全29件 (29件中 1-29件目)
1
2011年の映画「ブラック・スワン」のA4サイズ光沢プリントポスター ナタリー・ポートマンの渾身の演技。予告を見たときに次は行こうと思ってたのにいけなかったので借りてきました。 驚いたのは、ツタヤの棚のベスト10どころかずっと後ろのほうに置いてあったこと。37位だったかな。そんなに人気なかったのかと少し不安に思いながら借りたのでした。 まあ、よかったです。 プリマの座を得たにも拘らず、黒鳥の妖艶さを出せなくて悩む主人公の内面の崩壊が映像で描かれます。 どんどん幻覚が出てくるので、どれが幻覚なのか分からなくて、もしかしてホラーなのかと思ってしまう場面が続きます。皮膚から羽のような棘を出すところとか、足の指がくっついているところとか、怖ろしいですねえ。 ラストが悲しいので、見て楽しかったとは言えませんが、がんばってがんばったニナに拍手をしたいです。 ナタリーさんはブルーレイで見ると肌の粗さが目だってしまって、背中も筋肉すごくて、「きれい!」というのとは違ってたなあ。 ナタリーさんは幼い頃に習っていただけのバレエを自腹で特訓してあそこまで踊れるようになったそうです。ただ、音楽があまりに有名すぎてちょっと耳につきすぎな気がしました。 ナタリーさんは誰かに似ているなと思ったら、冨司純子さんなのでした。ちょうどCSで「あ・うん」をやっていて、やっぱりこの人きれいやわ~と思いました。
2012年01月06日
コメント(0)
いや、別に松山ケンイチが好きとか芦田愛菜ちゃんをぜひともチェックしたいというわけではないのです。ただ今日で夏休みが終わってしまうので、レディースディだしというだけの理由。「ツリーオブライフ」はたいそう評判よろしくなさそうだったしね。 もともと原作は漫画ですし、「マルモのおきて」と似たような設定だし、あっと驚くようなものはないだろうと思って出かけました。 はい、何にもありませんでした。ほんとにあったか~いお話でした。 唯一剛くんが出てきたシーンだけちょっとどきどきしましたけどね。「マザー」での役を彷彿させるためだけに彼を起用したとしか思えない。 館内にはお子様連れの家族もけっこういて、松山ケンイチの大袈裟な振りがたいそう受けていたのです。子どもの笑い声はいいねえ。 ダイキチの職場の荒っぽい男たちがいっしょに探してくれるなど、やはり甘すぎる場面はたくさんありましたけど、そういう突っ込みをしているのではなくて、純粋に「子育てっていいなあ」と思ってみるのがいいのでしょうね。 考えてみれば、ずっと家族物だと離婚だ虐待だというドラマばかり見せられてきたような気がします。(そういうのを選んで見ていた?)子どもはませていてひねくれていて、犯罪も平気で起こすという、まあ、「告白」なんかはその最たるものですが、そういうのに、もうNGだって人が増えているのかもしれません。 これも震災の影響なのかな。でも阪神淡路のときよりずっとそういう傾向を感じますね。あの頃はまだバブルだったからかな。 高校野球が終わって見るものがなくって「相棒」ばっかり見てるからかしらん。昔、「ドラマや映画は考えて見るものじゃない」って言った人がいたけど、だんだん私もそのお仲間になっていってるのかもねえ。 ところで、昨日意を決して、ごたごた置きっぱなしだった畳の部屋と押入れの布団を全部出して整理したのだけれど、おぞましき虫が5匹ほど見つかりました。すぐさまガムテープで封印しました。 こんなところで寝ていたのですね。おそろしや。その鈍感さに、です。
2011年08月24日
コメント(3)
明日から仕事なのです。この夏はずっと家でごろごろしてたなあ。 日本映画専門チャンネルは月500円で見られるのですが、ふだんはあまりみておりませんでした。今年は十分元を取るほど見ましたね。 まずは新藤兼人特集。【送料無料】第五福竜丸 宇野重吉主演のドキュメンタリータッチの映画です。ビキニ湾での水爆実験の犠牲となった漁師たちの話。ヒロシマナガサキの原爆の1000倍以上もの威力のある爆弾を海上で行うなんて信じられないことをやってくれたんですね。もしかしたらあの頃放射線量を測ったら日本中が今の福島原発のより多いかもしれません。 宇野重吉がいい。新藤監督の作品にはよく出演していたのかな。生でみたかったなあ。 次は「鬼婆」 ★72時間限定★全商品ポイント10倍★しかも、メール便送料無料★8月18日9時59分まで!!SALE OFF!新品北米版DVD!新藤兼人「鬼婆」Criterion盤! 第五福竜丸ではけなげな奥様役をしていた乙羽信子さんがおっぱいを丸出しして大の字になって寝る姑を演じています。嫁が男と忍び合いをしていることに嫉妬し、鬼の面をかぶって脅かしているうちに麺が取れなくなってしまうというお話。佐藤慶の野性味溢れる演技がいい。 【メール便発送可】★999円★【中古】DVD▼裸の十九才▽レンタル落ち 1968、69年に起きた連続射殺事件の永山則夫をモデルにした作品。ずっと昔見たことがあったが、そのときもかなり衝撃を受けた覚えがある。当時は学生は安保闘争に明け暮れ、3億円強奪事件も起きたぶっそうな時代。東北の極貧家庭に育った主人公を原田大二郎が体当たりの演技をしている。ここには太地喜和子が出てるんだよね。すごく好きだった女優さん。娼婦役がみごとでしたねえ。 それから映画館でも見た「ゴールデンスランバー」 映画では見逃したシーンも確認できてよかったです。キルオ、やっぱりいいなあ。 で、昨日「瀬戸内少年野球団」。【送料無料】瀬戸内少年野球団(続 上) これは実は初めてみまして、ああ、ほんとに夏目雅子さんってきれいやわ~。 戦争中の映画はたくさんあるけれど、戦後まもなくを丁寧に描いた映画ってあんまりないような。時代、風土が丹念に描かれていて、とてもいい映画でした。 そんなわけで他にも見たけどこの辺で。
2011年08月16日
コメント(4)
久しぶりの映画館です。 ファーストディなので早めに出たはずなのに、駐車場が混んでいて結局一番前の席しか空いていませんでした。首は痛かったけど、行ってよかった~。 永作さんと子役の子がすごくよかったです。でも、その二人だけに焦点を当てるのではなく、冒頭は子どもを誘拐されたほうの妻の語りから始まります。 NHKのドラマとはスケールも違うのですが、それにしても泣けた。エンドロールの中島美嘉さんの声を聞いても泣けました。 ラストは原作と違っていたようで、あのセリフはちょっとと思うこともなかったのですが、まあ、NHKのよりはずっとよかったです。 それに脇役の方々もすばらしい。写真館の田中泯さん、かっこよかったなあ。小池栄子さんも、いつものバリバリした感じとは全然違って、すごくよかったです。エンゼルさんの余さんも存在感あったしね。 誰が悪いとかどうしたらよかったのかということではないことって、人生にはたくさんあって、それぞれの思いを片方だけに寄るのではなく、表現していたと思います。 このすばらしい作品を誰が映像化してくれるだろうと、原作を読んだときに思ったのですが、成島出氏でよかったあ。 ケチらずに普通の日にいい席で見ればよかったと思いました。
2011年05月01日
コメント(0)
前から見たかった映画です。原作もよかったのですが、映画もいいです。 ナレーションが入らず、音楽もうるさくない。それでいて登場人物の心情をうまく描けているのは、カメラの角度なのでしょうか。人物が見るものそのものを映すので、感情移入するのでしょうかね。 今はカメラマンとして成功している猛は、母の葬儀のために故郷に戻ります。実直な兄は父とガソリンスタンドを経営しており、幼馴染の女性が働いていました。 猛と兄と女性の関係の描き方がうまいですね。どこにでもある設定なのに、ステレオタイプにならないなんて。 女性がつり橋から転落し、その現場を見ていたはずの猛は、兄の無実を願って伯父の弁護士を訪ねます。始めは自白した兄は、裁判で「助けようとしたが女性が逃げようとして落ちた」と証言します。それを見た猛は。。。。 裁判を通して描かれるのは兄弟の絆と反発です。愛情が強いだけに憎くてたまらない。最後まで目が離せないすばらしい作品です。 脇役でアルバイトの男を新井浩文さんがやっていました。やはり存在感ありますね。 続いて伊坂作品の『重力ピエロ』。加瀬亮、岡田将生がいいですね。岡田くんってほんとーに美形だわ。 あれ、こんな話だったっけ。読んだときには、伊坂氏にしては重いテーマを描いたなと思ったぐらいでしたが、なかなかよかったです。 悪い奴には容赦しないわけね。犯罪者でもかっこいい(芯が通っている)のは許せてしまう。そこらへんは伊坂ワールドならいけるんだけど、映画となると「どうよ?」と思われちゃうよね。でもまあ、がんばったでしょう。 渡部篤朗って、ほんと、こういう役が似合うよね。
2011年01月05日
コメント(0)
トウキョウソナタ 【DVD】 土曜日は松本のプロフェッショナルを見て、なぜか嵐のしやがれを見て、その後CSでこれを見ました。ずっとソファで寝転んでいたので、せっかく整体をしてもらったのに、また腰が痛くなってしまいました。整体の話は後ほど。 小泉今日子、香川照之主演の家族の物語です。それぞれが秘密をもったまま、家族を続けている。あそこまで酷いことは無いと思うのですが、東京ではあまり珍しいことではないのかもしれません。リストラされた父の威厳はどこにある?たいへんだなあ。 それにしても、役所広治があんな役であれで終わっちゃうなんて。友情出演だったのかしらん。 次男の小学生を演じた子は、これで新人賞をとったとか。「告白」にも生徒役で出ていたんだってね。 その男の子が最後にピアノを弾くのですが、めちゃくちゃうまいのね。音は別かもしれないけど、たしかに弾いてる。調べたら趣味はバスケとピアノとありました。最近の子はすごいね。 ところどころ漫画みたいな展開で、笑えるけれど、苦しいです。映画でまで苦しくなりたくないなあと思う人には全くお勧めできません。私もこういう皮肉り方は好きじゃないなあ。 監督は黒沢清。
2010年10月17日
コメント(0)
青い鳥価格:3,591円(税込、送料別) この前受信状態が悪くて録画できなかったのですが、再放送してくれたので見ました。 原作では村内先生はいろんな学校に行くのですが、映画ではその一つに絞って描かれています。今日図書館で確かめてみたら、ほとんど台詞は原作のままでした。 風貌は阿部ちゃんではどうかなと思いましたが、たとえば温水氏では映像的に無理があったのでしょうか。でもチャレンジしてほしかったな。でも、まあ、がんばってました。阿部さん。 園部少年役の子がとてもいい演技でしたね。重いテーマをよくがんばった。 ただ映画としてはどうかな。あれをお金払って見ようとはなかなか、ねえ。かもめ食堂(BD) ◆20%OFF!価格:4,872円(税込、送料別) 続いて『かもめ食堂』をやったので、そのまま見てしまいました。 フィンランドでの撮影。ほとんどが小さい食堂だけの映画なのですが、こちらは映画ならではの見ごたえがありました。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこの3人がとてもよかったです。 小林聡美さんって、三谷幸喜の奥さんなんですよね。いいなあ、三谷氏。こんなに凛として佇まいの美しい日本女性も今時は珍しいですものね。料理を作るときの手さばきとか合気道の体操も、とてもかっこよかったです。 今朝はコーヒーもちょっと丁寧に入れてみました。ついでにパンだけでなくちょっとした炒め物も作ったりして。こういう風に影響を与えるって、いい映画ってことですよね。 次は「めがね」もやるそうです。同じく荻上直子監督作品です。これも楽しみです。
2010年10月03日
コメント(0)
久々にシネコンではない映画館で見てきました。 BOX袴田事件 命とは 高橋伴明監督、萩原聖人、新井浩文主演です。袴田を演じた新井浩文の目が印象的でした。 事件は1966年に静岡県清水市で起きました。みそ工場専務の一家が何者かに惨殺され、放火されます。その犯人とされたのが袴田巌被告で、死刑判決を受け、今も獄中です。そのときの裁判官のひとりが熊本典道氏です。 この熊本元裁判官が「自分は無罪だと思ったが、他の二人が死刑を主張したので、死刑の判決文を書いた」と涙ながらに語った映像は見たことがありました。そのときは、退官したのでせめてもの罪滅ぼしに、今まで心に隠していたことを発表したのかと思ってました。 けれど、この裁判官もまた45年間闘い続けているのだということが分かりました。裁判官を辞めたのはこの事件のすぐ後です。公表に時間がかかったのは、おそらく関係者への配慮ということなのでしょう。それまでずっと匿名で事件の真相を暴くための実験や研究を続けていたのだそうです。それでも袴田さんの再審はことごとく却下され続けました。何としても袴田さんの無実を勝ち取りたい、そんな熊本さんの思いが伝わってきました。 冤罪で死刑判決を受け、再審も認められず、袴田さんは精神に異常をきたしているそうです。映画では狭い独房の壁をずっと伝っていました。悲しい悲しい場面でした。 地元で起きた大事件、しかも誰もが冤罪と思われるのに、なぜ袴田さんは釈放されないのか、ずっと不思議でした。はけないズボンの捏造なんて、子どもにも笑われるような「証拠」がなぜ認められてしまったのか。DNA鑑定もきっと今ならできるはずです。 この事件を多くの人に伝えたいです。袴田さんはもう74歳です。真犯人はもうこの世にはいないのでしょうか。いったいどんな思いで生きてきたのでしょう。
2010年08月21日
コメント(0)
レイトショーで見てきちゃいました。 久々に原作を超える映画でした。とっても恐いのだけれど、きっと、溜飲を下げた教師はいるに違いないと思いました。 グリム童話は残酷ですが、それによって教えられることってたくさんありますね。そういう抑止力になるお話です。ほんとにやってしまう人間が出てこないことを祈りますが。 原作では鼻についた主人公の教師の台詞がうまい具合にカットされていて、生徒たちのやたらに明るい描写も映像でうまく表現されていたと思います。 原作を読んだときに一番嫌な感じと思った学級委員の女子生徒がとてもよかったです。ああ、そうか、こういう生徒だったのかと原作よりずっと思い入れができました。 少年Aの子も少年Bの子も名演でしたね。しかし、若いというか子どもなんだな。原作のときはただ生意気なだけの憎たらしい小僧を描いて読みましたが、実際の14歳ってこんなにあどけないんだと改めて思いました。 そのあどけない子たちへ、まあ、これでもかと繰り返される復讐劇。けっこう結末を安易に変更してしまうことが多いと思うのですが、そうしなかった監督に拍手です。 この映画、R指定です。バカが真似しないように。ほんと、それだけです。心配なのは。
2010年07月09日
コメント(0)
闇の子供たち プレミアム・エディション 【DVD・邦画ドラマ/サスペンス】 原作読んでいないのですが、おそらく映画よりずっといいんでしょうね。ヤン・ソギルですもんねえ。 でも人権問題を扱った映画として貴重なものでしょう。ラストはちょっとという感じでしたけどね。 タイ在住の新聞記者(江口洋介)が、生体心臓移植の真相を追います。ボランティアで働く日本人女性(宮崎あおい)は、人身売買で性の対象とされる組織から少女を救おうと必死になります。醜い大人たちに犯されていく子供。エイズに侵され、ゴミとして捨てられる子供。悲惨なシーンが多くて目を背けたくなりますが、おそらく事実なのでしょう。 幼児性愛者というのは、もともとそういう性質をもっているのでしょうか。それともちょっとした遊び心で自慢話をするためになのでしょうか。男の負の本能については、本当のところは理解できません。場面には女性も出てきましたね。すごいお金持ちみたいな夫婦。 どんより重いです。でも目を背けてはいけない映画です。
2010年06月14日
コメント(0)
即納!■斉藤和義 CD【ゴールデンスランバー~オリジナルサウンドトラック~】10/1/27発売 もう少しで終わってしまいそうなので、レディースディに思い切って行ってきました。 まずまず面白かったのではないでしょうか。 配役がいいね。キルオのあの子は伊坂作品には欠かせない存在になってますね。他もみんな味のある役者さんばかりで。 学生時代が「帰る場所」って、ああそうだなって思いながら見てました。 原作を読んだのがもう2年ほど前になるので、あれ、どうやって終わるんだっけ?と新鮮な気持ちで見られたもかえってよかったかも。 ただ純粋にこれだけを見た人だと物足りないかもしれません。 惜しいのは、逃げる青柳の辛さがあまり描かれていなかったところですね。協力的な人ばかりが出てくるので、大多数の大衆を敵に回しているという設定が浮かび上がってきません。 伊坂作品は本当は考えなくてはならない大事なことを軽いテイストで描いてくれます。権力者の恐さも、あまりストレートだとスポンサーもつかなくて上映されないかもしれないです。そういうところ、現代的でうまいなあといつも感心するんですよね。 エピソードでは、米粒を残して食べるというのがカットされてました。親指だけで特定してしまうのはどうかなと。あの米粒の話よかったのになあ。 平日に映画を見るのもいいなあと思いました。それにしても、会場は空いていましたね。不況なんだなあと改めて思いましたよ。
2010年03月10日
コメント(0)
連休なので映画を見てきました。ナイトショーは1200円なのです。 原作は読んでませんが、結末にかなり違いがあるようです。レビューをいろいろ見てみましたところ、原作ファンの方にはがっかりされた方も多かったようです。 でも、心動かされた映画でした。決してもったいなくなかったです。 たったひとりの娘を殺された父親が犯人の少年たちに復讐するという話です。寺尾聰がよかったです。冒頭のシーンだけで涙が湧いてきました。 もう後は犯人への怒りでいっぱいでした。 中学生の女の子が突然拉致され、薬を打たれてレイプされ、それをビデオに撮って、おそらく売るのでしょうか?「人間性のかけらもない」生き物が、実際にいるからこそ、こういう設定のドラマが数多くあるわけですよね。 竹之内の刑事もかっこよかったですが、早く犯人を捕まえて、殺してほしかったです。なぜあだ討ちをしてはいけないのでしょうか?結末は『グラントリノ』みたいでした。あっちのほうが緻密に練られた計画でした。でも、怒りはこっちのほうが上です。いや、あんときも、虫けらへの怒りはいっぱいだったけな。 なぜこんな犯罪が起きてしまうのでしょう。未然に防ぐには犯罪を起こす前に更生させることしかありません。いつかこういう事件を起こすだろうことを知っている人たちが、手を組んでリストを作るしかないな。余命短い人たちが殺し屋を組織するってのはどうだろう? と、いろんなことを考えてしまいました。それだけ興奮してしまいました。 「間引き」という言葉が浮かびました。たいへん危険な発言ですね。大丈夫、小説の構想です。ああ、でも自分にはそれを構成する能力がないのです。誰かきちんとリアルに書いてくれないかなあ。 あまりに怒っていたため、駐車券の割引券を入れずにお金を払ってしまいました。200円損しました。誰かにあげようかと思ったのですが、もういませんでした。何やってんだか。
2009年10月11日
コメント(0)
【23%OFF!】映画 カムイ外伝 ドキュメント 松山ケンイチ≒カムイ(DVD) ブックレビューが早く仕上がったので、連休の締めくくりにもう一本映画を見ることにしました。この前の「ブランチ」でやってて松山ケンイチが「自分にとってとても大切な作品になった」みたいなことを言っていたのでねえ。 でもね、これじゃあかんですよ。仮面ライダーか、ですよ。 まず、カムイの能力が不可解です。あんなにすごいことできるのに、なぜに海の檻から脱出するのに手間取るのよ。「渡衆」に「おまえら、たたもんじゃねえな」の台詞もないでしょう。 殺陣はよかったです。誰かわからなかったけど踊った人のもよかった。ケンイチはよく走ったけど、なんていうかがんばったねってだけですね。 予告編で『沈まぬ太陽』やってました。これは来月見に行かねばと思いました。 『20世紀少年』は面白かったな、と比較思考の私は改めて思うのでした。
2009年09月23日
コメント(2)
じゃ~んじゃじゃじゃ~じゃじゃじゃ~んじゃ~ Tレックスのテーマ曲(挿入歌?)が離れません。 またまた見に行っちゃいました。思い切って行って、よかったです。Zさんはもちろん置いていきました。 今日はサービスデイだったのですが、こんな天気がいい日に映画を見る人なんて少ないだろうと高をくくっていたら、一番前のいちばんはじっこしか席がありませんでした。斜め下から見る感じで、首が痛くなっちゃいました。字幕を読むのは不可能ですね。あんな席はもっと安くするべきだな。 まあ、そんな感じで満席の中見ましたよ。 終わって席を立つとき、なんだか不満げな声が聞こえましたね。 そうでしょう、いろいろと文句はあるでしょう。 世界国家に君臨するなんていってもあまりにちゃちい組織、なんで側近は同じ小学校出身ばかりなの、そんなに簡単に人々が洗脳されるかいな、膨大な金はどこから調達したのよ、所詮は漫画でしょ。。。。と言っていたかどうかは知りませんが、非の打ち所はたくさんある映画であります。 でも、私は浦沢にシンパシィを感じるのですよねえ。 架空のお話なんです。お話の中でなら、世界征服も大量虐殺もできてしまう。実際にありえるかどうかではなく、そういうことを企むことはできるわけです。 なぜ「ともだち」はそんな怖ろしいことを企んだのか?そこにリアリティがあるのがこの作品の魅力です。この前の爆笑問題のテレビで浦沢が出ていたときに「「ともだち」の気持ちが一番よく分かる」という感想が多いと言ってました。ああ、それって、分かる。 ただ「カンナ」の存在が大きすぎた気がします。どうしてもかわいい女の子を売り出さねばならない事情はあるのでしょうけどね。 スケールといい、CGといい、今までの日本映画の枠を大きく突破したといえるでしょう。 ケンヂのライブ観客の中にMCUがいました。やっぱりかわいいなあ。堤作品によく出てきますね。そんなこともなんだか嬉しい。 浦沢氏の魅力はとんでもない天才ではないというところなんだと思います。それがシンパシイなんだろうなあ。 お客さんの中には小学生もいました。彼らはどれだけこの話のメッセージを読み取ったでしょうかね。いやいやキミらには分かるまい。それがなんだか小気味いい。ねじくれてるんですね。ははは。
2009年09月20日
コメント(2)
★枚数限定&両面印刷★[初版ポスター] グラン・トリノ (クリント・イーストウッド) [A-DS] クリント・イーストウッドの話題作を見てきました。なんとZさんと二人でカップルディです。 なんといっても主役がかっこいいです。背筋がぴんと伸びていて、なんでも直せる技術やさんなんです。死んだじーちゃんを思い出しました。 偏屈じじいはどこの国にもいて、息子たちともうまくやっていけないのはわが国と少しも変わるところはありません。ですが、今の日本にこんなにかっこいいじいさんはどのくらいいるでしょうか。いや、多分アメリカでも稀少種だからこの映画ができたのかもしれませんね。 アジア系の家族が隣に引越してきて、それを毛嫌いしていたのですが、次第に仲良くなっていきます。予告を見たときにはよくあるパターンだなと思っていましたが、彼らの結びつきは予想を上回って深刻でした。 嫌な奴らが出てくるのです。不良というかチンピラというか。そいつらがラップの音楽でやってくるんですね。奴らの音楽って感じで、すごく嫌な感じでした。 アジア系、とくに韓国系の顔をした男は日本にもそっくりさんがいそうでした。 あいつはもう戻ってこれないな、とじいさんは呟くのですが、ほんと、もう戻れないところまで行ってしまった奴らに絡まれたら、普通はなす術なくなるでしょう。だからアメリカでは棲み分けが進んできているのでしょうね。日本も同じようかもしれません。 そいつらが、親しい隣人にした行為にどう報復するか。ほんとに腹立たしくて悔しくて、ラストはあれでよかったのでしょうか? 私はまだ怒りが収まらなくて、多分最良の方法だと思える方法なのですが、悔しくてたまりませんでした。実際こんな虫けらのような奴らに被害を受けた人たちは、どれほど煮えくり返っていることでしょう。「デス・ノート」が世界中でヒットしたのは、犯罪者に対する思いが反映されていたからでしょう。 映画としてはよかったと思います。でも、映画はすかっとして見終わりたいものです。後に残るものが大きすぎたなあ。
2009年05月08日
コメント(0)
水曜に凹りんくんが帰ってきました。ぺぺりんは教習所通いが当分かかるので今回は一人です。 帰ってきて「おれ、最近映画に目覚めた」といいます。まあ、友だちと話していて、あまりに常識的な映画も知らないことにやっと気づいたということです。 で、お勧めは?と聞かれたのでだんなと二人であれやこれや出し合いました。いわゆる名画というもので抑えておくべきものを並べるとメモ帳に書ききれなくなってました。 とりあえず家にビデオをとっておいた『七人の侍』をその夜見てましたね。よかったけど、菊千代が死んじゃうのが残念、というとだんなが「あれは農民側から見ると勝ったということなんだよ」と解説を始めました。彼は映画にもうるさいのです。 それからツタヤで『2001年宇宙の旅』を借りてきたのでいっしょに見ました。ラストは原作と違うので監督と作者が決裂したとかまただんなが講釈を述べてました。私は途中お風呂に入ってました。それにしても昔の映画ってすごく観客を待たせるんですねえ。今だったらこのシーンはもっとカットして、ってことになってるでしょうねえ。 昨日は『第3の男』を男たちが見てました。これがすごくよかったといっています。出かけていた私も見ようと思いましたが、途中で寝てしまってこの次にします。確か前に見たことあるはずですが、台詞とか振る舞いがかっこいいです。うちのテレビはものすごく小さいので、字幕はきついのです。 夜はテレビで『ナルニア国物語』をやっていたので、それも見てしまいました。やはり原作はきちんと読んでいかないとなと思いました。ハリーポッターは漫画ですが、これは児童文学の傑作ですね。 それから凹くんは『未来世紀ブラジル』を夜見てました。ボスの歌詞に出て来るんだとかで選んだようです。まあ、これはどうでもいいかなっと思いました。 今日は『砂の器』を見ました。でも凹くんは睡魔に負けて途中リタイアでした。我々はやはりティッシュが離せませんでした。あれは泣くよ~。加藤嘉さんが泣かすんだよ~。あの人でなかったらこんなに感動しないよなあ。映画館で見たときはまだ20代でした。死んだじーちゃんを思い出して泣けました。今回は2年前に亡くなったじっちゃんを思い出しました。きっと凹りんもそういうと思いますが、まだ奴は寝ています。 我々の一押しは『死刑台のエレベーター』なんですが、これがもうないのです。ネットで見ても廃盤になってます。どこかにあるかなあ。 凹りんは「これからいろんな映画をたくさん見られると思うと嬉しくってたまんない」といいます。遅咲きですが、目覚めたのはいいことです。若いうちにいっぱい栄養をつけてほしいです。
2009年04月05日
コメント(4)
久しぶりに映画館で映画を見ました。金曜はスペシャルディで安かったのですが、だんながいい顔をしなかったので土曜のナイトショーにしました。結局だんなはドタキャンしたんですけどね。まあ、そんなことだろうと思っていました。見た後、いっしょに行かなくて正解だったと思いました。横ででずっと文句をいいそうですもんね。 映画のできは堤監督ですから、それほど期待していませんでした。本当は「ともだち」にもっとオーラを持たせないとこの作品の意味がないのでしょうけど、まあ予想通りって感じかな。トヨエツのオッチョがかっこよかったです。 映画のでき云々より、1970年ごろに子どもだったものとして、懐かしく見ることができました。この映画を誰と見たら同じ気持ちになれるかと思いましたが、案外いないのですね。「3丁目の夕日」だって我々の世代とは違います。「アラフォー」なんて言葉も我々のときには言ってくれなかった。学生運動もしない、切れることもない世代のことを、時代はいつも置いてきぼりにしてきました。そんな時代を前面に出してくれたことだけでも、見に来てよかったと思いました。 原作者の浦沢直樹氏と私は同じ年です。言ってしまうと1960年昭和35年生まれです。10歳の年に大阪万国博覧会が催され、日本中が湧いていました。 ところが、私ども家族は世の流れに逆らってみんなが西に向かう中、東を目指して家族旅行をしました。夏休み明け、みんなが「月の石」を見たとか、動く歩道に乗ったとか騒いでいるのを横目に「ふん、大衆どもが」と強がっておりました。日本にはきっとわたしのようなひねくれものがたくさんいたのですね。 今は崩れてきていますが、あの頃の男の子の人間関係は確かに縦構造でしたね。女の子は同時にいくつかのグループが存在し、グループ間の上下関係というものはなかったように思います。でも、男の子のグループは明らかに優劣がありました。運動もできて面白い男が人気者で、いつもクラスの中心でした。 そのグループに対してずっと抱いていた嫉妬が憎しみとなって「ともだち」を作っていきます。話の展開は荒唐無稽ですが、その根っこにあるものが、子どもの心理をよく捕らえているのです。 覆面をした「ともだち」は、どこか元首相に似ています。あの笑い仮面がなぜ大衆の人気を得ているのか現役のころから不思議でしたが、また最近メディアに顔を出しはじめて復活を宣言しそうな勢いです。それも「ともだち」の蘇りと重なって見えました。 大衆心理に惑わされることのないように警鐘を鳴らしたはずなのに、やはりこういうもののほうが人気があるみたいですね。いやですねえ。20世紀少年 第2章 ともだちマークの旗(日本テレビサービス)
2009年02月22日
コメント(0)
[DVDソフト] 帝銀事件 死刑囚 午後は録画していた熊井啓の社会派映画を2本見ました。 帝銀事件は昭和23年豊島区の帝国銀行椎名支店に都の防疫課を名乗る男が「近所に赤痢が発生したので予防薬を飲んでください」と言って行員とその家族16人に青酸化合物を飲ませたという事件。うち12人が毒殺された。 犯人とされた平沢貞道氏は画家で犯人が使用した名刺を持っていたことだけで検挙され、マスコミの報道が過熱する中、目撃者が「そっくり」と証言する。過酷な尋問についに自供するが、その後の裁判で一貫して犯行を否認した。にもかかわらず最高裁でも上告は棄却され、死刑が確定した。 映画は、犯人が毒物に詳しいものの犯行とする専門家の証言から「七三一部隊」の存在に迫りますが、そこでGHQからの圧力がかかるところまで描いています。主人公は新聞記者たちで、どこか傍観したところが気になりますが、真実はアメリカによって闇に葬られたということはよく伝わります。 もう一つは国鉄3大事件の下山総裁轢死事件。自殺なのか他殺なのか、いずれにせよ共産党弾圧のレッドパージがこの事件で一気に加勢したことはまちがいないのです。 主人公の新聞記者仲代達也がいい味を出しています。怪しい人々がたくさん出てきて、運び屋の一人だった男から真実を語られるのですが、その男も命を落としてしまいます。 戦後の混乱の中で、アメリカが日本にしたことは何なのか、戦後70年を迎えようとしているのに、真実は今でも闇の中です。私が生きているうちにアメリカは資料を公開してくれるのでしょうか。 それにしても日本映画専門チャンネルのタイトル。「最後の社会派・熊井啓」ですか。そうですね、もう社会派といわれる映画はないってことですね。おちゃらけたり軽かったりしなくてはこういった映画は作れないんでしょうかね。器が小さくなってるってことですね。
2009年02月07日
コメント(2)
連休中何をしていたかというと、炬燵で日本映画専門チャンネルを見ておりまして。 よかったのは、三船敏郎・高峰秀子の『無法松の一生』。”名匠”稲垣浩監督が戦時中の1943年に監督した名作を、同じ脚本でカラー・リメイクしたヒューマン傑作!■無法松の一生■ これはずいぶん昔にやはりテレビで見たことがあったのですが、やっぱり、いいねえ。たしか阪妻がモノクロでやってたのもあったと思うけど(他にも勝新太郎などもやったらしい)、三船敏郎の迫力がたまらないです。太鼓のシーンなんて涙が出てきちゃったです。高峰秀子さんも品があって美しくて、こういう高貴な女優って近頃いないよなあとしみじみ思いました。 車引きを生業にしている松五郎は有名な乱暴者ですが、その実直な性格でみんなから好かれています。ある日木登りから落ちて泣いているぼんぼんを助けたことがきっかけで軍人の家に出入りするようになります。 松五郎の奥さんに対する切ない思いのシーンもいいです。運動会の飛び入り競技で松五郎が一等賞になったときのぼんぼんの興奮する姿もいい。その後松五郎にまとわりついてじゃれる姿も映画ならではです。「ぼく、おじちゃんのこと好き」なんて言わせないのですよ。 三船敏郎という俳優の偉大さを改めて感じた作品でした。大きくて強くて優しくて頼りになって。。。。もう、こんな俳優は出てこないだろうなあ。いや、こんな男が絶滅種でしょうねえ。。。。 もうひとつ昨年ドラマ化もされた例のあれ。チーム・バチスタの栄光 オリジナル・サウンドトラック/サントラ[CD] 田口医師を女優の竹内結子がやったことはかえってよかったのかもしれないと思いました。テレビ版は田口が目立ちすぎてなんか違う話になってしまっていたからね。映画の方が原作に忠実です。でも動機が、あれでいいの?動物の写真とかを出したら問題になるのかな?そのほうがインパクトあると思うけどなあ。 ソフトボールのシーンはない方がいいと思うけど、もしかしたらシリーズのときにまた出すのかな?『ジェネラル・ルージュの凱旋』もやるみたいですね。 映画館でやっているとき見に行こうか迷って結局行かなかったのですが、まあ、行かなくてもよかったな、と。
2009年01月12日
コメント(0)
1966年に実際に起きた冤罪事件の実録。原作のルービン・カーター氏は絶頂期にあったボクサーでした。黒人差別の偏見に満ちた刑事によって終身刑×3という刑を課せられ、再審請求も却下された主人公が、ひとりの少年との出会いによって希望を見出して、ついに無罪を勝ち取ります。 袴田事件というのをご存知だろうか。 奇しくも同じ年に起きた静岡県清水市の一家惨殺事件の犯人とされた元ボクサー袴田巌氏は、今も尚獄中にいる。 ルービン・カーター氏は袴田冤罪を訴えるキャンペーンにも参加したという。 当時の判事の生き残りの人が、「あれは無罪だった」と泣きながらテレビで話していたのを見たことがあるが、それでも、まだ袴田氏の再審請求は認められていない。 やりきれない。そのときは何かしなくてはと思う自分にもやりきれない。
2008年07月21日
コメント(0)
中古》【DVD】鉄コン筋クリート スカパー!でムービープラスを購入することにしました。 お目当てはこれ『鉄コン筋クリート』。原作はぱーくんが愛してやまない松本大洋氏です。 宝町という古ぼけた街に住むシロとクロの兄弟と、ヤクザや刑事が出てきます。 暴力的な場面が多いのですが、人間の内面を描き出す深い作品です。 映画化となると原作の独特の雰囲気がどこまで出せるかが見所となりますが、これは及第点じゃないでしょうか。 昨年映画館で見ようか迷ったのですが、息子らが乗り気ではなかったので断念しました。 ハチミツとクローバーもやるみたいです。これで580円とは安いです。
2008年07月06日
コメント(1)
地域の名作映画鑑賞会で上映された作品。 昭和23年まで終戦を知らずに中国大陸で戦争を続けた元日本兵たちが、「志願して残留した」とする国家に対して裁判を起こす。高齢の原告たちが次々とこの世を去っていく中で、奥村和一氏は証拠を探すために単身中国に向かう。 戦争で人を殺すことは罪ではないのかということを、彼はこの60年間ずっと問い続けてきたのでしょう。妻にも言えなかったその事実を、かつて日本兵や中国人に強姦されたという女性が優しく受け入れてくれます。「今のあなたはとても悪い人には見えません。奥さんに本当のことを語るべきです」と彼女は言います。 はじめは、自分の行為を正当化するために奥村氏は出かけたのではないかと思いました。でも彼の全身から溢れる執念は、人殺しとしての自分をさらけ出して自らを断罪することで国家の罪を問おうとするものでした。 最高司令官が、自分の保身のために奥村氏たちを中国の内戦の要員に「売った」事実が記述されている文書を見つけたとき、奥村氏は叫びます。けれど、最高裁でも原告の訴えは棄却されてしまいました。 厳しい。あまりに厳しい生き様を、ぬるま湯にどっぷり浸かっている自分はどうやって見つめたらいいのだろう、と思いました。 本当に、愚痴を言っている場合ではないのでした。
2007年09月29日
コメント(0)
心の傷に包帯を巻いてあげる。なんと優しい行いなのでしょうか、と原作を読んだときに書いた感想で述べました。 キャストはよかったです。石原さとみさんも自然だったし、柳楽くんもはまっていたと思います。 待望の映画だっただけに、その肝心な包帯の巻き方に違和感がありました。 とくにサッカーボールの蝶々結び。それじゃリボンと変わらないじゃない。そんな隙間だらけで傷は治せませんよ、といいたくなりました。他の包帯も、もっと丁寧に巻いてほしかったな。 原作とは違う展開の部分もちょっとありきたりだったかなあ。 堤監督の作品は、悪くはないんです。でも後世に残る名作とはいえないなあ。
2007年09月29日
コメント(0)
憲法改正の動きが参院選の与野党逆転劇でかすんでいるが、おそらく今も着々と進んでいるのだろう。改正の理由の一番に挙げられるのは、「アメリカに押し付けられた憲法だから」。 たとえ押し付けられたにしても、いいものならいいんじゃない? まあ、今までもっていた感想といったら、その程度だった。でも、この映画は、改憲論者の理由を根底から覆す事実を訴えている。 映画はある雑誌の女性編集者が憲法を特集するにあたって、在野の憲法学者・鈴木安蔵に注目することから始まる。民間の憲法研究会に集った安蔵は、日本人にあった憲法を自ら考案し、GHQに提案していたのだ。 核心は、女性編集者が、国会図書館のマイクロフィルムの中から、ラウエル陸軍中佐の文章を見つけたことである。ラウエルは、憲法研究会の草案を高く評価し、注を特筆していた。これをかなり参考にしたGHQ案が作られることになったのだ。 実際の憲法文書確定に至る経緯がどの程度映画と一致しているかの検証はおそらくこれからも歴史学者たちの手に委ねられることとなるであろうが、ベアテ・シロタ調査員が女性の権利確立のために尽力したことなどはすでに知られていることなので、おそらくかなり忠実な再現になっているのだろう。 民主主義と平和主義を当時の良識ある日本人が憲法に生かそうとしていた。 その事実がなんとも誇らしいではないか。 映画としてのできばえはどうあれ、改憲論が横行する中でこの映画が作られたことそのものを高く評価したい。 ただ心配なのは、ほぼ満席になっている会場を埋めていたのはほとんどが白髪頭の人々だったということだ。 この国の良識は年金を受け取る世代にしかないのか。 駐車場までの通りで、何組もの老夫婦を追い越した。ともに学び、ともに闘い、ともに老いていく。美しい姿だと思った。 今一番元気な市民団体は年金者組合なのだそうだ。 とりあえず、次回の例会『蟻の兵隊』のチケットを買った。 残念ながら一枚だけだったが。
2007年08月26日
コメント(3)
JA主催で無料の上映会が開かれるというので、ちょっと離れた公民館に出かけました。 大地康雄監督主演作品。嫁不足に悩む農家の長男がフィリピン人にも騙されて結婚資金をなくしてしまいます。投げやりになった男を拾ったのは現地で怪しげなスカウトをしている日本人でした。でも、貧しいながらも家族を大切にし、農業をやっていきたいという女性にめぐり合い、彼女とその家族の手伝いをしているうちに農家としての自覚と誇りが芽生えてきます。 話は悪くないです。 コメディにしないで日本人のアジアでの現実にも目を逸らさず、農家の厳しい現状も描いています。 でもただ農業だけをやっていた男がたった一年であんなに英語がうまくなるのかなあ。英語のシーンが多すぎて、ちょっと現実離れした感がありました。 やはり大地康雄は主演までやることはなかったのではないでしょうか。あんなに若くてきれいな女性が惚れる相手としては、ねえ。。。映画って現実味が欲しいけれど、やはり夢をかなえて欲しくて見るわけですよね。 それにしても見ていたのはJA、つまり農家の方々が多かったと思うのですけれど、まさに人事ではない人も多かったのではないでしょうか。だから笑えない。一昔前ならフィリピン人でもなんでもいいから嫁に、という話は自分のすぐそばでもありましたが、今はフィリピン人もしたたかなんですね。 話はハッピーエンドでしたが、現実は嫁さんがいない農家は増えているわけです。そもそも政治が農業をないがしろにしてきたからこうなったわけで、そういうところに少しも踏み込んでいないことが、歯がゆいんですね、きっと。
2007年07月26日
コメント(0)
NHKでしたか夜中遅くに寺山修司の特集をやってまして、いっしょに見ていた息子がぜひ見たいというので借りてきました。こんなコアなの、ないと思ってましたが、あるものですねえ。 さて、内容は原作の寺山氏の生い立ちを映画化したもの、ということですね。ネタばれになりますが、途中までは映画製作をしている主人公が作った自伝作品ということです。それを見ていた友人に「記憶は美化されるものだ」と指摘された主人公は、ほんものの自分探しを始めるわけです。 ふうむ、映画としてはどうなのでしょうね。演劇ならある程度過激な演出はすんなりと受け入れられるのですが、映画はリアルさを求めてしまいますからね。 映像の技術とか挿入される歌とか短歌とかは、時代を超えてすばらしいと思えるものでしたが。それにしても演劇のほうがより効果があると思います。もちろん、多くの観客に観てもらうためには映画に勝るものはないわけですけど。 NHKで映し出された映像があまりにシュールで、つい借りてきてしまったのですが、実はこれ「映倫」だったのですね。息子は途中までしか見ていないでそのままになってますが、今日自分が見てみたら、ちょっと高校生には無理かな~というものでした。 哀れな女性がたくさん出てきます。間引きを強制されて、ててなし子を川に流す女性。身売り同然で嫁がされて、情死する美しい人妻。怪しげなサーカス団の空気女。。。そして一番哀れなのが子離れできない母親なのです。 テーマは母親からの逃走ってことですね。14歳でしたか、べたべたしてくる母親をうっとおしく思う。でも捨てられず、もちろん殺すこともできない。 男にとって母親とは永遠のテーマなのでしょうか。異性でありながら親である。たしかに女の子はこんな複雑な気持ちは持ちませんね。女の子にとって父親とは超えるべきものではありませんし。 もしかしたら、根底にあるのは女性を蔑視しなくてはいけないという強迫観念なのかもしれません。 『ダヴィンチ・コード』のように女性礼賛の思想こそが世の男の子を救うのではないでしょうか。そんなことを思いました。
2007年05月04日
コメント(0)
日本アカデミー賞4部門受賞、実話を元にした感動地域ドラマが、凱旋興行でいつでも1000円ということでさっそく出かけた。 よかったです。奇をてらうことなく、まさに直球勝負の作品。今も営業しているという福島のハワイアンセンターができるまでの歴史を再現しているわけですが、フラダンス、さすがです。 松雪さんはすごく好きな女優さんです。きれいだなあ。かっこいい。蒼井優ちゃんにしても松雪さんにしても、この映画は彼女らがホンモノでなくては感動できないのですから、本当にがんばったんだろうなあ。どんだけ練習したんだろうなあ。やっぱり役者ってすごいなあ。。。とただただ感動しておりました。 しずちゃんも上手でした。すごく見直しました。 主演は松雪だったんですね。蒼井優ちゃんが助演女優賞をとりましたが、こっちのほうが主役っぽかった。 富司純子さんが予想以上でしたね。ただのお嬢様女優かと思っていましたが、こちらにも助演賞をあげてもいいくらいでした。 蒼井優ちゃんは岩井俊二の「リリィシュシュのすべて」のときから注目している逸材ですが、福島弁もうまいなあ。ステージでのソロで踊るシーンは、まるで優ちゃんが近所の小さかった女の子のようで、観ているこっちもはらはらどきどきで、拍手できない代わりに涙ぽろぽろでした。 昨年はそのほかに「ハチミツとクローバー」や「鉄コン筋クリート」など話題作に次々と出演している優ちゃん。「蟲師」は3月から公開だそうで、どんどん魅力的になっていますね。ついこの間テレビで「タイガー&ドラゴン」に出てたと思ってたのに、今や宮崎あおいをのすイキオイですね。 それにしても前述の「りりぃ・・・」にはもうひとりの天才、伊藤歩さんが出ていたのですが、こっちのほうはあまりいい映画に出会ってない気がする。彼女ならいつか世界のアカデミー賞も狙えるのでは。。。。。そうかもう発表されたのね、アカデミー賞。なんだあ、やっぱり。。。。
2007年02月26日
コメント(0)
先週見逃したので時間前に出かけると、なぜか先週より20分遅れで上映。あんなにたくさんチケット売り場には人がいたのに、中はガラガラでした。「どろろ」とかに入ったのかな。。。 前に「誰も知らない」を見たときにあまりに予告編を見すぎてしまって、ほとんど新鮮味がなくなってしまったという過ちの二の舞になるのではと危惧していったのですが、いやはや、さすが、周防監督です。なんていうか、監督の熱い思いがひしひしと伝わってきました。 おすぎが世の男性すべてに見て欲しいって言ってましたけど、男の子をもつお母さんにも見て欲しいですね。 もたいまさこ(母)さんのあまり感情を出さない表情がよかった。加瀬亮くんが、誰かに似てるなあと思っていたら、若いときのだんなでした。ということは息子にも似ているわけで、もし息子がこんな目にあったらどうしましょう。加瀬くんの目が潤むたびにこちらも我慢できずにたらりたらりと零していました。男の子をもつ親として完全に感情移入してましたね。もう早いうちから涙がつつっと出てきてしまいました。 今、この時間も冤罪によって苦しんでいる人がいるのかと思うと、もうそれだけで悲しくて悔しくてたまらなくなります。 やっていないことを疑われた経験は自分にもあって、それはもう些細なことでしたが、その後ずっとその人を見かけるたびに蹴飛ばしてやりたいくらい怒りが収まらなかったものです。まさか裁判官があんなふうだとは、庶民は思ってもみませんよね。 最高裁の裁判官を選挙のときに国民審査してますけど、あれも今までの事件判決を公表してからやるべきですよね。はじめの裁判官にモデルはいたのでしょうか。 これから司法試験受けようとする人たち、がんばってくださいよ、と言いたい。 映画館に募金箱があったら1000円ぐらい寄付してもいいと思いました。せめて連絡先とかエンディングに出るかと思ったけど、そうすると被害者側に偏った映画ってことになってしまうのか。なるほど、やっぱりさすがです。
2007年01月31日
コメント(4)
ほんとは「それでも僕は・・・」を見に行ったのですが、チケット売り場が混んでいて間に合わなくなってしまったのです。まあ、早めに行けばよかったのですけど。 で、10分遅れて上映する「マリーアントワネット」に変更しました。レディースディとあって女性がたくさん来てました。 フランス王妃は普通の女の子だったということを言いたかったのでしょう。ほんとに17歳の、遊びたい盛りの女の子だったのですね。ルイ16世が自閉気味でなかなか夜の営みを成し遂げなくて、お世継ぎを産まないことで一人涙する王妃。このあたりはわが国の皇太子妃と重なってしまいました。「これがヴェルサイユです」の一言も効いていました。 ただ、気になる点はたくさんありました。 何より、フランス語でやってほしかった。英語もフランス語もまったくできない自分ですが、雰囲気はなんとなく分かります。英語ってやはり情緒がないというか、軽薄な感があるんですよね。これって、フランス人にとってみたら「ラストサムライ」みたいなものなのかもと思いました。 王妃だけに焦点を当てたかったのでしょうけど、やはり民衆についてあまりにも描けてなかった。「ベルサイユのばら」を読んだことがあるから分かったけれど、あれじゃ、なんで民衆が押しかけてきたのかほとんど分からない。どれだけ宮廷と差がある暮らしをしていたのか、描くべきですよね。改めて「ベルバラ」の凄さを思い知った次第です。 それと関連して、ラストはギロチンまでやるべきです。この世であれだけ大勢の目の前であれだけひどい極刑を受けた女性はいないでしょう。少なくとも王妃はギロチンにするべきではなかったと今言われているらしいですね。ギロチンだけを映して終わってもいいと思います。逃亡するところで終わるって、もしかしたら首を切られたのは替え玉だったという説なのかな? 主役の女優さんははじめはなんだ、けっこう普通じゃんと思ったのですが、どんどんその魅力に引き込まれるって感じでしたね。彼女なら、最期のときの表情もやれただろうになあ。 全体的に大河ドラマの総集編を見ているような気がしました。 来週は遅刻せずに行こうっと。
2007年01月24日
コメント(0)
全29件 (29件中 1-29件目)
1