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僕の妻はエイリアン



泉流星さんの「僕の妻はエイリアン」を読みました。

これは泉さん2作目の作品です。

第1作目は、「地球生まれの異星人」です。

地球生まれの異星人



「僕の妻はエイリアン」は、異星人シリーズの第2弾です。

「異星人」 とは、泉氏が自分をそう感じていることから生まれた言葉です。
同じ地球で生まれ育ったはずなのに、どこか自分は皆と違う・・・、そんな違和感を自伝風に語ったのが「地球生まれの異星人」でした。

私と泉氏は、私が某新聞にこの本の紹介記事を書くため取材したのがきっかけで知り合いました。
直接お会いしたのは1回だけですが、時々、近況報告し合い、多少なりとも氏の人間性を推察できる立場から本を読んでいるので、まったくの一般読者とは違う感想になってしまうかもしれません。

泉氏は、アスペルガー症候群の傾向を持つ自閉症系の軽度発達障害の人です。

ちなみにハリウッド俳優のトム・クルーズも同じ発達障害をもっているそうです。
脳の機能が普通の人とはちょっと違っているため、音の聞こえ方や皮膚感覚を始めとする感覚知覚などが微妙に違うのです。その微妙な違いが成長過程でさまざまな影響を受け、日常生活に大きな支障すら与えてしまう事にもなるのです。
そのため、普通のひとなら何でもない事にでも、ものすごい努力を要する事が多々あります。
血のにじむような努力をして、やっと普通の人のような体裁を保てても、誰にもその努力を理解してもらえないもどかしさや孤独感は、想像を絶するものがあるかもしれません。
その一方で、普通の人には無い特殊能力や奇抜な発想ができる魅力的な面も持っているのです。
トム・クルーズもまた、普通の人にはない特別な感性を持っていたからこそ、現在の地位を得る事ができたのだと思います。

そんな泉さんの日常生活を夫の眼をとおしてつづったのが、今作の「僕の妻はエイリアン」です。

さて、前置きが長くなってしまいましたが・・・
私が感じた本書のメインテーマは、
「夫婦の間にある永遠の謎」 です。

お互いを理解しようとすればするほど謎は深まり、違和感は増していく・・・。
人間という生き物は、ともすると自分という座標軸からしか物事を考えられないのではないでしょうか?

自分とは全然違う価値観や感覚を持った人間と同じ屋根の下に暮らし一緒に飯を食う、、、これがどれだけ自分を侵食するものであるか、愛だけでは乗り換えられない闘いが夫婦間にはあると思うのです。

地球人同士でもそうなんだから、ましてや泉氏のような異星人にとって、結婚生活は毎日がまるで戦争のような日々だったのでした。。。。
それでも異星人妻は、夫を愛し夫に喜んでもらいたいといろんな努力をする可愛い妻でもありました。
それなのに、その努力が裏目に出て夫が迷惑したり激怒したりする事もありました。それでもそんな事に一向に気付かないのは自閉症系の特徴だとか。。。

そんなこんなの日々のドタバタを夫の言葉で語ったのが本書の面白さです。


出だしに夫が妻の異星人ぶりを語る軽妙な語り口に思わずお話の中に引きずり込まれてしまいます。

ほんと、才能ある人だな、、、と軽い嫉妬を覚えました・・・実は。(^_^;

泉氏の感性の面白さには、最初の作品「地球生まれの異星人」を読んだ時に強烈に惹かれるものを感じて、思わずメールを送ってしまいました。
「この人と友達になってみたい」という思いを抱いたのでした。

たぶん、きっといろいろと難しい面もあるのかもしれません。でも、そのスリリングな人間性はきっと一生付き合っても飽きないかもしれないと思います。
泉氏の夫君も、今までいろんなことがあっても別れもせずに結婚生活を続けてきたのは、泉氏のそういう魅力を他に変えがたいものと感じていたからだと思います。

それともう一つ、私が惹かれるところは、大変な努力家であることと、決して半端なところで諦めないという強い意志を感じさせる点です。
こうした人間的素養はとても大切なものです。
今現在の姿がどうであろうとも、その人の持つ素養こそが未来のその人を創り上げていくのだと思います。

今はかっこ悪くてもいい・・・・
今はボロボロでも全然かまわない・・・・

そんなことは人間の価値とは関係ない。

人間の本当の価値は、その人が今、どれだけ努力して生きているか、そしてどういう意志を持って生きているか…だと思います。

私はそのような人たちと付き合っていきたいし、また自分もそうした人間でありたいと願っています。


泉氏の著著の感想になったかどうか分かりませんが、私は本書を読み、このような気持ちになりました。


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Last updated  2005.10.23 00:22:19
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