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昨年の秋、手紙をどう処分したら分からないと姉が言うので、私の引越しの時購入したシュレッダー持参でお手伝いに行った。
私の母は良く手紙を書いてくれた。梅の花が咲き始めたとか、水仙が、クレマチスがとか。仕事の忙しさにかまけて、家に帰れなかったときも畑で育て上げた野菜などと一緒に手紙が添えてあった。
家を離れてからもらった手紙類を整理しながら、母からのものは一通一通が懐かしくて、本当に落ち込み元気が無くなったときに読むことにしてファイルに整理した。両親が元気だったころは、父に命じられて手紙を書くこともあったようだ。私の手紙の束の中には、母の手紙はあっても父の手紙はいっつもなかった。
それが、姉の手紙の束の中には父の手紙が一通あった。
姉の大学卒業と、私の高校卒業は同じ年。「母が上京して姉の卒業式に出たいが、数日姉の下宿に泊り厄介になりたいが大丈夫か」といった内容で、噛んで含めるような丁寧で分かりやすい文面だった。とっても綺麗なペン字だった。
父に命令されたり、叱られたりしたことは良く覚えているが、手紙をもらったことは無い。姉にそのことを、羨ましそうにいったのだと思う。
先日、この父の手紙のコピーが同封されて姉の手紙がついた。
明治生まれの亭主関白で頑固おやじの父。でも、こんな風に娘(姉)の暮らし向きや、忙しさを慮って気遣いをしていてくれたのか、と温かい気持ちになる。
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