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かにゃかにゃバーバさん
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himekyonさんコメント新着
一週間前位から、自転車に乗っているとはるかかなた昔の懐かしい香りが漂ってくる。ジャスミンだ。昨日は住宅の壁一面に咲き誇っているのを見た。20代のころ失恋の記念にジャスミンの鉢を買ってバスに乗った。この香りは決して忘れないとその頃思った。20年も経てばきっと忘れられると思ったが本当にそのとおりになった。若すぎた自分が今は懐かしい。

今日は午前中学生さんと一緒に訪問した。ご家族が「若い看護師さんがきてくれたよ」と嬉しそうに患者様に声を掛けていた。患者様も嬉しそうににっこりしている。土曜日には「あんた、なにしにきたの」なんて怒っていたのに別人のよう。
学生さんが初回の訪問の時には給湯器の使い方やゴミの処理の仕方、物品のありか、使い方などを説明する。必要物品の用意の仕方、看護師の立ち位置、患者様とその後家族への紹介、ケアは看護師の指導のもとさせていただくことの確認などやるべきことが沢山あって頭が痛い。
次回からの訪問のときできるだけ自立してケアができるように、初回の印象は学生さんにとっても重要。患者様が不機嫌になったらきっとその後のケアに響くはず。今日は機嫌が良い日で安心した。

多発脳梗塞で手足が不自由になり、しかもその後に大腸がんが併発し人工肛門を作った。下肢は拘縮し寝返りも自力ではできない。介助で右を向いたり、左を向いたり。勢いを付けずできるだけ自然な体の動き方を促し体位交換する。その手技を細かく説明する時間はないので実際の手技を見ていただくほうが早い。
介護服も始めてみたようで、病棟で使うと拘束扱いになるので、なかなか一般病棟では見ないかもしれない。身体の痒みがあり、ご自分でストーマの装具を外してしまったりしたことが続いていたのでやむなく介護服を着用することになった。今日は説明をすれば聞き入れてくださる余裕があったようで静かにケアを受け入れてくださった。
股関節も膝関節も拘縮しているのでおむつ交換も丁寧にしなければならない。痛みを誘発しないように静かにゆっくり体の動きを促していく。これを言葉にするといちいち面倒で改めて自分が言語化を怠っていたことを思い知る。
患者様も若い看護学生を大事に思ってくださるようで、学生さんに身を任せてくださる。流石、伊達に患者を長くしていないよ、ね。学生さんが不安そうに患者さんの表情を伺うとにっこり笑っておられる。これで次回は自信をもってケアができるのに違いない。笑顔はOKのしるし。やったね、学生さん。
雨の中、2件目のお宅に。ここでも、患者様、ご家族が大歓迎。私の不安をよそに患者様やご家族が助けてくれる。12時過ぎに訪問が終了し今日の学生さんの訪問は終了。

ここで私一人で午後1件目の訪問。ゼリー飲料でビタミンとエネルギーをチャージし、さらに自転車に乗り3件目に。枕元には母の日のお祝いに自宅の庭で咲く蘭の花が飾られていた。この方はガンの終末期で経口摂取はほぼ困難。点滴も抹消の静脈から入らなくなってきて今日は皮下注に切り換えた。
それでもご本人は生きたいという願いを持ち、「今年は花見に行きたい。」などど仰る。家族も「来年も花見はできるから」と答えている。
帰り際ご主人が玄関まで見送ってくださり「生き抜くこともたいへんだね」とポツリ。
生きることを支えていくのも覚悟がいる。
午後の訪問の途上、薄紫の薔薇に出会った。


梅も実っていた。

先日紹介したカエデのプロペラはこんなに大きくなっていた。

葉っぱも緑が濃くなっている。

今週のお仕事はあしたで終了。木、金と研修。土曜日は薔薇を観にお出かけをして、日曜日は奥多摩の三頭山にハイキング。こんなにスケジュールを一杯にしたのは久し振り。乗り切ってみたい。