解した。翼渺洲(ヨクビョウシュウ)に花界の牡丹が現れた。急な来襲に門衛は応戦したが、そこへ穂禾がやって来る。牡丹はひとまず手を止め、花界に鳥が来て精霊を連れ去り、芳主に痛手を負わせたと教えた。穂禾は素直に雀霊(ジャクレイ)に取り調べるよう命じたが、その時、九霄雲(キュウショウウン)殿の使いが急報を知らせる。火神の失踪に乗じ、魔界が天界を討たんと挙兵したというのだ。一刻を争う事態に穂禾はすぐ出かけることにしたが、牡丹は自分の件が先だと譲らない。結局、2人は争いとなり、牡丹は穂禾の一撃を受けてしまう。「お許しを…後日、改めて百花宮にうかがいます」牡丹は穂禾の穂雨扇(スイウセン)の一撃を受け、花界に戻った。回復するまで閉関しなくてはならず、牡丹はその前に厳命しておく。「鳥族には食料を渡さぬこと、ジンミーを返さぬ限り食料の提供を断固として拒否する!」その頃、すっかり乗り物酔いでバテていた錦覓は、おかしな臭いで目が覚めた。実はちょうど天界と魔界の境となる忘川の上を飛んでいるため、魔界の邪気が臭っているという。それにしてもなぜか今日は邪気が強い。旭鳳は気になって魔界を見下ろすと、かなりの大軍が集結しているのが見えた。<ちょうどいい、世間を見せてやろう(^ꇴ^)<はぉ!天界に攻め込むべく大軍を集めた魔尊・焱城王。しかし卞城(ベンジョウ)王だけは出兵に反対し、休戦の盟約を破れば信頼を失うと説得した。すると固城王が卞城王は火神と親交を深めているという噂があり、敵と内通していると讒言する。激怒した焱城王は裏切り者の遺体を八つ裂きにして忘川に沈めろと命じたが、そこに卞城公主・鎏英(リュウエイ)が現れた。鎏英は父の代わりに戦への参加を表明、先鋒隊を任される。その時、突然、鳳凰が現れた。魔界は騒然となった。魔界三王は避難訓練wみたいなものだとごまかしたが、旭鳳は挙兵を命じる声が上空まで聞こえていたと教える。そもそも天界と魔界は忘川を境とし、不戦の盟約を結んでいた。旭鳳はお仕置きとばかりに鳳翎箭(ホウレイセン)を放つと、矢はまっすぐ固城王に飛んで行く。驚いた固城王は咄嗟に卞城王の背中を押して逃げたが、鎏英が瞬時に鞭で矢を阻止し父を守った。すると鎏英はこの機会に火神と手合わせしたいと申し出る。旭鳳は女とは戦わないと断ったが、鎏英の熱意に負けて受け身のみで相手になった。固城王はどさくさ紛れに火神を生け捕りにしようと提案した。しかし卞城王は危険だと警告し、そもそも行方不明の話自体が罠だったのではないかといぶかしむ。これにはさすがに魔尊も賛同せず、読みを誤れば自分たちが全滅だと言った。その時、ちょうど旭鳳が鎏英の鞭を取り上げ、手合わせが終わる。どうやら勇気があるのは美女1人のようだ。旭鳳は天界の掟が厳しいので自分は挙兵できないが、魔界から攻めてくるなら歓迎すると言って去ってしまう。鎏英は見送りながら、父に火神はどこか暮辞(ボジ)に似ていたと話した。「また戦ってみたいわ」一方、九霄雲殿では魔界の挙兵に伴い、潤玉の初陣が決まった。しかし天后は天帝に涅槃(ネハン)入りの場に落ちていたという氷凌(ヒョウリョウ)を渡す。天界でこれほどの水系法術を操れる者はただ1人、潤玉だった。天帝は旭鳳を襲ったのが潤玉だと疑い、すぐに連行させる。すると問い詰められた潤玉は確かにあの夜、栖梧(セイゴ)宮へ行ったと認めた。その頃、天界に戻った旭鳳は栖梧宮にいた。ちょうど中庭で旭鳳の消息を聞いていた穂禾は旭鳳の無事な姿に安堵する。「一体、どこにおられたのです?」「未開の地だ、なかなか興味深くて長居をしてしまった」その時、穂禾は旭鳳の袂の中に妖怪の気配を感じ、法術を放って弾き飛ばした。錦覓は袂から転がり落ちて元の大きさに戻った。慌てた錦覓は葡萄の精霊だと誤解を解き、こう見えても旭鳳の命の恩人だと訴える。穂禾は精霊を怪しんだが、旭鳳はなぜか楽しそうに見えた。そこで殿下の恩人に感謝の印として100年の霊力がつくという貴重な丸薬を贈る。錦覓は喜んで早速、頬張ると、そこへ燎原君が駆けつけた。< 涅槃入りからの再生、お喜び申し上げます!「ん?涅槃入りって言った?」錦覓はそこでようやくカラスが鳳凰だと知る。(※鳳凰涅槃)つづくおさらい●花界錦覓(ジンミー) 葡萄の精、本当は花神の娘牡丹(ボタン) 花界長芳主海棠(カイドウ) 花界芳主老胡(ロウコ) 胡蘿蔔(コラフ/ニンジン)仙連翹(レンキョウ) ジンミーの親友●天界天帝 九霄雲殿の主天后 鳥族前首領旭鳳(キョクホウ) 火神、天帝の二皇子燎原君(リョウゲンクン) 旭鳳の側近潤玉(ジュンギョク) 夜神、天帝の大皇子穂禾(スイカ) 鳥族首領、天后の姪雀霊(ジャクレイ) 鳥族●魔界 焱城王(エンジョウオウ) 魔界三王、魔尊固城王(コジョウオウ) 魔界三王卞城王(ベンジョウオウ) 魔界三王鎏英(リュウエイ) 卞城公主
2019.06.05
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第1話「生命の誕生」花界では百花宮に24芳主が集まり、錦榻(キントウ)に横たわる花神・梓芬(シフン)を見守っていた。やがて花神は女子を出産、しかし自分の子であることを永遠に秘密にするよう厳命する。芳主たちは命に背けば死を選ぶと拝命した。すると花神は念のため娘に1粒の仙丹を与える。この仙丹は隕丹(インタン)と言って、服用した者の情や愛を消し去る薬だという。娘には愛に苦しまず自由に生きて欲しい、それは自分と同じ道を歩ませたくないという親心だった。…愛のために傷つき、身を滅ぼして欲しくないの…天界の九霄雲(キュウショウウン)殿では水神・洛霖(ラクリン)が風神・臨秀(リンシュウ)と婚礼を挙げていた。天帝は2人に男子が生まれたら自分の息子と義兄弟に、女子が生まれた時は息子に嫁がせると決めておく。「我々のよしみが次の代にも受け継がれることとなる」しかし洛霖の心は沈んでいた。本当に愛しているのは梓芬ただひとりだったが、天帝からの命ではどうにもならない。…心にあるのはそなた1人、天地に近いこの愛を貫く…花として錦のごとく咲き、心安らかにいて欲しい(…繁花似″錦覓″安寧)花神は娘に錦覓(ジンミー)と名付け、自分亡きあとも娘を花神に立てないよう命じた。娘には何にも縛られず生きて欲しい。芳主たちはこの花界を誰が守るのかと心配したが、花神は24芳主それぞれが二十四節気(ニジュウシセッキ)を司り、交代で花を咲かせていくよう指示した。すると最後にこう予言を残す。「1万年以内にこの子は情で苦しむ、隕丹を飲ませたとは言え油断は禁物 この子を水鏡の中に留めること、1万年の間、花界から出してはならぬ…」天元20万8613年の夏至のことだった。花神・梓芬が亡くなったことが伝えられると、天帝は7日間にわたり葬儀を執り行う。花界は悲しみに沈み、この世の美しい花々が咲くのをやめた。10年の間、花のない時代が続き、世界はあまねく色彩を失ってしまう。その後、喪が明けると、花々は競うように咲き始めた。4千年後の水鏡。老胡(ロウコ)は花の精霊たちに六界の故事である[先花神本紀(センカシンホンキ)]を聞かせていた。…太初に道ありき…陽と陰が生じ、清と濁が別れた…これが我々の知る天界と魔界である…陽と陰が交感し雲煙が立ちこめ、太陽・月・星・花・鳥・虫・魚が生まれ…さらに善と悪が区別された…その後、万物が修行を重ねることで神仙や妖魔が出現し、さらに肉体を持つ人間が生まれた…花界は天界に属していたが、4000年前に花神が世を去ると芳主たちは天界を出て独立…この世における第六界を成したのであるするとその時、木の上で寝ている錦覓の大イビキが聞こえてきた。そこに抜き打ちで長芳主・牡丹(ボタン)が現れ、錦覓に仙術を放って腕試しする。どうやら錦覓は霊力も戦術もまだまだ、法術も使いこなせていなかった。「外に出てみたいと思うなら、心を入れ替え修行に励みなさい で、今日は何の日だと?」「えーと(はっ!)今日は花神様の命日です」「式典が終わったら罰として墓守よ」天界・栖梧(セイゴ)宮。火神・旭鳳(キョクホウ)は涅槃(ネハン)に入り、49日間も炎を浴びる修練を今夜、まさに終えようとしていた。そこで天后は燎原君(リョウゲンクン)にしっかり栖梧宫を守るよう頼み、何人たりとも入室させてはならないと命じる。一方、錦覓は住まいの醴泉(レイセン)院に戻っていた。花神の命日は100年に1度だけ水鏡が開き、修行中の精霊たちもお参りに行く。実は錦覓は一昨日、水鏡を出たいと長芳主に嘆願書を出していた。しかし900年前にはある苦い過去が…。するといよいよ結界が開いた。花神塚で花神の供養が始まった。長芳主は儀礼を無視して錦覓に拝礼させると、花神が娘の成長を喜んでいるかのように花びらが舞い始める。錦覓は喜んで精霊たちと一緒にはしゃぎ回った。芳主たちは無邪気に笑う錦覓を見ながら、何とも感慨深い。錦覓は自分が花神の娘とは知らず、葡萄の精として育っていた。しかしその頃、涅槃入りを終える旭鳳を狙う怪しい影が…。「涅槃入りは500年に1度、すでに手はずは整えてある…早く花界の者に会え」外套を目深にかぶった謎の女は鼠仙(ソセン)にそう命じた。一方、花神塚では式典が終わり、罰として錦覓は呪術に縛られ1人ひざまずいていた。何度か法術でツタを切ろうとするも失敗、しかし池から水中の小妖が現れ、呪術を解いてくれる。「撲哧君(ボクセキクン)!」「彦佑(ゲンユウ)だよ…」錦覓は″彦佑″の音がよくないと言って撲哧君と名付けていた。彦佑は気に入らないが、900年も呼ばれ続けていれば慣れてきたという。実は900年前の今日、錦覓は友だちの多肉仙と結界から飛び出し、窮奇(キュウキ)に襲われた。偶然、川にいた彦佑が追い払ってくれたが、多肉仙は残念ながら死んでしまう。それ以来、錦覓は100年ごとに会いに来てくれる撲哧君に恩返しとして自分の霊力を贈っていた。すると彦佑は錦覓に多肉を贈り、肉肉(ローロー)だと思ってそばに置けばいいと励ます。しかし錦覓はいつか肉肉が元気になるかと期待した。困った彦佑は仕方なく大羅金仙(ダイラキンセン)に会いに行けば望みがあるかもしれないとごまかす。「大羅金仙?!じゃあ天界へ行けば会えるはずね?!」「今の君じゃ無理だな〜修行して仙人になれば会えるよ」天界では夜神・潤玉(ジュンギョク)が布星台(フセイダイ)で今夜の星宿を並べていた。その後、北天門から宮中に戻ったが、門の結界が開いた隙に潤玉と一緒に黒い霧が侵入する。潤玉はすぐ気づいて霧を捕まえると、引きずり降ろされた霧から黒衣の曲者が現れた。曲者は潤玉を襲撃したが敵わないと判断、隙を見て逃亡する。潤玉は霧を追跡して栖梧宮にやって来たが、事情を説明しても燎原君は誰も入れないと追い返してしまう。その後、ついに修練を終えてた鳳鳳が夜空に舞い上がったが、いきなり黒い霧の一撃を受け、真っ逆さまに落下して行った。ちょうどその頃、花界にいた錦覓は偶然、流れ星を見つけた。咄嗟に手を合わせて願い事をする錦覓、しかしその流れ星がいきなり水鏡に落下する。錦覓は驚いて現場に駆けつけると、そこには真っ黒に焦げた鳥が…。「これはカラスね、″六界物種大全(ロッカイブツシュタイゼン)″で見たわ」しかしどうやらまだ息があると気づき、助けることにする。そこで自分たち植物のように鳥を土に埋めて首だけ出し、あとは水をかけて日光にあてることにした。カラスが元気になる様子はなかった。錦覓は仕方なく特別に100種の花から作った500年ものの香蜜(コウミツ)を与えてみる。一瞬、効果があったように見えたが、やはりカラスの意識が戻る様子がなかった。しかしこの結界を破って落ちてきたからには、ただもののカラスとは思えない。「このまま肥料にするのは惜しいわ、貴重な香蜜もあげたし… せっかくだから私が食べてあげる!」錦覓はカラスを連れて帰ると、机に寝かせておいた。しかし短刀と鍋を探して戻ってみると、なぜかカラスが人の形になっているではないか。「いきなり大きくなっちゃった!これじゃ鍋に入れて煮込めないじゃない!」錦覓は食べるのをあきらめ、修行の結晶である″内丹″だけでももらおうと考えた。そこで身体中を調べ始めると、どうやら自分とは作りが違う。するとその時、下腹部にそれらしい物が…。←いきなり下ネタ?w(ΦωΦ)<これが内丹ね?これで霊力を養えるわ!錦覓は短刀を振り上げたが、その時、カラスの目が覚めた。「何者だ!」驚いた錦覓は思わず短刀を落として逃げ出すと、短刀は旭鳳の股の間に突き刺さった。錦覓は恐る恐る様子を見に戻った。旭鳳は妖精の悪ふざけに呆れたが、錦覓は果実の精霊だと憤慨、自分を″恩人″と呼べと強要する。「空から落ちてきたあなたを助けたのは私よ、貴重な香蜜まで飲ませたんだから!感謝してね あ、そうだ!衣がボロボロだから着替えさせようと思って気づいたの 下腹に病巣がある、その体じゃ大変でしょう?私が何とかしてあげる!」すると錦覓は切り取ってやると言い出し、再び短刀を持ってカラスに近づいた。驚いた旭鳳は咄嗟に精霊の手首をつかんで止めると、男装しているだけで女だと気づく。「君は女か?!私は男だ!失礼だろ!」「木や花の違いは分かるけど、男とか女って何?」旭鳳はまだ幼い精霊が世間を知らないのだと許したが、錦覓の髪に挿してあるかんざしに気づいて驚いた。…ただの精霊なのになせ鎖霊(サレイ)のかんざしを?どこで手に入れたんだ?…翌朝、錦覓は旭鳳の焼け焦げた衣の代わりに自分の衣を貸して、中庭に食事を用意した。旭鳳は仕方なく丈の短い衣で外に出ると、皿にはミミズが…。どうやら完全にカラス扱いされている。「誰がカラスだと言った?」「もしかしてカササギなの?」すると旭鳳は黙って席を立ち、法術を使ってあっという間に金色の錦袍に着替えてみせた。「うわあ〜」「湧き水はあるか?」「うんうんうん」錦覓は旭鳳を湧き水に案内した。すると旭鳳は法術で杯を出し、水を注いで飲む。驚いた錦覓は何年、修行すればできるのかと興味津々だが、旭鳳は黙ったまま喉を潤していた。つづく( ๑≧ꇴ≦)ちょっと″きんべき″って~!″きんべき″読みは可愛くないから″ジンミー″ってあれほど言ったじゃない!←誰に?wしかも″じくじく″って〜 ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコッここではジンミーで通しますからね、いいですね?(  ̄꒳ ̄)〓花界〓錦覓(ジンミー) 葡萄の精、本当は花神の娘牡丹(ボタン) 花界長芳主海棠(カイドウ) 花界芳主老胡(ロウコ) 胡蘿蔔(コラフ/ニンジン)仙連翹(レンキョウ) ジンミーの親友肉肉(ローロー) ジンミーの亡き親友、多肉仙〓天界〓天帝 九霄雲殿の主天后 旭鳳(キョクホウ) 火神、天帝の二皇子燎原君(リョウゲンクン) 旭鳳の側近潤玉(ジュンギョク) 夜神、天帝の大皇子魘獣(エンジュウ) 潤玉の神獣洛霖(ラクリン) 水神臨秀(リンシュウ) 風神、洛霖の師妹であり妻〓その他〓彦祐こと撲哧君 水妖、錦覓の盟友↓今回のペットはこちら(^ꇴ^)レオくんの神獣です
2019.06.04
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第4話「新しい名」烏拉那拉(ウラナラ)青桜(セイオウ)は叔母の服喪期間である3年間、王府でひとり喪に服すことになった。他の妃嬪たちは荷物をまとめて後宮へ引っ越して行ったが、そんな中1人残った者がいる。「じぇじぇ(姐姐)!」青桜の部屋に現れたのは珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)だった。海蘭は皇后に片付けが終わらないと嘘をついて王府に残っていた。青桜を姉のように慕う海蘭、折を見て青桜のことを皇太后に頼むつもりだが、今は機嫌が悪いという。実は皇帝が慈寧宮の修繕を命じたまま皇太后を移さずにいた。一見、大した問題ではないようだが、弘暦(コウレキ)と皇太后は実の母子でないため、些細なことで亀裂が生じる恐れがある。目下、臣下も皇后も手が出せず、静観している状態だった。乾隆(ケンリュウ)帝は妃嬪が全員がそろってから称号の授与をすると決めた。皇后・富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)は青桜のために他の妃を待たせるのはどうかと諌めたが、皇帝から不興を買ってしまう。それでも皇太后のために慈寧(ジネイ)宮の修繕を早めるよう説得してみたが、皇帝は頑なだった。一方、皇太后も自分から折れるのは面目に関わると譲る様子はない。青桜が禁足になって半月、何とか弘暦の方から青桜の酌量を求めさせたかった。「所詮、私は育ての親でしかない、一生の恩は望めぬ 陛下は即位して日が浅い、今のうちに秩序を覚えさせねば…」( ๑≧ꇴ≦)アイジャーめ!日も暮れた頃、養心殿の副総監・王欽(オウキン)が青桜を訪ねた。禁足は皇太后の命なので皇帝には解けないが、代わりに贈り物を届けに来たという。ひとつは2人が出会った思い出の芝居[墻頭馬上(ショウトウバジョウ)]の楽譜、もうひとつは化粧箱に入っていた。「如意結び?」「″意のままになるように″と仰せでした」すると王欽は返礼がわりに青桜の物が欲しいという。そこで青桜は最後のひと針を刺し、刺繍入りの手巾を託した。侍女・阿箬(アジャク)は皇帝の寵愛が少しも薄れていないと確信して安堵したが、その言葉で青桜は自分のやるべきことに気づく。「陛下に伝えなくては…阿箬、海蘭を呼んできて」青桜は一計を案じた。翌朝は雨だった。海蘭は養心殿を訪ねたが、嫁いで何年も経つのに未だ御前に出ると恐縮してしまう。しかし青桜のためにある計画を伝えた。養心殿を出た海蘭は輿に乗って王府へ戻ると、門兵に皇帝への菓子を取りに来たのでこのまま開けておくよう命じる。すると海蘭と入れ替わった青桜が傘で顔を隠して王府から脱出し、輿に乗り込んだ。青桜は危険を侵して養心殿に現れた。2人が会えなくなって35日、しかし期せずして2人は同じ色の着物を着ている。弘暦はすっかりやつれた青桜を抱きしめ労うと、早速、青桜の手作りの菓子を食べた。すると部屋を見回した青桜は花瓶に花がないと気づき、確かに龍涎香(リュウセンコウ)に花の香りはそぐわないと告げる。時には花瓶をめでるのも一景だという弘暦、そこで青桜はある花瓶に目をつけた。꒰⌯͒ ゚ェ゚)<あちらの花瓶の絵は物語の一節?∫^ꇴ^)b<親孝行な老莱子(ロウライシ)の話だ꒰⌯͒ ゚ェ゚)<″二十四孝(ニジュウシコウ)″?第1編は閔子騫(ビンシケン)の話ですね?∫๑≧ꇴ≦)<ぶはー!違う~!第1編は徳の高い舜帝(シュンテイ)の話だ!閔子騫は第2編だもちろん青桜は知っていた@5歳。″二十四孝″の第1編と言えば舜帝の話で百善の中で孝を第一としている。青桜は上に立つ者が模範を示すべきと諫言したが、弘暦は急に厳しい顔になった。母が歩み寄らなければ慈寧宮の修繕も終えられず、青桜に服喪の禁足を申し渡したことが許せないという。息子の気持ちを考えず専横な母、何より弘暦の心にはずっと抜けない棘があった。「朕の生母は…」「陛下の母君は皇太后です!」青桜は思わず弘暦の言葉を遮った。すると弘暦は母の権勢が朝廷まで及んでいることを危惧し、何事も譲歩していては傀儡(カイライ)だと訴える。青桜はこれは譲歩ではなく孝行だと説き、皇太后との対立は避けて欲しいと頼んだ。( ー̀ωー́ )<うむ…꒰⌯͒ •́ω•̀)<皇上?(^ꇴ^)<わかった~!こうして皇太后は慈寧宮へ移った。皇帝はさらに母の縁者・訥親(ナチン)を一等公(イットウコウ)に封じ、母にも徽号(キゴウ)を贈るという。乾隆帝の孝行心にすっかり気を良くした皇太后はすぐ青桜を呼ぶことにした。皇帝が青桜の説得で改心したことで、皇太后はむしろ敗北感を感じていた。しかし青桜は大きな誤解だと否定し、慈寧宮に移せなかったのは母のために完璧な住まいを求めただけで、修繕に手間取ったからだという。皇太后は青桜が皇帝を弁護しながら自分の面目も保ったことに感心し、ついに禁足を解いた。「陛下の妃嬪として後宮に移ってよい」青桜は膝をついて感謝すると、急に自分の名前が気に入らないので新しい名前が欲しいと頼んだ。「桜は薄紅色ですが私の名は″青い桜″ですので気に入りません 私は烏拉那拉氏の出ですが、今は愛新覚羅(アイシンギョロ)氏の妻です ですから皇太后より名を賜り、人生の新たな一歩を踏み出したいのです」「本心か?…望みは何だ?」「永遠の愛を貫くこと」「…にょい、どうだ?」「″意の如く″の如意ですか?」「あいじゃが言ったのは懿徳の″懿″である、意味は″静かなる美″だ 出典は後漢書の鍾晧(ショウコウ)の故事である この世で最上の美は愛する者と過ごす日々だ、加えて静は動を制す 静であれば平安でいられる」「感謝します、1つお伺いしますが″懿の如く″の真意とは?」「人生において美しく円満な日々など決して得られぬ、″懿の如く″で良しとせよ」(  ̄꒳ ̄)あいじゃ、さすがなの高晞月(コウキゲツ)は青桜の禁足が解けたと知って驚いた。皇太后はあれほど嫌っていたはずなのに…。琅嬅も確かにあの義母を懐柔するとはしたたかな女だと警戒した。しかも"如懿"という名まで授かったという。「″如懿″?″如意″と同じ読みですね? まあ~最初に嫡福晋に選ばれて如意を受け取ったのはあの女でしたけど~」相変わらず一言多い高晞月、すると金玉妍(キンギョクケン)はその如懿のおかげでようやく妃の称号も決まると苦笑した。不満げな高晞月は今回の件で海蘭が青桜に協力したと告げ口し、皇帝が酔って手をつけただけのつまらない女だと小馬鹿にする。その時、ちょうど海蘭の寝殿がまだ決まっていないと思い出した。海蘭は常在の身分、まだ自分の寝宮はもらえず、妃嬪の誰かの寝殿に入ることになる。そこで高晞月は如懿と結託しないよう、自分の寝宮に住まわせたいと頼んだ。琅嬅は如懿を皇貴妃という身分に決めた。同日に輿入れした高晞月が第3位の貴妃に決まっているため、側福晋出身の如懿はその上が妥当だろう。しかし皇貴妃と言えば皇后に次ぐ高い地位、皇帝は最初から封じた先例はないと困惑した。そこで琅嬅は本音を明かし、禁足が解けたばかりの如懿は目立たない方が良いと進言する。何より高晞月の父・高斌(コウヒン)には治水の功があるが、烏拉那拉氏一族は何の功績も上げていなかった。皇帝は少し考えた後、褒美として高氏一族の身分を満州旗人(キジン)に昇格させると決定、如懿は妃にする代わりに寝宮は養心殿に近い翊坤(ヨクコン)宮にする。するとすかさず琅嬅は翊坤宮がかつて皇太后の不仲だった敦粛(トンシュク)皇貴妃の寝宮だったと指摘した。確かに母の機嫌を損ねるわけにいかないが、そうなると入れる寝宮は養心殿から最も遠い延祺(エンキ)宮だけとなる。皇帝は仕方なく皇后に如懿に不便がないようにと頼んだ。その夜、皇太后のもとに妃嬪の名簿が届いた。称号に一通り目を通してみると、朝廷との兼ね合いも配慮している。「黄綺瑩(コウキエイ)は儀(ギ)貴人(キジン) 金玉妍は嘉(カ)貴人(キジン) 蘇緑筠(ソリョクイン)は純(ジュン)嬪(ヒン) 如懿は嫻(カン)妃 高晞月は慧(ケイ)貴妃…(ん?)高晞月のどこに智慧がある?皮肉を帯びた称号だなw」すると侍女・福珈(フクカ)はようやく称号と位が決まり、後宮も落ち着くと喜ぶ。しかし皇太后は名簿を畳みながら言った。「いいや、位が決まると後宮の争いの火蓋が切って落とされるのだ」(∩≧ꇴ≦∩<キャァー延祺宮は建物も古く、掃除も行き届いているとは言えなかった。それでも如懿は気品があると気に入った様子。阿箬は不満気だったが、それでも禁足が解かれただけで良しとするほかない。一方、海蘭は2刻もひざまずき、部屋の割り当てを待っていた。「私はケリエテハイランでございます、慧貴妃に部屋を賜りたく存じます」するとようやく慧貴妃が嘉貴人と儀貴人を従えて現れた。慧貴妃は海蘭が如懿と共謀して妃になったと蔑み、今後はくだらぬ小細工を弄するなと釘を刺す。そして西の離れを使うよう命じたが、そこは物置部屋だった。その夜、延祺宮に海蘭がやって来た。如懿は喜んで海蘭の好物・乳菓子を勧めたが、海蘭の様子がおかしい。実は海蘭の寝殿はよりによって咸福(カンフク)宮だった。冷遇される海蘭を心配した如懿は翌日、皇后を訪ね、延祺宮に海蘭を住まわせたいと申し出る。しかし皇后は皇帝の寵愛が薄い海常在を心配し、慧貴妃の寝宮なら皇帝と会う機会が増えて恩恵にあずかれるかもしれないと諭した。如懿はそこまで考えが及ばなかったと謝罪、海蘭と暮らすのはあきらめるしかない。つづく(^ꇴ^)長文で失礼します、来週からはサクサク進むよう精進します(汗ハイラン、頑張って~!
2019.06.03
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第3話「新帝即位」先帝の葬儀が終わった。その夜、青桜(セイオウ)は叔母である先帝皇后・烏拉那拉(ウラナラ)氏に会うため、ひっそり景仁宮に向かう。すると朝服をまとった叔母がまるで青桜が来るのを待っていたかのように上座にいた。青桜は行宮へ移ることが決まったと伝え、尊号がなくても死後は先帝と同じ墓に埋葬されると安堵させる。しかし先帝皇后は青桜が何と引き換えにその約束を得たのか分かっていた。先帝皇后は茶を飲むと、青桜をそばへ呼んだ。そこで鈕祜禄(ニオフル)氏が殺したいのは自分だと教え、青桜が生き延びて一族に栄華をと望む。「あなたは陛下に選ばれたの、烏拉那拉氏の希望よ、寵愛を得て皇后になりなさい」「皇后だなんて、私はただ愛されたいだけ…」とは言え確かに添い遂げて同じ墓に入るためには、叔母の言う通り皇后になる必要があった。すると急に先帝皇后の口から血が流れる。青桜はようやく叔母が飲んだのが毒だと気づき、皇太后が叔母にも自分と同じ条件を突きつけたのだと分かった。しかし先帝皇后は自害を迫られたわけではないと否定、誰のせいでもない急死だと告げる。なぜなら今は自分たちに逆らう力はなく、恨みを捨てて生き延びることが先決だからだ。「鈕祜禄氏に殺されぬよう用心を…あの女を味方につけ、皇后になるの… それが仇討ちであり…私への恩返しになる…」先帝皇后は惨めな烏拉那拉氏は自分だけでいいと言い残し、絶命した。その頃、養心殿では内務府総管太監・秦立(シンリツ)が新帝に後宮について報告していた。先帝の葬儀後は皇太后が慈寧(ジネイ)宮、太妃たちが寿康(ジュコウ)宮へ、妃嬪の住まいは東西六宮となる。そこへ景仁宮の訃報が届いた。弘暦(コウレキ)は突然のことに驚いて理由を尋ねると、大太監・王欽(オウキン)は看取った青桜によれば急死だと報告する。しかし急に声を落とし、本当は服毒自殺で恐らく皇太后が毒を渡したとささやいた。景仁宮が急逝、侍女・綉夏(シュウカ)も後を追って自害した。この知らせは瞬く間に宮中に広がる。高晞月(コウキゲツ)は災いの元が死んで良かったと皇后の機嫌取り、しかし富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)は眉をひそめた。皇后となっても決して安泰とは言えず、先帝の怒りを買えばこんな惨めな末路が待っている。ただ幸運なことに琅嬅には嫡子・永璉(エイレン)という切り札があった。翌日、皇太后は養心殿を訪ね、景仁宮について探りを入れた。弘暦は青桜の使いから急死と報告を受けたと伝えると、皇太后は自害ではないのかと確認する。一瞬、視線を合わせる2人、しかし弘暦は姪の青桜に嘘はないはずだと言った。しかし葬儀の件で意見が別れる。弘暦は皇后待遇での葬儀を考えていると言ったが、皇太后は尊封されていないと反対し、先帝と墓も別にすべきだと訴えた。そこへ張廷玉(チョウテイギョク)がやって来る。張廷玉は先帝皇后が尊封の件で命を縮めたのではと皇太后を牽制、詳しい調査を嘆願した。その嘆願をちょうど養心殿に到着した青桜が耳にする。思いがけず叔母を思いやってくれる張廷玉の言葉に胸がいっぱいになる青桜、しかし叔母の遺言に従って真実を明かすことはできなかった。꒰⌯͒ತ _ತ)<ウラナラしぃが皇上に拝謁いたします張廷玉は先帝皇后の身内である青桜の援護に期待したが、その答えは意外なものだった。叔母は長年の禁足で身体が弱っており、先帝崩御の深い悲しみが命を奪ったのだという。皇太后は青桜の言葉に安堵すると、弘暦はすかさず景仁宮の葬儀はそれなりの待遇にすべきだと言った。すると青桜の口の堅さに免じ、皇太后は妃(ヒ)の待遇で妃嬪の墓になら葬って良いと認める。ただし人目を引かぬよう、墓に身分は記さないと条件をつけ、位牌や遺品などは全て実家に送り届けるよう命じた。張廷玉と皇太后は養心殿をあとにした。弘暦は2人きりになったところで真実を話すよう促すが、それでも青桜は皇太后の関与をおくびにも出さない。すると青桜の目から大粒の涙がこぼれた。弘暦は母をかばってくれた青桜の思いを尊重し、それ以上は追求しない。これで母の恨みも収まったと話し、念のためしばらく目立たないようにと助言した。青桜が養心殿を出ると、門で皇太后が待っていた。皇太后は叔母の最期の様子を知りたいという。青桜は叔母の一番の願いは先帝との合葬だったが、先帝の心を失えば尊号を得ても意味がないと悲しんでいたと伝えた。「…今後、私を守れるのは皇太后だけです」꒰⌯͒ ー̀ωー́ )<おう?「私の目の前で叔母が死ぬことをお望みでしたね? 死因を疑う者がいても私が皇太后の関与を否定できます、姪の言葉を疑う者はいない 急死の真相を疑う者がいたら、生きている限り皇太后のために証言を(キリッ」「いいでしょう、賢い者は長生きせねばな」皇太后は青桜の賢さに感心した。 雍正(ヨウセイ)13年9月3日、弘暦は太和(タイワ)殿にて皇帝に即位。年号を改め、翌年を乾隆(ケンリュウ)元年とした。無事に即位式が済み、意気揚揚と慈寧宮へ引っ越す皇太后、ところがなぜか輿は寿康宮へ到着する。実は慈寧宮の修繕がまだ終わらず、ここが仮住まいだと言うのだ。皇太后は仕方なく寿康宮に居を構え、最初の議事を行った。これから妃嬪たちも東西六宮へ移ることになるが、住まいの振り分けや位決め、妃嬪の冊封など皇后が処理して行く。すると皇太后は妃嬪たちに即位後、初めての皇子を産むよう発破をかけた。皇帝にはすでに庶子・永璜(エイコウ)と嫡子・永璉がいるが、もうひとり大切な子供が欲しい。実は即位後の第1子は吉祥をもたらすと言われていた。その夜、皇太后は何の相談もなく寿康宮に押し込まれたことに憤慨していた。そこでこの機会に青桜がどれほど役立つか見極めることにする。一方、琅嬅は養心殿を訪ね、後宮の近況を報告した。すると弘暦は養心殿という名は先帝が好んだ「孟子」の一節が由来だと教える。「″養心は寡欲(カヨク)こそ最善″そこから″養心殿″と…欲を減らし心を養うことで人は成長する」弘暦はいざこざが起こらぬよう皆を束ねて欲しいと琅嬅に頼み、穏やかな後宮を望んだ。琅嬅が帰ると弘暦は早速、青桜へ使いを送った。この時間は景仁宮で叔母の棺に付き添っている青桜、すると皇帝から玉竹参(ギョクチクサン)汁が届く。「″今は苦しいだろうが、そなたこそが最も心が通う相手、忘れてはおらぬ″と… もし辛いことがあればこの言葉を思い出してください」太監は伝言を告げ、帰って行った。琅嬅は妃嬪の序列を寿康宮に届けたが、皇太后からまたやり直しを命じられた。どうやら烏拉那拉氏の扱いに不満があるらしい。ちょうど3日間の通夜を終えた青桜が挨拶に来ていたことから、皇太后はその場に呼んだ。すると皇太后はしきたりで服喪期間が3年だと話し、墓前には行かず王府で喪に服せと命じる。琅嬅はさすがに3年は長すぎると驚いたが、青桜は素直に従った。しかし琅嬅から話を聞いた弘暦は激怒、慈寧宮へ入るのを延期したことへの反発だと気づく。とは言え喪に服すのはしきたりのため、確かに異論は挟めなかった。福晋たちの位や住まいが決まり、王府からの引っ越しが始まった。勅命以外は禁足とされた青桜はひとり、静かに刺繍に勤しんでいる。すると高晞月が聞こえよがしに″一生、幽閉かもしれない″と笑った。つづく( ๑≧ꇴ≦)<アイジャーめ!
2019.06.02
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第15話「標的」軍馬がらみの不正を暴こうと1人で動き出した蕭平旌(ショウヘイセイ)。すると福来(フクライ)客桟(キャクサン/宿)を見張っていた巡防(ジュンボウ)営が牧場主の怪しい動きに気づく。孫(ソン)統領の話では七大牧場のうち5家が客桟に集まり、一晩中、密談を交わしていたという。話を聞いた平旌はすぐ兄に報告した。蕭平章(ショウヘイショウ)はてっきり弟が何かしでかしたと思ったが、平旌は察知したのは巡防営だと教える。牧場主たちが何らかの対策を講じているのは、恐らく朝堂の機密であるはずの北燕との交渉条件が漏れたからだろう。そこで平旌は兄から許可をもらい、何の密談か聞きに行くことにした。七大牧場主たちは人手を集め、郊外で恵(ケイ)王の来訪を阻もうと決めた。格好の機会ができた濮陽纓、すると配下から長林王府次子も福来客桟で密談の内容をすべて聞いたと知る。「よろしい、牧場主たちの計画を1時(トキ)早めるよう仕向けよ」あとは段桐舟(ダントウシュウ)を招集し、蕭元啓(ショウゲンケイ)に文を届ければいい。牧場主たちの計画を知った蕭平旌は巡防営に協力を頼んだ。蕭平章は真の理由を伏せておくよう指示し、七大牧場主の相手なら心配ないと平旌に任せて送り出す。一方、早朝の莱陽(ライヨウ)侯府に濮陽纓から文が届いた。蕭元啓は顔色が変わり、慌てて城外へ馬を駆けていく。すると山の奥深くで濮陽纓が待っていた。「母の埋葬場所は?!」蕭元啓は母が埋められた塚で泣き崩れた。自分の親不孝を嘆きながら、母を見つけてくれた濮陽纓に感謝する。するとそこへ段桐舟が駆けつけた。「掌尊(ショウソン)大人(ダーレン)…(チラリ)」「段先生、莱陽侯には構わずともよい、報告は?」段桐舟は全て濮陽纓の読み通りだったと切り出した。蕭平旌は巡防営と都を出て、牧場主たちの手引きも終えたという。「北燕の使節団が到着して双方が戦えば、蕭平旌を釣れましょう(ふふ」「長林王府は今まで安泰すぎた、彼らが痛い目に遭えば都に風雲が巻き起こる」元啓はようやくこのために濮陽纓が自分をおびきだしたと気づいた。「…蕭平章に伝えろと?」「ご名答、権力者の威光に頼るにも誠意が必要になる、私からの貸しです」濮陽纓は恩着せがましく拝礼すると、元啓は慌てて山を降りて行った。梁の城外で北燕・恵王一行の前に牧場主たちが立ちふさがった。牧場主たちは和議が成立すると商いに大きな影響が出ると訴え、引き返すよう要求する。新たに条件が加えられたことなど知らない北燕側は反発、一触即発の様相となった。一方、禁軍大統領・荀飛盞(ジュンヒサン)は長林王府を訪ねた。蕭平旌と孫統領が都を出たが、巡防営の者から牧場主の件だと聞いたという。蕭平章は事情を説明し、段桐舟でも潜んでいない限り問題ないと伝えた。段桐舟の名を聞いた飛盞はふと叔父・荀白水(ジュンハクスイ)の顔が頭をよぎり、牧場の件が漏れるにしても早すぎると心配する。そこへ蕭元啓が駆けつけた。「都の外で段桐舟を見ました!恐らく平旌を罠にかける気だ!」「まずいぞ…馬をっ!」その頃、郊外では牧場主たちがついに剣を抜いていた。しかし相手がまさか琅琊(ロウヤ)達人榜(ボウ)5位の拓跋宇(タクバツウ)とは知らず、鮮やかな剣さばきに呆然となる。そこへ蕭平旌と孫統領率いる巡防営が追いついた。驚いた牧場主たちは一斉に逃げ出したが、ひとりが悔し紛れに郡主の輿に暗器を投げて去って行く。「気をつけろっ!」平旌は急いで郡主の車に駆け寄ると、重華(ジュウカ)は涼しい顔で暗器を外へ捨てた。こうして牧場主たちの企みは失敗したかに見えたが、突如、段桐舟が襲いかかってくる。段桐舟は恵王を警護していた巡防営たちを次々と吹き飛ばし、裏山へ逃げて行った。倒れた兵士の胸にはあの手形が…。平旌は孫統領に恵王を任せると、すぐ段桐舟のあとを追った。段桐舟は配下が潜んでいる山奥まで蕭平旌を誘き寄せた。「二公子でも予想できなかったはず、自分が標的だとは…」一方、蕭平章たちもようやく現場に到着していた。しかし平旌の姿がなく、手練れを追跡しているという。平章は顔色が一変、馬から降りずにそのまま駆けて行ってしまう。荀飛盞は倒れた兵士の胸に残された手形を見て段桐舟だと確信し、すぐ自分も追いかけることにした。すると恵王が窓から顔を出し、今のが長林王府世子かと尋ねる。飛盞は梁の禁軍大統領だと挨拶し、弟を助けに行った世子の非礼を許して欲しいと頭を下げた。「ではあの若者が次子か?…強敵を前にしながら機転を利かせるわけだな」恵王と飛盞の話を聞いていた重華はなぜか長林王府次子に興味を持ったようだが…。蕭平旌は段桐舟と配下に包囲されていた。応戦するも多勢に無勢、果たしてこのまま孤立無援でどこまで耐えられるのか…。その時、ようやく拓跋宇が現れた。「拓跋公子、遅すぎるぞ」「恵王殿下の安全を確保せぬとな」「紹介する、琅琊達人榜に載る段桐舟先生だ…拓跋公子よりひとつ上位にいる」その頃、蕭平章たちは平旌が木につけた目印を頼りに懸命に馬を走らせていた。拓跋宇はこの機会を逃すまいと段桐舟に戦いを挑んだ。(※確か腕試しで下位の人が勝つとランキングが上がるシステムだった気がする)しかし蕭平章たちが現れると、段桐舟は咄嗟に蕭平旌に掌をあててから逃亡する。「平旌!」平章は肝を冷やしたが、平旌はすぐ起き上がって段桐舟を追いかけて行った。段桐舟を逃すまいと、拓跋宇、蕭平旌、蕭平章、荀飛盞、蕭元啓が追跡した。いくら琅琊達人榜4位とは言え、この顔ぶれと真っ向勝負ではさすがに厳しい。段桐舟は応戦しながら隙を見ては逃げ出し、やがて崖に追い詰められた。拓跋宇は貴重な機会を無駄にしないよう、1対1での勝負に出る。するとついに段桐舟は手の平を切られて掌が繰り出せなくなり、窮地に追い込まれた。平章は勝負があったと判断して生け捕りにするよう指示、と同時に飛盞が走り出す。その時、拓跋宇が崖っぷちに立つ段桐舟に向かって斬りかかり、段桐舟はギリギリのところで剣を避けた。飛盞はその一瞬の隙を狙って手を伸ばしたがわずかに届かず、のけぞった段桐舟は後ろへ飛び上がり谷底へ落下してしまう。林奚(リンケイ)は蕭平旌の胸の傷を治療した。蕭平章は深傷でないと分かってホッとしたが、今でもあの光景を思い出すと恐ろしくなって来る。すると平旌はいたずらっぽく拓跋宇をあの場所へ呼んだのは自分だとばらした。一行が襲撃された時、平旌は拓跋宇にこの手形が琅琊榜の幽冥(ユウメイ)掌だと教えたという。平章はそうだとしても危険を冒し過ぎだと呆れ、林奚に任せて出かけて行った。蕭平旌は婚約の証しである長命鎖(チョウメイサ)を元の位置に戻し、襟元を直した。林奚は思わず平旌をまじまじと見つめてしまう。その様子を蒙浅雪(モウセンセツ)が気づいた。「老堂主と義父は30年以上の仲なの、平旌に関する昔の約束を聞いてる?」「…はい」浅雪はお節介にも長命鎖は平旌が義理立てして身に着けているだけだと言い訳した。実は義父が来年にも平旌の縁談を決めるとそれとなく焚き付けたが、林奚は無関係の自分に話すことはないと言って帰ってしまう。(๑≧ꇴ≦)<黙ってないで!@雪(๑°⌓°๑)<何を言えと?@旌(* >ω
2019.06.02
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第14話「和議の条件」蕭元啓(ショウゲンケイ)は参内し、梁(リョウ)帝に拝謁した。梁帝は元啓がすでに自分の母の悪行を知っていることを確認すると、初めて父親のことに触れる。「先帝の五子のうち、そちの父親と朕は同腹だ だがあの件は辺境に災いを招き、犠牲も多く出した、酌量の余地はない…」元啓は母の過ちについては弁明しなかったが、せめて遺体を引き取って埋葬したいと嘆願した。しかし先帝の孫が罪人の魂を案ずることなど許されず、温情を求め続けるなら宗室を外れるしかない。元啓はどちらも選べないと涙ながらに平伏すると、苛立った梁帝はついに沙汰を申し渡した。「そちの母親は荒地で埋葬し、碑を立てることも祭ることも許さぬ 莱陽府は三品の侯位に降格だ 三月(ミツキ)だけ屋敷で喪に服すことを許すが、その後は悼むことも許さぬ」蕭平旌(ショウヘイセイ)は宮中にいる荀飛盞(ジュンヒサン)を訪ねた。実は蕭元啓から父や兄に守られて孤独を知らないと言われ、確かに元啓の苦しみを分かってやれないという。飛盞は平旌が皆から溺愛されているとからかったが、自身も5歳で父を失っていた。元啓が絶望を味わうのも無理はないと理解しながら、立ち直れるかどうかは本人次第だと告げる。(´・_・`)<ちょっと言い過ぎたかも~( ー̀ωー́ )<大丈夫だ、時が苦痛を消し去ってくれる(キリッ莱陽侯府に墨淄(ボクシ)侯が現れた。蕭元啓は自分を殺すつもりだと覚悟したが、墨淄侯は東海(トウカイ)の血が流れている元啓に利があるという。「今後、梁の朝堂にお前が身を置く場などない、唯一の希望は私に従い修練することだ」しかし墨淄侯は金陵を離れる必要があった。実は梁帝が東海使節団の帰還に使者を送ると決定、恐らく自分が国に戻ったか確認させるためだろう。蕭元啓は墨淄侯を頼るほかなく、母の遺言にあった通り墨淄侯を″従伯父″と呼んだ。すると墨淄侯は元啓にひとつだけ警告しておく。「あの濮陽纓(ボクヨウエイ)は我々とは根本的に異なる なんの憂慮もなく突き進む、報復だけに生きる者だ…その点を覚えておけ」「分かりました」東海の使節団が梁を発つのと入れ違いに早馬がやって来た。すると朝廷の伝達にも関わらず、なぜか長林王府に届く。その理由はすぐに分かった。北燕(ホクエン)の使節団として皇帝の嫡子である五皇子・恵(ケイ)王自ら金陵を訪れることになり、瀚海(カンカイ)王の第三子・拓跋宇(タクバツウ)が護送するという。拓跋宇と言えば瀚海剣の継承者、まだ26歳ながら琅琊達人榜5位だった。暗黙の了解のように″琅琊榜″とくれば長林王府に回って来る、蕭平章(ショウヘイショウ)は苦笑いしたが、蕭庭生(ショウテイセイ)は何か不気味なものを感じていた。「琅琊榜の達人が次々と現れる まるで誰かが亡霊のごとく裏で画策し、かき乱すかのように…」「裏で画策?可能でしょうか?」蕭平章は父の言葉が引っかかったが、とりあえず弟に任務を与えることにした。北燕の恵王一行はすでに梅嶺(バイレイ)を越えていた。報告を聞いた濮陽纓はどうやら内紛でかなり焦っていると気づく。段桐舟(ダントウシュウ)に一行を追跡させていたが、濮陽纓はここで撤収させ、都付近で待機させることにした。内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は北燕の恵王が和議で来訪するため、皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)の鍛錬にちょうどいい機会だと進言した。しかし梁帝は皇太子ならまだ幼いと一蹴、普段の随行は長林王府世子に代行させるよう指示する。また、内閣が主導するとは言え、客を迎える蕭平章にも和議の進展の写しを送るよう命じた。淑妃の件が解決し円満になった梁帝と皇后荀(ジュン)氏の関係、しかし長林王府への寵愛が薄れることはないらしい。蕭平旌は琅琊(ロウヤ)閣の鳩房(キュウボウ)を利用し、早々に任務を片付けた。北燕の情勢を調べたところ、この激流を阻む力はなく、挽回できるかは新たに奮起した恵王の手腕次第だという。ただ梁には特に影響もなく、対岸の火事と言ったところだ。蕭平章は平旌の報告書に目を通していたが、その隙に平旌はさっさと出かけてしまう。「(はっ!)平旌!話はまだ終わってないぞ!」蕭平旌は手合わせの約束があり、巡防営・孫(ソン)統領と待ち合わせしていた。その時、七大牧場主たちが馬で駆けてくる。孫統領の話では隔年ごとに都に礼品を運ぶため、4月中は福来客桟(フクライキャクサン)に滞在するという。つまり軍馬を調達している朝廷の役人に礼品を渡すのだ。荀白水は朝議で北燕より提案があった和議の条件を上奏した。北燕と梁の境は呈屋(テイオク)山の南嶺だが、北燕が北嶺まで軍を退き、郡主を嫁がせると提案してきたという。北の国境には渝(ユ)という強敵がいるが、北燕と友好を結べば国境の圧力も軽減するはずだ。すると梁帝は軍務に関わるなら長林王にも見解を聞くと言い出した。そこで蕭平章はすかさず北燕が詭弁を弄したことを指摘する。実は呈屋山一帯は傾斜が穏やかで嶺がないのも同然、つまり退くという表現は適切ではなかった。蕭庭生は和議の条件が実質、郡主を嫁がせることのみだと教え、新たな条件を提案する。北燕に500頭の種馬を提供させ、蘭州の草原に朝廷の牧場を開いてはどうかというのだ。梁の軍馬は生育が困難なため、渝や北燕には及ばなかった。大部分が西域の牧場を通じて調達され、訓練後に兵部に提供されることから、国庫を消耗し種付もできない。「長林蘭州営で管理すれば数年で成果が出ましょう」蕭平章はすでに準備しておいた奏状を渡した。荀白水たち内閣は難色を示したが、梁帝は北燕との交渉に長林王府世子の提案を盛り込むよう命じる。またしても長林王府の独断場、荀白水の猜疑心はますます募っていった。長林王府に戻った蕭庭生と平章。軍馬の改良は誰が考えても有益だが、荀白水は明言を避けながらも追加条件に反対とみえる。平章は父が内閣の態度を疑っていると気づき、平旌に軍馬の買い付けについて調べるよう命じた。濮陽纓のもとには間者から逐一、報告が届いた。何でも牧場の件で内閣や兵部、戸部(コブ)が協議に追われているとか。濮陽纓は早速、この機会を利用しようと思いつき、偶然を装って荀白水に接触した。実は今回の天象の異常は乾天院だけでなく欽天監(キンテンカン)も気づいているはず、しかし正直に報告できないという。「将星(大将になぞらえた星)が盛ることで紫微(シビ)星(天帝の星)は侵され、輝きはかき消される… 今日、牧場を掌握すれば次は食料庫です」蕭平旌は軍馬の売買が不正の温床になっていると気づいた。毎年の兵部の記録を見ると、取り引きは七代牧場が独占している。また、越北牧場の1頭の額が長林軍が買った駿馬より高く、去年に至っては戦もないのに春と秋に買い付けていた。報告を聞いた蕭平章は利権が絡めば当然、内閣が関わらないはずがないと納得する。平旌は掘り下げれば不正を暴けると奮起したが、平章は暴く必要はないと止めた。調べさせたのはあくまでなぜ内閣が自分たちの提案に反対なのか、その理由を知るためだという。武臣は地方や六部の政務に関われず、梁帝が命じたわけでもないのに長林王府が朝臣を調査すれば大事になる。「父上に威光があり、兵権を持つからこそ、長林王府は勝手に動けぬのだ」確かに長林王府は御史(ギョシ)台ではない。善意からとは言え職務を無視して勝手に調べれば、それは特権となり制度が崩れてしまう。平旌は清風堂を訪ね、ひとしきり林奚(リンケイ)に愚痴った。「朝堂に関わると矛盾ばかりで理解に苦しむよ、やっぱり江湖(コウコ)は自由で気楽だな~♪」林奚はその言葉にハッとした。もし平旌が江湖の人間なら…。荀白水は濮陽纓の誘導にすっかり乗せられ、乾天院を訪ねた。正直に言えば500頭の種馬は非常に心を動かされるのも事実、賛成に回るかもしれない。しかし濮陽纓は皇太子の将来と比べれば、単なる目先の利益に過ぎないと言った。また、朝廷に軍馬を売って得られる莫大な利益を断たれるとなれば、荀白水以外に不服な者もいるだろう。すると濮陽纓は表立って反対しづらい荀白水のため、ある策を持ちかけた。ちょうど七大牧場の者が金陵にいる。彼らを利用して北燕の恵王の来訪を阻むのだ。↓どう見てもハリポタだよねw蕭平旌は自分が兄と違って半分は江湖の人間だと思い出した。ならば個人的に調べても問題ない、例えひとりでも各地にある琅琊閣の鳩房がある。そこで早速、七大牧場主が滞在している福来客桟を訪ねることにした。予想通り七大牧場の者は非常に警戒していた。そこで濮陽纓の配下が密談中に少々あおったところ、すぐ反応したという。明日もけしかければ動き出すはずだが、巡防営がずっと見張っていた。濮陽纓は長林王府世子に動きがないと知って残念だったが、次子が現れたという。「蕭平旌か?」「はい、妨害してやりますか?」「いや、好きにさせておけ…動かぬ方が困るからな」つづく(^ꇴ^)清風堂に2日世話になっただけで平旌と林奚があうんの呼吸になっていた~(笑それにしても長林王府は妬まれてるって分かってるのに、これじゃ確かに敵が増えるはずだわどうして梁帝の前に白水おじいちゃんに連絡してあげないのかしら?
2019.05.31
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第13話「芽生え」都は莱陽(ライヨウ)侯府の一件で大騒ぎだった。林奚(リンケイ)は治療を終えた蒙浅雪(モウセンセツ)から化粧箱が本当に莱陽太夫人の仕業だったと聞いて胸が痛む。人の思惑など外からではなかなか分からないものだ。しかし林奚はなぜ莱陽太夫人が長林王府を恨むのか分からない。すると浅雪は辺りを気にしながら声を潜めて言った。「私も昨夜、平章(ヘイショウ)に聞いて概要を知ったくらいよ …莱陽王の事件は義父上が最初に気づいて陛下が調査して先帝が親裁したの 関わった人たち全員が憎いのでしょうけど、女子の身で陛下に対して何ができると? だから長林王府に狙いを定めたのね」林奚はこの苦しみなら必ず乗り越えられると浅雪を励ました。林奚は蒙浅雪を見送って戻ろうとした時、柱の影にいる蕭平旌(ショウヘイセイ)の姿に気づいた。「平旌?そこで何しているの?」すると平旌は全て自分が原因だったと漏らした。義姉に子が授からなかったのは、自分こそ後継者とする人間がいたからだという。その夜、蕭平旌は酒を飲み、一晩中、剣舞で憂さを晴らした。林奚は平旌が気が済むよう見過ごし、翌朝に酔い覚ましを届けてやる。すると平旌は数日、ここに隠れたいと頼んだ。林奚は隠れていれば解決できるのかと突き放したが、平旌はふてくされて布団に潜り込んでしまう。梁(リョウ)帝は莱陽侯府へ沙汰を下すため、長林王・蕭庭生(ショウテイセイ)から意見を聞いた。庭生は莱陽太夫人の処分なら簡単でも、蕭元啓をどう処遇するかは難題だと告げる。ただ元啓の様子を見るに母の悪行を知らなかったと思われ、また父親の件についても詳細は知らないだろう。何と言っても元啓は先帝の孫なのだ。清風堂に蕭平章(ショウヘイショウ)が現れた。弟は辛いことがあるとすぐ隠れてしまうと知っている。子供のようにうつむく蕭平旌、林奚は離れたところで見守っていた。「なんだ?実の兄ではないともう従わないのか?」「?!大哥は大哥だ!ただ合わせる顔がなくて怖かった…」平旌は兄に怒られると思っていたが、実際は自分たちの関係に変わりはないと気づく。こうして兄弟の絆を確認した平旌は大人しく長林王府へ戻った。念のため義姉も知っているのか聞いてみたが、平章が引き取られた時に都にはまだ屋敷がなく、知っているのは母と周管家以外に先帝と皇帝だけだという。「そのことじゃない、周管家が罰を受けた理由を教えたのか?」「望むなら黙っておく、これ以上、苦しめたくないしな…」実は平章は蒙浅雪に周(シュウ)管家が長林王府の名を使って悪事を働いたと嘘をついていた。平旌はついでに家出の件を父に内緒にしてくれと頼んでおく。しかし平章は保証はできないと言葉を濁した。まさかその頃、宮中で平旌の家出が父と梁帝の笑い話になっているなど平旌は知る由もない…。そんな折、いよいよ東海の使節団が金陵(キンリョウ)に到着した。蕭平章は城楼で一団を眺めながら、なぜか墨淄(ボクシ)侯がまだ金陵にいる気がすると漏らす。わざわざ文を残していったことも不自然に感じるが…。ともかく使い手の弟を荀飛盞(ジュンヒサン)に協力させ、念のため蕭元啓の周辺の警護を強化するよう頼んで帰った。蕭平旌は蕭元啓のことで梁帝に恩情を賜る機会をうかがっていた。しかし荀飛盞から思いがけず莱陽太夫人なら早々に埋められたと聞く。そうとは知らず、元啓はひとり母を弔いながら平旌が来るのを何日も待っていた。すると平章の予感が的中し、莱陽侯府に墨淄侯が潜入する。元啓は曲者に気づいて飛び出したが、使い手の男に到底、敵うはずもなかった。一体、この男は何者なのか。そこに濮陽纓(ボクヨウエイ)が現れ、元啓が心に抱く望みを叶えてくれる男だと紹介した。「私の望むことがお前たちに分かるものか」「分かりますとも」東海の使節団が梁帝に謁見し、国書を届けた。しかし一団に墨淄侯の姿はなく、使者も墨淄侯が先に梁に潜入していたなど認めるはずもない。使者は墨淄侯なら国境を超えて数日後、体調を崩して帰国したとごまかした。そこで梁帝は、東海国主も重症で帰国した墨淄侯を放置して置けないだろうと牽制する。使者はその意味を察し、国主も自由にさせ過ぎたと考えて今後は目を光らせる所存だと答えた。梁帝もそれ以上は追求せず、淑妃虞(グ)氏の供養も使者によってしめやかに執り行われる。内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は皇后を訪ね、やはり大した問題ではなかったと報告した。蕭元啓は鬱々としながらひとり母を弔っていた。祭壇には濮陽纓が置いていった母の遺言書が…。濮陽纓は母が残した絶筆だと言ってこの封書を差し出したが、当初は受け取らなかった。母は恨みで理性を失い、死に際まで利用されたが、自分は母の轍を踏むまい。しかし母の屍が荒地に捨てられたと聞くと元啓の中で何かが壊れた。『私の母が…そんなわけない、平旌は力になると約束した!』『長林王府次子が気に留めるとでも思うのか?』元啓は衝撃のあまりその場でへたり込んだ。母と違って大して恨みなど抱いてこなかった元啓、しかし濮陽纓にあおられて怒りと憎しみがわき起こって来た。『陛下や長林王のようになりたくはないか? 権力を擁し、地位を築き、人々の上に立って彼らの運命を決める… 恨みがなくとも今のような凡庸な人生は望まぬはずだ、お前も先帝の血を継ぐ蕭氏の男だぞ? なぜ蕭平旌はあれほどもてはやされ、お前は都の隅でうらやむしかないのだ?!』濮陽纓は元啓の本心を見透かしたかのように扇動し、再び遺言書を差し出した。この文には生前の莱陽王が生き延びるために懇願した声と、太夫人が宮中で味わった屈辱が記されているという。『両親と同じ道をたどるつもりか? 一生この屋敷に隠れて何も語らず何もせず、黙々と耐えるだけでは両親と同じである 読むがいい』濮陽纓は突き放すように元啓に文を投げ渡し、帰ってしまう。『莱陽侯…恐怖とは最大の敵である!それを殺してこそ人の上に立てるというもの!』…元啓はひとしきり泣いた後、ついに母の遺言を読んだ。莱陽侯府にようやく蕭平旌が訪ねてきた。莱陽太夫人はすでに内廷司が埋葬に出し、墓標はないが場所なら分かるという。平旌は家での騒動のため結局、梁帝に切り出せなかったと正直に言った。すると元啓は思わず、母のような卑賤(ヒセン)の罪人など忘れ去られても仕方ないと卑屈になる。確かに梁帝は都で母子を守ってくれたが、思えば最初から華やかな地になど身を置かなければ望みなど持たず、運命に抗わずに天寿を全うできたはずだという。しかし平旌は父から当時の莱陽王の処分は正しかったと聞いていると訴え、太夫人が心の魔物に負けて梁帝の寛大さを復讐に利用したと反論した。その時、元啓が思わぬ言葉を口にする。「もし父上が陛下と同じ正室の子でなければ少しの余地はあったのでは?」平旌は愕然とした。元啓に罪はなく善悪の判断もできると信じてきたが、まさか梁帝の恩情を偽善だと思っていたとは。梁帝は今も元啓を身内として何度も処遇を協議しているというのに…。すると元啓は我に返ったように、気が動転して心にもないことを言ったと言い訳した。ちょうどそこへ宮中の使者がやって来る。「蕭元啓は直ちに宮中へ参内するように…」平旌は耳にしたのが私だけで幸いだったと笑って先に部屋を出た。つづく( ゚ェ゚)?林奚ちゃん、サイドテーブルがあるのになぜ床に置いた?wそれにしても石井さんと元啓の出会いがががが…顔面占有率がね、もうね(汗そう言えばカットされてるのね___
2019.05.30
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第12話「悪意の形」濮陽纓(ボクヨウエイ)は蕭元啓(ショウゲンケイ)が生き残る道はたった1つだと莱陽(ライヨウ)太夫人に迫った。息子を救うためには莱陽王が死んだ理由、そして先帝と皇帝、長林王に対する積年の恨みを全て遺書に書き残せという。蕭元啓を利用するためには父の仇と母の恨みの発端を知ってもらう必要があった。追い詰められた莱陽太夫人は従兄に改めて息子の安全を約束してもらえるのか確認する。すると墨淄(ボクシ)侯は莱陽太夫人が命を捨てれば因縁は消え、元啓は自分の従甥になると言った。「今後、東海のために力を貸す気になれば偉業も成し得る…」翌日、蕭平旌(ショウヘイセイ)は荀飛盞(ジュンヒサン)と一緒に莱陽侯府を訪ねた。2人を出迎えた蕭元啓は何の用か尋ねたが、平旌は言葉につまってしまう。飛盞はただの付き添いだったが機転を利かせ、勅命により古い事件を調べているため、莱陽太夫人に話を聞きたいとごまかした。しかし内院へ行ってみると、寝殿の前が騒ぎになっている。「奥様が出て来ないのです、何の返事もないのでご報告しようかと…」驚いた元啓は何度も声をかけたが反応はなく、仕方なく力づくで戸を開けた。すると寝所の梁(ハリ)に無残にも殺された莱陽太夫人の亡骸が吊るされている。「母上っ!」衝撃のあまり取り乱す元啓、平旌は管家と2人で今にも母に飛びつきそうな元啓を必死に止めた。桟(サン)には短刀で突き刺した一枚の書き置きが…。『宿怨(シュクエン)を晴らし東海へ帰す 墨』蕭平旌と荀飛盞はすぐ梁帝に報告した。梁帝は突然のことに呆然となり、2人に兵を率いて莱陽侯府を捜索するよう命じる。平旌は真っ先に元啓の様子を見に行ったが、元啓は悲しみに打ちひしがれていた。しかし禁軍が勅命を受けたと知ると、元啓は母が何か罪を犯したせいだと気づいてしまう。平旌は落ち着くようなだめたが、元啓は思わず頭を下げて平旌に泣きついた。「せめて埋葬して供養したい… お前は長林王府の次子だろう?陛下もお聞き入れになる、だから頼む!」驚いた平旌は元啓を立たせ、何とか方法を考えると言った。莱陽侯王府の捜索が終わった。長林王・蕭庭生(ショウテイセイ)は蕭平章(ショウヘイショウ)と一緒に参内、また、後宮にも関わるとのことで皇后荀(ジュン)氏も同席を命じられた。こうして関係者が揃うと、荀飛盞は証拠品と共に莱陽太夫人の悪行を報告する。梁帝を長年、恨み続けて来たことをうかがわせる呪詛で使った人形、さらには長林王府も狙われていたことが分かったという。実は皇后が世子から頼まれて調査していたあの化粧箱も莱陽侯府で見つかった。そこで平章は袂から妻の化粧箱を出し、2つの化粧箱を並べて真相を告げる。莱陽太夫人は7年前、皇后が下賜する化粧箱を密かにすり替え、東海朱膠(トウカイシュキョウ)を仕込んだ化粧箱が長林王府へ届いた。東海朱膠は極寒の薬性があり、長く触れた者は子が授からないという。しかし現在、清風堂堂主・林奚(リンケイ)の治療で蒙浅雪(モウセンセツ)の体は徐々に回復していた。すると最後に飛盞は莱陽太夫人の遺言を提出する。皇后は自分の名が書かれていたらと思うと気が気でなかったが、結局、巻き込まれずに済んだ。最終的に遺言書にある通り、莱陽太夫人は淑妃に化粧箱をすり替えるところを見られ、忠告も聞かず口を封じたと判明する。飛盞は動機から物証までつじつまが合うことから、莱陽太夫人の単独犯行と断定した。その頃、乾天院では濮陽纓も報告を聞いていた。禁軍は莱陽侯府を封鎖、莱陽太夫人の屍は布1枚しか掛けられずに運ばれ、蕭元啓は屋敷に監禁中だという。「ようやくお膳立ては整った、仕上げといくか…」濮陽纓の手には莱陽太夫人が残したもう1通の遺言が…。墨淄侯が報復に固執したことで、思いがけず化粧箱の下手人が莱陽太夫人だと分かった。蕭平章はこのことで新たな事実も発覚し、長年、疑問だったこともすべて説明がつくと梁帝に上奏する。兄の話が終わったところで蕭平旌は蕭元啓のために恩情を賜ろうとしたが、その時、梁帝の様子がおかしくなった。梁帝を心配した蕭庭生は怒りから体を害しては罪人の思う壺だと諫言、沙汰を下すのは延期となる。まさかここで嘆願するわけにもいかず、結局、平旌は何も言えないまま宮中を出た。一方、昭陽宮を出た皇后は後宮への道すがら、濮陽纓の挨拶を受けた。濮陽纓は拝礼したまま目配せすると、皇后の表情で全てを察する。ようやく梁帝は皇后への長年のわだかまりが解け、皇后も満足したのだろう。長林王府へ戻ると、蕭庭生は息子たちをすぐ書斎へ呼びつけた。化粧箱の件を知らなかった庭生は王府の大事を隠していたことに激怒、しかしすぐ冷静さを取り戻して平旌だけを先に帰す。すると庭生は平章になぜ東院の世話を東青(トウセイ)に任せたのか聞いた。平章は周(シュウ)菅家が高齢だからと言い訳したが、庭生はその答えに落胆する。「平章、自分の出生を知ってもう私には本心を明かせぬというのか?」「とんでもないことです!」平章は驚いて平伏し、仕方なく正直に話した。実は数年前、浅雪に仕える周管家の孫娘が化粧箱を壊したことがあり、密かに周管家に修理を頼んでいたという。当然、周管家はこの時に東海朱膠に気づいたはずだが、そのまま戻って来ていた。考えたくはないが、周管家が平章に子を残させまいとしたことは紛れもない事実、庭生は何とも虚しくなった。しかし平章は、母と一緒に屋敷に入った管家が平旌に肩入れするのは当然だと理解を示す。すると庭生は妻が生きていたら決して許さないはずだと断罪した。その夜、久しぶりに感傷的な夫の姿を見た蒙浅雪は、思わず後ろから抱きしめた。すると平章はなぜか最近、母のことを思い出すと話し、平旌の楽観的な性格は母譲りだと笑う。「だがこの世には人を苦しめることがあると、いずれは分かるはずだ…」翌朝、蕭平旌は偶然、周管家が屋敷を出て行くところを見た。門衛に聞いてみると、長林王が激怒して周管家を寒州の村に監禁するよう命じたという。驚いた平旌はすぐ東院に駆けつけ、報告した。蒙浅雪も突然のことに戸惑うが、蕭平章は子が口を挟むことではないとなだめて治療へ送り出す。平旌はやけに冷静な兄を見て、本当は事情を知っていると分かった。「教えてくれるまで居座るからな!」蕭平章は戸を閉め、改まって座った。実は周管家は4年前に東海朱膠に気付きながら己の意思で報告しなかったという。蕭平旌はその意図が全く理解できず、信じられないと言った。すると兄から思いがけない真実を聞かされる。「父上は先帝に引き取られて育った…」「そうさ、都中の人が知ってる」「…私もだ」「何が?」「父上が引き取った 母上は愛してくれたが、周管家は不満だった 私は実子ではないのに、私が存在するせいで母上の実子が長林王府の世子になれぬ」「つまり…周管家は私のために…」平旌は自分が原因だったと知り、いたたまれなくなって飛び出して行った。つづく( ๑≧ꇴ≦)あの穏やかなパンダ庭生パパを激怒させるとは!もう血管が切れるかと思ってヒヤヒヤしたわ〜
2019.05.29
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第11話「隠者の影」梁(リョウ)の皇后荀(ジュン)氏は、墨淄(ボクシ)侯が淑妃の報復にやって来たと知って不安になった。自分の嘘で淑妃に裏切られたと思い込んだ莱陽(ライヨウ)太夫人。淑妃の死に直接、関与したわけではないが、莱陽太夫人をけしかけたもの事実だった。乾天院に音もなく墨淄侯が現れた。実は濮陽纓(ボクヨウエイ)こそ墨淄侯に淑妃の死の真相を知らせた張本人、その目的は取引だという。「墨淄侯にある妙策をご用意しました 妹君の恨みを晴らせると同時に墨淄侯の抱く大志を実現できます」濮陽纓は墨淄侯の心に東海への偉大なる志が隠されていることを見抜いていた。「白神(ハクジン)が私に告げました この局面を変え東海の重責を担えるのは墨淄侯であると そして3年以内に東海の王として君臨し、10年以内に東海の王が天下を制するでしょう!」そのためには淑妃の敵を討ち、その後で梁に東海の種を植え付けるのだという。蕭平章(ショウヘイショウ)は例の化粧箱を手にして考え込んでいた。その姿を見た蕭平旌(ショウヘイセイ)は調査が進まないせいだと心配する。すると平章は皇后が化粧箱を作った職人を探し当てたものの、7年前に死んでいたと教えた。あまりに偶然過ぎるが、完成品は内廷司(ナイテイシ)が慣例で3度も検査を行い、正陽宮(セイヨウキュウ)に運ばれた後は再度、女官たちが確認している。精巧な作りとは言え、幾度も調べたのに見抜けないものだろうか。さすがに全員が関わっていればどこかの段階で漏れるはず…。平章はふと正陽宮に運ばれたあと細工した可能性を示唆した。「まさか…」その時、治療を終えた蒙浅雪(モウセンセツ)が戻って来る。これ以上、浅雪を傷つけないよう調査の件は内密、平章と平旌はそこで話を切り上げた。墨淄侯は濮陽纓の計画に興味を持った。しかし自分のために策を講じて何の得があるのか分からない。すると濮陽纓は自分にも自分なりの狙いがあると教え、ただし墨淄侯と利害が衝突しなければ良いだけだと言った。「そこで墨淄侯にひとつお願いがございます」それは他でもない長林王府のことだ。長林王府は功績が高いだけでなく、長林軍は先帝が下賜した軍だった。現皇帝も長林王府に恩情をかけ、長林王に対し絶大なる信頼を置く。近い将来、長林王の意見が皇帝の意見になるのも必至だ。ただし長林王も高齢、今や長林王府の屋台骨は蕭平章だという。とは言え墨淄侯は琅琊(ロウヤ)達人榜(ボウ)首位、たかが長林王府世子など取るに足らないと鼻で笑った。蒙摯(モウシ)の子孫である世子妃・蒙浅雪、愛弟子の荀飛盞(ジュンヒサン)とて眼中にない。そこで濮陽纓は長林王府には次子・蕭平旌がいると教えた。「まだ若いですが腕は立ちます 蒙浅雪と組んで襲いかかって来たら墨淄侯と言えども脱出するのは困難では?」その夜、墨淄侯は長林王府に忍び込んだ。すでに寝支度していた蒙浅雪だったが、気配に気づいて剣を手にする。と同時に外でも蕭平旌が屋根に飛び上がり、あっという間に私兵が屋敷を包囲した。墨淄侯は長林王府をすぐ脱出し、乾天院へ戻った。長林王府の警護は予想以上に堅く、東院に入れたものの、蕭平章にはまったく近づけなかったという。天下一の使い手が逃げ帰って来るとは、濮陽纓もいささか期待外れだった。梁を崩し、偉業を成し遂げるには、長林王府を倒さねばならない。しかし長林王府を倒す者ならすでに物色済だった。梁帝はこのところ体調を崩していた。皇后は付き添って介抱したいが、梁帝に追い返されてしまう。これも金陵(キンリョウ)に墨淄侯が現れ、梁帝の頭に淑妃の影がちらついているからだ。すると濮陽纓が参内した。「細かいことは存じませんが、あと数日で終わります…決着もつくかと」˚✧₊⁎❝᷀ົཽ≀ˍ̮ ❝᷀ົཽ⁎⁺˳✧༚キラン淑妃の死について調査を継続中の蕭平旌と荀飛盞。しかし蕭平章は平旌が莱陽太夫人から供述を取っていないと知る。平旌は淑妃と同族であり情もある莱陽太夫人に普通は審問しないと困惑した。すると平章は淑妃が流産する三月前に出入りした名簿と"世子婚礼の宴"の賓客名簿を見せる。どうやら兄は淑妃の死と化粧箱のすり替えに関連があると疑っているようだ。しかしちょうど蒙浅雪が現れたため、平旌はそれ以上、聞けずに終わってしまう。蕭平旌は禁衛営を訪ね、荀飛盞に莱陽太夫人から話を聞きたいと頼んだ。飛盞は淑妃の件の他に理由があると気づいたが、平旌は隠したくないが話せないこともあるという。ただ兄から相手が宗室の女性なので2人で行くよう命じられていた。一方、莱陽太夫人も息子の莱陽侯・蕭元啓(ショウゲンケイ)から墨淄侯の事件を聞いていた。身に覚えがある莱陽太夫人は覚悟を決めて別れの晩餐を開く。何も知らない元啓は豪華な料理に困惑し、母が勘違いしているのだと思った。「母上?外で自分を鍛えたいと言いましたが、まだ先の話ですよ? もう会えなくなるようなお顔です」莱陽太夫人は来月が元啓の誕生日だと思い出し、立派に育った息子の姿は亡き夫を彷彿させると感慨深い。息子は大志を抱いていながら自分のせいで屋敷に閉じ込められて来た。本当なら都で息子にかなう者などいないのに…。元啓は母の深い愛情に触れ、心から感謝した。蕭平旌は荀飛盞と明日にでも莱陽王府を訪ねることにした。そこで兄に改めて莱陽太夫人を疑っているのか聞いてみる。蕭平章はまだ憶測に過ぎないと話し、莱陽侯府で何が分かっても後宮に関係あれば必ず皇帝に報告するよう釘を刺した。しかしその夜、ついに墨淄侯が莱陽侯府に現れる…。莱陽太夫人は書物を読んでいる息子の姿をかいま見てから、内院へ戻った。戸を開くと閑散とした寝所…。しかし気配を察して目を閉じると、再び目を開けた時には目の前に墨淄侯が立っていた。「…四従兄上」「…同じ宗室のお前であって欲しくなかった」すでに真相を知っている墨淄侯は弁明を拒否すると、濮陽纓が現れた。濮陽纓の姿を見た莱陽太夫人は言い逃れできないと分かり、その場にへたり込んでしまう。莱陽太夫人は淑妃を妬んでいた。同じ東海宗室の女子でありながら、従妹は皇帝の後ろ盾がある寵妃となり、自分は母子で息を潜めて慎ましく暮らす未亡人となる。「淑妃が私を姉妹と思っていたと? 深宮で何人が淑妃の死を願ったか、どれだけの者が淑妃を呪ったと思う?!」莱陽太夫人は開き直って鬱憤を晴らすと、墨淄侯は従妹が本当に妹に手をかけたのだと実感して虚しくなった。すると濮陽纓は、問題は子のことだと告げる。莱陽太夫人は何も知らない息子を見逃して欲しいと懇願するが…。つづく(^ꇴ^)おう?やっぱり飛盞は師妹が好きなの?←下種の勘繰り?w
2019.05.28
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第10話「異国の愛妃」兄から雑務を押し付けられて不機嫌な蕭平旌(ショウヘイセイ)。すると梁(リョウ)を来訪する東海の視察団の名簿に今年の琅琊(ロウヤ)達人榜(ボウ)首位・墨淄(ボクシ)侯の名前を見つける。国書には"東海の儀礼で淑妃を供養する"と書いてあった。墨淄侯は亡き淑妃の実兄、しかし東海で隠居していることもあり、今やその事実を知る者はほとんどいない。平旌は淑妃が誰のことか分からなかったが、義姉・蒙浅雪(モウセンセツ)が教えてくれた。東海と梁(リョウ)は婚戚関係を結んでいるため、20年前に東海から2人の郡主が輿入れしている。そのうち1人が東宮に迎えられた淑妃で、難産により母子とも亡くなっていた。もう1人は先帝の命で二皇子に嫁いだ今の莱陽(ライヨウ)太夫人、つまり蕭元啓(ショウゲンケイ)の母だという。その頃、蕭平章(ショウヘイショウ)は父と梁帝に謁見していた。墨淄侯が来訪する意図は測りがたいが、天下一の手練れを軽視できない。そこで使い手の荀飛盞(ジュンヒサン)と弟の2人に対応させたいと上奏した。一方、蕭元景も東海の使節団が月末に金陵(キンリョウ)に到着すると知り、急いで母に知らせた。しかし母は喜ぶどころか、急に黙り込んでしまう。実は莱陽太夫人と淑妃には忌まわしい過去があった。…7年前、莱陽太夫人は密かに蒙家の下賜品である化粧箱をすり替えたが、運悪く淑妃に見られてしまう淑妃は一緒に嫁いできた従姉が何を持ち込んだか気づき、長林王府の子孫を絶やすつもりだと分かったこれまでも無意味な恨みは捨てろと何度も忠告して来たが、まだあきらめていないらしい莱陽太夫人は長林王のせいで夫が死んだと恨み続けていた淑妃は同族を告発することができず、綻びが出る前に何とか化粧箱を取り戻すよう助言する莱陽太夫人はその場では自分の非を認めたが…「母上?」「(ハッ)そうね…淑妃が死んで7年も経つのね…」そんな2人の様子を高楼から墨淄侯が見ていた。皇后荀(ジュン)氏は淑妃の兄が大層な人物だと知った。そこで濮陽纓(ボクヨウエイ)を呼び出し、墨淄侯について詳しく知りたいと頼む。濮陽纓は拝命して皇后を見送ると、ふと7年前のことを思い出した。…再び天幕に現れた莱陽太夫人、その様子から濮陽纓は例の化粧箱の件で何かあったと気づく「眉間が暗いのは災いが降りかかる兆候です」濮陽纓は姉妹が殺し合う予兆だと言った…蕭平旌は義姉を陥れた者を見つけ出すため、東海朱膠(トウカイシュコウ)の入手元を突き止めることにした。しかし林奚(リンケイ)の話では東海朱膠は各国の商人に売られるため、いつどこで入手したかを特定するのは難しいという。ただ希少で値も高いので普通の身分では買えないこと、またわざわざ手の込んだ仕掛けを使ったのは直接、復讐したり外へ出る機会が少ないためだと予想した。「つまり宗室の女の可能性が高いと?もしそうならお手上げだ」平旌はいきなり行き詰まってしまう。蕭平章は禁軍大統領・荀飛盞を屋敷に招き、すぐ弟を呼んだ。先の喧嘩の件で気まずい蕭平旌と荀飛盞…。しかし平章から墨淄侯のことだと聞いて急に2人の雰囲気が軟化する。武芸者にとって琅琊達人榜首位の手練れと相見えるのは願っても無い貴重な機会だった。東海の水で鍛えたという″烏晶(ウショウ)の剣″、また″隠居の士″と呼ばれ、幻の剣法を繰り出すとしか分からない謎に包まれた人物…。どうやら″墨淄侯″とは爵位のようで、名前も定かではなかった。すると飛盞は何やら胸騒ぎがしたのか、墨淄侯がすでに金陵に着いている気がすると漏らす。その予感は的中し、ある夜、侍医とその家族、産婆が次々と殺される事件が起こった。蕭平旌と荀飛盞は犠牲となった6人の遺体を調べ、その太刀筋(タチスジ)から墨淄侯の仕業と断定した。恐らく妹・淑妃の死に関わりがあるのだろう。しかし当時、淑妃の死に疑念を持った梁帝は寧(ネイ)王と内廷司に調査させたが、結局、何も分からなかったという。蕭平章は墨淄侯が片っ端から当時の関係者をあたっては報復し、最後の標的を探していると考えた。あえて自分の名を名簿に入れて隠し立てもせず動けば、それがやましい人間への脅しとなる。「平旌、出かけるぞ、一緒に来い」莱陽太夫人は難産で苦しむ淑妃の夢を見ていた。陣痛の苦しみに耐えきれず、必死に助けを求めて来る淑妃…。そこで莱陽夫人は部屋で煎じていた薬湯をよそって介添えの侍女に渡した。しかし淑妃は薬湯を飲むと急に腹痛を訴え苦しみ始める。「じぇじぇ~っ!!!」莱陽太夫人はそこで飛び起きた。恨みを晴らすために罪を重ねて来たが、今さら引き返すことはできない。床を離れた莱陽太夫人は梁帝に見立てた人形を出し、憎しみを込めて針を突き刺した。墨淄侯を呼んだのは濮陽纓だった。すでに4件の殺人で6人が死亡とは、墨淄侯は行動が早く、血も涙もないらしい。しかしこの事件は京兆尹(ケイチョウイン)府も刑部も引き継がず、禁軍大統領と長林王府次子が調査すると知る。濮陽纓は梁帝の人選に感心したが、ふと長林王府世子の提案だと気づいた。「段桐舟(ダントウシュウ)の訓練した刺客も腕は立つが、2人を尾行できるほどの段階ではない …莱陽侯府を監視させよ」蕭平章は弟を連れて内廷司にやって来た。そこへ荀飛盞も合流し、墨淄侯が次に狙う相手を予想する。すると当時の記録から淑妃のお産に立ち会った関係者の名簿を発見、次の標的が鄭仕孝(テイシコウ)だと踏んだ。平旌と飛盞は慌てて飛び出して行くと、平章はふと結審奏状に目を留める。そこには″莱陽夫人が淑妃のそばに付き添い…″と記されていた。蕭平旌と荀飛盞は鄭府を厳重に警護してその時を待ったが、結局、空振りだった。一方、蕭庭生(ショウテイセイ)は2人が淑妃の死を調べていると知り、臣下が後宮のことに踏み込みすぎではないかと懸念する。しかし蕭平章は何か突き止めても処置するのは梁帝のため問題ないと言った。濮陽纓は墨淄侯の件で正陽宮を訪ねた。皇后は墨淄侯がすでに6人も殺したと聞いて動揺を隠せない。これは報復で、墨淄侯は淑妃が難産で死んだとは思っていないと言うのだ。濮陽纓は人払いを頼み、皇后に何か後ろめたいことがあるのかと疑った。すると皇后は力が抜けたように足を崩して、肘掛にもたれかかる。確かに梁帝が淑妃を寵愛するのは辛かったが、何より怖かったのは将来だった。もし自分の息子より淑妃の生まれて来る子を愛したら…。「だけど、淑妃の死に関して私は指示していないわ、本当よ?!」しかし梁帝が時折り見せるあの冷たい眼差し…。皇后は疑われているのに釈明する術がない、それが恐ろしいのだと嘆いた。濮陽纓は白神が皇后の潔白を知っているとなだめ、自分が祈りを捧げて皇后のわだかまりを解くと約束した。↓デカイ…あの日、実は侍女が偶然、淑妃と莱陽太夫人の諍いを耳にしていた。…報告を聞いた皇后は、どうやら淑妃が莱陽太夫人の弱みを握っていると知るそこで莱陽太夫人を呼び出し、かまをかけた「嫁いできた際、密かにある物を持ち込んだそうね?あなたの計画はすべて淑妃から聞いたわ」驚いた莱陽太夫人は慌てて叩頭し、命乞いした「どうかお目こぼしを!」「同族が何だと言うの?兄弟と言えども裏切り殺し合う あなたの夫とて同じような末路をたどり、実の兄弟によって死に追いやられた…」皇后の言葉で莱陽夫人は淑妃への恨みを募らせた「この数月、淑妃の子を守るため私がどれだけ心を砕き、麗(レイ)妃の企みを阻止してきたことか まさかこんな仕打ちをするなんて…」つづく( ゚ェ゚)うーん莱陽太夫人の谷間って…誰得なのか?
2019.05.27
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第2話「移りゆく時代」皇后・烏拉那拉(ウラナラ)氏が生涯禁則の刑となり、姪の青桜(セイオウ)は嫁ぎ先を失ったかに見えたしかし雍正(ヨウセイ)帝の計らいで思いがけず第4皇子・弘暦(コウレキ)の側福晋として輿入れが決まる…弘暦はいつもの場所で青桜を待っていた。やがて青桜が現れたが、輿入れすべきか迷っていると打ち明ける。弘暦は皇后と母の確執が原因だと気づき、自分が全力で守ると誓った。母には自分が心から望むのは青桜だけだと伝えたという。何より弘暦は、嫌なことは頑として拒否する青桜が如意を受け取ってくれたことでほっとしていた。「つまり私のことを慕っているのだろう?一緒になってくれるよな?」「(*゚▽゚)*。_。)ウン」宝(ホウ)親王と嫡福晋・富察(フチャ)琅嬅(ロカ)は8月1日に成婚。側福晋・青桜はその翌日、格格(ゲゲ/側女)・高晞月(コウキゲツ)と共に輿入れした。琅嬅は友好の印として皇帝から下賜された結納品から金の腕輪をそれぞれに贈り、2人を住まいへ行かせる。するとその夜、弘暦は青桜の寝所に現れた。実は青桜が初夜の相手だという。結局、自分が選んだ人を嫡福晋にはできなかったが、初夜くらいは共にしたい。その頃、高晞月は侍女から宝親王が側福晋の元へ行ったと聞いた。しかも嫡福晋との床入れがまだだとか。高晞月はきっと気分を害していると確信し、嫡福晋に付くことにした。「私の人生は格格では終わらないわ」昨夜、弘暦は嫡福晋の寝所に行ったが、疲れたと言って房事は控えていた。琅嬅はその理由を今夜、知ることになる。しかしこんな時こそ正室の風格を見せるべきだと判断した。「誰より正妻らしく振る舞ってみせる、私に非が見当たらなければ嫡福晋の座は奪われないはず…」青桜が嫁いで6年が経った。今日は雍正(ヨウセイ)13年9月13日、3人だった福晋も今や8人という大所帯となり、子供たちも生まれている。嫡福晋・琅嬅は男女に恵まれ、高晞月は嫡福晋に取り入ったおかげで側福晋に昇格していた。他にも出産したばかりの格格・蘇緑筠(ソリョクイン)、異国から嫁いだ格格・金玉妍(キンギョクケン)、そして格格・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)、格格・黄綺瑩(コウキエイ)、格格・陳婉茵(チンエンイン)がいる。しかしこの日、誰もが予想していなかった出来事が起こった。雍正帝が崩御し、紫禁城は悲しみに包まれた。第4皇子の弘暦が皇位を継承したが、早々に難題に見舞われる。礼法によると新帝の即位後に弘暦の嫡母となる前皇后・烏拉那拉氏が母后皇太后に、生母の熹(キ)貴妃・鈕祜禄(ニオフル)氏が聖母皇太后に封じられることになっていた。葬儀が終われば親王府の妃が後宮に移ってくるため、景仁宮を開ける必要がある。大臣・張廷玉(チョウテイギョク)は先帝が前皇后を幽閉したものの廃してはおらず、しかるべき身分を与えるべきだと進言した。嫡庶や尊卑が曖昧では天下が治められないという。しかし弘暦は先帝が"死しても皇后と見えぬ"と言ったことが引っかかっていた。長い葬儀が続く中、福晋たちは手分けして料理を作り、熹貴妃に献上した。するとよりによって青桜の汁物を最初に出すことになる。しかし熹貴妃は2種類の主菜を一緒に煮込んでいることを嫌い、食欲がうせたので全て下げろと命じた。高晞月は青桜のせいで熹貴妃が空腹のまま葬儀に出る羽目になると非難、青桜は熱い椀を持ったままひざまづいて謝罪する。琅嬅は仕方なく自分が作った粥を出し、ようやく熹貴妃も機嫌を直して青桜を解放した。青桜は急いで椀を机に戻したが、指にやけどを負ってしまう。阿箬(アジャク)は主を助けなかった惢心(ズイシン)を外で反省させた。青桜は阿箬の見下したような言い方が気になり、王府の中でも忠実で古参の侍女である惢心と仲良くするよう注意する。しかし阿箬は婚家であてがわれた侍女を信用できないと不満を漏らした。それにしても報告を受けてすぐ薬を届けてくれた皇帝の何と優しいことか。これなら前皇后の禁足が解かれ、主が貴妃になるのも間近だろう。阿箬は調子に乗ってうっかり口を滑らせ、青桜から叱られた。「誰かの耳に入ったら命がいくつあっても足りないわ…」青桜は景仁宮に叔母を訪ねた。すると待ちかねていたように、皇帝はいつ出してくれるのかとせっつかれてしまう。未だ鈕祜禄氏との諍いに執念を燃やす前皇后、なにより先帝と合葬されるためにはどうしても尊号が必要だった。尊号問題で頭を悩ませる弘暦に負い目を感じる青桜。そこで養心殿を訪ね、弘暦に叔母を行宮に移して欲しいと頼んだ。皇太后として行宮に安住させれば、尊号を与えずとも大臣たちは納得するだろう。叔母の尊封に反対の者たちも同じく、叔母が尊号が無いまま皇宮を離れれば何も言わないはずだ。宮中に皇太后が2人いれば何かにつけぶつかり合う、2人を引き離したほうが良いだろう。弘暦は青桜が帰るとすぐ行宮の清掃を命じた。これを知った熹貴妃は激怒する。青桜の差し金で弘暦が烏拉那拉氏を母后皇太后に封ずると早合点したのだ。翌日、青桜は熹貴妃に呼ばれた。熹貴妃は自分ではなく景仁宮に尽くしているのかと嫌味を言う。青桜は正直に叔母を行宮へ移すよう進言したと認め、ただ叔母に静かな余生を送って欲しいだけだと訴えた。しかし熹貴妃は青桜という後ろ盾がある限り烏拉那拉氏が尊号をあきらめないと分かっている。そこで毒薬の小瓶を出し、烏拉那拉氏を生かしたいなら青桜がいなくなる必要があると脅した。ただし青桜が生き延びたいなら、烏拉那拉氏が死ぬしかない…。「私が死ねば叔母を先帝と合葬していただけますか?」「…本当に叔母思いね、あの人が分を守り行宮に行くなら認めるわ、尊号はなし」青桜はこの話を決して皇帝の耳に入れないと約束し、拝礼した。弘暦は母に行宮の件が漏れたと知り、青桜を呼んだ。母の気持ちも配慮する必要があり、慎重に進めることになったという。青桜は心を砕いてくれた弘暦に感謝し、約束だった暗香(アンコウ)汁を作ると言った。ただ梅の花が咲く頃には…。すると青桜はいきなりひざまずき、永遠に弘暦の健康と幸せを祈っていると平伏した。驚いた弘暦はすぐ青桜を立たせ、思わず抱きしめて慰める。まさかこれが別れの挨拶とは知らずに…。先帝の長い葬儀が終わった。その夜、青桜は密かに景仁宮へ向かう。つづく( ゚ェ゚)ん?毎週2話ってことは1ヶ月で8話?つまり終わるのは来年なの???(* >ω
2019.05.26
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第9話「名もなき位牌」乾天(カンテン)院に莱陽(ライヨウ)太夫人が現れた。皇后がかつて蒙(モウ)府に与えた化粧箱を調査させていると知り、心配になって濮陽纓(ボクヨウエイ)を訪ねたという。実は7年前、莱陽太夫人は濮陽纓に化粧箱の細工を頼み、密かにすり替えていた。しかし濮陽纓は化粧箱を作らせた職人なら"7年前"に死んだと教え、皇后は何一つ突き止められないという。莱陽太夫人は帰りの馬車に揺られながら、ふとあの日のことを思い出した。あれはまだ濮陽纓が粗末な天幕の中で白神(ハクジン)に祈祷していた頃…。莱陽夫人は薄暗い天幕を訪ね、ある人の八字を渡したすると濮陽纓は命式を計算し、それが非常に高い位の人間だと気づく「誰かを呪えば自分に跳ね返る…その覚悟はおありですか?」莱陽夫人にもはや迷いはなく、黙ってうなづいた…。蕭平章(ショウヘイショウ)は療養を理由に年の瀬の外出を控えていた。ちょうど忙しくしている周(シュウ)管家(執事)を見かけた平章は親衛・東青(トウセイ)を呼び、東院の雑務を任せることにする。「周管家は母上が輿入れの時、共に屋敷へ来た…高齢になった今は父上の世話だけで良い」清風堂では林奚(リンケイ)が蒙浅雪(モウセンセツ)のため、懸命に治療の準備をしていた。一方、蕭平旌(ショウヘイセイ)は頼まれた薬草を無事に採取、その夜は谷で過ごす。そんな中、浅雪の興味は北燕(ホクエン)の郡主が嫁いで来ることだった。実は義弟に良い相手を見つけたが、許嫁のことがあるため義父に言い出せずにいるという。そんな折に北燕の公主の話が舞い込み、てっきり平旌の相手だと勘違いして焦ったのだ。平章は縁談話だとしても平旌ではないと断言したが、ならば郡主の相手は誰なのだろうか。翌朝、都に戻った蕭平旌は城外で待っている林奚を見つけた。てっきり自分を迎えに来てくれたと思って喜んだが、林奚は最後の薬剤を待っていると素っ気ない。すると老堂主の使いが到着、頼まれていた薬剤を届けた。平旌も薬草を渡し、こうして全ての薬が揃う。「準備して年明けに連絡します」林奚は馬車に乗り込んだが、馬へ戻る平旌を呼び止めた。「平旌!」平旌は何事かと振り返ると、林奚は窓から水を渡して帰って行った。大晦日、長林(チョウリン)王・蕭庭生(ショウテイセイ)は息子と連れ立って宮中の祝宴に出席した。年を越す頃には王府に戻り、新年の挨拶を受けると父子3人で線香を手向けることにする。長林王府には先帝から下賜された名もなき位牌が祭られていた。毎年、こうして供養しているが、その意図は平章が世子に冊立された時に伝えている。…英霊が全員、世に名を残せるわけではない…位牌に名はなくとも情義は心にあり、心に祭る者がいる限り…それが師であれ先達であれ友であれ同じ…梁の戦旗のもと散った魂ならば、この位牌の前に奉る…悲しみを安んじ、消えぬ情を懐かしんで新年早々、蕭平旌は騒ぎを起こした。林奚に義姉の差し入れを届けに行った帰り道、偶然、莱陽侯・蕭元啓(ショウゲンケイ)が酒楼にいると知る。そこで合流しようと店に入ったが、ちょうど元啓の連れが子に恵まれない長林王府世子妃の噂話をしていた。「長林王が数十年も戦場で殺戮を繰り返した祟りが息子夫婦に降りかかっているとの噂だ…」「バカを言え!」元啓は思わず声を荒げたが、そこに平旌が現れた。激怒した平旌は2人の男を店の外に引きずり出すと、制裁を加えようと飛びかかる。しかしちょうど通りかかった禁軍大統領・荀飛盞(ジュンヒサン)が止めに入ったため、2人は言い争いになった。飛盞は正義を気取る平旌を激しく非難、すると平旌は身内の女子の陰口を叩かれて衙門(ガモン/役所)へ訴え出るのかと言い返す。すると飛盞は顔色が変わった。長林王府の身内の女子と言えば師妹しかいない。事情を察した飛盞は急に男たちを捕らえ、バツが悪そうに禁軍へ連行して行った。蕭平章は弟の愚行を知っていながら何も言わなかった。しびれを切らした平旌は自ら切り出し、長林王府への悪意ある噂に憤る。しかし平章は懲らしめても意味はないと諌め、耳にしなければ悩むこともないとなだめた。実は先帝が存命の頃から流言が飛び交い、梁帝が世継ぎを授からずにいた数年など長林王への噂は耐えがたいものだったという。とは言え古(イニシエ)より人の口に戸は立てられないもの、いちいち気にしていたら英雄であっても身が持たない。すると平章は清風堂へ行ったなら自分に話すことはないのかと聞いた。蕭平章は林奚が治療の準備ができたことを知り、いよいよ蒙浅雪に真実を告げることにした。浅雪は深く傷ついて取り乱したが、平章は強く抱きしめて懸命に励ます。幸い結婚が早かったので浅雪もまだ若く、林奚が治療すればいくらでも子を産めるだろう。そうして見返してやるのだ、蒙浅雪は簡単に陥れられないと…。しかし浅雪にはどうしても分からなかった。「私が何をしたと?狙われるような悪いことをした?!誰を敵に回したというの?」平章は浅雪の涙をぬぐってやると、蒙家の叔祖父(祖父の弟)の言葉を思い出させた。「この世は不公平なことがまかり通り、苦しいものだ だが身を正す者の揺るぎなき信念を卑劣な輩に理解できるわけがない…」すると浅雪は気丈にも蒙家の娘として叔祖父の教えに従うと言った。一方、梁帝は皇后と皇太子と静かに新年を過ごしていた。しかし皇太子が梅の枝を集めている様子を見ると、梁帝は梅が好きだった淑妃のことを思い出さずにはいられない。↓出たっ!限定一匹もの(꒪ȏ꒪;)皇后荀氏はなぜ急に淑妃のことを持ち出すのか分からなかったが、実は東海の国書にあった要求のひとつが淑妃を母国の礼で供養したいというものだった。梁帝は情を汲んで許可すると伝え、供養は皇后に任せるという。皇后荀氏はすぐ荀白水を呼びつけた。なぜ東海が淑妃の供養を求めて来たと早く知らせなかったのか。荀白水は皇后がこれほど憤慨していることに困惑し、大したことではないとなだめる。ここは皇太子の将来のためにも割り切り、梁帝の期待に応えるべきだろう。蒙浅雪の治療が始まった。その日は蕭平旌が林奚を送迎できないため、浅雪は書房の平旌の様子を見に行ってみないかと誘う。しかし林奚は断った。つづく(^ꇴ^)林奚が素直になれるまで、まだ時間がかかりそうでも今回はむしろラブコメ要素がない方がいいかな(笑そうそう、平旌がミカンを投げてた姿、飛流を思い出すわ〜
2019.05.24
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第8話「曲がった忠義」青蓮(セイレン)寺で思いがけず師妹の一途な思いを知った禁軍大統領・荀飛盞(ジュンヒサン)。段桐舟(ダントウシュウ)がここに身を隠すことは難しいと判断し、小手に油がついた場所は乾天(カンテン)院と断定する。すると飛盞は観音像に手を合わせ、蒙浅雪(モウセンセツ)の願いが叶うよう祈って寺を出た。その頃、段桐舟は乾天院に到着し、濮陽纓(ボクヨウエイ)に経過報告していた。荀飛盞は自分の手形を見たその晩に荀白水(ジュンハクスイ)を訪ねており、恐らく関与に気づいたという。濮陽纓は計算通り叔父と甥を反目させることに成功し、これで荀大統領も必ず介入してくると満足した。すると慌てて弟子がやって来る。実は禁軍と巡防(ジュンボウ)営に包囲され、荀大統領自ら率いて全ての出入り口を封鎖してしまったという。驚いた濮陽纓は段桐舟を密室にかくまい、何食わぬ顔で挨拶に出た。飛盞は段桐舟を追跡したところ特製の油の香りがしたと説明、乾天院に出入りした疑いがあるため調べたいという。内閣首輔(シュホ)・荀白水は皇后に謁見し、念のため荀飛盞との確執を報告した。飛盞が訴え出ることはないと確信しているが、それより今後が心配だという。荀白水は長林王府世子に脅威を感じ、今は問題なくても将来どうなるか分からないと訴えた。「人心は変わるものです、警戒すべきかと…」荀飛盞は丹房の壁が怪しいことに気づき、密室を発見した。そこで濮陽纓に案内させて地下室を捜索したが、段桐舟の姿はない。飛盞は仕方なく引き上げると、濮陽纓はほっと胸をなでおろした。「都に来て久しいが、肝を冷やしたのは初めてだ…荀飛盞か、侮れぬな」実は段桐舟は地下室から庭に脱出し、井戸の中で身を潜めていた。大同(ダイドウ)府の事案は廷尉(テイイ)府が審理して全貌はつかめた。梁(リョウ)帝は年の瀬も近いことからひとまず結審すると決め、逃亡犯は捕らえたら処断することにする。結局、宋浮(ソウフ)と紀琛(キシン)の証言が食い違ったままで黒幕も暴かれないままだが、朝臣たちが追求することはなかった。長林王・蕭庭生(ショウテイセイ)も梁帝の意向に従ったが、蕭平章(ショウヘイショウ)はどこか不気味なものを感じる。「すべては始まりに過ぎないのかも…」化粧箱のふたの裏に仕込まれていたのはやはり東海朱膠(トウカイシュギョウ)だった。蕭平旌(ショウヘイセイ)は林奚(リンケイ)の話を兄に報告し、治療法が決まるまで義姉に黙っていることにする。蕭平章は逸る気持ちを抑えるように固く目を閉じて聞いていたが、ふと目を開けた。「平旌、都の風は冷たくなる一方だと思わないか?」「大哥、寒いのか?」「…冷たい風だろうと激しい雨だろうと、我が長林王府は風雲を知らぬわけではない」すると平章は平旌を連れて天牢へ出かけた。蕭平章は獄中にいる宋浮に面会した。宋浮は結審したことを知らなかったのか、本来なら三族皆殺しのところ、男のみが流刑になったと聞いて驚いている。すると平章は、かつては民を思う熱い血潮が流れていた宋浮の志がいつ変わったのか尋ねた。宋浮は先帝や陛下への忠誠心は変わっていないと否定し、全ては陛下の朝局を安定させるためだと訴える。結果的に前線の状況は長林王の読み通りだったが、詔(ミコトノリ)もないまま大軍を動かしたという悪しき例を見逃すことができなかった。しかしまさか渝(ユ)が南下して甘州を攻めるとは思いも寄らず、単に補給を遅らせるよう仕組んだだけで補給を断つ気などなかったという。「文武百官で私と同じ考えを持つ者は数多く存在する… 我らは見たいのだ、長林軍のおごった心がくじける様を! そうすれば功績の上にあぐらはかけぬ、負け戦を見たかったのだ!」憤慨した平旌は宋浮の胸ぐらをつかみ、押し倒した。「それほど憎いのかっ?!」宋浮は長林王の徳と厚い仁義には敬服していたが、長林王府となれば話は別だと漏らした。朝廷を意のままに操り、圧倒的な兵力を持つ長林軍…。例え今はその忠誠に変わりはなくても、子孫が帝位を狙わぬ保証などどこにもない。平旌は長林王府に悪意を向ける宋浮が紀琛と共謀していないなど到底、信じられなかった。しかし宋浮は秦先生の正体に気づいていたものの、斉州に使いなど送っていないと否定する。平章は自分でも意外だが、なぜか宋浮のその言葉を信じられると言った。蕭平章は天牢を出ると、弟と別れて皇后荀氏に謁見した。そこで証拠となる化粧箱を差し出して調査を求めたが、皇后はまるで自分が責められているようだと憤慨する。平章は至って冷静に、そして礼を尽くして嘆願し、確固たる信念を貫いた。「父や家内、そして平旌に害が及ぶようなら、決して黙ってはおりません」すると皇后は長林王府の影響力を配慮し、仕方なく調査をすると約束した。↓だから圧迫感すごいのよ( ๑≧ꇴ≦)東海(トウカイ)と北燕(ホクエン)の国書が宮中に届いた。弟子から報告を聞いた濮陽纓は予想した時期と同じだと安堵する。その頃、梁帝は両国からの国書に関する内閣の見解を聞いていた。しかし荀白水は忙しさにかまけて鴻臚寺(コウロジ)の報告を見落とし、答えることができない。確かに大同府の件に関わった朝臣が多く、人手不足から内閣の職務は副首輔に任せていた。梁帝は理解を示して奏状を見せてやると、荀白水は東海なら婚戚に当たるので使者の来訪を認めても問題ないと進言する。ただ北燕については現在、内紛が起きているので情勢が読めず、来訪は来春に伸ばし、その間に検討するよう提案した。蕭平章は朝から父が書斎にいると聞いて駆けつけた。恐らく療養中の自分を気遣って自ら雑務をこなしてくれているのだろう。すると平章は父と雑談しながら、礼部の文書を見て顔色が変わった。庭生はどうかしたのか尋ねたが、平章はいつになったら平旌に引き継げるかと思っただけだとごまかす。そこで父に見つからないようこっそり折本を袂に隠した。蕭平章は礼部を訪ね、祭典の進行について誤りを指摘した。これまでは皇太子が幼かったため父が宗室を代表して天地を祭ったが、今年は皇太子が満10歳となり東宮位に就いている。よって全ての儀典を改めるべきだが、礼部尚書・沈(シン)は皇太子より王伯に敬意を表せという梁帝に配慮したと言い訳した。もし父が見落として許可していたら、長林王府が東宮を軽視したと讒言されるだろう。「今後はくれぐれも余計なことを考えずに職務を全うしてくれ…」↓近い近い近い~( ๑≧ꇴ≦)蕭平旌は林奚から浅雪の治療に必要な薬草を頼まれた。そこで兄に屋敷が退屈なので愁雲(シュウウン)谷に遊びに行きたいと訴え、父に口利きを頼む。しかし愁雲谷と聞いた平章はすぐ浅雪の件だとピンと来た。平旌は仕方なく義姉のために薬草を探して来ると教える。すると平章は改まって平旌と林奚に感謝し、家のことは任せておけと言った。つづく( ー̀ωー́ )うーんここは誤解される長林王府が可哀想~ってなるところだけど冷静に考えると宋浮の懸念はもっともだよね~庭生パパはれっきとした宗室の一員だし、先帝って本当はどう思っていたのかな?
2019.05.23
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第7話「化粧箱の秘密」禁軍大将軍・荀飛盞(ジュンヒサン)は巡防(ジュンボウ)営の報告で段桐舟(ダントウシュウ)の足取りをつかんだ。段桐舟は駆けつけた禁軍大統領と一戦交えると、その際、小手を切られてしまう。このままでは危険だと察した段桐舟は官兵の包囲をかいくぐり逃亡、飛盞も後を追ったが逃げられた。↓孫統領の″借りて来た猫″感がすごいw裏道でこつ然と姿を消した段桐舟。飛盞は困惑したが、ふと屋敷の塀に土がついていることに気づいた。その屋敷とは萊陽(ライヨウ)王府…。段桐舟が咄嗟に逃げ込んだのは萊陽王府の内院だった。室内は宗室の屋敷とは思えないほど簡素で、目につく物と言えば大きな棚が2つ…。そこで棚の中を調べてみると、思いがけず梁(リョウ)帝を呪った人形を発見した。荀飛盞は捜索のため莱陽王府を訪ねた。話を聞いた莱陽侯・蕭元啓(ショウゲンケイ)は母の内院以外なら自由に捜索して構わないと認めたが、飛盞は内院に潜んでいる可能性も示唆する。そこで元啓は飛盞の立ち会いのもと、母に部屋を調べてもらうことにした。莱陽太夫人は仕方なく棚を開けて確認したが、思いがけず身を潜める段桐舟を見つける。しかし段桐舟が呪いの人形を手にして無言の圧力をかけて来たため、黙っているしかなかった。一方、参内を終えた蕭平章(ショウヘイショウ)は軽はずみな態度を改めない弟に苦言を呈していた。蕭平旌(ショウヘイセイ)は堅苦しい兄を揶揄して怒らせたが、平章は帰りの車で冷静に言い聞かせる。梁帝に重用され懸命に国境を守って来ても、長林王府は朝廷に敵が多かった。口うるさく慎めと命じるのも、″功績が著しいゆえ長林王府が陛下や皇太子へ敬意を払わない″と誤解されないためだという。平旌は自分の浅はかさに気づいて肩を落としたが、その時、急に馬車が止まった。何事かと思えば莱陽王府の前に禁軍と巡防営がいる。そこで平旌は兄に断って様子を見に行くことにした。蕭平旌が莱陽王府に駆けつけると、ちょうど荀飛盞と蕭元啓がいた。飛盞は段桐舟と一戦交えたが逃げられたと話し、王府を捜索しても何も見つからないという。その頃、内院では捜索の手を逃れた段桐舟が脱出しようとしていた。秘密を知られた莱陽太夫人は怯えていたが、段桐舟は去り際に思わぬ言葉を残す。「屋敷にこもり密かに呪ったところで、積年の恨みが晴れるとは思えぬがな(フッ)」荀飛盞は段桐舟と戦った場所で柱に残された手形を見つけた。「…かの″幽冥の火″だけある」するとその焦げた手形が叔父の屋敷で見た手形と似ていることに気づいた。蒙浅雪(モウセンセツ)は嫁いで7年、未だ子宝に恵まれなかった。藁にもすがる思いで人知れず仏に手を合わせる浅雪…。ちょうど参内から帰って来た蕭平章は妻の様子で何をしていたのか分かった。平章は思わず妻を抱きしめ、浅雪さえいればそれ以外は″錦上に添える花″だと告げる。浅雪は夫の深い愛情を十二分に分かっていたが、どうしても子を産みたいという気持ちは変わらなかった。※錦上に花を添える→王安石「即事」より、美しい物の上にさらに美しい物を加える一方、蕭平旌は急に林奚(リンケイ)に呼び出され、清風堂にいた。平旌は自分が恋しくなったのかとふざけたが、林奚の話は思いのほか深刻なことだと知る。実は蒙浅雪の化粧箱のふたの裏には東海朱膠(トウカイシュコウ)が仕組まれていた。林奚の話では義姉が子を授からないのは、この極寒の薬性を持つ東海阿膠の可能性が高いという。ただ東海朱膠は非常に珍しい薬剤のため断言はできず、ひとまず平旌を呼んだのだ。平旌は義姉の苦悩を知っているだけに林奚の判断に感謝し、詳しい調査を任せて帰ることにした。同じ頃、荀飛盞は荀白水(ジュンハクスイ)を訪ねていた。そこで物入れの上にある書物を退かし、その下になぜ段桐舟の手形があるのか説明を求める。″幽冥の火″という奇妙な技は烙印を押したような手形が残るが、江湖(コウコ/侠客社会)広しと言えど、このような技を使えるのはただ1人しかないない。荀白水は手形があったことすら知らなかったとしらばくれたが、飛盞は親代わりの叔父でも容赦なかった。荀氏一族は皇后を輩出、皇太子も東宮位についている。叔父も朝堂で位を極めて内閣を率い、甥である自分の手には禁軍5万が委ねられた。十分に梁帝に寵愛されているにも関わらず、なぜ愚行に打って出たのか。すると荀白水は実際に行動に移してはいないと断り、考えを持ったことだけは認めた。長林王府の影響力が皇太子の将来を脅かし、ここで抑えつけておかねばいずれ血の雨が降ることになるという。飛盞は呆然となった。まさか叔父が取るに足らない猜疑心のために悪辣な手を使うつもりだったとは…。「前線で死んだのは梁の将兵ですよ?敵が南下すれば踏み荒らされるのは梁の地だっ!」飛盞は身勝手な叔父に憤慨して帰ることにしたが、外に叔母が立っていた。叔母は書斎の様子がおかしいと聞いて様子を見に来たが、2人の険悪な雰囲気に驚きを隠せない。親を亡くした自分を幼い頃から世話してくれた叔母の心配そうな様子に飛盞は心が痛んだ。そこで荀白水は飛盞の身体にも荀氏一族の血が流れていると情に訴えかける。すると飛盞は最後の情けとして、段桐舟を捕えるまでは何も語らないと言った。「どうか目を覚まして引き返してください、決して…道を踏み外さぬよう」翌日、蕭平旌は悩んだ末に林奚の話を兄に教えた。蕭平章は妻がどれだけ涙を流し苦しんできたかと思うと、悔しくて仕方がない。しかしこのまま密かに調査しても万全ではないと考え、詳しく調べると決めた。幸い今日、蒙浅雪は青蓮(セイレン)寺に出かけている。そこですぐ林奚を呼び、東院を調べてもらうことにした。林奚は注意深く探してみたが、化粧箱の他は問題ないという。一方、荀飛盞は段桐舟が落としていった小手の匂いが気になり、内廷司の魏(ギ)大人(ダーレン)を呼んだ。香に詳しい魏大人はすぐ小手についた匂いが白神(ハクジン)の祈祷で使う特製の油だと分かる。この油は全部で120斤作られ、皇宮以外では長林王府世子が青蓮寺で願掛けに使う他、濮陽纓(ボクヨウエイ)の乾天(カンテン)院に届けていた。そこで早速、飛盞は青蓮寺を訪ねることにする。するとちょうど寺を出た長林王府の馬車とすれ違った。本堂には長林王府世子妃が奉納した長明灯(チョウメイトウ)が並んでいた。下賜された油なので住職も扱いには格別の注意を払っているという。火を絶やさぬよう弟子たちが交代で見張っているため、殿内には常に見張りがいた。飛盞はともかく段桐舟の似顔絵を渡し、寺の者に見覚えがないか聞いてほしいと頼む。「住職、この寺を参拝するものは何を願う?」「南海慈航(ナンカイジコウ)観音の前で願うことはただひとつ、子孫が繁栄することに他なりませぬ」つづく (Ŏ艸Ŏ) うっ…小浅…林姑娘は遠目から見るとリーフェイに似てる〜でもやっぱり違う〜(笑
2019.05.22
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第1話「 如意の行方」時は清朝雍正(ヨウセイ)皇帝の第4皇子・弘暦(コウレキ)は必死に城内を走っていたしかしひと足遅く、門を開けた時には想い女・青桜(セイオウ)の手に金色の如意が…「青桜っ!」長椅子でうたた寝していた弘暦はそこで飛び起きた。現実では第3皇子・弘時(コウジ)が嫡福晋(正室)に董鄂(ドンゴ)氏を選び、青桜は側福晋にも落選したという。皇后烏拉那拉(ウラナラ)氏は3兄の育ての母、当然、姪の青桜が選ばれると思っていたが…。しかも青桜は福晋選びの途中で姿を消し、行方が分からなくなっていた。青桜は回廊の片隅でひとり千里鏡をのぞいていた。すると弘暦が息急き切ってやって来る。弘暦はなぜ落選したのかいぶかしむと、青桜は選ばれないよう豆をたくさん食べてオナラをしたと暴露した。母と叔母がうるさいので参加したものの、第3皇子を慕っていないという。来月はいよいよ弘暦の福晋選びだ。弘暦は青桜を福晋選びに誘い出すため、見る目のある青桜に自分の妻にふさわしい者を選んで欲しいと頼んだ。青桜は立ち会う権利などないと断ったが、弘暦はここぞとばかりに"秀女(シュウジョ/妃候補)"として来ればいいという。「私を選ばないのね?約束よ?」「…良い娘を選んでくれればいいんだ」しかし青桜は弘暦の母のことを思い出し、やはり断って帰ってしまう。弘暦は別れ際、青桜が来るのを待っていると伝えたが、返事はもらえなかった。いよいよ第4皇子の福晋選びの日、青桜は皇后の寝宮を訪ねた。皇后は早速、新調した旗袍(チーパオ)に着替えさせたが、青桜は弘暦に手伝いを頼まれただけで選ばれないと教える。しかし皇后はとにかく参加しろの一点張りだった。叔母の口癖と言えば『我々一族に高官がいないため、女が後宮に入って一族を繁栄に導かねばご先祖様に顔向けできぬ』だ。青桜は空返事で逃げ出すと、入れ替わるように思わぬ知らせが舞い込んだ。「皇后娘娘(ニャンニャン)!陛下が三阿哥にお怒りで娘娘をお呼びですっ!」絳雪軒(コウセツケン)に良家の娘たちが集まった。弘暦の母で熹(キ)貴妃・鈕祜禄(ニオフル)氏は権勢を誇る富察(フチャ)家の娘を嫡福晋にと推す。弘暦はギリギリまで青桜を待っていたが結局、吉時となっても現れず、仕方なく母の希望通り琅嬅(ロウカ)に如意を渡すことにした。しかしその時、遅れて青桜が現れる。弘暦は琅嬅の手に乗せた如意を引っ込めると、福晋選びは仕切り直しとなった。その頃、皇帝は第3皇子が朝臣と結託して皇太子の座を狙ったと糾弾、皇籍の剥奪を命じた。弘時は弁明さえ許されず、その場で玉牒を外され連行されてしまう。すると皇帝は何かと政事や軍事に口を出していた皇后の差し金だと疑い、これまでの不満を爆発させた。「そなたとは死しても見えぬっ!」こうして皇后は景仁宮での生涯禁足の刑を言い渡された。弘暦は富察氏に側福晋の巾着を下賜し、青桜の前に立って如意を差し出した。「冗談が過ぎるわよ?帰るわ」「受け取らぬのか?」青桜は熹貴妃の不満げな顔をチラッと見てから、ついに如意を受け取った。しかし突然、皇帝が絳雪軒に現れる。実は皇后が簒奪(サンダツ)を目論んで生涯禁足となり、皇后の姪である青桜は伴侶にふさわしくないと言うのだ。熹貴妃はほくそ笑み、せめて第3皇子には寛大な処遇をとしらじらしい嘆願をする。すると総監・蘇培盛(ソバイセイ)は第3皇子がすでに皇籍を剥奪され、庶人に降格されたと報告した。青桜はすぐ出宮するよう命じられた。しかし見送りを任された蘇培盛の情けで景仁宮に立ち寄ることができる。青桜は戸越しに叔母に声をかけ、皇帝に酌量を求めると言った。驚いた皇后は烏拉那拉氏一族全体に塁が及んでしまうと止め、陛下を怒らせぬよう酌量を求めてはならないと伝える。青桜は蘇培盛に急かされると、仕方なくまた来ると約束して帰って行った。翌日、弘暦は養心殿を訪ね、生まれて初めて父皇に嘆願した。青桜とは幼なじみで心の通じ合う仲、氏素性など気にしないという。確かに以前なら構わなかったが、皇帝はこれからは気にかけなければならないと言った。皇族というものは何一つ思うままにならず、玉座に座っても手に入らぬものもある。一切の言動が国の繁栄のためなのだ。「婚姻はお前1人のことではない、朕にとっても望ましい形であって欲しい 国事と婚姻は結びついている 最適なものが望むものとは限らぬ、すべきことが望むこととも限らぬ 決断を下して何かを得る時、必ずや犠牲を伴うのだ」弘暦はすぐ父の教えを理解し、嫡福晋には富察琅嬅がふさわしいと意向を受け入れる。ただしやはり青桜のことは自分が面倒見たいと訴えた。皇帝は賢い弘暦に免じて青桜を側福晋にすることを認め、さらに高晞月(コウキゲツ)を格格(ゲゲ/側女)と決める。弘暦はひざまずいて感謝すると、皇帝は穏やかで実直な弘暦を宝(ホウ)親王に封じた。一方、後宮争いに勝った熹貴妃は惨めな皇后の姿を見るために景仁宮に乗り込んだ。「どんな芝居でも必ず幕の降りる時が来る♪」確かに皇后は完敗のように見えたが、その時、蘇培盛が勅命を伝えにやって来た。「弘暦皇子を宝親王に封じ、富察琅嬅を嫡福晋に、高晞月を格格に迎える…」熹貴妃は申し分ないと満足したが、まだ続きがあった。「…烏拉那拉氏は側福晋とする」蘇培盛が引き上げると、皇后は顔がほころんだ。「どうやらこれで幕引きではなさそうね、このお芝居はまだまだ続く…」皇后は貴妃がわざと臣下たちに連名で第3皇子を皇太子にと奏文を書かせたことに気づいた。いつも巧妙な手を使って来る貴妃、しかしどうやら計算外のことが一つあったらしい。それは弘暦がこれほど青桜に執着していたことだ。貴妃は顔色が一変したが、どうせ側福晋だと言って帰ってしまう。確かに青桜は側福晋、しかし皇后は弘暦の深い愛情が大きな後ろ盾になると期待した。寝耳に水だった熹貴妃は弘暦を寝宮に呼んだ。弘暦は母が怒っていないことにいささか拍子抜けしたが、母が青桜を嫌いだと知っている。しかし熹貴妃は好き嫌いの問題ではないと否定し、皇后が禁足の刑を受けたので息子に累が及ぶのを恐れたのだと言った。どちらにしても皇帝の認めた婚姻では反対できるはずもない。「望み通り末長く夫婦円満だといいけれど…」青桜の父・那爾布(ナルプ)は一族連座を心配し、今は皇帝へ酌量を求めないと決めた。夫人は福晋選びに2回も落ちた娘に嫁ぎ先がないと心配したが、そこへ宮中から詔勅(ショウチョク)が届く。なんと青桜が宝親王の側福晋に封じられたというのだ。こうして宝親王と富察琅嬅の成婚は8月1日、青桜と高晞月は8月2日に輿入れと決まる。つづく
2019.05.22
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第6話「腐心」朝廷で大同(ダイドウ)府の補給船事故に関する審理が始まった。関与はせずとも宋浮(ソウフ)の企みを知っていた内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は朝議で梁(リョウ)帝から名指しされ、内心ひやりとする。しかし梁帝は廷尉(テイイ)府の調査にしびれを切らし、内閣首輔が主導するよう指示しただけだった。長林(チョウリン)王・蕭庭生(ショウテイセイ)は調査に介入しないと決めた。世子・蕭平章(ショウヘイショウ)と次子・蕭平旌(ショウヘイセイ)は見守ることしかできなかったが、梁帝の計らいで王府に報告書が届く。すると宋浮と紀琛(キシン)の供述が食い違い、宋浮は善柳(ゼンリョウ)営との共謀を否定、片や紀琛はあっさり認めていると知った。今さら偽る理由もなく、だとすればどちらも偽りでないのかもしれない。平章は紀琛が直接やり取りしたのが幕僚(バクリョウ)で宋浮ではないことに着目し、廷尉府の呉(ゴ)に知らせておくことにした。↓庭生パパよりモフモフしてる…もふもふもふもふそんな中、天牢に収監されていた段桐舟(ダントウシュウ)がこつ然と消えてしまう。今日は清風堂堂主・林奚(リンケイ)が長林王府世子の往診に来る日だった。そこで世子妃・蒙浅雪(モウセンセツ)は自ら林奚を迎えに行ったが、長林王府へ戻る途中で馬車が急停止する。馬車の行く手を阻んだのは乾天(カンテン)院の馬車だった。濮陽纓(ボクヨウエイ)は相手の馬車に長林王府の札がかかっていることに気づき、すぐ馬車を降りて謝罪に向かう。そこに禁軍大統領・荀飛盞(ジュンヒサン)が現れ、迂回するよう頼んだ。実は段桐舟が脱獄、飛盞は梁帝から禁軍と巡防(ジュンボウ)営を率いて追跡するよう命じられたという。浅雪は師兄に挨拶してすぐ出発すると、濮陽纓も馬車に戻ることにした。しかし飛盞が咄嗟に濮陽纓を引き止め、どこへ行くのか確認する。濮陽纓は少し不満げに、皇后から参内を命じられたので急いでいると言った。↓モフモフがちょっと薄手w林奚は浅雪がなぜ禁軍大統領を師兄と呼んだのか不思議だった。実は飛盞は荀氏一族で皇后荀氏と荀白水の甥だが幼い時に浅雪の父の門下に入り、叔祖父(祖父の弟)から武術を叩き込まれたという。しかし浅雪が嫁ぎ、飛盞も公務で忙しくなったことから今は疎遠になっていた。荀白水は妹の皇后荀氏に謁見、事件に自分が関わっていないことを伝えてから屋敷に戻った。すると驚いたことに書斎に脱獄した段桐舟がいる。段桐舟は宋浮から首輔だけが自分の動機を知っていたと聞いており、もしもの時は首輔の号令を聞くよう指示されていた。しかし荀白水は巻き添えになることを恐れ、すぐ去れと突き放す。段桐舟は仕方なく出ていったが、功力を使って物入れに焦げ目をつけておいた。荀白水は手形の焦げ跡に気づいたものの、隠す間もなく荀飛盞が訪ねて来てしまう。飛盞は重罪犯が逃亡したので警戒するよう進言してすぐ帰ったが、手形を見逃さなかった。段桐舟は未だ捕まらず、荀白水の報告では程度の差こそあれ多くの臣下が関わっていたと分かった。梁帝は富貴のために国の危機も顧みないのかと嘆き、心労から咳の発作が出てしまう。すぐに太医が呼ばれて大事はなかったが、皇后荀氏は濮陽纓にお祓いさせることも忘れなかった。「皇太子は幼く陛下の庇護が必要だわ…今以上に気を配って」一方、林奚は東院で世子を診察していた。蕭平章の傷は治っていたが、体力が回復するにはまだ時間がかかるだろう。そこで薬湯を新しくすると決めて処方を書くことにした。すると平章が不意に黎(レイ)老堂主から林奚と弟が同い年だと聞いたと話す。林奚は何も言わなかったが、浅雪は誰より礼節を重んじる平章の言葉に違和感を覚えた。林奚は処方を書いていた時、ふとあることに気づいて世子妃の化粧箱に目を留めた。そこで帰り際、それとなく浅雪の手を見て帰って行く。見送った浅雪はすぐ平章の元へ行くと、若い娘に年齢の話をしたことを責めた。すると平章もなぜ黎老堂主が世間話でも触れない若い娘の生まれ年など語ったのか不思議に思い、それで探ってみたと説明する。( ー̀ωー́ )「考えすぎだろうか?」(✪ω✪)「そうよ」蕭平旌は長林王府に飛んできた伝書鳩から密書を外していた。しかし中を読む前に兄と一緒に参内することになる。梁帝は寵愛する平旌との再会を喜び、皇太子に会いに行くよう勧めた。平旌は久しぶりの宮中で道に迷うと、ばったり濮陽纓と遭遇する。濮陽纓はすぐ長林王府次子に挨拶したが、誰だか覚えていない平旌は挨拶を返したものの興味なさそうに行ってしまう。梁帝は蕭平章と2人きりになったところで、琅琊閣の件を持ち出した。帝「過去を知りたければなぜ直接、父親に聞かぬ?そちが口を開けば兄上も隠しはしない」章「…琅琊閣には朝廷に縛られずに世を見る目があります その目を通して見れば道は踏み外しません」帝「では見えたのか?」章「はっきりと…」梁帝は正直に兄が平章を世子に決めた時に反対したことを認めたが、今となってはその判断が正しかったと言った。平旌の自由気ままな性分が変わることはなく、このまま兄の庇護のもと思い通りに生きて欲しいという。何より平章に皇太子を託せるなら安心だった。平章は平旌を世子にと願っていたが、どちらにしても重責も与えずに規律も守らせないようでは父母に申し訳ない。しかし梁帝はあせらぬよう助言し、東宮へ行くよう促した。蕭平章は道に迷った蕭平旌と合流し、2人で東宮にやって来た。すると皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)は平旌の姿に気づくなり、喜びのあまり駆け出してしまう。平旌も再会を喜んで皇太子を抱き上げたが、その様子を見た皇后荀氏は眉をひそめた。平章は慌てて礼節を欠いた平旌を叱りつけ、平伏して弟の無礼を謝罪する。「どうかお許しを…」平旌は慌てて兄の隣にひざまずき、改まって皇后と皇太子に拝礼した。その頃、林奚は往診のため中院にいた。浅雪はすっかり忘れていたと謝り、こうして2人でおしゃべりも悪くないと笑う。すると林奚は気になっていた例の化粧箱を見せてもらうことにした。その化粧箱は浅雪が嫁いできた時、皇后から下賜されたものだという。そこで林奚は化粧箱の模様が珍しいので図案を写すために借りたいと頼んだ。皇后荀氏は長林王府世子と次子をすぐに立たせた。梁帝の寵愛する平旌に謝罪させたと耳に入れば自分の度量が疑われる。しかし皇太子が勉強をおろそかにして平旌と遊ぶことには難色を示した。すると平旌は懲りずに口を滑らせてしまう。「娘娘(ニャンニャン)、元時は10歳です、勉強ばかりでは気が滅入ります 先帝も蕭氏の男は文武両道だと…」驚いた平章は慌てて平旌を制したが遅かった。「(ピキッ)二公子に先帝を持ち出されては何も言えないわ、好きにしなさい…」母后から許しを得た皇太子は喜んで平旌と飛び出して行く…。つづく(((;꒪ꈊ꒪;)))シャオミんの圧迫感がすごくて…
2019.05.21
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第5話「共謀者」長林(チョウリン)王府世子(セイシ)・蕭平章(ショウヘイショウ)は都まで証人を護送している弟を心配した。鍵となるのは都に入る最後の晩、恐らく野営の場所は啓竹渓(ケイチクケイ)に違いない。予想通り、蕭平旌(ショウヘイセイ)たち一行は紀(キ)将軍の勧めで啓竹渓を野営の場所に選んでいた。啓竹渓は両側が崖になっており、これなら四方のうち二方向を守ればいい。すると平旌はなぜか証人の車に大きな幕をすっぽりかぶせた。蕭平旌は自ら見張りをすると決め、付近を警戒した。その時、木々が揺れたかと思うと、段桐舟(ダントウシュウ)が襲来する。休憩していた兵士たちは慌てて駆けつけ段桐舟を包囲したが、すでに証人の車には無数の暗器が刺さっていた。段桐舟は不敵な笑みを浮かべ、平旌を挑発する。「二公子も予想しなかったのでは?」しかし平旌が車の幕をはがしてみると檻の中は空っぽだった。実は奇襲を予想して、人知れず張(チョウ)府尹(フイン)を移動させておいたという。蕭平旌は段桐舟がなぜ張府尹ではなく銭(セン)参領を殺したのか疑問だったが、その答えが出ていた。独り身の銭参領は自分の身が危うくなれば口を割る可能性が高いからだろう。家族がいる張府尹ならひとまず黙らせておけば済む、それができるのはこの一行にいる者だけだ。平旌は共謀者がいると気づき、紀将軍にたどり着く…。(; ̄(エ) ̄)<なっなぜ分かった?@紀( ತ _ತ) <始めは疑ってなかったんだけどね~@旌思えば出立前に証人が口を割ったかどうか確認して来たり、驛站(エキタン)で張府尹の部屋にいたのも不可解だった@4話。確かに紀将軍は驛站で密かに夫人の指輪をちらつかせて張府尹を脅している。そもそも紀将軍は段桐舟とは立場が違う。三品の将軍として惜しむべき前途があり、疑われずに口封じするとなれば大胆には動けなかったのだろう。すると平旌は、ようやく兄が決して甘州から引けなかった理由に気づいた。甘州の背後には何の要塞もなかった。もし破られたら南下する敵を退ける戦力がない、紀将軍が率いる善柳(ゼンリュウ)営が守る斉州までは…。元(ゲン)将軍は次子が真相にたどり着いたところで、実はすでに長林王と世子が紀将軍の企みを見抜いていたと教えた。渝(ユ)軍が甘州を突破しても斉州に着く頃には疲弊しているため、戦力のある善柳営で南下を食い止めようと思ったのだろう。紀将軍は軍功を独り占めする長林王府を妬み、黒幕と共謀して功績を横取りしたかったのだ。「長林王府が軍功のためだけに国境を守っていると思うなら、 父が受け継いできた魂は一生、理解できない…」平旌は深く失望したが、紀将軍は開き直った。「見破ったからどうなのだ?周囲を見てみろ?長年、私に従ってきた腹心ばかりだ 今日は誰ひとり生きて帰しはせぬぞ…(ふっ)段先生、始末してくれ」って段先生まかせかいっ!≡≡≡ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコッしかし危機を悟った段桐舟は動かなかった。啓竹渓に世子妃・蒙浅雪(モウセンセツ)が長林軍を率いて現れた。「陛下の命により長林府は善柳営・紀琛(キシン)を捕らえに来た!」浅雪が令牌を示すと、善柳営はあっという間に包囲されてしまう。紀将軍は諦めて剣を捨てたが、段桐舟は正面突破しようと飛び上がり…。蕭平旌は元将軍と義姉の援護で無事に証人を守り抜いた。しかし父に利用されたと知って機嫌が悪い。元将軍は世子の策だと伝えようとしたが、怒った平旌は林奚(リンケイ)のところへ行ってしまう。実は世子が紀将軍が怪しいと確信しても、長林王は推測に過ぎないと躊躇していた。そこで世子が潔白を証明する機会を与えてはどうかと提案し、紀将軍に派兵を頼んで動向をみることになったという。浅雪は世子が昔から義弟の扱いが上手いと笑いながら、平旌が愚痴をこぼしている娘に興味を持った。久しぶりに次子が戻った長林王府は賑やかになった。しかし蕭平庭は平旌をひざまずかせ、大同府で危ない橋を渡ったことを咎めている。小言ばかりでうんざりの平旌だったが、そこに救世主が現れた。世子夫婦の姿を見た平庭は仕方なく説教を切り上げ、平旌を解放してくれる。↓( ゚ロ゚)「あ!ペアのモフモフだ!」@旌その頃、蕭元啓(ショウゲンケイ)もようやく母の元へ帰っていた。しかし莱陽(ライヨウ)太夫人は遊歴に出かけた息子が朝廷争いに関わったと知り困惑している。元啓は宗室として見過ごせなかったと訴えたが、母は現実を突きつけた。「元啓、宗室であろうとお前は他の者には劣る…特に長林府の子息たちにはね 彼らにできても、お前にできるとは限らないのよ とにかく覚えておいて、この莱陽侯府は都で忘れられていることが最善なのだと…」( ತ _ತ) うむ…莱陽侯は一体なにをやらかしたのかしらねえ?一方、林奚は雲(ウン)と一緒に清風堂へやって来た。しかし先に都へ戻ったはずの師匠・黎(レイ)堂主はすでに徐(ジョ)と一緒に出立したという。杜(ト)医師の話では、師匠が済風堂と長林王府世子の治療を林奚に任せたとか。林奚はすぐに都を去るはずだったが、どうやらそうもいかなくなった。朝廷では早速、調査が始まり、ついに中書令(チュウショレイ)・宋浮(ソウフ)が収監された。天牢にはすでに捕らえられた段桐舟の姿が…。そんな中、皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)は大好きな平旌が戻ったと知って急いで父皇に拝謁していた。しかし残念ながら平旌はまだ参内していないという。↓2は白モフ推しなの?いよいよ廷尉(テイイ)府が個別に宋浮と紀琛の審問を始めることになった。蕭庭生は長林府が介入すべきでないと考えていたが、蕭平章は果たして突き止められるのか懐疑的である。しかし庭生は梁(リョウ)帝が自分を擁護し過ぎることを懸念していた。現に皇后荀(ジュン)氏は梁帝の長林府への寵愛が東宮にも劣らないことに不安を募らせている。どうやら今後はさらに信頼する濮陽纓(ボクヨウエイ)の力が必要になりそうだ。すると濮陽纓は長林府の次子が帰京したことで大事件に発展したと報告、朝廷の荀氏の門弟たちが巻き添えになりそうだと吹き込んだ。朝議で審理が始まり、廷尉府の呉(ゴ)は朝議で初審について報告した。官船が沈んだ件は証人と物証も存在し、宋浮も自供している。ただ紀琛と共謀したことは認めようとしなかった。紀琛は幕僚を通して宋浮から軍功をさらうという企みを持ちかけられたと証言、証拠として宋浮の目録が残っているという。呉はまず連絡係だった幕僚・秦(シン)先生を調べてから、2人の対質を行うつもりだと説明した。梁帝は必ず宋浮に共謀した者がいるはずだと怪しみ、誰の名前を挙げたか尋ねる。すると呉は名簿を提出した。内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は緊張しながら梁帝が名簿に目を通す様子を垣間見る。やがて梁帝は名簿をしまうと、口を開いた。「荀卿…」つづく(^ꇴ^)いよいよこれから本番でしょうか?それにしても平旌、これから話は3行にまとめて欲しいのw
2019.05.19
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第4話「生き証人」蕭平旌(ショウヘイセイ)と林奚(リンケイ)は川にいた。2人は程(テイ)医師の地図を頼りに船が沈没した位置まで来ると、船頭に船を止めてもらう。すると平旌は素早く上着を脱いで首飾りを外し、川に飛び込んで行った。衣の上に置かれた首飾りはあの長命鎖(チョウメイサ)…。林奚はかつて母が同じ長命鎖を握りながら話してくれた言葉を思い出す。…軍の男に嫁げば出征した夫の身を案じる日々…母には分かる、冨貴は煙のごとし…お前は母の二の舞にならないで、添い遂げられる人に嫁ぎなさいまだ幼かった林奚は了承し、母からの戒めに従うと約束した。蕭平旌は川底から船の一部を持ち帰り、清風堂に戻った。木材の断片に残っていたのは接着剤、つまり船は釘ではなく強力な接着剤で結合されていたと分かる。この特製接着剤は何日も水に浸けなければ剥がれないため、気づくのは困難だった。しかし衝突すれば何と脆いことか。平旌は甘州(カンシュウ)の悲劇の発端となった木片を前に、何ともやりきれない気持ちになった。清風堂の薬坊が再開した。しかし店の周りには相変わらず変装した見張りがいる。もはや莱陽(ライヨウ)候・蕭元啓(ショウゲンケイ)の関与も、長林王府次子の存在も衙門(ガモン)に気づかれているだろう。今、証人と物証を運び出すのは困難、こういう時はおとなしく待つに限る。そこで平旌はもう1人の証人・張(チョウ)府尹(フイン)を捕獲しようと思い立った。都と直接、結びついていた張府尹は黒幕を暴くためにどうしても必要だ。宋浮(ソウフ)の幕僚・秦(シン)先生の正体は琅琊(ロウヤ)達人榜(ボウ)の第4位・段桐舟(ダントウシュウ)だった。段桐舟は気弱な張府尹を見かぎり、独り身で自由がきく銭(セン)参領を懐柔する。すると清風堂の雲(ウン)を尾行していた男が断定した医者たちの隠れ家を報告した。銭参領は証人を始末できれば張府尹も助かると信じ、すぐ官兵を率いて出発する。しかし段桐舟は張府尹が持ちこたえられないと判断、配下に抹殺を命じた。蕭平旌は早速、衙門を訪ねた。ところが長林王府次子が現れたというのに張府尹はなかなか姿を見せない。その頃、張府尹は刺客に襲われ、自害と見せかけるために白綾で梁に吊るされていた。すると不審に思った蕭平旌が駆けつけ、間一髪のところで救われる。そこへ突然、林奚が現れた。段桐舟は銭参領を連れて医者たちの隠れ家に乗り込んだ。医者たちは地下に隠れていたが、もはや見つかるのも時間の問題だろう。そこへ蕭元啓がわずかな配下を率いて駆けつけ、捜索を強行しようとした官兵を刺し殺してしまう。「私がなまくら子弟ゆえ、抵抗できず誰も殺せぬと?!」まさかの事態にその場は騒然となった。段桐舟にけしかけられた銭参領は相手が宗室でも見逃すわけにいかず、ついに剣を抜く。しかしその時、林奚から知らせを受けた平旌が張府尹を連れて現れた。蕭平旌は令牌(レイハイ)を示して身分を明かし、長林王の命で官船沈没の調査に来たと伝えた。しかし段桐舟は令牌ひとつで本物だとは分からないと鼻であしらい、怯む銭参領にこれが最後の機会だと耳打ちする。すると緊迫する廃虚に思わぬ援軍が到着した。それは長林王の側近である元(ゲン)将軍と斉州の紀(キ)将軍率いる善柳(ゼンリュウ)営。段桐舟は包囲されたが暗器を放って抵抗し、急に銭参領を殺害、見事な軽功(軽業)で逃亡してしまう。翌朝、林奚は蕭平旌たちと一緒に都へ行くため、荷物をまとめていた。雲はそれとなく自分も行きたいと切り出すと、林奚は快く一緒に行こうと言ってくれる。一方、平旌は生き証人の張府尹を護送用の車に収監していた。紀将軍は証人が背後の黒幕を白状したか確認すると、平旌は張府尹なら襲撃に遭ってから黙ったままだと教える。すると紀将軍はどちらにしても都に入れば大理寺が口を割らせると安心させた。「確かに、ただ問題は無事に都に入れるかだ…」こうして平旌は紀将軍の善柳営らと共に帰京の途についた。驛站(エキタン)での夜。蕭平旌は念のため張府尹の様子を見に行くと紀将軍がいた。張府尹は助けを求めるような目で次子を見たが、紀将軍がちょうど通りかかった林奚に気づいて出て行ってしまう。平旌も結局、張府尹と言葉を交わすことなく、林奚のもとへ行った。すると桟橋にひとり蕭元啓がいるのが見える。平旌は林奚に元啓が人を初めて殺して落ち込んでいると教え、本人が吹っ切らねばならないと言った。しかし林奚は言葉がなくても友がそばにいれば慰めになると助言する。そこで平旌は元啓に酒を差し入れてやることにした。元啓は平旌から酒をもらうと、いきなり一気飲みしてむせた。軍職になくても戦場に立ったことがある平旌や10代の頃から重責を担っている蕭平章を思うと、自分が何とも情けない。平旌は人を殺せるかで価値は決まらないと励ましたが、元啓はまた同じことが起きても殺すはずだと断言した。蕭平旌は林奚が冷淡そうで実は情に厚いと分かっていた。道中も林奚を気遣う平旌、しかし林奚は相変わらず素直になれない。一方、張府尹も一向に口を利く様子はなかった。平旌は休憩中、檻の中で黙り込んでいる張府尹を見ながら首を捻る。段桐舟はなぜ銭参領を殺したのか。いくら達人とはいえあの包囲から逃げるのは困難のはず、それでも危険を冒して銭参領を殺した。口封じなら張府尹を狙うところ、なぜ銭参領を選んだのだろうか。金陵の宮中では皇后荀(ジュン)氏が思いがけず梁(リョウ)帝の不興を買っていた。皇后は皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)が濮陽纓(ボクヨウエイ)の儀式で元気になったと報告したが、梁帝は甘州で犠牲になった将兵や死にかけた蕭平章たちのためにも祈るべきだと諭す。すると皇后は御前にひざまずき、自分の罪を詫びた。実は濮陽纓に相談はしていたものの、陛下が忙しそうなので許可をもらいそびれていたという。↓今やろうと思ってたのに〜一足先に都に戻った蕭平章は療養していたが、どこか落ち着かなかった。世子妃・蒙浅雪(モウセンセツ)は考え事かと声をかけると、平章は弟が今頃どの辺りを進んでいるのか心配だという。「都に戻る道中、何か起きる可能性があると?」「いや、可能性ではない…必ず起きる」つづく(^ꇴ^)ろうやぼークラスタの大方の予想を裏切り好演と絶賛されたシャオミんでもやっぱりこの夫婦だけ浮いて見えるのは管理人だけかな~いや、いい意味で(笑
2019.05.18
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创造营2019 PRODUCE CAMP 2019第5期の前半は水泳大会!*・゜゚・*:.。..。.:*・’(*゚▽゚*)’・*:.。. .。.:*・゜゚・*しかし期待が大き過ぎた(←何の?w)のか、つまらなかった…(´・ω・)、で、最後はプールの上に張ったマットの上で主題歌を披露するというものちゃんと踊れた人はその夜、ラバちゃんと火鍋というご褒美がありました♪さて後半は第2次公演の課題発表!今回は練習生が舞踏・声楽・唱作に別れての演技になります↓真面目に説明を聞くルオルオまずは一番人数が多い舞踏グループ練習生は課題曲6曲の振り付けを一通り見てから、希望の歌を選びます定員は各曲5人(1曲だけ6人)で、順位上位の練習生から順番に好きな曲を選んでメンバーが決定!アクロバットな振り付けが多い「月光愛人」はなかなか選ぶ人がいませんでしたが、勇気ある練習生が名乗りを上げてくれました〜加油!同じように声楽は4曲4チーム、唱作(作詞作曲)は2チームいよいよメンバーたちの練習が始まりますここから突然「だれ?」って言う白塗りのお姉さんたちが登場各チームを指導するようですが…管理人はそっとmacbookを閉じたのでしたまた来週〜( ˘ω˘ )さて第6期は第2次公演です!それにしても3時間越えって…( ̄◇ ̄;)オープニングはTOP11による主題歌の披露~最後はラバちゃんが合流してポーズ!X玖少年団メンバーはさすがですねルオルオはこれくらいがちょうどいい気がするわ(^ꇴ^)南南は優等生だけど硬い?やはり本領発揮できるのは歌だろうな~この手の音楽に弱いせいもあって何度も寝落ちした管理人(笑でも「月光愛人」は気に入りました♪メンバーたちも良く頑張ったと思う(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウンこちら↓はダンスが上手く行かずに泣き出しちゃった白くんを励ますマシューのシーン(ちなみに手前は夏くんです)年長者とは言えマシューは指導したり、励ましたり、慰めたり、ティッシュを渡したり…本当、いい人だよね~だけど普段はおばちゃんなのよ、マシューwww各チームは演技終了後、簡単な自己PRしてから得票が開始され、その場で人気No1が発表されましたまた最後に2軍から本戦に復帰できる3人が選出され、来週へ続く~♪つづく
2019.05.17
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第3話「琅琊榜の達人」梁(リョウ)帝が寵愛する長林王・蕭平庭(ショウヘイテイ)に脅威を感じ、少し懲らしめてやろうと手を回した中書令(チュウショレイ)・宋浮(ソウフ)。しかし誰かにその企みを利用され、思いがけず大事になった。長林王は帰京の途についたという。ともかく内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)の助言に従って大同(ダイドウ)府に人を送ったが、他にできることは何もなかった。朝議を終えた宋浮は意気消沈して荀白水と長い階段を降りて来た。そこに偶然にも濮陽纓(ボクヨウエイ)が通りかかる。「荀大人(ダーレン)、宋大人…?! 宋大人はお顔色も悪く運が衰える兆候があります、厄難は北から訪れますがお変わりは?(フッ)浮き沈みがあるのは人生の常、慌てませぬよう…では失礼いたします」濮陽纓は医術にも精通する白神教の術士、この日も風邪を引いた皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)のお祓いを終えた帰りだった。宋浮は無礼な術士に憤慨したが、皇后に推挙された濮陽纓は梁帝の咳を和らげ、皇太子の体調も改善させている。こうして濮陽纓は今や上師の尊号を授かっていた。(´゚艸゚)出たっ!宋浮の幕僚・秦(シン)先生は後始末のため大同府入りした。張(チョウ)府尹(フイン)は宋浮が師であることから手を貸したが、実は証拠隠滅に失敗したと白状する。あの日、補給船の後ろには偶然、客船があり、その船に乗っていたのが清風堂の医者たちだった。張府尹は居合わせた医者たちも殺すよう命じたが、3人の医師が救出した官船の船長を連れて逃げてしまう。清風堂と言えば医家で評判も良く、何の名目もなく捜査できなかった。そこで奏先生は常習犯の捜索と称し、銭(サン)参領率いる官兵に街を包囲させる。これに驚いたのは歴遊中に大同府に寄った莱陽(ライヨウ)侯・蕭元啓(ショウゲンケイ)だった。その頃、大同府へ向かっていた長林王府次子・蕭平旌(ショウヘイセイ)は船着場にいた。するとまた清風堂堂主・林奚(リンケイ)が現れる。平旌は林奚が自分を尾行していると疑ったが、林奚は大同府の事故に清風堂の医者も巻き込まれていると教えた。清風堂の医者5人のうち2人が亡くなり、3人は失踪しているという。平旌は素直に早合点したことを詫び、2人は旅の道連れとなった。大同府は官兵の姿が目立ち、どこか不穏な空気が漂っていた。蕭平旌は先に林奚を薬坊まで送り届けることにしたが、なぜか薬坊は閉鎖されている。露天の店主の話では昨日、薬坊に下手人が逃げ込み、官兵まで乗り込んで騒ぎになったという。平旌と林奚が通りに目を配ると、薬坊の周りには変装した見張りが目を光らせていた。実は済風堂の医者と官船の船長をかくまっているのは蕭元啓だった。医者たちは襲撃されながらも船長を助け出し、たまたま園遊の帰りで通りかかった莱陽侯に助けられる。しかし程(テイ)医師は莱陽侯まで巻き添えになることを心配し、大同を脱出すると伝えた。驚いた蕭元啓は宗室(皇族)として国境に関わる大事を見過ごせないと告げ、巻き添えとは心外だという。程医師は失言だったと詫びて下がったが、従者の泰(タイ)は困惑した。「出立の際、お母上に仰せつかりました、くれぐれもご注意をと…」「泰さんも母上と同じように私が何もできないと思っているのか?」蕭元啓は今回ばかりは自ら打って出ると決心した。林奚は蕭平旌を連れて裏口から清風堂に入った。大同府の様子を聞いた平旌は、銭(サン)参領が官兵を率いて乗り込んできたのは失踪した医者3人を探すためだと気づく。そこで早速、衙門に潜入してみることにした。参領を動かせるのは府尹だけとは限らないが、この厳重な警護を見れば予想はつく。「府尹が知らないはずがない」その夜、張府尹は秦先生に話が違うと訴えた。「最初に約束したはずだ! 物資を運ぶのは兵部の押運使(オウウンシ)の責務だから、 大同府の管轄内でも事故を装っておけば重い罪には問われない、 ほとぼりが冷めれば返り咲けると… だが今や返り咲くどころか、下手をすれば命に関わるのだぞ!」するとその時、何者かの気配に気づいた秦先生が外に向かって碗を投げた。黒装束の蕭平旌は危ないところで避けたが、思いがけず奏先生と手合わせとなる。衙門で繰り広げられる激しい攻防…。その様子を衙門を偵察に来た蕭元啓が見ていた。平旌は劣勢を強いられたが、駆けつけた林奚の援護で逃げ出すことに成功した。それにしてもあの手練れはただの幕僚ではない。清風堂に戻った平旌の装束には、命中したわけでもないのに燃えたような跡が残っていた。まさにこれこそ″鬼域に影なく放つ幽冥の火″…。2人はあの幕僚が琅琊達人榜の第4位で正体不明とされる段桐舟(ダントウシュウ)だと気づく。これほどの手練れを従わせるとは、事件の背後の闇は思いのほか深いらしい。その時、急に誰かが戸を叩いた。「誰だ?!…元啓っ!」曲者を取り逃がした段桐舟は銭参領を呼んだ。日中に怪しい人物がいなかったかと聞かれた銭参領は、疑わしい者は見ていないが貴人になら会ったと答える。「莱陽候です」「陛下の弟君・莱陽王の忘れ形見、蕭元啓か…」すると銭参領は莱陽候が皇族のため、場内に入る時に配下も詳しく調べなかったと思い出した。( ー̀ωー́ )ピコーン!@段翌朝、莱陽候の屋敷に官兵を率いて銭参領がやって来た。何を言い出すかと思えば、莱陽候が襲われたと聞いたので賊を捜索するという。莱陽候は怒り心頭だったが、制止する間も無く官兵たちが屋敷に乗り込んだ。しかし何も見つけることができず、銭参領たちは誤情報だったと言い訳して引き上げていった。蕭平旌と林奚は隠れ家に移動した医師たちと面会した。沈黙を守って来た官船の船長は平旌が長林王府の次子だと知り、やっと重い口を開く…。実は息子が博打で借金を作ったところに銭参領が現れ、大金と引き換えに事故を起こすよう持ちかけてきた。これは都の大物の権力争いで、府尹もついているので心配はいらないと言われたという。事故の状況は分かった。先頭の船を操縦していた船長が指示通り虎弯(コワン)峡で減速して船を横にする。こうして3艘が衝突し突然、操縦できなくなると、後ろの2艘が転覆し始めた。船長の船も危うくなったが、そこに医者たちの船が現れる。急なことで8人しか救出できず埠頭へ急いだが、夜が開け始めた頃に刺客に襲撃されたのだった。蕭平旌は無事に証人を得たが、さらに物証があれば確実だった。すると清風堂の雲(ウン)が船が1艘だけ引き上げられなかったことを思い出し、原型を留めてはいないものの2艘は岸にあると教える。ちょうど同じ頃、段桐舟も思わぬ事実を知った。張府尹が物証なら船を引き上げた際に燃やしたので安心だと漏らしたのである。船が沈んだままだと思い込んでいた段桐舟は慌てふためき、すぐに残骸を燃やしに向かった。平旌たちも馬をかけて川へ急いだが、すでに船は真っ赤な炎に包まれていた。張府尹は秦先生が直接出向いて船を焼いたと知り、ようやく騙されたことに気づいた。ここまでするのは宋浮が初めから船を沈めるつもりだったのだろう。もはや自分も同じ穴の狢、張府尹にできることは妻子を大同府から逃がすことだけだった。物証を失った蕭平旌だったが、沈んでいる船がまだあると気づいた。しかし林奚は川の流れが速い辺りにあり、冬が近いので水温もかなり低いと教える。すると平旌は自慢げに琅琊山での自分の異名を知っているかと言った。「寒晶石を知っているか?この手で何度も触ったと思う… だから私は琅琊山では人呼んで″寒潭(カンタン)の神龍″さ~♪」蕭元啓は思わず笑い出し、尻尾はどこだとからかった。その時、これまでニコリともしなかった林奚が釣られて失笑する。「君も笑うことがあるんだ?」平旌と林奚の距離は少しずつ縮まっているようだった。程医師は船の沈んでいる位置を書き記し、雲に渡した。雲は地図を受け取って隠れ家を出たが、怪しい人影に気づかず…。蕭平庭と蕭平章(ショウヘイショウ)は帰路の途中、驛站(エキタン/馬継ぎ場)で休んでいた。平章は平旌なら証拠を手に入れられるが、問題はその後だと告げる。大同府から都までは遠く、関与している者たちが何か企てている可能性もあった。「そろそろ我々も一歩を踏み出すべきです」「…斉州の善柳(ゼンリュウ)営へはそう遠くない」↑息子の貫禄があり過ぎてwつづく(^ꇴ^)なるほど!だから1話で平旌の素潜りシーンがあったのね〜
2019.05.16
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琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第2話「義兄弟との約束」甘州(カンシュウ)での大戦で深傷を負った蕭平章(ショウヘイショウ)。兄の痛ましい姿を見た蕭平旌(ショウヘイセイ)は取り乱して済風堂堂主・林奚(リンケイ)に八つ当たりし、部屋から追い出されていた。やがて日も暮れる頃、済風堂の黎(レイ)老堂主が到着する。林奚の診断では平章は今夜が峠だった。かつて長林軍の軍医だった黎老堂主は久しぶりに長林王・蕭平庭(ショウヘイテイ)と再会した。2人は平蕭の痛ましい姿に20年前の林深(リンシン)の姿を重ね、感慨深い。黎老堂主は林深を救うことができなかったが、弟子の林奚は当時の自分より優秀だと太鼓判を押した。その言葉通りその夜、平章の熱は下がり、一命を取り留める。一方、渝(ユ)皇属軍の主力はすでに梅嶺(バイレイ)へ撤退していた。蕭平旌は父に甘州へ駆けつけた理由を説明し、昨日の林奚への態度を反省して謝ることにした。しかし林奚は負傷兵の治療に追われ、取りつく島もない。そこで琅琊閣から持って来た薬を差し入れてみたが、それは補薬だと突き返されてしまう。林奚が薬を煎じていると、黎老堂主がやって来た。「次子様に会ったのは初めてだな?想像通りの方だったか?」「…興味がないので考えたこともありません」丸2日も昏睡していた蕭平章だったが、意識が戻るとすぐ軍報を取り寄せた。様子を見に来た蕭平庭は呆れて取り上げたが、平章はどうしても気になることがある。「父上、大渝は全兵力の半分以上を私のいる甘州の左路軍に集中させていました 妙だと思いませんか?」確かに負け知らずの長林軍が守る甘州、普通なら攻撃を避けるところを渝軍はあえて仕掛けてきた。まさか敵は補給を断たれたと知っていたのか、もし梁の領内で船が沈んだことを知っていたとなれば…。しかし平庭は話を遮り、自分に任せて療養するようなだめた。そんな父の様子から、平章は琅琊閣へ立ち寄った件で来たのだと勘付く。そこで枕元に隠しておいた錦嚢(キンノウ)を差し出し、琅琊閣が問いに答えてくれたと教えた。中を見なくても答えが分かっている平庭は受け取らず、ただ平章が答えをどう思ったのか気になるという。平章は確かに琅琊閣に行ってから心が乱れたが、じっくり考える暇もなかったと話し始めた。「あの日、矢を受け、二度と父上や平旌、小雪(ショウセツ)に会えぬと思った時、分かったのです…」すると平章は錦嚢を火鉢に投げ込んでしまう。「過去の出来事は重要ではありません、今は以前にも増して…父上のお心が分かります」平章の顔はどこか吹っ切れたように見えた。その頃、帝都・金陵(キンリョウ)では長林王の報告を見た梁(リョウ)帝が朝議で憤慨していた。左路軍はひと月も補給を断たれ、長林王府世子は負傷したという。中書令(チュウショレイ)・宋浮(ソウフ)はあくまで事故だと訴えたが、梁帝は乗船した官員が全滅しながら大同府が調査していないことを怪しんだ。「ゴホゴホ…ここ数年、朕は体が衰え、以前ほど朝政で厳しく目を光らせられぬ このような事態となって兄上には申し訳ない思いだ」朝臣たちは慌ててその場にひざまずくと、梁帝の怒りが収まるよう平伏するしかなかった。蕭平庭と黎老堂主はしばし旧情を温めた。「思い出すな、我ら3人、長兄の路原(ロゲン)、私、そして三弟の林深は苦難を共にしてきた ″先生″によって掖幽庭(エキユウテイ)から救われ、学問と武術を学び、軍にも入ったのだ だが生き延びたのはこの私ただ1人だ…」↓苦楽を共にしましたしかし黎老堂主は今でも長林王の義兄弟に対する情が少しも薄れていないことを分かっていた。その証拠に平旌は首から例の婚姻の証しをかけている。あの時、もはや林深が助からないと分かった平庭は咄嗟に息子と林深の娘を婚約させることにした。…金陵からの知らせで妻が男の子を産んだ、お前の娘より三月(ミツキ)生まれが遅いだけ…この長命鎖(チョウメイサ)は子のために作った、婚姻の証しとしよう平庭が林深の手に長命鎖を握らせると、林深はうっすら笑みを見せた。ところが林夫人は夫を失った悲しみに耐え切れず娘を将兵に嫁がせたくないと拒否、姿を消してしまう。あれから平庭は母娘の消息を探してきたが、一向に見つかる気配はなかった。黎老堂主はなぜか母娘なら誰かに引き取られて達者でいるはずだと安心させる。「…そう願おう」平庭は梁帝がくれた1年の猶予の間に消息がつかめなければ、縁談を賜ることになるだろう言った。やがて2人の話は大同府の事故の件に移る。平庭は朝廷へ大同府の調査を依頼したが、補給船が沈没したのが事故ではないとにらんでいた。甘州の戦いがあれほど激しかったのには別の理由があるはずだ。戦には当然、利害が生じるが、こんな卑劣な手段を講じるとは決して許されない。「真相を解明せぬことには、死んだ将兵たちに申し訳が立たぬ」ただ今回は朝廷の六部も複雑に絡んでいるため、軍に入っていない平旌を遣わせるのが一番だという。すると話を聞いた黎老堂主が自分に策があると告げた。一方、平章と平旌兄弟も父と同じように自分たちで大同府を調査すべきと考えていた。平旌は秘密裏に進めるためにも自分が適任だと訴え、父への口添えを懇願する。平章は確かに琅琊閣で修練した平旌を倒せるものはいないと認めた。そこで自分の身の安全を第一に考えること、決して一時の感情で正義の鉄槌(テッツイ)を下さないよう約束させる。こうして父と兄から了承を得た平旌は、たった1人で甘州を出発した。黎老堂主はその夜、林奚に大同府へ向かうよう指示した。船の事故では清風堂も5人の医者を失っているため、林奚が対応してくれれば安心だという。そこでもし長林王の調査の者と会った場合は協力するよう付け加えておいた。内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は回廊で宋浮を待っていた。梁帝は大同府に2人の特使を送り、数日中で詳しい調査が始まる。また長林王府も調査を申し出たため、梁帝が許可していた。荀白水は宋浮の行き過ぎた陰謀を非難し、遠回しに敵国に通じているのではと疑う。しかし宋浮は否定した。確かに多少は手を回したと認めたものの、あくまで数日、遅らせる程度だったという。まさか3艘も同時に沈み、半月も川を塞ぐとは想定外だった。とは言えこれだけの騒動となれば事故とは思えず、渝が甘州に狙いを絞ってきたのは単なる偶然ではない。一体、誰が異国と結託したのか?荀白水は宋浮が手を回したことを知る者がどれほどいるのかと聞いた。宋浮は大同府との連絡役だった幕僚の秦(シン)先生と他に数名ほどいると教え、その中に荀白水も含まれると嫌味を言う。ともかく北の国境は火種がくすぶり、世子が重症の今なら長林府もしばらく動けないはずだ。荀白水は宋浮に今のうちにできる限りの後始末するよう警告しておいた。首輔殿ももふもふ♪その頃、大同府に向かっていた蕭平旌は旅の途中で一夜の宿を取った。すると同じ客桟で林奚の姿を見つける。つづく(^ꇴ^)平庭と平旌は何だかんだ言っても似た者同士なのね〜
2019.05.14
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※盛大にネタバレしているのでご注意ください香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第1話~第63話(大結局)情愛のもつれに苦しみ、愛する人の子を産み落として離散した花神・梓芬(シフン)実は娘に自分と同じ苦しみを味わわせないよう"隕丹"を飲ませていましたそれから4千年後…錦覔(ジンミー)は自分の出自を知らぬまま育ち、母が恐れていた予言通り、本当の愛と巡り会いますその相手は天帝の子で火神・旭鳳(キョクホウ)ジンミーが隕丹によって情愛を断絶されているとも知らず、次第に惹かれて行きますやがてジンミーも旭鳳への感情が高まるに連れ、偶然にも隕丹に亀裂が入り始めますが…一方、生母を知らず、継母である天后から冷遇されてきた夜神・潤玉(ジュンギョク)父や腹違いの弟・旭鳳との関係は良好でしたが、幼い頃の記憶を取り戻してから歯車が狂い始めます母を殺した天后と母を捨てた父への復讐のため帝位を奪おうと決意そこで水神の娘と発覚したジンミーを利用しようと企みますが、ジンミーへの愛とのはざまで自分の首を絞めることに…他にも魔族公主・鎏英(リュウエイ)と奇鳶(キエン)との恋…花神×天帝×水神の三角関係…天后の初恋ネタ…など色々ありましたが、軒並みスルー案件ですただこれはちょっとどうなのかな~???ジンミーが上神するため凡界(人間界)へ歴劫に出かけますが、旭鳳も後を追います(ってまんま十理桃花w)2人は凡人として恋に落ち、一緒に亡くなってラブラブで天界に戻って来ますが、いくら盛り上がったとは言え、唐突に結ばれちゃうってどうなの?設定も無視とか?(笑さて天后は花神、魚族公主殺し、その上、ジンミーまで手にかけようとしたことが発覚、収監されますしかし鳥族公主・穂禾(ホカ)が旭鳳とジンミーの仲を引き裂くため、天后の力を借りて旭鳳になりますまし水神を殺害父の死で憔悴するジンミーは魘獣(エンジュウ)の夢で旭鳳が父を殺す様子を目撃します旭鳳を信じられなくなったジンミーは予定通り潤玉と婚儀を挙げることに…潤玉の謀反に気づいた旭鳳は婚儀に乗り込み、ジンミーを取り返すため潤玉と対峙しますしかし旭鳳が父の敵だと誤解しているジンミーは、背後からいきなり旭鳳を刺してしまうのでした愛する人に刺され、その場に崩れ落ちる旭鳳、そして衝撃で混乱し倒れるジンミー何だかいろいろとあれですがwこの時ついにジンミーの口から隕丹が飛び出しますジンミーの心はやっと本来の愛と情を解き放ちますが後悔先に立たず、旭鳳の元神が今にも散りそうに…すると天帝が息子を守るため命をかけて消散する精霊を守り、穂禾に託しますこうして天帝は混沌に帰り、潤玉は新天帝に即位息子が死んだと知った天后もやがて自害することになりますジンミーは旭鳳を生き返らせようと奔走し、色を失うことを条件に金丹を手に入れます魔界にかくまわれていた旭鳳はジンミーの金丹のおかげで息を吹き返しましたが、実はジンミーの行動を監視していた潤玉が密かに金丹に毒を仕込んでいましたジンミーは折りに触れて魔界を訪ねては旭鳳との誤解を解こうと努力しましたが、旭鳳は耳を傾けてくれません愛情が深かっただけに憎しみも大きいのよね~フウε-(•́ω•̀๑)旭鳳はジンミーへの恨みと怒りから魔道に堕ち、ついに魔界の魔尊となって穂禾と結婚すると発表ジンミーもあきらめがついて、あたらめて潤玉に嫁ぐと決めますしかし急に旭鳳に発作が現れ、穂禾は潤玉の仕業だと気づいて密かに天界へ2人の話を聞いたジンミーは潤玉が初めから自分を利用していたと気づき、花界へ戻って旭鳳のために解毒薬を作ります月下仙人と彦佑は旭鳳の結婚式をぶち壊すため鎏英と手を組み、穂禾を眠らせてジンミーを花嫁にして送り込みます婚儀が終わる頃に穂禾が大殿に現れ、旭鳳は花嫁がジンミーと知って呆然しかしここでやっと水神を殺して旭鳳とジンミーの仲を裂いたのが穂禾だったと判明します穂禾は霊力を没収されて解放されますが、魔界に閉じ込められ、哀れな末路を辿ることに…一方、旭鳳はジンミーと和解、するとジンミーを取り戻すべく天界が攻めて来ます天界と魔界の戦いが始まり、ジンミーは自分が原因で多くの精霊が失われて行く現状に心を痛めますしかしその時、ここで決着をつけるべく互いに最後の渾身の一撃を放った旭鳳と潤玉…ジンミーは咄嗟に2人の間に飛び出し、身を以てこの戦いを止めるのでした消散するジンミーを抱きしめながら涙に暮れる旭鳳潤玉は2度と魔界に足を踏み入れることはないと言い残し、天界との間に壁を作って帰って行きました旭鳳はジンミーなしでは生きられないと嘆き、忘川にジンミーがくれた解毒薬を捨ててしまいますそれ以来、飲まず食わずで酒浸りとなり、見かねた鎏英は長芳主に魔界へ来てもらうことに…そこで長芳主は先花神が娘の情劫を恐れてジンミーに情愛を断絶する隕丹を飲ませていたと教えます旭鳳はこれまでのジンミーのおかしな行動に合点が行くと、ジンミーの話が全て真実だったと知るのでした旭鳳は魔界を鎏英に託し、ジンミーの魂魄(コンパク)を探す旅へ…しかし3年経っても見つからず、思い出の凡界の洞窟で暮らし始めますそんなある日、ジンミーが書いた自分の絵を見ながら涙していると、ふいにジンミーが戻ってきます今までずっと旭鳳の近くにいたのに気づいてもらえなかったと笑顔を見せるジンミー2人は抱き合って喜びましたが、感動の再会を果たしたのもつかの間、ジンミーの体はゆっくりと消え始め、再び2人は離ればなれになってしまいます実はジンミー、旭鳳の目の中にいたんですね旭鳳は確かにこの数年、金丹からの反噬(ハンゼイ)の影響を受けずにいたことを思い出しますジンミーは死んでもなお旭鳳を心配し、この3年間、ゆっくりと旭鳳の身体の寒気を吸収、今回1滴の涙として外に排出されたのです旭鳳は天の定めを受け入れようと決め、いつかジンミーが生まれ変わるのを待つことにしましたあれから500年…凡界では宰相府へ輿入れする棠樾居(トウエツキョ)の娘の行列を一目見ようと民たちが集まっていました何でもこの娘は妖魔になりたいと修練に励んでいた変わり者、心配した父親がどうやら嫁に出したとか娘の輿を見送る父親はどうやら水神の生まれ変わりです婚礼の長い行列が街を出て林の中に入ると、空に鳳凰が現れます驚いた一行は花嫁の輿を置いて逃げ出し、そこに旭鳳が登場帳を上げてみると確かに花嫁姿のジンミーが…実は天魔大戦を身を以て止めた錦覓はこの上ない功徳をあげ、すでに劫数が解けていました旭鳳は2人が恋に落ちた人間界で再会できると知って、迎えに来たのですジンミーと旭鳳は凡界で隠遁生活を始め、男の子を授かります結局、色は戻らなかったジンミーですが、白黒の世界でも2人がいるので幸せそして鎏英が魔尊となった魔界は平穏となり、奇鳶の忘れ形見の娘も元気に育っていました一方、永遠に孤独な天帝となった潤玉…しかし鄺露(コウロ)と魘獣がそばを離れることは決してありません完
2019.05.11
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DATVで6月24日(月) 23:15~スタート!(※2話連続)(^ꇴ^)待ってました~!これは当然ジロー迷のためのドラマと承知しておりますが、管理人の目当ては金晨です!今回はコスチュームがイイ!(・∀・)歩歩驚心@映画版以来でしょうか、成功した変衣装(笑なお以下↓の内容は本国放送視聴時に書いたものです※この日記には日本未放送ドラマの内容が含まれていますのでご注意ください※中文字幕での視聴により内容の正確性については一切、保証できません萌妃驾到 Mengfei Comes Across第1話主人公は金晨(ジンチェン)演じる萌妃(モンフェイ)こと步萌(ブーモン) 御史大夫の娘で後宮入りしましたが、古来より後宮と言えば妃嬪たちの寵愛争いが絶えないものそこで萌妃は寵姫攻略法を研究、すると皇帝・温楼の寵姫は上位が悲惨な末路を迎えていると知りますある者は毒死、ある者は溺死…Σ( ̄。 ̄ノ)ノ ピキッしかし萌妃は後宮で生き抜コツを発見、その方法とは…寵愛を避けることだっ!ところがついに皇帝から夜伽のご指名が来ます侍女・烟儿は喜んで主人に知らせに走りましたが、寝宮に萌妃の姿がありません慌てて盟友の言妃(イェンフェイ)や曲嬪(チュピン)たちと一緒に捜索してみると、萌妃が泣きながらトイレから出て来ました実は萌妃、寵愛がいやで咄嗟に衣に泥を塗りたくり、肥溜めに落ちたと嘘をついたんですこうして寵愛を回避した萌妃でしたが、翌日、庭園で皇帝から声をかけられてしまいます逃げ場がない萌妃は振り向きざまに皇帝に頭突きをかまし、皇帝は鼻血慌てた萌妃は顔が分からないようメガネポーズでごまかして逃げ出します↓このポーズを見たのって人生で2回目くらいかも?w翌朝、皇帝は後宮の女たちを集合させ、メガネポーズをさせて昨日の犯人を見つけることに…萌妃は後ろに下がりながらごまかそうとしますがバレバレ結局、禁足を命じられますが、萌妃はむしろ大喜びでしたつづく第1話からドタバタですが、やっぱり金晨はカッコいいし可愛い~(^ꇴ^)今回の衣装はヘッドドレスが控えめな分、背中に花がついてるんですね~久しぶりに日本人の目にも優しい″配色″になってますw※画像ひどくて失礼します※なお管理人はDATVの視聴ができないなため、あらすじの更新はありません
2019.05.11
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※1話以降のネタバレが含まれています、ご注意ください扶摇 Legend Of FuYao第1話「太淵国の政変」プロローグ…その昔、五州大陸は天權(テンゲン)が聖地穹蒼(キュウソウ)から命を受け、太淵(タイエン)・天煞(テンサツ)・璇璣(センキ)の三国を統率、太平の世が続いたところが1100年前に帝非天(テイヒテン)によって五州が血に染められてしまう蒼穹長老・長青子(チョウセイシ)が玄霊真葉(ゲンレイシンヨウ)を用いたことで戦局は逆転、しかし帝非天は完全に消散したわけではなく、一糸の血を残して五色石となったそして帝非天はひそかに待ち続ける己を呼び覚ます五色石を有する少女の出現を…帝非天が再びうごめき出した蒼穹長老はひとりの弟子を呼び、密旨を下す「そなたは玄霊真葉により選ばれし者 そなただけが乾坤(ケンコン)を改変し、五色石の少女を探し出せるであろう 少女の手で再び五州を暗黒に陥れてはならぬ」…雪原に立つひとりの娘、するとどこからともなく氷の騎士たちが現れ、娘を取り囲んだ。「何者だ!」「私はフーヤオ(扶揺)!」「ここは玄元派五行秘法の第3関門、徽章(キヒョウ)を得るにはこの難関を突破しなくてはならぬ!」「はお、望むところよ!」扶揺は長剣を抜いて戦いを挑み、何とか騎士たちを退けた。目指すは高楼の天辺にある宝珠…。しかしあともう少しというところで鞭(ベン)が扶揺の手首をとらえ、そのまま引き戻されてしまう扶揺の邪魔をしたのは玄元派の弟子・裴瑗(ハイエン)だった。裴瑗は愛しい大師兄が目をかける扶揺を目の敵にしている。そこで門規を破って五行密室に入った扶揺を掌門に突き出すと決め、侍女・阿烈(アレツ)に縄で縛るよう命じた。しかし機転が利く扶揺はその縄を利用し、断崖絶壁の部屋から見事に脱出してしまう。遊歴していた玄元派掌門の息子・燕驚塵(エンキョウジン)が3ヶ月ぶりに帰って来た。今日は8年に一度の″畋闘賽(テントウサイ)″の祭祀。すると山道の木の上で待っていた扶揺は嬉しそうに飛び降り、大師兄を出迎える。しかし扶揺を追って来た裴瑗と阿烈が現れた。裴瑗から事情を聞いた燕驚塵は建前上、扶揺を叱って面壁(メンペキ)を命じ、その場から逃がしてやる。裴瑗は納得がいかなかったが、大師兄から一緒に祭祀に行こうと誘われて機嫌を直した。物陰に隠れて2人の話を聞いていた扶揺はある計画を思いつき…。武林の名門・玄元派。ここで正式に修練を積むことが許されるのは山にいる玄正部の者、つまり高貴な身である子弟たちだけがその資格を持っていた。扶揺は玄幽部の雑役、玄元派で最も下の等級で黒衣を着用している。当然、祭祀への参加資格などなかった。扶揺は周(シュウ)爺の目を盗んで玄幽部を抜け出し、裏側の崖をよじ登った。山に到着すると待機していた弟分の小七(ショウシチ)と合流、門弟の衣に着替えて祭祀を見学する。するとその時、ちょうど掌門・燕烈(エンレツ)が畋闘賽について話し始めた。「本日より畋闘賽へ挑戦する者を募る 成人の門下であれば白衣・青衣・赤衣であろうと身分を問わず技を競うことができる」畋闘賽は玄元派の祖師が民を守る勇猛な弟子を選ぶために設けた競技会だ。勝者は英雄と称され、玄元派に栄華をもたらし、太淵国を支える柱となる。「畋闘賽は栄華を懸けた試練 参加を希望する弟子は血文字の札を渾天方鼎(コンテンホウテイ)に入れよ 参加する以上、命を落としても後悔するな」しかし身分は問わないと言いながら玄幽部は初めから除外されていた。「黒衣のことは見下すくせに…」扶揺は不満を募らせたが、その時、突然、周爺が現われ、バレないうちに扶揺と小七を連れ帰った。何かと騒ぎを起こす扶揺に手を焼きながらも可愛がっている周爺。叱ったあとは扶揺が一番好きな仕事、買い出しに行かせてやったが…。太淵国の都・昆京(コンキョウ)では国王・軒轅靭(ケンエンジン)が病床に伏せっていた。その日、国王は世子・軒轅斎(ケンエンサイ)を枕元に呼び、3日後に迫った王位継承の儀を前に暗躍する国公・斉震(サイシン)を出来るだけ早く排除するよう訴える。軒轅斎はすでに戍軍(ジュグン)八衛も城門の外に待機していると安心させたが、この話は斉震が仕掛けた秘術で筒抜けになっていた。これに激昂した斉震はその夜、ついに謀反を起こす。自らの剣で世子を殺害すると、私兵に軒轅王族を殲滅せよと命じた。その後、斉震はひとりで国王の病床を訪ね、心配せずとも国王だけは殺さないという。「持ちこたえろ、私が王位につく姿が見られるぞ…」扶揺は酒を積んだ荷車を引いて玄元に向かっていた。しかし山道で突然、飛び出して来た男と接触してしまう。扶揺はすぐ馬を止め、急いで男に駆け寄って声をかけた。すると男は太淵泉都(セント)の宗子・軒轅旻(ケンエンビン)と名乗り、助けて欲しいと訴えながら卒倒してしまう。扶揺は仕方なく軒轅旻を荷車に乗せて再び馬を走らせたが、追っ手が現れた。必死に馬を急かせる扶揺、しかし裴瑗の企みにより車から落下、網に捕らわれてしまう。馬はそのまま暴走して荷車が外れ、軒轅旻は外へ放り出された。その時、何者かが軒轅旻を草むらの中へ引きずり込む。やがて追っ手は軒轅旻を発見、捕らえた。しかし捕縛した軒轅旻は扶揺が助けた軒轅旻と履物の色が違っていることなど知る由もない…。裴瑗は邪魔者の扶揺を足止めし、崖の上で扶揺の帰りを待っている燕驚塵の元に現れた。そこで最近、縁談を持ちかけられているとほのめかしたが、燕驚塵は興味がない。「師兄…私の気持ちは…」||ꇴ≦)
2019.05.10
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ピカチュウが可愛すぎてリピが止まらない!と思ったら1時間を超えるロングバージョンがありましたえ?1時間も?と呆れるでしょうが、永遠に見られちゃう可愛さです(๑´ω`๑)♡キュン(10時間バージョンもありますが、さすがに自粛w)↓POKÉMON Detective Pikachu: Full Pictureちなみに元ネタのエアロビダンス版もありました名探偵ピカチュウは絶賛、公開中!10連休が終わった今が狙い目です!賢賢のキングダムも忘れずに〜(^ꇴ^)
2019.05.09
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三生三世十里桃花 Eternal Love第1話「崑崙虚での修行」崑崙虚の上神・墨淵(ボクエン)は神器・玉清崑崙扇(ギョクセイコンロンセン)を放った。15人の弟子たちは縦横無尽に飛び回る扇子を我先に手に入れようとしたが、誰1人つかみ取ることができない。墨淵はその様子を眺めながら、扇子が選ぶ弟子は一体どこにいるのかといぶかしんだ。ちょうどその頃、ふもとの山門に折顔(セツガン)と白浅(ハクセン)が到着した。崑崙虚では女子が弟子入りできないため、折顔は法術をかけて白浅を少年の姿に変えてしまう。折「今日からは青丘(セイキュウ)狐帝(コテイ)の娘・白浅ではない、司音(シイン)と名乗れ 私が拾った野狐として墨淵上神の弟子になるのだ」浅「でもバレないかしら?」折「運に任せるしかないな… 弟子たちに見破る力はない、その力があるのは師匠の墨淵上神のみ」折顔と司音が大殿に到着すると、どこからともなく扇子が飛んで来た。すると扇子はなぜか司音の前で止まる。司音は扇子を難なくつかむと、そこへ法器を追って弟子たちがやって来た。その後ろから墨淵が現れる。弟子たちは師匠に拝礼すると、折顔にも気づいて一斉に拱手した。「折顔上神!」墨淵は扇子が選んだ所有者を見て驚いた。なぜなら墨淵だけには司音の本来の女子の姿が見えている。折顔は咄嗟に扇子を返すよう目配せしたが、司音はいささか拍子抜けしていた。「(武神ってどれほど怖いかと思えば、折顔よりナヨナヨした男じゃない) 十里桃林に住む司音です、墨淵上神の名声を聞いてやって参りました 私を弟子にしてください」墨淵は男に化けた狐狸をどうすべきか考えた。…崑崙虚の者以外に神器を渡すことはできない、ゆえにこの娘を弟子にするのは宿命だ…墨淵は司音ともう1人の志願者・子闌(シラン)の入門を認めた。しかし2人が同じ日の入門になることから、どちらを兄弟子にするのか決めかねる。墨淵から意見を聞かれた折顔は、まだ未熟者の司音が弟弟子だと答えた。憤慨した司音は思わず立ち上がり、ならば弟子入りしないと言いのける。司「家でも末っ子なのに入門後も同じ扱いは嫌です! そっち(子闌)より少し遅く着いただけなのに…(ブツブツ」墨「(ふっ)ならばこの神器をそなたに授けよう、これで平等だ」墨淵があっさり司音に扇子を渡すと、兄弟子たちは騒然となった。司音はようやく納得して入門すると決め、こうして子闌が16番弟子、司音は17番弟子となる。司「師父、ところでこれの名前は?」墨「玉清崑崙扇だ」墨淵が2人の弟子をとったことはすぐ九重天の天君にも報告された。しかし墨淵が法器・玉清崑崙扇を折顔が拾った野狐・司音に授けたと聞いて顔をしかめる。墨淵はなぜ威力がある神器を狐狸に与えたのだろうか。(。◕∀◕)oO(あれは10万年前…父神(フシン)が混沌に戻り、神々も相次いで姿を消したの四海八荒に残っているのは天族と呼ばれる龍族(リュウゾク)、鳳凰族(ホウオウゾク)、九尾白狐(キュウビビャッコ)の子孫だけいずれも神族のなかでは身分が高いの私は九尾狐の末裔・狐帝の娘で名は白浅やんちゃで騒ぎばかり起こすから、父母は折顔に頼んで私をしつけようと決めたのそれで"司音"として崑崙虚で墨淵の弟子になったわけそれから2万年が経ったわ…同期の司音と子闌は師匠の留守を狙い、人間界に降りた。2人は通りで占い師をしながら世情を楽しんでいたが、師匠が帰る前に急いで戻る。しかし出迎えに間に合わず、すぐ着替えて慌てて師匠の元へ駆けつけた。すると1番弟子・疊風(チョウホウ)が2人は占いをしていただけで、もめ事は起こしていないとかばってくれる。墨淵は仕方なく弟子たちを許したが、司音だけ引き止めた。墨淵は崑崙山への帰りに十里桃花林へ立ち寄り、折顔から桃花醉(トウカスイ)を預かって来た。「なぜ私に酒を?」「明日は誕生日では?」「自分の生まれた日を忘れてました!師匠は老鳳凰よりもっと優しいや♪」喜んだ司音は酒を持って自分の部屋へ戻ることにしたが、その途中で何者かにさらわれてしまう。酒瓶が割れる音に気づいた9番弟子・令羽(レイウ)が慌てて駆けつけたが、黒い影に捕われた司音はあっという間に連れ去られて行った。司音をさらったのは墨淵に恋慕して崑崙山に屋敷を移したという上神・瑶光(ヨウコウ)だった。瑶光は墨淵に寵愛される司音を水牢に監禁、しかし牢とは名ばかりで、一定時間になると頭まで水に浸かる言わば拷問だった。崑崙虚では司音の捜索が始まっていた。令羽でも追いつけぬほど崑崙虚に詳しい者だとすれば、さらったのは瑶光しかいない。そこで疊風は令羽とふたりで師匠に報告、墨淵は2人を連れて瑶光府に乗り込んだ。瑶光は天君さえ自分の屋敷に勝手に足を踏み入れることはできないと憤慨、水牢に入ろうとした墨淵に剣を突き付ける。しかし墨淵は法力でその剣を退け、水牢に押し入って司音を解放した。瑶光は弟子を慈しみすぎると天宮の者たちに非難されると諌めたが、墨淵はとりつく島もない。「あなたのために言うのよ、あなたは父神の嫡子で武神、四海八荒で敬われるべき そんな弟子のために批判されてはならないわ」すると墨淵はこの機に決着をつけると決めた。墨淵と瑶光の決闘を知った天君はその夜、仲介役として息子を送った。天族と翼族の関係は以前より悪化しており、翼君に天族を攻める隙を与えたくないという。しかし墨淵は譲らなかった。崑崙虚は神族の聖地であり、そこへ勝手に住み着き、弟子に乱暴するとは許されることではない。そこで墨淵はあくまで2人だけの問題だと告げ、翼族(ヨクゾク)と戦となれば崑崙虚も瑶光も全力で戦うと言った。2月17日、蒼梧(ソウゴ)の頂。墨淵と瑶光の決闘は墨淵が圧勝した。「崑崙山から出て行ってくれ」「墨淵…かつて神族と魔族の大戦では仲間としての情があったのには今は… 今はこれほど冷酷だなんて」「深い関わりなどない、上神、言葉に気をつけられよ」墨淵は盗み見していた弟子たちを一瞥し、黙って帰って行った。司音はようやく目が覚めた。付き添っていた疊風は安堵し、実は司音が師匠の手にしがみついて離さなかったと教える。そのせいで師匠は自分が守ってやると慰めていたとか。司音はしまったと焦って師匠に会いに行くことにしたが、そこへ令羽が薬を届けにやって来た。師匠が司音に罰として冲虚真経(チュウキョシンキョウ)を半年で3万遍、書写するよう命じたという。9「そうだ、青丘から女子が訪ねてきたぞ」音「女子が?」司音は疊風と一緒に部屋を出て客人に会いに行った。客人とは青丘の玄女(ゲンジョ)、玄女は一番上の兄・白玄(ハクゲン)の妻の妹だ。司音はばれないかヒヤヒヤしたが、やはり折顔の術は見破れない。しかし玄女は自分以上に白浅に似ている人間がいることにいささか面食らっていた。司音は一緒に来た疊風を紹介すると、疊風が西海水君の第二皇子だと知った玄女は慌てて拝礼する。すると疊風は身分など関係ないと笑ってそこで別れた。玄女は司音に白真(ハクシン)からの書簡を渡した。白真は白浅の4番目の兄で、ちょうど2番目の兄・白奕(ハクエキ)に子供が生まれるので直接、来ることができなかったという。すると4兄の書簡には崑崙虚で玄女をかくまって欲しいと書いてあった。親から黒熊精(コクユウセイ)に嫁げと強いられて逃げ出したものの、青丘に行き場がない。しかし崑崙虚なら天族の聖地、誰も探しに行かないと言うのだ。司音は師匠が瞑想中の間にこっそり疊風に相談した。疊風は玄女が司音とそっくりだと驚き、妹と言われても疑わないという。司音は他人の空似だとごまかし、ここで玄女をかくまえないかと聞いた。そもそも男しかいない崑崙では玄女の居場所がない。「お前が住んでいる中庭でいいだろう」その声は2人の話を聞いていた墨淵だった。墨淵は司音が女子だと知っているため許可したが、司音はなぜ男の自分と住まわせるのか分からない。すると墨淵は話題を変えるため、書写は終わったのか聞いた。「師父…3万回も写生したら爪がボロボロになります…減らし…」「許さん」こうして玄女は崑崙で世話になることになった。司音は玄女を部屋に案内してから書房へ向かう。その途中、いつも世話している金蓮に声をかけた。「今日から3万界も書生しないといけないんだ、終わったらまたお世話するからね…」つづく(´・ω・)CSで見た時は気づかなかったけど、ちょこちょこカットされてます
2019.05.09
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琅琊榜之風起長林 Nirvana in Fire II第1話「風雲来る長林軍」荒野に陽が昇った。城楼から戦況をうかがうのは梁(リョウ)の長林(チョウリン)王府世子(セイシ)・蕭平章(ショウヘイショウ)。すでに多くの兵士を失い、補給を断たれた孤城には援軍が来る気配もない。ここは梁と渝(ユ)の辺境、甘州(カンシュウ)。蕭平章の親衛・東青(トウセイ)は世子を守るため、敵軍が再び動く前に南門から撤退するよう説得した。甘州は確かに要地だが、長林王府の世子に万が一のことがあってはならない。「長林軍の戦旗を掲げて退くことは許されぬ…」蕭平章は戦地に身を置く以上、兵と運命を共にする覚悟を決めていた。幸い父上のもとには弟がいる…。蕭平章の視線の先には北風にはためく長林軍の旗があった。三月(ミツキ)前のこと、蕭平章は琅琊(ロウヤ)山を登った。目指すは琅琊閣。琅琊閣と言えば天下のあらゆる疑問を解き、才子や英雄に序列をつける場所である。そして弟の長林王府次子(ジシ)・蕭平旌(ショウヘイセイ)が自由気ままに修行している地でもあった。琅琊閣閣主・藺晨(リンシン)は蕭平章の求めに応じて答えを渡した。しかし若閣主・藺九(リンキュウ)は、果たして長林王府世子に全てを伝えて良いものか疑問が残る。すると藺晨は本人が調べ始めた以上いずれは知ることになると言った。ただ気掛かりなのは北の国境が危ういこの時期にわざわざ立ち寄ったことだという。「面立ち心より生まれ、局面は心が左右する(相由心生 境随心転) 国境での戦いは危険が待ち受けよう…」蕭平章は問いの答えにしばし呆然となった。するとそこへ兄が来たと知った蕭平旌が急いで駆けつける。平章は咄嗟に答えの紙を帯に隠すと、平旌は部屋に入るなり大好きな兄に飛びついた。しかし兄弟の再会もつかの間、平章はすぐ下山するという。実は国境で戦が起こると判断した父から甘州左路を守れと命じられたからだった。章「とにかく国境に着く前にお前と直接、話しておきたかった」旌「また戻れって言うのかい?」章「お前ももうじき21歳なのだぞ?もう1年経てば陛下も新たな縁談を促す 大人になれ!一生、気ままには過ごせぬ 長林王府の重責を…」旌「長林王府なら…っ、兄上がいる」平旌は気まずそうにうつむくと、平章は自分がこの先も無事という保証はないと釘を刺した。章「国境が平定したら、どんな状況でも必ず金陵(キンリョウ)に戻って来い」そう言って平章は笑顔で出発したが、平旌は兄の忠告がどこか気掛かりだった。梁の帝都・金陵。渝の不穏な動きをつかんだ長林王・蕭庭生(ショウテイセイ)は、朝議で西国境に駐留する軍の派兵を訴えた。朝臣たちは必死に阻止しようとしたが、義兄に全幅の信頼を寄せる梁帝はこれを許可、躊躇なく兵符を預けてしまう。こうして長林王は息子の平章が待つ甘州へ出立した。長林軍を見送った朝臣たちは憂いを募らせたが、内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)だけは冷ややかに見える。中書令(チュウショレイ)・宋浮(ソウフ)は思わず、荀白水だけが出兵に異を唱えなかったと恨めしそうに言った。しかし荀白水は今さら憂いて何になるとこぼす。「長林王が口を開けば、たとえこじつけの理由でも陛下は必ず兵符をお渡しになろう 目下の状況で懸念すべきことは行き過ぎた寵愛だけではない 陛下が長寿を全うできるかどうかである、皇太子はまだ10歳であるぞ」すると宋浮は災いの芽を摘み取るのが忠臣の勤めだと意味ありげに言った。「お忘れか?こたび動員された大軍に補給を行う任務は私が主導することを…」今朝も琅琊閣には各地からあらゆる情報が届いていた。伝書鳩から回収した密書は弟子が若閣主の元へ届けるが、その日はちょうど途中で老閣主と出くわす。すると藺晨は密書の中身を確認した。「大同(ダイドウ)府… 人心は読めぬもの、己が信じられぬ時は他人までも信じられぬ ついにその一歩にまで至ったか…」その朝、戦で追い込まれる兄の夢を見た蕭平旌は慌てて藺九のもとへ駆けつけた。北の辺境についての知らせはなかったが、やがて弟弟子が新しい密書を持ってやって来る。平旌は藺九より早く老閣主が見たという密書を手に取ると、そこには″大同府の補給船3艘が左水路で謎の沈没″と書かれていた。大同府から左水路と言えばその先は甘州…。「大哥…」兄の窮地を悟った平旌はすぐ荷物をまとめて飛び出して行った。藺九は老閣主に蕭平旌が下山したと報告した。しかし今さら山を降りたところで何もできないだろう。すると藺晨は、琅琊閣へ知らせが届く前に国境の蕭庭生には伝わっているはずだと言った。「軍陣の才においては″あの者″を幾分と彷彿させる、反応も遅くはあるまい 最後は蕭平章次第であろう、持ちこたえられるか…」蕭庭生が援軍を率いて馬を駆けている頃、甘州は再び激しい戦火に包まれていた。満身創痍の長林軍は城門を死守していたが、ついに敵軍の砲弾によって城壁が崩れてしまう。すると渝軍が城内になだれ込み、待ち構えていた弓隊が一斉に矢を放った。敵軍の猛攻撃は長林軍の兵士を次々となぎ倒し、やがて流れ矢が蕭平章の左胸に突き刺さる。「うっ…」平章は何とかこらえたが、無情にも2本目の矢が右胸に命中した。後方にバッタリ倒れる平章…。長林軍の動きは止まり、もはやこれまでかとあきらめた。しかしその時、平章の手が一度は放した剣を再び握りしめ、無念にも生き絶えた兄弟たちの屍の上に姿を見せる。「ここは梁の民の砦!長林軍の男は死しても退かぬっ!」平章の言葉に劣勢を強いられていた長林軍は奮起し、再び立ち上がった。蕭平旌が甘州に到着する頃には戦が終わっていた。城内の惨状を目の当たりにしながら兄を探していると、ちょうど東青の姿を見つける。「東青!兄上は?!」「衙門(ガモン)です、長林王がおそばに…」父が甘州にいると聞いた平旌は兄の身に何か起こったのだと分かった。蕭平章は出血がひどく、もはや一刻の猶予も許さなかった。蕭庭生は危険を承知でギリギリまで清風堂の黎(レイ)老堂主の到着を待つ。するとようやく使いが戻って来たが、連れて来たのは若い娘だった。実は黎老堂主が先に弟子である清風堂堂主・林奚(リンケイ)を行かせて処置するよう指示したという。そこへ動揺した蕭平旌が現れた。林奚は手際よく準備すると、矢じりを抜くことにした。「矢はわずかに心臓を逸れており、かろうじて心肺の損傷は免れましたが、 傷を開いて矢を抜く必要があります、ただその際に血脈を傷つける恐れがあり…」「兄上の身体をこんな小娘に任せられるか!」蕭平旌はカッとなって声を荒らげると、林奚は仕方なく長林王に師匠を待つかと聞いてみる。蕭庭生はいささか面食らっていたが、これ以上は平章の身体が保たないと分かり、林奚の判断に従うと決めた。すると林奚は鮮やかな手さばきで、あっという間に矢じりを抜いてみせる。平旌は矢継ぎ早に兄の様子を尋ねたが、林奚は何も答えずに平旌を外に出すよう頼んだ。つづく(^ꇴ^)いよいよ始まりました!蕭平章が瑯琊閣に尋ねた問いとは何だったのか?その答えは蕭平章を動揺させ、それが戦にも影響しているようですが・・・ちなみに前作を見ていなくても大丈夫ですが、懐かしいので簡単な関係図をご紹介します(  ̄꒳ ̄)本当に簡単w
2019.05.08
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创造营2019 PRODUCE CAMP 2019第3期では1回目のステージ審査が行われましたまず選抜された強手7人が自分の対戦したい相手を指名こうして対手7人を選出し、14人の代表がそれぞれメンバーを決めて計14グループが出揃います審査では各対戦チームがそれぞれの課題曲を異なるパフォーマンスで披露投票数の多いチーム(赤@強手、青@対手)が勝利します( ゚ェ゚)んー強手はA班なのかと思ったら、B班からも私のお気に入りの何洛洛が入っているのねつまり投票数が多い順?でも夏之光はいないし…メンバーも代表者が指名したようだけど、なぜか人数はバラバラ…何だかシステムがよく分からないまま視聴~( ̄◇ ̄;)さていよいよ本番!練習生たちのパフォーマンスは一通り視聴しましたが、グループ分けの時と印象は変わらず歌もダンスも飛び抜けてキレッキレなのはごくごく一部です正直なところほとんどが◯ャニー◯のようなノリでした←これはこれで褒めてるつもりwむしろ上手い人がいるとかえって1人だけ浮いて見えちゃったりして…(汗)それに米国のオーディション番組で常々思っていましたが、投票形式って平等なようで平等じゃないそもそも心情的に後攻の方が有利な気がするしねえ…で、あれ?これで終わりなの???敗者から誰かが脱落するとか、敗者グループのうち1グループが消えるとか、そういうのないの?( ゚ェ゚)ほえ?それで第3期終了って何だかな…と思ったら、ここまでは言わば予選だったようです第4期では得票数により本選へ進むメンバーが発表されました100人→55人それにしてもこの番組は某番組のように引っ張らないのがイイ!サクサク進むので見ている方もストレスがありませんしかし55人が決定した後、ちょっと残酷なコーナーが待っていましたグループ演技で勝った代表者が同じグループの中で落選したメンバーのうち1人を助けられる?というものこれはちょっと酷だよね~でもここで拾ってもらっても2軍扱いみたいで、彼らがこれからどうなるのかは不明ともかく55人+2軍が決まり、今週はいよいよお楽しみの第5期です何がお楽しみかって?それは昭和を彷彿とさせる水泳大会です!Σ( ̄。 ̄ノ)ノマジカ!本国放送を視聴できる皆さんは毎週土曜日20:00~(現地)ですちなみに管理人は第4期からYouTubeで視聴していますここならみんなで実況しながら盛り上れるのでオススメ!YouTubeの公式では毎週日曜日21:00~プレミアム配信しています(^ꇴ^)おまけ:勝手に友の会的愛称何洛洛(ルオルオ、黒ウサ)管理人の推しメン!ルオルオ♡加油!夏之光(夏くん)みんな大好き♪周震南(ナンナン、猫娘)視聴者人気No.1!趙讓(まゆゆ)劉也(京本さん)張遠(大吉さん)馬雪陽(マシュー)李景澤(山QP、たか子)″日系風″と紹介されてました〜脱落してしまいましたがw
2019.05.04
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创造营2019 PRODUCE CAMP 2019″创造营2019″は腾讯视频が製作した大型オーディション番組練習生が一緒に生活しながら訓練を受けるいわゆるリアリティ番組で、プロデューサーとなる視聴者の投票により最終的に勝ち残った11人の練習生がデビューするという視聴者参加型です実はこの前に見ていたオーディション番組″青春有你″がかなりガッカリだったので、当初はお勧めされても食指は動きませんでしたがしかし!よく見てみると何々?ラバちゃんが発起人ですと?それなら視聴決定~٩(^ꇴ^)۶ ←単純wで、こちらもいわゆる″素人発掘オーディション″的なものではなく、デビュー済みの人が再起をかけるという解釈でOK?なの???まあ~よく分からないけれど(←分からないんかw)小さいことは気にしない~♪さて第1期は訓練に参加する100人のレベル分け迪麗熱巴と4人の老師、郭富城・蘇有明・黄立行・胡彦斌が参加者のパフォーマンスを見てA B C F班に振り分けます(※最終的にTOP11人が残ることからA班は11人)すると最後に見覚えのある参加者が…どこかで見たことがあると思っていたら″X玖少年団″のメンバーです Σ( ̄。 ̄ノ)ノえっ?ここでちょっとした事件がありました夏くん@夏之光はA班認定をもらったのですが、その後の兄貴分・彭楚粤がF班に…ショックを受けた夏くんは思わず挙手し「僕もF班に行きます!」と発言ここで第2期に続く~♪( ゚ロ゚)!!あらやだ、いいところで終わったわ~というわけで第2期も視聴決定!夏くんの衝撃発言からスタートです結局、夏くんは蘇老師に叱られ反省、B班に格下げされたもののめでたしめでたしこうして100人のグループ分けが終わりますしかしここで特別推薦の″牛肉干組″という謎の4人が登場!よく分からないけどメジャーな人たちで構成したの?あ、1人だけ知っている人が!高瀚宇って擇天記の熊さんだよね?熊さんはドラマと違って短気で面喰らったけど、これからも頑張ってね~(・◇・)ノ″さて大御所から2人がA班に入り番組も後半へいきなりラバちゃんから最初の課題が発表されます(๑╹ω╹๑ )<24時間で主題歌の振り付けと歌を覚えてね~練習生たちはABCF班に分かれ、それぞれ担当講師も決まり、早速、訓練開始!ここからが面白かった!もう郭老師がキレッキレで笑った笑った~( ๑≧ꇴ≦)そして最後は完成した主題歌のMVでまた来週~♪↓大爆笑の主題歌審査は2:12:00頃から〜審査はダンスと歌第1組は全員がクリアして期待が高まる老師たち〜♪ところが…気がつけばフリースタイルにwwwちなみに主題歌の作曲は日本人なのね(twitterでご本人がつぶやかれていました)それにしてもMVがポカリみたいで笑う(^ꇴ^)
2019.05.04
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管理人のココです主に視聴した中国ドラマのあらすじをご紹介していますなお基本キャラ萌えのため、好みはあれど特定の俳優さんのファンではありません〓本国放送のドラマについて〓管理人は中文が分からずに中国ドラマやエンタメを楽しんでいますよってあらすじの信頼性は低く、あくまでイメージ程度となりますのでご了解くださいなお英語字幕版がある場合はあらすじの信頼性が少しばかり上がりますただ英語字幕にする時点でかなり意訳され、誤りも多く、さらにそれを管理人が訳すことで悲惨な結果になる場合もありますまた近年、著作権問題が厳しくなっていますそのため翻訳と受け取られない程度の内容にとどめていますなお当ブログや管理人が中国ドラマ視聴のためにアプリのDLや視聴方法を推奨することはありません〓日本放送のドラマについて〓日本放送のドラマのあらすじは信憑性がグッと上がります(^ꇴ^)なおあらすじには管理人の個人的見解が含まれることがありますのでご了承くださいまたドラマによっては残酷なシーンや不適切な表現が含まれることがあります当ブログのあらすじにより不快な思いなど生じたとしても、管理人は何らその責を負うことはありません〓コメントについて〓遊びに来てくださった読者さんが気軽にコメントできるよう、当ブログでは定期的にコメントを削除していますまたアクセス解析も行なっていませんのでご安心ください自分のコメントをすぐ削除して欲しい時はその旨を書き込んで頂ければ対応しますなお明らかなネタバレや不適切な内容の場合、管理人の権限で勝手に削除しますがご了解くださいまた宣伝や個人情報の書き込み、異なるHNの乱用、極端な連投などは禁止とし、了解なしに削除しますコメント欄での情報交換は問題ありませんただしアプリのDLや買い物など、ご自身の判断に帰すこととし、問題が生じても管理人が責を負うことは一切ありません〓画像その他について〓画像はあえて小さく、鮮明でないものを使っていますまたあらすじにはストーリーに影響がない程度にニュアンスを変えている場合があります時にはわざと分かりやすい間違いが混在していることもありますが、これらは全て無断転載への対策ですなお本当の間違いの場合もありますのでご了承ください( ̄▽ ̄;)他ブログとの相互フォローなどはお断りしています時々、管理人自らやらかすこともありますが、生暖かく見守って頂ければ幸いです(^ꇴ^)すべての日記は予告なく中断、削除、改変することがあります管理人は予告なしに閉関することがあります╭( ・ㅂ・)و ̑̑<当ブログでは小さいことは気にしないワカチコ精神を大切にしています
2019.05.03
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