私の音楽的生活
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アメリカで初の黒人大統領が誕生しました。 ほんの数10年前までのアメリカでは、黒人が人間として扱われなかったことを思うと、これは奇跡のような出来事で、新しいアメリカの誕生をイメージさせます。 ブッシュ大統領の8年間はアメリカの暗黒の時代として、後世の歴史に語られることでしょう。 9.11から始まったテロとの戦いでアフガンやイラクを破壊し、国内では富裕層優遇政策で経済格差を拡大させたうえ、貧困層に対しては借金による消費を推進して、その結果サブプライムローンの破綻で世界に金融恐慌を引き起こしました。 戦争と金・・・・、ブッシュの政治は、人間の最も愚かな面をむき出しにしました。 戦争に正義があるかのように人々を欺き、多大な犠牲を払いました。決して許されない悪行です。ブッシュは必ず地獄に落ちるでしょう。いや、地獄に堕ちろ!! また、サブプライムローン破綻のもともとの原因は、経済的な裏付けの無い人々が、安易に借金をして贅沢な消費に走ったことです。 欲しい物があったら、コツコツ貯金してお金が貯まってから買う・・・・。本来は消費とはそういうものではないでしょうか? 私は幼少時、母親からこのように教えられました。母は、欲しい物を買ってはくれず、「欲しかったらお小遣いやお年玉を貯めて買いなさい」と言いました。 ところが今は、誰もが簡単にクレジットカードで欲しい物を今すぐ手に入れられる時代になりました。 クレジットカードを使うことが、実は借金をしているんだという感覚が希薄になり、安易に欲しい物を買ってしまう。 そして支払いが困難になると、簡単にリボ払いで借金の先送りができてしまう。 こうして金銭感覚が狂った人々がやがて陥るのが、借金のために借金を繰り返す借金地獄です。。。。ミュージシャンの小室哲也もそうだったらしいです。このような借金でモノを買う生活は、おそらくアメリカ発の消費スタイルだと思います。その代表的なものがサブプライムローンだということです。 消費拡大を目論んだ緩和政策の下、甘い審査で本人の経済力以上の借金が可能になり、借りたお金を自分のお金とカン違いした人々が欲しい物を欲しい時に買いまくることで、架空の好景気が作り出された。。。。というのが、サブプライムローンの正体です。 砂上の楼閣・・・・現代の世界経済がまさにその状態だったことに人々がやっと気付いたのです。 株や外為などの投資で不労所得を得ていた富裕層が大打撃を喰らい、それだけでなく一般庶民のなけなしの虎の子も持っていかれました。 借金による消費は、いわば仮想世界の仮想マネーによる遊戯です。 しかしそこで行なわれたことが、現実の世界を呑み込んでしまうほどの影響力がありました。 本当には存在しない物を、そこにあるかのようにカン違いして追いかけて行った結果が、世界を覆った金融パニックです。 そこにあると信じていた物が、実は幻だったということが発覚しただけのことです。 こんな簡単なトリックに、頭脳明晰の優秀な金融マンたちが気付かないことの方が、私には奇跡のように感じられます。借金でやりくりしたり、仮想のお金を転がすことで経済を回そうなんて、人間って愚かな動物だな・・・・、とつくづく思いました。 ある友人の日記に書いてあった一言。 >オバマ政権は黒人であるだけではいけないのだけど、地球の最古人種の血を引く者は、論理を超えた知恵をもっていると信じます。 末期症状のアメリカが最後に望みを託したのが人類発祥の地にルーツを持つ人であることに、わずかな望みを求めたい想いでいっぱいです。
2008.11.08
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