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2008年01月12日
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カテゴリ: 最近読んだ本
昨夜は、浅田次郎作「天切り松闇語り」の第一巻を読んだ。

天切り松闇がたり(第1巻)
闇語りと呼ばれる四方何メートルにしか届かない独特の語りで、
盗人人生を歩んだ老人がとうとうと話し始める。
聞かせる相手は、牢獄に入っている囚人たちと看守。
子供の頃に父に盗人の親分に売られた松蔵。
同じく博打打だった父に女郎として売られる器量良しの姉。
決して貧乏人からは取らない、粋な盗人たち。
預けられた細めの安こと親分は、最初松蔵には盗みを働かせない。
博打打で身を滅ぼした父親に育てられるよりも、親分の方がより父親らしい。

美人と名高いおこんは、山県有朋の金時計を盗む。
ゲンのマエと呼ばれる、玄人ですらわからない盗人の技のさえ。
だが、二度目に盗もうとしたおこんは、山県に見つかってしまう。
山県に連れられたおこんは死を覚悟していたが
その気質から、山県に惚れられる。
おこんもまた山県に惚れ、死ぬまで甲斐甲斐しく面倒を見る。
何ヶ月か後に山県が死んだ時、
おこんは拝領した槍を持って大衆の前に姿を現す。
それを見て盗人家族は驚くが、一緒に埋めて欲しいと願うおこんの願いは叶う。
またしても品上げされちまいましたよ。と言うおこん。
だが、その顔は晴れ晴れとしていた。

最後の章では、松蔵は生き別れの姉を探し出す。
探すのを手伝ってくれた、初めて出来た同年代の友達。
女郎に売られ、死ぬまで働かなければいけない不遇の姉を救ってくれたのは
寅兄だった。毎晩のように女郎屋に通い、
8ヶ月目にようやく姉を身請けする話にこぎつける。

寅兄は自身の力で盗み出し、その身請け費用に充ててくれる。
だが、ようやく身請け出来る段階で、姉はスペイン風邪に犯されていた。
姉を背負う松蔵は、必死に自分の立場を隠し、元気付けようとするのだが…
寅兄は女郎に通っている間も、決して姉には手を出さなかった。
そして駆け込み寺に埋葬される姉。
松蔵は家族の力を借り、ようやく姉を休ませてあげるのだった…

とにかく登場人物が格好いい本作品。
普通の家庭に育つよりも、よっぽど良いなぁと感じた盗人たちの家族。
決して貧しいものを苦しめたりしないという点では、義賊と呼べるだろうか?
だが、義賊と呼ぶのも失礼に値する気がする。そんなお話だった。
博打打の父親や女衒と呼ばれる人買い。
これらの悪人と対比して描かれるので、より一層気持ちの良い人達だった。
一応三巻までを妹が持っているので、今度もまた続きが読んでみたい。
浅田次郎の作品は、仁義がテーマになっている気がする。
本当にこんな人達ばかりが、盗人ややくざだったら、
日本はもっとましな民族になっていただろうなぁ…





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最終更新日  2008年01月12日 12時21分07秒
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