山紫水明

山紫水明

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

酔櫻4916

酔櫻4916

Calendar

Favorite Blog

思う事! New! 韓国の達人!さん

新しくゲットした布… New! Pearunさん

高橋洋一「終了」と… New! あき@たいわんさん

10/6➡ 【返還免除型… New! ken suetsuguさん

金木犀の香り! New! 女将 けい子さん

Comments

韓国の達人! @ Re:博多の芸者 鈴風 料理屋 紙屋宗達。(07/14) 7年もなるんですね~ 懐かしい感じです~
芋田治虫@ 事実上の不敬罪は我が国にすでに存在している <small> <a href="https://youtu.be/Xwjg…
http://buycialisky.com/@ Re:新撰組副長 土方歳三である。(08/21) type web cialisviagra viagra(brand) cia…
http://viagrayosale.com/@ Re:新撰組副長 土方歳三である。(08/21) how long does viagra keep you hard for…

Freepage List

2011.06.23
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 昔、昔、そのまた昔の大昔、紀伊の国の山の中城に「エリ姫」というそれはそれは美しい姫君がおっったそうな。

 お城の西の方の海に沈む夕日のように美しいことから、城下の人々は「夕日姫」と呼んでいたほど、芳(かぐわ)しく美しかったそうな。

 ある日、夕日姫が御殿で琴を奏していると、外から琴の音(ね)に合わせるかのように笛の音が流れてきた。

 「おお、なんと美しい笛の音(ね)であろうか。たれかある、あの笛の主をここへ案内(あない)して参れ」

 御殿に連れてこられたのは太陽と潮風に肌を焼かれた精悍な男だった。

 「そちが先ほどの笛の音の主であるのかえ」

 「ハハ、難波の船長(ふなおさ)海神丸と申しまする」

 「海神丸殿と申さるるか。姫の事は拙(つたな)き業(わざ)ではあれど、海神丸殿の笛の音と合わせとうございまする。なにとぞ、わらわの願いを聞いてたも」

 「姫の仰せとあらば、それがしが拙き笛なれど、合わせてみせましょうず」



笛琴.jpg

 初夏を迎えた山の中城に二人が合奏する『想夫恋』の楽の音が流れる。

 その日、龍神丸は別室に下がって酒を賜ってお城を辞したそうな。

 数日して、エリ姫が侍女の滝川に龍神丸を呼ぶように言うと、

 「エリ姫様、ご家老様より龍神丸殿を城へあげてはならぬというきつく言われておりまする」

 「ナニ、それはいかなる訳じゃ」

 訝(いぶか)しげに問いただすエリ姫に滝川が返事に困っていると、家老の本田大膳がやって来て、

 「姫、ならぬものはなりませぬぞ。お立場を考え召されよ」

 「立場とは?」

 「姫は来月には筑後の粋王丸様と婚儀をなされまするのですぞ」

 「婚儀?さようなものはイヤじゃ。確かに粋王丸様は顔(かんばせ)美(うるわ)しく、心根も優しき殿御なれど、姫は、こう、水神丸さまのような猛(たけ)く荒(あら)ぶる男子(おのこ)が愛(いとお)しく想うぞ。姫の夫となられる方は龍神丸さまじゃ」

 「姫、分からぬことを申されましては爺が困りまするぞ。逼迫したこの山の中城の財政をお救い下さるのは粋王丸さましかございませぬぞ」



 「エエイ、聞き分けのない姫君じゃ。滝川、よいか、姫君をしかと見張っておるのじゃぞ」


 その夜、エリ姫は侍女たちの目を盗んで夜陰に紛れて城を抜け出し、船長(ふなおさ)龍神丸恋しさの一念で難波に向かった。

 が、運悪く道を間違えて近江は琵琶湖の畔(ほとり)まで来てしまった。

 疲れ果てもう1歩も先へ進めない。



 目を閉じて両手を合わせて湖の中に入ろうとすると、一面が眩(まばゆ)いばかりに明るくなって、湖面に一体の女神がたたずんでいらっしゃる。

 「ああ、あなたはもしや・・・」

 「そう、琵琶湖竹生島(ちくぶじま)の弁財天じゃ。エリ姫、早まるではありませぬ。そなたの本心は良く見届けましたぞ。安心するがよい」

弁天様.jpg

 それから次の日、エリ姫と難波の船長(ふなおさ)は結婚して死ぬまで仲良く暮らしましたとサ。

 チャンチャン。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.06.23 09:41:07
コメント(27) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: