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Jan 23, 2009
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カテゴリ: 直江兼続

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「上杉景勝と兼続の最後の合戦」

 慶長十九年十月五日、上杉中納言景勝は領国の米沢から江戸に向かってい

た。一行が下野(しもつけ)の鍋掛に着いたとき、将軍秀忠より急使が届いた。

 それは豊臣秀頼討伐のために、江戸に来会せよとの下知であった。

「とうとうその時がきたか」 

 青黒い相貌に濃い髭跡をみせ景勝は独語した。大阪攻めが決行されるとは

噂で知っていたが、聞かされると胸が騒いだ。

 合戦のみに生きてきた景勝には、この合戦で死命を決する戦国の世が終る

と予感していたのだ。

 景勝は米沢にいる執政の直江山城守兼続に急使を走らせ、直ちに国許の兵

を率い追いつくように命令を下した。

 景勝の書状を受けた、直江兼続は平林正恒(まさつね)に命じ諸軍団の

軍役を定め、領内に触れをだし国境の七口の守備を命じ、十六日を期して

上杉勢の精鋭を率い、米沢城を出陣した。

 景勝は九日に江戸に着き、十二日に将軍秀忠に謁見し、伊達政宗、

佐竹義宣(よしのぶ)と共に征討軍の先鋒を命じられた。

 兼続は江戸に向かう道中で江戸留守居役の、千坂対馬守景親(かげちか)に

急使を走らせ、さまざまな指示を与えていた。

 二十日、伊達政宗率いる伊達勢が先手として江戸から出陣した。

 派手な甲冑姿の騎馬武者、七百騎、総勢一万八千名余の軍勢である。

 景勝は二番手として江戸を出立したが、景勝の手勢は杉原常陸介親憲(ちか

のり)以下数百名に過ぎない小勢であった。

 江戸留守居役の千坂景親が、これを心配し兼続の指示を仰いだ。

「我が家は謙信公以来の尚武の家じゃ、殿、お一人でもご出陣しかるべく候」

 と叱咤した。

 大御所の家康は、既に十一日に駿府城を出陣していた。

 家康は甲冑を着けず、鷹狩りの衣装で、本多正純(まさずみ)、伊奈忠政、

松平正綱、永井直勝、浅井元吉などを従い、総勢わずか一万余で悠々として

西に向かっていた。

 二十日には、将軍秀忠も江戸城から出陣するという情報が入っていた。

 行軍遅れは武の家の上杉家の恥辱である、それ故に兼続は急がせたのだ。

 兼続が率いる、上杉家の本隊は三河の藤沢で景勝の先発隊と合流した。

 本隊に遅れて米沢を発った別動隊は、信濃路を通って東海道で本隊と合流

し、十一月六日に山城の地、木津で軍揃いおこなったのだ。

 こうしてようやく上杉勢は総勢九千余名の大軍となった。      続く 






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Last updated  Jan 23, 2009 02:49:50 PM
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