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御礼とお知らせ長年、読書マラソンを続けてましたが、ここ1年前くらいから老眼が出てきており、長時間の読書がとてもつらくなりました。それとここの感想を書くにあたり、いろいろ下調べとかしないといけず時間が結構取られ大変でした。毎日読書を続けるのは難しいと判断し更新を停止することをご報告いたします。本当に数多くの方にきていただき、ありがとうございました。当面再開の予定はありません。もし再開する場合は老眼が安定した以降になると思います。
December 16, 2013
「紅白歌合戦と日本人」は大晦日に行われるNHKの紅白歌合戦の歴史やおもしろエピソードを紹介していた。著者に著者はテレビ文化論が専門の太田省一氏。そこそこ分厚い本で読了するのに時間がかかったおもしろかった。紅白は毎年「(今年の)テーマ」と出演者が決められ、歌っているそうだがそこにいろんなエピソードがあり、ワイドショー的な内容も含まれるようになり、大衆に支持されたそうな。この本では初期~80.90年代~今という風に分けてかかれていたが、昔はほとんどの国民が当たり前のように観ていたが、他のTV局も力を入れだし分散化し視聴率も降下。その後も若者の演歌離れや「えっなんで○○(歌手)が出てるん?」という不思議なこともありさらに視聴率は降下していたが、3.11以降再び人気が復活したそうな。いや~内容もなりながら、こういうことをコツコツと調べている社会学者があるとは驚きである。まぁ、こんなものだろう。「3Dプリンターで世界はどう変わるのか」は将来大きなビジネスチャンスを引き起こすであろう3Dプリンターについつ書かれていた。ここ1.2年くらい前からメディアに取り上げられ気になっており、入門編としてこの新書を読んだがとてもわかりやすかった。ひとえに3Dプリンターといっても各社ともいろいろ開発しており、手法や素材加工技術が違いその辺を詳しく説明していた。この3Dプリンターは非常に利便性が高く、職人技術の伝承・精密機械分野・再生医療・食べ物などに使われ将来かならず必要になるそうな。今までは非常に高額だったが最近は個人用の3Dプリンターも販売され、個人でもアクセサリーやフィギュアが簡単に作れるそうな。いや~なかなか興味深くおもしろかった。いみなり難しい技術書を読むのなら、この本を読むのをお勧めする。
December 14, 2013
「ミッキーはなぜ口笛を吹くのか」はアニメーション映画黎明期のアニメーションの表現方法を紹介していた。1906年に第一号のアニメーション映画(黒板に描いたそうな)ができて以降、当初は大人向けに描かれていたが後年は子供向けアニメーションになり、いろんな視覚的表現方法が生まれ今のアニメに脈々と生かされているそうな。昔のアニメは躍動感がなかなか表現できず、あえて「タバコを吸わす→煙がでる」や「キャラが口笛を吹いたりや楽器を引くなど」で動いている様子を表現したそうな。(この内容は海外におけるアニメーション黎明期の話です。著者は日本人のかたです)この本ではポパイやベティ・ブーブにおける表現技術を紹介していた。後半はアニメ界の巨匠・ウォルト・ディズニーの手法を詳しく紹介していたが、私は全然アニメを見ないので「ふ~ん…そうなんかぁ~」という感じだった。まぁ、こんなものだろう。「謎だらけの日本語」は日本語の本来の意味や本当はこうだったということがたくさん書かれていた。近年では「そっちが広まっているのなら、それもいいんじゃーねぇ?」と言うように認められつつあるそうな。例えば「雰囲気→ふいんき(正しくはふんいき)」、「こんにちは→こんにちわ」など…この本では新聞に掲載されていたコラムをひとまとめにし書籍化したもので前後のつながりはないが、なかなか興味深くおもしろかった。まぁ、こんなものだろう。
December 13, 2013
「ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた」は元ライブドアの堀江貴文氏が二年六ヶ月間長野刑務所に収監されている時、差し入れで読んだ数々の本から「ためになる本」を選び出し,書評をしていた。実は似たような内容の本を過去にも出版されており、先に私はそれを読んでいたのでココに出てきた本たちは既読だった。堀江氏は経済関連・サイエンス(堀江氏がロッケトに興味があるので)モノ・別の著者が書いた獄中記やノンフィクション系のマンガ(たいてい漫画家の壮絶な人生マンガね)をチョイスしていた。私はサイエンス関連にあまり興味がないが、堀江氏のお勧め本を数冊読んだがまぁ、こんなものだろう。刑務所の独房でしっかり読書したが、シャバに戻り読書をあまりしなくなったのは残念だ。「傍聴弁護人から異議あり!」は裁判傍聴マニアの北尾トロ氏のリアル裁判傍聴記だった。今回は被告弁護人を数多く引き受けている弁護士さんの協力を得て、弁護人の戦い方を聞いた上で傍聴しており実況中継っぽい仕上がりだった。正直、重大の罪を犯しているのは事実。でも弁護士はあらゆる手段をつかい「減刑を勝ち取る」のが仕事だが、裁判員制度の導入で「各裁判員の心情にどう訴えるか」かが重要になり多少の演出も必要になっているそうな。この本でもたくさん傍聴記録が掲載されていたが、やっぱり犯罪者が悪いなぁ~そら、被害者が怒るのも無理ないなぁ~。なかなか興味深くおもしろかった。刑事事件専門の弁護士も因果な商売だなぁ~。
December 12, 2013
「孤独死のすすめ」は国に頼らず、自分のお金を運用し生きていこうという内容だった。著者も触れているが「孤独」とは世間で言われているような寂しい独居死ではなく、個人主義に基づき生きていくことで本当に困れば、国に頼ればいいということなので気をつけてほしい。日本には生活保護・救急車の要請などセーフティーネットはあるがそれ以外のセーフティーネットは貧弱なので、しっかり「将来の生活資金」を貯蓄し(よくあらば)運用し、国に頼らず、高い意識を持ち生きていく方法が書かれていた。他にもいろいろ書かれていたがまぁ、こんなものだろう。
December 11, 2013
「プロ野球で「エースで4番」は成功しないのか」は日本の球界の歴史を紐解き、戦前から1990年代までの名選手を紹介していた。戦前は投手・名打者を兼ねた選手が「当たり前」のように存在しており数々の記録を残している。戦前に旧制中・高等学校や六大学に行っている選手はスポーツ・エリートで非常にポテンシャルも高く何をしてもできる人たちで「二刀流」をそんなに気にしていなかったそうな。しかし、先の大戦時、多くの選手が召集され戦病死したり特攻隊に志願したりと多くの名選手が戦死している。仮に無事に帰還しても、怪我を負って戦争前の馬力が出せず早々に引退している。戦後もポテンシャルの高い選手が綺羅星のごとく存在しており、多くの名選手が戦後の野球界を牽引していたが、疲労が原因で選手生命が短くなったりして1990年代以降は分業制度(先発→中継ぎ→押さえやDH制度など)が明確化し、最後の二刀流選手は桑田真澄選手くらいしかいなかったそうな。最近では日本ハムの大谷選手が二刀流を披露し、話題をさらったがまだまだ大成していない。この本も書いていたが、当世の選手は「記録も大切だが、いつまで第一線でマウンドに立てるか」だそうな。なので肩を痛めることを嫌い二刀流を嫌がるそうな。投手は勝たないと来年や年俸に反映されないので、打撃面は正直評価されないそうな。う~ん…確かに満身創痍で若くして自由契約や引退はいやだろう。なので「細く長く」続けるのなら、投手一本で十分なのだろう。こーいう事情があったとは…なかなか興味深い内容でおもしろかった。
December 10, 2013
「督促OL業務日誌」はコール・センターに勤務する女性の仕事エピソードをマンガと文章でおもしろエピソードを紹介していた。お金を借りている人もなかなか一筋縄ではなく、「何度も電話するな」とか「○してやる!」などの罵詈雑言を浴びせられながら、お客さまに返済の催促をする内容だった。多くの新人はすぐに辞めてしまい、残るのは兵ぞろいで、そういうプロフェッショナルのエピソードもマンガで描かれていた。文章はごくまじめに「借金をした後の法的な措置のこと」や「通称:ブラックリストに掲載されるとどうなるか」、「借金を踏み倒すと」などが書かれていた。要は「簡単に借金をするな!するなら返せる程度にしないと後が大変だぞ」ということが書かれていた。なかなか芯を付いた内容だった。とても参考になった。「女王(クィーン)とプリンセスの英国王室史」はエリザベス女王の人生やイギリスの王室の歴史がサラッと書かれていた。日本の皇室は「万世一系」で脈々と現代も続いているが、イギリスの王室は歴代「○○朝」と「血」の関係はほとんどなく、初代は海賊からはじまり他国の王子や皇女が入り、イギリス王室を継承しているそうな。今のエリザベス女王のおもしろエピソードやダイアナ妃や故・サッチャー首相との確執話も詳しく書かれていた。後半は孫のウィリアム王子の事にも触れていたがまぁ、こんなものだろう。「原発広告」は原子力発電を世に知らしめるため莫大な広告費を支払いメディア(TVのCM・新聞広告・雑誌広告)を味方につけ、イケイケドンドンでやってきたが…東日本大震災後の福島原発の問題後、これらの原発賛美のCMや広告は一気になくなったそうな。この本ではメディアや広告代理店と各電力会社の癒着をするどく指摘していた。著者はこの本で「先の大戦の大本営発表と原発賛美CMの根本は同じ」と指摘していたがまさにその通りだろう。この本では今までの原発広告を大量に掲載していた。芸能人や著名人を使い「原子力賛美」の対談をさせる広告があまりに多く驚いた。また最近、電力会社のCMが戻ってきているがやっぱり原発賛美系が多いなぁ~
December 9, 2013
「町村合併から生まれた日本近代」は明治維新直後には村が七万戸あったが、新政府は「明治の大合併」として郡(当時は県の上の位)単位や学校の区域から明治22年までに1万五千戸まで減らすことに成功したそうな。表向きは成功とされているが実際は「○○村と合併するのはイヤ」だとか「天領(旧幕府直轄地)が旧藩の村と合併はイヤ」とか内務省に山のように訴えが届いたが政府は「決定事項だからダメ」とはねつけ敢行したそうな。その後も何度も「○○の大合併」が50~60年間隔で行われ「村」の数は激減したが、赤字の市町が激増したそうな。で、合併の基準は「中学校(今の高校)」の学区だったそうな。当時、公立中学校が雨後の筍のように設立されそれにあわせ村と村を組み合わせ「町や市」を作ったそうな。住民の声などほとんど聞かず、役所でしたため、合併を聞かされた住人はそら驚くだろう。今なら議会や住民投票・何回ものヒアリングとオープンな環境で話し合うが、当時は役所で「う~ん…こことココ」と決めたそうな。なかなかおもしろい内容だった。「図説世界史を変えた50の機械」は外国人が書いた近代(産業革命後からの)に開発された機械を50個紹介していた。日本と違い、ヨーロッパのことなので蒸気を使った旋盤・織機などから蒸気機関車。時代が進み自転車や電気を使ったモノなどが紹介されていたが、微妙に日本人が思う機械とはちがうなぁ~とおもった。日本人なら一番謝最初に蒸気を使った旋盤を日本を変えた機械に上げるだろうか?多分上げないと思う。たった50個なのでサクサク読んだが、「やっぱり西洋人と日本人の感覚の違い」をヒシヒシと感じた。まぁ、こんなものだろう。「話す力」は元NHKアナウンサーのフリー司会者・草野仁さんのエッセイだった。題は「話す力」だが実際は「他人の話を上手く聞き、いかに相手を気持ち良くさせるか」ということについて事例を挙げて書かれていた。1.相手の話をしっかり聞く 2.相手の親身になる 3.相手の情報をしっかり事前に調べる 4.相手が話しやすくなるネタを提供する。。。などが書かれていた。非常に上手くまとめられており参考になった。ただ「相手のため」に固執していたので、私はこの部分は納得できんなぁ~私だって主張したいことも聞いて欲しい話もあるしそういう場合はどうしたらいいのかそのことにも触れてほしかったなぁ~。
December 8, 2013
「林修の「今読みたい」日本文学講座」は「今でしょ!」でおなじみの東進ゼミの人気講師林修先生が選んだ名作を少しづつ紹介する内容だった。林先生はとても読書家で若い頃から名作を読んでおり、最近インタビューや質問で「なにか良い本ないですか?」と問われることが多く、この本を書いたそうな。明治以降の文豪(夏目漱石・太宰治・梶井基次郎・中島敦・芥川龍之介・宮沢賢治(敬称略))の短い作品を原文で紹介し、林先生が鑑賞する点をアドバイスしていた。私はほとんど読まない分野なのでじっくり読了した。先生の注釈がそこかしこに書かれており、日本文学が苦手な方の安心して読めると思う。最近の浮かれたような小説より趣がありよかった。「忠臣蔵」は赤穂事件後の幕府の対応を詳しく書いた部分とこの事件を元に作られた「仮名手本忠臣蔵」について書かれていた。実はこの歌舞伎は事件後かなり後に作られており、真実と虚構の部分が混ざっているが庶民は喝采し「赤穂浪士→良い者、吉良公→悪者」というイメージが定着し、明治期には「忠君」や「滅私奉公」のモデルにもなり、日本人のDNAに刷り込まれているが、著者はこの本で忠臣蔵ではなく赤穂事件の顛末と仮名手本忠臣蔵が後世に残した功罪を書いていたがとても興味深くおもしろかった。特に討ち入った後の浪士の移動コースや4家お預かりになり沙汰を待つ間の浪士の生活ぶりや生かすか切腹させるかで揺れる幕閣の対応なども当時の記録から引用し書かれており、あまり知られていないエピソードが書かれておりここはとても良かった。なかなかおもしろかった。「お坊さんなら知っておきたい「説法入門」 」はブッダの人生やお弟子さんのエピソードなどがわかりやすく書かれていた。仏教はうっすら知っているが、ブッダの人生や仏教を日本に伝えた名僧列伝が書かれていた。一応、説法入門と書いているが「うん蓄系」の内容でなかなかおもしろかった。おもしろいことに「ブッダの真意」や「霊(幽霊)や魂の存在」は各派に隔たりがあり、統一見解が出せないそうな。近年では難しい文章での布教をやめ、アニメを多用しわかり易い布教に努めているそうな。まぁ、こんなものだろう。
December 7, 2013
「カネ遣いという教養」はお金持ちになっても貯め込まず、良いモノを買い自己投資と知識の向上ためにバンバン使おうという内容だった。「金は天下の回り物」というくらい大金が動かないと経済活動は動かず、消費力も低下し日本経済引いては世界経済まで冷え込むということが書かれていた。著者は普通の仕事をしていたが外資系のファンドマネジャーにヘッドハンティングされそこか大成功し億単位の収入をもらうようになり、「このうなるようなお金をどう使えばいいか?」ということを考え、髪の毛からメガネ・背広・身に周りの文房具など「万単位」の高額商品を常に購入し続け、世間から「良い物を身に付けている人」と認識されるようになったそうな。著者も本で書いているが「お金持ち=教養人」とは認められないそうな。現在はファンドマネジャーを辞め、作家として執筆活動をされているそうだが、「ふ~ん…」という感じだった。まぁ、こんなものだろう。「はじめてのマルクス」は経済学博士・鎌倉孝夫氏と元外交官・佐藤優氏の対談本だった。一応「資本論」のことについて語っているが、ある程度(経済学部卒以上の教養)の知識がないとよくわからないと思う。私も話ている内容よりも「○○という労働関係の本」や「海外の経済学者のあの発言」という細かな知識がないと終始「???」だろう。私も一応最後まで読んだがほとんどわからなかった。私の考えではソ連型の社会主義経済は崩壊し、資本主義が台頭し、成熟すると新資本主義(経済格差容認)になるが貧困層が増大し、再びファシズムが起こる可能性を示唆していた。政府も貧困層へのサービスを縮小化し、富裕層への優遇がさらに進み大きな二極化(少しの勝ち組とほとんの負け組)が進み、日本の経済がダメなるということなのだろう。とても難しかった。もういいです。
December 6, 2013
「私は負けない」は厚生省郵便不正事件で逮捕された村木厚子さんの手記だった。当時事件の課長だったとして、検察から「積極的に関わっていたのでは?」と疑われ厳しい取調べを受けむりやり自白されそうになったが、優秀な弁護士や旦那さんの助けにより、「していないものはしていない」と否定し続けたが、直属の部下が「課長の指示でしました」と証言し懲役刑を宣告されるも、特捜の捜査主任がフロッピーを改ざんしたり関わった人たちが本当の証言をしはじめ、一気に逆転し「無罪」を獲得したのである。この本は3つの章にわかれており、1章は事件の顛末。2章は旦那さんの証言(旦那さん目線の裁判顛末)。3章は村木さん、上記の元部下、ジャーナリストの江川紹子さんによる鼎談という構成で非常にわかりやすくていねいに書かれていた。当然、村木さんは事件には関わっていないのに取り調べ当初から検察は「犯人だ」と決めつけ、犯罪ありきの調書を作り、検察に有利な作文つくりに協力させられ反論しても「無理無理」といなされ検察の閉鎖性を指摘してた。事件後、検察改革のメンバーに選ばれ自身の体験を語り、「○○をしましょう」と提案しても、他の委員や運営は「う~ん…」という感じでいなされそれで終わってしまったそうな。日本の検察改革はまだまだ先だなぁ~。この本と検察側から書かれた本もあるのであわせて読むと、村木さんの方が正論を言っているのが良くわかるよ。「雑誌の人格」は日本で発売されていると女性雑誌を人間っぽく紹介していた。メインはファッション雑誌でヤンキー向け・森ガール向け・裕福層の30代女性向け・年配向けなどカテゴリーがありおもしろかった。(ホイチョイプロダクションっぽい作り)日本の女性雑誌は種類も多く、外国人からも人気があり凄いらしい。私はおっさんなのでまったく無縁だが、知っている雑誌もありそれなりにおもしろかった。まぁ、こんなものだろう。
December 5, 2013
「がんになって生きるということ、死ぬということ」はガンで亡くなった有名人の死の間際を遺族からインタビューしていたものだった。多くの方がギリギリまで耐え、耐え切れず病院にいくと医師から「かなり進行してます…」といわれるパターンだった。著名な方ばかりだったなので「仕事が最優先」という主義を貫き、ガンが体全身を覆いつくした後で入院後短時間で亡くなっていた。早めにガンとわかった上で入院しても、家族には「仕事がしたい…」と言葉を残しておりそんなに仕事に依存しているのに驚いた。最近はがん告知は本人にするのが一般的らしく、告知を受けても「がんばる!」と最初は治療を前向きに受け一度は治まるが再度別のところにガンができ再入院・再治療をはじめるが亡くなっている。遺族も「十分看病できた派」と「あまりに急性で看病できないまま亡くなった心残り派」とあり、「う~ん…」という感じで読了した。なかなかこーいうことは実際に体験しないとわからないだろうなぁ~。「「医療否定本」に殺されないための48の真実」は私も好きな話なので読んできたが…ごく普通のことが書かれていた。結論から言うと素人(患者)が否定本を読み勝手な解釈でプロ(医師)に挑むな!治療する医者のいうことを聞き、ある程度は医者に任せろ。それでも医者や治療法が患者に合わないなら探し続けろ!ということだった。まぁ、何でも「極論」を信じるなということだった。こーなる前にちゃんとしたホームドクターと契約し、ちゃんと検診を受け早めに治療し適度な運動と減食をすれば「健康で長生き」できるそうな。まぁ真理だわな。
December 4, 2013
「料亭「吉兆」を一代で築き、(後略)」は湯木氏の孫である徳岡邦夫氏(現・京都吉兆の三代目)の思い出語りだった。徳岡氏はもともとミュージシャンになりたかったが、連れ戻され断念。行き場がなくなり仕方なくお祖父さんである湯木貞一氏にすすめられそのまま料理修行に入る。湯木氏は茶の湯にこだわり生涯の生きがいとしており、茶道具や器を収集しており料理に芸術的センスを持ち込み一代で吉兆を築き息子や女婿(娘は女将)に分社化し、「○○吉兆」を各地に立ち上げ、料理界を席巻したが船場吉兆が問題を起こし、系列店である京都吉兆もあおりを受けて潰れる寸前まで追い込まれる。徳岡氏の実父は2歳の時に亡くなっており、湯木氏が師匠兼父親代わりでまじかで何十年も接しており吉兆の真髄や木湯木氏が残した茶道具と美術品(湯木美術館にて一般公開されてます)を紹介していた。徳岡氏がいかに湯木氏を尊敬しているのがよくわかった。実は関西地方では徳岡氏は料理番組で有名でよく拝見しているがこーいうことがあったのか…なかなか興味深くおもしろかった。「「いいね!」が社会を破壊する」は今流行っているソーシャルネットワークク(SNS)だけの話ではなく、衰退しつつあるフィルム業界や書店業界・出版業界・物流業界などを詳しく紹介していた。フィルム業界はデジカメの普及や自宅で印刷など。書店はアマゾンや楽天のネット系書店の台頭。物流業界はリアル店舗が少なくなり規模縮小へと多くの産業が先細りになり、この業界で働いている人々が職にあふれ社会が縮小すること示唆していた。ひとつの産業が衰退するとそれにつながる下請け企業や協力関係のある会社なども引きずられ斜陽化してしまうドミノ現象化世界規模で発生しているそうな。ただ沈む産業があれば新たに浮かぶ産業もありここでは「3Dプリンタ業界」と「プロだけでなく一般人でも手軽に出版できる出版業界」を取り上げていた。う~ん…両方ともまだまだ器は小さいなぁ~。
December 3, 2013
「「昔はよかった」と言うけれど」はいつの時代にもモラルハザードがあったということを紹介していた。昨今、日本人のあらゆるモラルが低下しており、若者だけに関わらず、元気のある高齢者も各所で問題を引きおこし政府は道徳教育の再導入を検討しているそうな。この本では大正~昭和初期の新聞から虐待・中絶・暴力・電車内でのモラルなど今と変わらぬ事案を数々紹介していた。戦前は継母が義理の子に虐待する事案がとても多く近所の人もほとんど見てみぬふりで放置状態で、「昔は地域コミュニティーがしっかり機能していた」といわれるが実際はそんなに機能しておらず、虐待以外のグレネイド(育児放棄)もむちゃくちゃ多く今より酷かったそうな。電車内でも中学生(今の高校生)までは積極的に席を譲るが、それ以上になると寝たふり・新聞や本で顔を隠すなどここでも見てみぬふりが普通で、老人側から声かけし嫌々席を譲るのが日常茶飯事だったそうな。正直言うと今より治安も良くなく、傷害・暴力事件も多くバイオレンス・シティーのようだったのがよくわかった。戦前の若者は軍隊経験もあり、銃の取り扱いも慣れており許可さえあれば銃器の所持も簡単で銃砲を使った殺人事件も多く、多くの方亡くなっている。で、モラルか良くなる時期が「戦争突入によるため」というのが皮肉だが、皇民化教育(学校で道徳教育の徹底)・五人組制度(相互監視制度)や戦意高揚のスローガンの発令により当時の人はモラルが向上したそうな。わかりやすく言うと「今の中国」だそうな。マッカーサーも「日本は12歳の少年」と発言しており、全然成熟していなかったことだろうが、70年近く経過したが本質はそんなに変わっていないと思う。なかなか興味深くおもしろかった。「江戸幕府を動かした70人の通知表」は江戸幕府の歴代将軍15人の相対評価を表し、紹介していた。15人なので薄いムックだったがそんなに真新しいネタもなく、よくあるエピソードが羅列してあった。まぁ、高評価なのは家光・綱吉・吉宗・慶喜(幕府を終わらせた張本人だが…)ダメな将軍は…まぁ、ここはいいとしよう。まあ、260年もクーデターもなく長期政権は世界でもなく、ある意味平和だったそうな。当初武家政権だったのが将軍の正室は貴族・皇族から選ばれ貴族化し武士も戦争のない平和を謳歌し、文化面では文芸や絵画も花開き今のような時代だったそうな。(時々、文化の規制があったが表向きだけの規制で、庶民はこっそり楽しんでいたそうな。)薄いムックなので読むところ少なくサクサク読了したがなかなかおもしろかった。
December 2, 2013
「猫と暮らすと幸せになる77の理由」は人間にあらゆる悩みに「ネコを飼うこと」と結びつけ回答していた。ネコを飼うことにより、命の尊さ(子供の成長に役立つ)・さびしさを緩和(一人暮らしの方)・清潔(部屋の清掃を心がける)・病気に詳しくなる(ネコ以外にも気を配るようになる)・遊びや飲み会の参加が減る(お金がたまり健康になる)・熟年夫婦の会話が増える(ネコの話題)などなどネコを飼うと健康で夫婦円満になり、子供の知育にも役立つと述べていた。ネコに関わらず、犬でも鳥でもいいと思うが…趣旨がネコと暮らせばというテーマなので感想を述べるととてもいいですね。私も犬より猫が好きなので好意的に受け止めることが出来たが私も猫を(将来)飼いたいと思う。種類や血統にこだわりはないので里親でもいいが一度猫を飼いたいなぁ~。「チャレンジする地方鉄道」はほとんどの地方鉄道が赤字や廃止に追い込まれている中、いくつかの地方鉄道は地域を巻き込み、B級グルメイベントや企画列車・駅周辺での副業などを積極的におこない儲けている地方鉄道を紹介していた。ほとんどが元役人や堅い職種からの転職者が当初社長に就任したが企画力がないため早々の赤字を生み出し辞職。その後「社長公募制度」で集まった有能な方が地域や地元商店街、利用者を上手くまきこみイベントや四季ごとに企画列車を走らせ、インターネットを最大限に利用し旅行者を呼び込むなど積極的に社長自らが動き営業していた。鉄道とはいえども100人にも満たない従業員で運行している地方鉄道もあるが、社長から社員までが一丸となって仕事をしており、「うちは全然も儲からない。もう廃業しようかなぁ~」と言う地方鉄道の社長はぜひ読んで欲しい。十分今の鉄道や駅を利用し、儲ける術は十分あると思う。会社だけでなく地域や学生などを巻き込み、楽しめるイベントをすればお客さんは来ると思う。地方鉄道は個性的でおもしろいのでぜひ存続し運営して欲しい。
December 1, 2013
「インドネシア9・30クーデターの謎を解く」は1965年の9月末日に陸軍内部の左派がクーデターを蜂起したが、すくに鎮圧され、そのリーダーだったスハルトが次期大統領に就任したがこの本では「影の首謀者が誰だったのか?」について謎解きされていた。(著者は日本人女性新聞記者の方)当時のインドネシアはべトナム戦争(アメリカvsソ連・中国の代理戦争)のあおりを受け、いわゆる「共産主義」が台頭し、市民にはインドネシア共産党、軍部内にも左派の急進派が勢力を伸ばしており、時の大統領スカルノ(日本でも活躍しているデヴィ夫人の旦那さん)はこのクーデターで追われたはずだったのがなんとクーデターを鎮圧したスハルトと秘密裏に面会していたそうな。共産主義者を追い出すため、スカルノとスハルトが事前に打ち合わせ軍部左派にクーデターを起こすよう揺さぶり見事ひっっかったそうな。スハルトも軍人なのでちゃんと事前調査をしており、クーデター幹部はすぐに逮捕され刑死している。この出来事がきっかけで軍部左派や共産党員は逮捕され、親共産主義からアメリカ万歳の民主主義に舵を切り、アセアン(東南アジア諸国連合)を作り、東アジアで経済成長を遂げ、現在とても安定した国家になっている。日本でいうなら「本能寺の変の黒幕はだれ?」と類似しているだろう。結局この本では「黒幕」は分からずじまいだったがなかなか興味深く読了した。ちなみにクーデターを起こした翌日が中国の建国記念日の10/1というのがなんとも匂うなぁ~。黒幕はスカルノか?(デヴイ夫人は強く否定してます)「利権の復活」は官僚から政治を取り戻すはずだった民主党が自民党に大敗し、再び自民党政治が始まったが、やはり官僚のレベルは高く、もう政治家は官僚の手の平で踊らされており、どんな法律を作ってもすぐに官僚の手により「骨抜き法案」にされてしまい、これでは日本はダメになってしまうと元通産官僚の古賀茂明氏が警鐘を鳴らしていた。それと元大阪知事・現大阪市長の橋下徹さんとのやりとりの裏側を赤裸々に暴露していた。まぁ巷で言われいるような構図がそのまま掲載されていた。政治とマスコミの連携で社会不安をあおり、国民や市民団体が騒ぐのを待ち「これはあくまで国民の皆様のための政策です」と骨抜きにして法律化するそな。こーいうことは政治家と官僚、マスコミの三者でちゃんとうまく結ばれているそうな。今は自民党がイケイケ。ドンドンなので多少無理があっても上記の方法でうまくする抜ける術を熟知しているので勝つことが出来ないそうな。元官僚が言うのなら本当だろう。
November 30, 2013
「東京百景」はお笑いコンビ「ピース」のボケ担当の又吉直樹さんのエッセイだった。お笑い芸人だが日本文学の読書と散歩が大好きで年間2000冊も読書するそうな。で、傾倒してるのが太宰治でたまたま上京した当時の借家が太宰も住んでいた旧住所でそういうエピソードが書かれていた。このエッセイ集は大阪から上京し、まだ無名時代の頃からの思い出を書いており、人見知りで読書好きの青年の鬱屈した様子が上手く書かれていた。なかなか目が出ずコンビを何度か交代し、最後に今の相方(綾部祐二さん)と出会い成功し今の「ピース」があるそうな。まぁ、趣味が散歩なので都内の有名寺社をたくさん散歩されておりなかなか興味深く読了した。「笑うに笑えない大学の惨状」は少子化がさらに進み、私立のあまり優秀でなく微妙なレベルの規模地方大学が倒産する時代がやってくるのを示唆していた。大学だけでなくレベルや就職がよく出来る大学と全然出来ない大学の学生の差がかなり開いており、「生徒の二極化」もかなり進行しており、教育改革の必要性も説いていた。昔は競争率があったが今は「大学全入時代」らしく有名校を除けば大抵入れるそうな。昔は「意地でも○○大に入る!」という5年以上の浪人の人もいたが昨今の不況で「浪人ができないのでとりあえず○○大に入った」という学生も多く、「大学で何か学ぶことよりも大卒の資格を得る為の機関」に過ぎず、無気力に4年間を過ごし就職で苦労する学生が多いそうな。大学側の「学生=お客さま」という感じで豪華な学食やスポーツセンター・学生寮を用意し、友達が出来にくい学生のために担当職員が相談に乗ったり、赤点を取らないよう勉強のお世話までして社会に出す私立大学があるそうな。正直言うとそんな青年は社会では通用しないだろう。逆に優秀な学生は院に行き、さらに海外の大学院に行き研究者になってしまい「能力の海外流出」がかなり深刻化しているそうな。いや~なかなか興味深くおもしろかった。確かに今らの学生さんは線が細い。図太さがない。以前勤務していた職場では4月に3人の新卒が入ったがGW過ぎに1人が「合わない」という理由で辞め、夏前にもう1人が「しんどい…自分時間が取れない」という理由でやめた。最後の子も「同期2人が辞めたので…」というトンデモ理由で1年も持たずやめてしまった。(事務所に聞くと33人新卒者が入り、半年で16人も辞職したそうな。厳しいブラック企業じゃーないのに…)彼らを見ていると全然やる気がかなったなぁ~先輩が言うことだけしてあとはスマホで遊んでいたもんなぁ~。全然しっかりしていなかった。明治の政府は教育に莫大な国費(税金)を投入したが今の政府はほんの少しの助成金しか出していないようだがそれでは良い人材は育たないだろう。
November 29, 2013
「マンガの食卓」は日本の「食漫画」について考察していた。日本のマンガには食に関する記述がおおく、多くの漫画ファンに愛されている。(外国の漫画には食に関する記述は少ないそうな)非常に多く取り扱っており個々の紹介はしないがチュエーションごとに区分されており1.食べるのをメイン 2.作るのをメイン 3.料理のうん蓄語りメイン 4.競争や対決メインなど「あの料理漫画は○○の分野か…」とわかると思う。私は全然漫画を読まないが、アニメ化されたものも多く、知っている漫画も多くいかに日本人が「食に興味がある」ということがわかった。この本ではその漫画から直接「絵」と切り取りここに掲載していたがどれもとても美味そうだった。いや~おもしろかった。「依存症のすべて」は昔からあるお酒や薬物、ギャンブル依存だけでなく新しい依存症も紹介していた。今本にも詳しく書かれていたが、「依存」と「依存症」は全然違い「依存症」になると長期にわたる治療やカウンセリングなどを受け治すしかないが、依存症の怖いところはまた再発することで治療→治癒→再発(最初に戻る)を繰り返し、やがて命を落としてしまう恐れがあることを示していた。この本ではインターネット依存や携帯電話依存について詳しく述べており、生まれた時からPCやケイタイが普通にある若者たちにこういった依存や依存症の症状が多く、普通の生活が送れない若者が増えているが親が対処法を知らず、そのまま放置することが多く深刻な社会問題になりつつあるそうな。(親が子供を管理し、適宜指導教育していくしかないそうな)この本ではそういった人々を治療する方法を紹介していた。大人に多いのはアルコールトギャンブル依存症でなかなか完治が難しく、再発するパターンが多く早めの治療が必要だそうな。なかなか興味深い内容だった。
November 28, 2013
「天皇の仏教信仰」は天皇=神道の長(おさ)というイメージがあるが、実際は仏教を信奉しており「天皇=神道」は明治維新後に時の政府が強制した結果だそうな。関西にいると「門跡寺院」や「門跡尼寺院」という皇族の方がいろんな事情でお寺に入っており、深い縁で結ばれている。この本では熱烈な仏教信奉者だった天皇たちを紹介し、その業績を紹介していた。日本は当初神道だったが聖徳太子の時代に「仏教」が入り、それ以来天皇は仏教(僧侶)と懇意となり、何か天変地異や事変(蒙古襲来など)があると寺院と神社両方に祈祷をお願いしていたそうな。特に仏教の方に力点を置いており、天皇のブレーンとして活躍し、代わりに天皇は寺領や位を授け相思相愛状態だったが武家が台頭し、貴族から武家に政治が移行し、その縁が細くなったが持ちこたえ江戸時代を迎えたそうな。この時代になると天皇の仕事は政治から祭祀に移り、再び仏教と強く結びつくが明治維新後、「神仏分離令」が出され寺と神社に別れ、政府は神道を優先し若き明治天皇に強制したそうな。私は関西住みなので歴代天皇や皇族が関わった寺院が数多くあることを知っているし実際に朱印をいただきに門跡寺院も行った。皇室が長年これらの寺院を庇護していたのも、昔からのつながりがあることなので驚きもしなかったが、まぁ、こんなものだろう。「山里亮太の「たりない」英語」は南海キャンディーズの山里亮太さんと本間正人(学習学の提唱者)さんのコラボ本だった。山里さんは日本の試験対策用英語が出来ても、英語圏で使う英会話がまったく出来ないことに悩み「どうしたらテレずに堂々とした英会話が出来るのか?」をテーマに先の本間先生と小粋な英会話レッスンをした様子が書かれていた。日本の文法ガチガチの英会話ではなく、表情や手振りを踏まえ中学生でならった程度の構文を使い、学習していた。この本では日本からの旅行編と外国人との日常会話と分かれており、よく使う表現を紹介していた。最近私は「基礎英語」に関するテキストを読んでいるがもう一度英語&英会話の勉強をしたくなった。別に覚えて外国行くあてもないが、インターネットをしているとどうしても英語が必要な場合があり覚えたい。なかなかおもしろかった。
November 27, 2013
「坐ればわかる」は慶応大を卒業後、「役者になる!」と役者修行に入るも目が出ず挫折。ホストなどを細々と続けたあと一念発起し、永平寺の雲水修行をはじめ「座禅」を世界に広める僧となりドイツで座禅指導をしている著者のエッセイ集だった。禅は広く海外でも普及しており、仏教以外の別の宗教者も数多く参加しており、とても人気の講座に成長したそうな。この本では著者の半生記と禅にささげた人生と現在の様子が書かれていた。ドイツでも著者は永平寺の修行時代と同じ食事や作法、座禅指導を続けており、禅僧の厳しさも合せて書かれていた。現在では「日本の座禅」と「海外の座禅」とは微妙に思想が違うそうな。細かい話は抜きにして説明すると日本は宗教に基づいた座禅で海外版は宗教心を抜き、リグザイゼーション(一種の精神安定法)だそうな。なので日本のように「きょうさく」という板で肩を叩くのを嫌う参加者もいたが、著者は「体罰ではない」と説明した上で叩いているそうな。(現在では日本と変わらぬ対応だそうな)まぁ、こういう文化でも外国で根付き、多くの現地人が心酔していると日本人としてとてもうれしいものである。「中韓以外みーんな親日」は台湾におけるに「日本や日本人」についていろいろ書かれていた。台湾は非常に親日国で「日本国・日本人・日本文化大好き」という方が多く、日本人が台湾に行くととても歓迎されることが書かれていた。著者は台湾の大学で教鞭を取っており、体験した事実に基づき「台湾っていい国だ」ということを切々と書いていた。薄い本だったがおもしろかった。台湾に行きたい。
November 26, 2013
「中東イスラーム民族・アラブの大富豪」は似たような内容なので合わせて感想を。まぁ、現代でもイスラム教を大切に守り、家族主義で中東に暮らしている方々の生活や習慣、宗教観などが詳しく書かれていた。中東三民族とはアラブ人・イラン人・トルコ人を指し、同じイスラム教徒だが近代化が進んでいる国は宗教より物質的な幸せを優先し、まだ貧しい国は宗教第一主義で女性の身分は低いを徹底しており、イスラムの民でも微妙に価値観と宗教観の違いが現れ、格差が生じているそうな。もう1冊の本がまさにその大富豪(ほとんどが王族だが・・・)列伝で先進国相手にバンバン商売をしており、個人財産がすごい人々を紹介していた。まぁ、当然大富豪もイスラム教徒なので貧しい人々のため、無償の宿泊所や病院、学校を提供しており非常に国民からも信頼されているのそうな。なかなか興味深くおもしろかった。「中国人の誤解日本人の誤解」は「なぜお互い嫌いあうのか?」を歴史的な経緯・経済・教育・カルチャーなどのカテゴリーにわけその原因を考察していた。日本は堂々と公立学校で反中国教育や反中国プロパガンダドラマなど一切していないが中国は国家公認でやっているので明らかに中国サイドに悪意があるだろう。バブルの中国は不況下の日本(もう成長が見込めない老いぼれ国)を笑っていながら観光で来日し、顰蹙を買っている。中国はまだまだ幼いガキの国家で成熟している日本に「どーしても勝ちたい!」という願望が国家を挙げて推し進めており、日本の誤解などありもしないはずだが・・・著者は日本が悪いという風なことを匂わしていたがちゃんと補償をしているし経済的にも貢献しているのに…まぁ、こーいう考え(日本もかつて中国大陸で悪いことをしてきた)もあるが、いいかげん忘れること必要だと思う。
November 25, 2013
「安部公房とわたし」は学生時代から愛人関係にあった女優・山口果林さんの手記だった。大学の演劇科の講師として安部公房さんは呼ばれ、舞台女優を目指していた山口さんを可愛がりそのまま安部公房の劇団に参加し、そのまま女優兼愛人として安部が亡くなるまで一緒の過ごしていたことが書かれていた。よくある有名な人物との不倫愛の告白だ。安部氏の正妻も当然この事実は認知していたが、裁判もせず最後まで見守っており、「なぜ離婚しないのか?」不思議に思った。果林さんは結婚したい願望を持っていたが安部氏が口では「すぐに離婚する」と言っていたが結局離婚しないまま亡くなっている。う~ん…この話はだいぶん前の出来事だが、今なら二人とも業界から抹殺されるだろう。ある意味良い時代だったのだろう。著者も楽しみながら回顧しているのがわかった。まぁ、こんなものだろう。「納豆に砂糖を入れますか?」は県単位ではなく、○○地方や○○地域限定でひろく普及している「食文化」について書かれていた。似たようなTV番組は「県単位」だが、こっちはもっと広い範囲で書かれていた。たとえばでいうと「スキヤキに入れる副菜は?」・「正月に食べる祝いの魚は?」・「飴に「ちゃん」を付ける地域は?」などなどなかなか微妙な習慣をインターネットで収集し、ここで発表していた。日本は南北長いが、昔々から船を使った交易が盛んで方言・食文化がかなり離れているのに微妙に類似している事柄が案外多いことを知った。今はインターネットでだれでも情報を出せる時代なので、なかなかおもしろ食文化も発表されており、なかなかおもしろかった。こういう企画はいいねぇ。
November 24, 2013
「ブッダが職場の上司だったら」はアメリカの仏教研究者が書いた本でなかなか面白そうかと思いきや…ブッタの影響を受けた名僧たちや仏教研究家の書いた本から名文を引用し紹介していた。しかし、外国の研究者と日本人の感覚が微妙に違い、「う~ん…そうくるか~」というような引用もあり、私はそんなに面白く感じなかった。日本人のDNAに刷り込まれている「仏教心」と海外の研究者が必死で学んだ「仏教とは?」というのは違うものなんだなぁ~とくつづく感じた。私が聖書から文章を引用し、「これは素晴らしいお言葉だ!」と書いてもキリスト教徒の方は「あんた仏教徒やん。」と言われると思う。「解決!ナイナイアンサー魔法の言葉」は芸人・99(ナイティーナイン)の番組に出演されている心理カウンセラー心屋仁之助氏の相談集だった。結論から言うと「緩いあいだみつをのお言葉集」だった。全然、心屋さんや相田氏を否定しないが、私から見ると「ゆるいなぁ~」という感じだった。まぁ、こーいう相談番組の相談は恋愛・夫婦問題・親子関係不和・金銭的な問題などで結論は大体決まっているような相談だが、心理カウンセラーの心屋さんは相談者の「真意」を汲み取り、不安が取り除かれるようなお言葉を発表していた。路上で売っている自称:詩人さんと似たようなものか。これで心が満たされるのなら安いものだろう。私はこーいう緩い胡散臭いものには拒否反応があるなぁ~。
November 23, 2013
「チャイナ・ルール」は著者の主張としては日本国(日本人)が中国様に合わさないとこれからやっていけないので中国人様の性格や行動原理をお教えすますという内容だった。(著者は日本人女性)中国人は時の政府をまったく信用せず、ひたすら「お金と血縁」だけに執着し他人にはまったく興味はなく自分大好きということが事例を挙げて書かれていた。現代中国人は反日とされているが実際は「うわべ(建前)」だけで日本製品や日本食・アニメ映画などのカルチャーなどは大好きで好意的だそうな。ただ政治や過去の歴史に限り攻撃的だそうな。まぁ、この本内では「なんか中国人って怖い・・・」という日本人の不安を正しく解説していた。一言で言うと「お金」の為には何でもする人々だ。それだけ法よりもお金が最重要視されているのである。読んでいて「無理して交際しなくても…」と正直思った。日本は特亜を除いた親日国と付き合いすればいいんじゃーない。「オランダからの白い依頼状」はオランダ領インドネシア時代に日本軍が進攻し、オランダ人を追い払い代わりに日本が統治した時、日本軍の軍人が現地妻(オランダ人とインドネシア人とのハーフの女性が多い)を持ち、終戦後に本人だけ帰国し現地妻子はそのまま50年以上放置されており心ある日本人たちが父親を探すのを支援する団体を立ち上げ、オランダに移住して成功している彼らに詳細を聞き、日本各地を歩き苗字や兵科(歩兵や軍医とか)だけで発見していたが、多くの元兵士らは幸せな家庭を築き秘密にしている方ばかりで、日本人スタッフが説明に行くとあからさまに「異母兄弟がいるなんて信じられない。お金目当てだろう」と罵られたり、息子娘らから「もう両親とも高齢なのでそっとしていて欲しい」と断られるばかりだった。当然彼らは「お金目当て」ではなく、純粋に「父親を知りたい」・「亡き父のお墓参りをしたい」ということだがやはりこっちで暮らしている人々はいやな思いをするだろう。なかには好意的に迎え入れ、その後オランダに行ったり日本に再来日するなど交流を重ねている家族もあるそうな。最後まで読んだが、ここまでボランティアで捜索する日本人がすごい。(こっちでの滞在費・交通費などは全額本人負担)確かにいきなりたずねてきて「あなたの異母兄弟が会いたがってます」と言われてウェルカムな人などいないだろう。受け入れる側の葛藤や世間の目などもあり、素直に受け入れられないことの方が多いと思う。いや~こーいう慰安婦ではなく「現地妻」を日本軍人が迎えていたとは驚きである。
November 22, 2013
「禅と食」は曹洞宗の住職が「禅宗における食事いろいろ」を紹介していた。禅宗では「食べることも修行」という考えがあり、一般家庭やカップルのようなにぎやかなこともなく、淡々と素材に感謝し食べるそうな。そう、食べるだけでなく食材を一から育てるのも修行で生きている時間は修行だそうな。食事も常に腹八分目にし、脂モノを極力避け野菜や大豆由来のも(豆腐・湯葉・味噌)を中心に粗食を続ければ毒素が抜け肌も綺麗になるそうな。そのほかにも粗食にするとこうなる事例がたくさん上げられていた。なかなか参考になった。「日本全国「ローカル缶詰」驚きの逸品36」は自称:缶詰博士の著者(黒川勇人さん)が日本各地の選りすぐりの逸品36個を紹介していた。これらの缶詰は地方の小規模な商店や組合などでも簡単に作ることが出来る上に最近はインターネット通販で簡単に入手できるそうな。ここで紹介されていたのは海産物、肉類を煮た物が中心でイロモノとして蜂の子やそばなどが紹介されていた。まぁ、ほんの一部の紹介なので「ふ~ん」という感じだがもう各地に存在しているだろう。(著者はブログでちゃんと各地のコレクション缶詰を紹介してます)著者以外の一般の方でもレア缶詰を紹介しており、コレクター心をくすぐるアイテムなのだろう。まぁ、こんなものだろう。「天皇はなぜ生き残ったか」は古代~南北朝位までの天皇の仕事や武家や公家との関係をマニアックに説明していた。結論から言うと難しい内容だった。「天皇の権力とは?」と問われ、どれを指すのかは個々の学者や研究者によって違うと思うが時代によって優先順位は変わるだろうし、なかなか難しい問題だろう。イメージでは古代の天皇は政治の中心だったと思う。時代が下り貴族は行政運営、武家は軍事部門と別れ天皇は(意見も言う)決裁機関だったと思う。しかし、南北朝時代になると二系統天皇ができ政治が混乱した時に武家が台頭し明治まで武家中心の日本になったのだろう。まぁこの本では当時の記録や古文書から「天皇の仕事」や「時の天皇の動向や発言」を紹介していた。かなり難しい内容だったと思う。
November 21, 2013
「金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?」は長野刑務所に収監中にメルマガ読者からもらったお金についての相談を堀江氏が答える本だった。堀江さんは読者にこびることなく、厳しく答えていた。多いのは今の会社を辞め、独立か新規事業をするのか? 新規事業ならどの分野が成長産業なのか? まだIT関連に伸びしろはあるのか? IT関連の資格を取りたいが勉強嫌いや記憶力が落ちているどうしたらいいか? 今してる事業が尻窄みになりつつあるが、廃業か存続か?などなど切羽詰った相談から私でも「そんなこと、自分しかわからんやろ~自分で考えろ!」というような緩い相談でも堀江さんは紋切り調で「そんなの○○しちゃーいいんじゃないですか。悩んだり考え込んだって動かないと結果は出ませんよ」とはっきり言っていた。私はそんなに「お金」に執着しないが、「お金持ち=幸せ者」とは全然限らないし、お金に執着する人をみていると「なんだかな~」と思ってしまう。とにかく会社に雇われている限り大金持ちになる可能性は低く、まだ敵の少ない隙間産業のシェアを多く取ることでお金持ちになるチャンスは誰にでもあることを紹介していた。まぁ、こんなものだろう。「「見た目が9割」内定術 」は題のとおり内容だった。最近の超大手企業でも東大出のファッション感覚0のブサメンと2.3流大卒のおしゃれイケメンでコミュ能力すごい!のが2人いると人事は後者を採用する可能性が高いそうな。まぁ会社に入ると頭がいいだけよりも清潔感(対人用)・コミュ力(社内の先輩後輩・クライアント)・仕事力(一言で言うと自社商品やサービスのPR力か)がないと立ち行かず、面接時に人事部はそれを見抜き採用するのだが、著者(長年採用に携わるプロ・フェッショナル)がいっているのだが「まじめに本音をいうのではなく、明るくコミュ力100%の好青年を演じなさい」と…。これでいいのか?確かに人事のプロが言っているのだからこれもいいのだろう。(こんな三文芝居でだまされる人事のプロも多いそうだが…)著者はアナウンサーや人気タレントの「顔の表情の作り方」を参考にし、明るくハキハキしゃべる訓練をするようすすめていた。勉強よりも「表面」を重視する会社や社会って、何か薄っぺらいな感じがするなぁ~。
November 20, 2013
「記憶障害の花嫁」は北海道に住んでいる女性の一代記だった。学生時代に交通事故に遭い脳挫傷・左半身麻痺という障害が残り、必死のリハビリで回復したが「高次機能障害」の症状である「記憶障害」が残り、昨日のことを翌日にはすべて忘れてしまう病で完治することはないそうな。まだ若い彼女はリハビリに励み、車椅子で自活できるまでに回復し、一人で行動できるようになった時、将来旦那さんになる方と知り合いリハビリを兼ねて交換日記を始めやがてお互いを意識するようになるが彼女の両親は二人の結婚に大反対。しかし、彼の両親や本人らの強い説得に押され結局「できちゃた婚」を選択し結婚。その後、男児を出産し今は平和に暮らしているそうな。この話は北海道放送がドキュメンタリーとして放送しており、とても反響があったそうな。まぁ、感動の話だが、この手のドキュメンタリーはたびたび放送されているわな。関西ではおっさんバージョンで同じ記憶障害の方のドキュメントを放送しており、知っていたが昨日出来事を一切忘れてしまうので本人もつらいが、それをフォローする家族はとても大変だそうな。外見は健常者と全然変わらないので普通に生活できるが、仕事や新しい事柄、人の顔などが1日で忘れてしまうので毎日覚えないといけないそうな。(で、予防にメモ帳に書くがそのメモ書き自体を翌日には忘れるので効果がないそうな)彼女の場合はおかあさんになるのでその苦労ははかりしれんがコツコツと子供さんを育てて欲しい。「インドまで7000キロ歩いてしまった」はふと神戸の自宅から「どこまで歩けるかなぁ~」という好奇心から、仕事の合間をぬいながら日本を超え、韓国~中国~タイ~ベトナム~インドまで歩き通した壮大な記録だった。そら仕事の合い間をぬいながらなので、何年もかかっているが凄い。途中現地人が「○○に乗せてやる」と言って来てもすべて断り、自分の足だけを頼りに歩き続ける精神力と体力には驚いた。言葉も日本に戻っている時にサラッと勉強し、あとは現地人から適当に学び不自由なく移動しているのも凄い。最初は勤め人だったが最後は旅人兼写真家になっていたのがおもしろかった。7000キロの行程なので非常にぶ厚く読了まで時間がかかったがおもしろかった。どの国の警察官も酷いが現地人が日本人に好意的だったのが良かった。日本一周なら出来そうだが、海外は進出には勇気がいるなぁ~。
November 19, 2013
「イスラムの人はなぜ日本を尊敬するのか」はイスラム圏の国々がいかに親日かを事例をあげて紹介していた。よく言われているのがアジア人が白人(日露戦争・先の大戦)の国々と戦い、それなりの良い結果を残し、焼け野原から一気に高度成長し、技術力の高さやアニメ・音楽など文化面にも優れており、「同じアジア人なのにスゲ~。これはニホンを見習うべき」と尊敬のまなざしで見られるそうな。この本の著者(宮田律さん)は中東やイスラム圏の研究者で当地を何度も訪れており、現地人から「日本人カ? 日本ノ商品ハスバラシイ」と声をかけられ親切に応対してくれるそうな。この本では「なぜ親日になったのか?」や「日本人が知る程度のイスラム教や中東の人々の生活習慣」などが書かれていた。確かに日本人観光客をだます外国人は必ずいる。しかし、無料で案内をかってでたり、自宅に宿泊させるなど親切なイスラム教の人も多いそうな。(イスラム教では無償の奉仕は良い行いとされており、貧しい人でもするそうな)外国を通して「日本国や日本人の素晴らしさ」を知るのは良い事だ。ただ特アの2.3国だけが反日というのが痛々しい。「まくらは落語をすくえるか」は非常に独善的で「う~ん・・・」という感じだった。「昭和の落語家のマクラはだめで明治生まれの古い落語家のマクラは素晴らしい」ということだった。単に時代の問題だろう。明治前半生まれの落語家は子供ころ江戸時代生まれのじーさん・ばーさんと交流があり、「江戸言葉や習慣」を垣間見ており、マクラでも重みがあるが昭和(初期)生まれの落語家では「もう明治は遠い過去」なので(著者いわく)全然だめだそうな。古い古い速記本からマクラの部分をピックアップし昭和の落語家と比較していた。そら現代人は着物を着ないし、個人商店でほとんど買い物しないし、生の人間同士の交流は江戸時代に比べれば少ないだろう。現代人が江戸時代の落語をすること自体に無理があるのに「現代の落語は面白くない」と上から目線で独善的な自論を展開されても正直ふ~ん…せっかく高い木戸銭を払って寄席に行っているのに、苦虫をかみ締めた顔で落語を鑑賞するのがいいのかなぁ~と思った。典型的な「昔は良かった~」という回顧厨な内容だった。
November 18, 2013
「英霊の絶叫」は激戦地だったペリリュー島に隣接するアンガウル島で負傷しながら戦い捕虜になった陸軍軍人・舩坂弘さんの手記だった。(ちなみにこの本は昭和40年に出版された)軍オタには非常に有名な方で職業軍事ではなく召集された一般人だが、子供の頃はガキ大将で学生時代から各種の武道をはじめ有段者となり、兵隊時代は射撃の名手でまさにエリート軍人だったそうな。一言いうと多くの人は嫌々軍隊に入り2年間みっちりしごかれるが、この舩坂さんは(本にも書いているが)「軍隊に入るのが待ちどうしく日本(天皇陛下)のためにがんばろう」と強く誓い、激戦地の小島で米軍相手に戦ったのである。この本ではその激戦地での死闘の様子や先に戦死した仲間の兵士のことが非常に詳しく書かれていた。しかし、米軍の物量作戦や艦砲射撃により元々配属が少ない日本軍は組織的な攻撃をやめ、各小隊によるゲリラ作戦に転換を余儀なくされ舩坂さんも何度も米軍施設に切り込み攻撃を仕掛けるも大きな傷を負い負傷する。その後は米軍の収容所に移されるも「どうやって監視兵を殺し、ここから脱出するか…」ばかりを考えいろんな作戦をするも失敗をし脱出を断念する。この時、舩坂さんに積極的に声かけをし「アナタの考え方は間違っている。もう戦闘はすんだのですから生きることを考えなさい!」と喝を入れられ、そのまままじめに過ごし戦後は書店を経営し成功。時間ができると残された遺骨を収集するためアンガウル島各地に慰霊碑を立て続け、原住民の人への援助や交流を繰り返していたそうな。サラッと流れを書いたが、もうアクション映画でした。作家が見てきたよう書いた文章ではなくご自身が激戦地で体験したリアルな戦場模様が描かれていた。舩坂さんと別の方が書いた体験記との大きな違いは戦闘を嬉々として戦う舩坂さんの姿である。リアルに「こうして米兵を殺した」と堂々と書かれており、反省ばかりする召集兵とは全然違いなかなかおもしろかった。戦後20年後に出版されているが、十分おもしろかった。「専門家はウソをつく」は経済評論家の勝間和代さんの手記だった。題のとおり「専門家はウソをつく」ことを表していた。たとえば専門家はその分野の博士号を持っていなければならないそうだが、実は多くの方が持っていないそうな。そのほかにも「予算確保のため、大げさに書いている」と暴露したり、同じ業界人への嫉妬やねたみがうずまいておりとても汚い世界だそうな。勝間さんも一時期、コメンテータとしてよくTVに出演していたが、同じ番組に出ていた方から「あなたこの問題の専門家ではない。適当なことを言うな!」とひどくなじられ、それ以降「専門外の発言はやめよう」と思い、コメンテータを廃業したそうな。この新書ではそうなった理由やウソを見ぬく方法や正しい専門家を選ぶ際の方法などが書かれていた。いや~なかなか真理を付いておりおもしろかった。
November 17, 2013
「セブンプレミアム進化論」は「質より量」の考え方が一般的なスーパー業界でセブン・アイHDは「量より質」を優先し、多少値段が高くても高品質な商品をお客様に提供することをモットーに歩んできた軌跡が書かれていた。(なんとセブン・アイHDの自社ブランド化は2007年から始まっており、年間これだけで10億程度稼ぐそうな)TVでもよく取り上げられている「金の○○シリーズ」が特に人気があり、安定して売れているのに今でも開発に関わった従業員がさらに市場調査やお客様アンケートを参考にさらなる改新をしており、まだまだ目が離せないそうな。この本は共著でちゃんと商品開発者やヨーカ堂の会長・鈴木さんへのインタビューをしており、なかなか手の込んだ作りだった。確かに「マンセー本」に近いが、なかなかおもしろかった。私はめったにコンビニ食やパンをほとんど食べないが、ほかのコンビニよりも商品はおいしい。地位に安住せず、日々変わり続ける精神は見上げたものである。「ゼロからわかる戦国の軍師」は戦国武将たちのそばに仕え、公私にわたりアドバイスをした軍師にスポットを当てたムックだった。5つに軍師を分類していたが、基本(一つ目)は占い師や陰陽師が「開戦の日」や「勝利を導くまじない」などをする人が最初で軍務には携わっていなかったそうな。その後、戦線が広まり武将一人で対処できなくり、2として「戦術タイプ参謀」が誕生したそうな。武将でいうと竹中半兵衛や黒田官兵衛、山本勘助など3つめは外交官タイブの方(僧侶が多く太原雪斎や安国寺恵瓊、天海)、4つ目は官僚タイプの石田三成、5つめは参謀タイプの片倉小十郎が出版されていた。本当に薄いムックだったのでサクサク読了したが的を得ていた。当初は占い師で後に軍事的な助言から公私の相談役など多岐にわたり、主人に仕えたそうな。来年の大河ドラマが黒田官兵衛ということもあり、官兵衛をフューチャーしていたがまさに日本一の参謀だったと思う。なかなかおもしろかった。
November 16, 2013
「カナダ・寄り道回り道」は社会人になってから急に「カナダに行きたい」という願望がムクムクと湧き上がり、日本での仕事を辞めカナダの英語学校(カナダはフランス語圏なのになぜ?)に通いそこで知り合った独特な人々や下宿先の同居人などのエピソードが書かれていた。私は不思議に思ったのだが、カナダの公用語はフランス語なのである。なのに英語を学びにいくというのは中国で韓国語を学ぶようなことだろうと思う。(その理由の記述もなかった)まぁ、日本人と違い個人主義の国なので独特の考えを持った人々がおり、日本人から見るとなかなか理解に苦しみそうになるが、著者はそれも経験として受け入れ、いろいろ交流していた。後半は帰国前にカナダを車で巡るキャンプ旅をしておりその様子が写真入りで紹介していた。カナダにも鉄道はあるが個人で各地のキャンプ場を移動する場合は車の方が便利で最悪、車で生活も出来るし山岳地帯にも入れるし重宝したそうな。キャンプ地で日本人を見かけるとカナダの方は「あなたは日本人ですか?」と聞いてくるそうな。そうなると著者はそのグループと行動し、カナダを満喫していた。まぁ、こんなものだろう。「世界は球の如し」は日本を飛び出し世界旅行をした使節団や日本人青年の足跡や旅日記を紹介していた。昔は公式に出国するチャンスはほとんどなく、幕府の使節団に加入するくらいしかなく高嶺の花だったのである。幕末になると遣米使節団一行がなんと地球一周の旅をしており、エジプトのスフィンクス前で集合写真を撮影しているのは有名だろう。この時、随行員だった者が旅日記を付けており、各国の様子を評価していたが「道や町が(日本と比べ)汚い」・「地元人が騒がしい」と述べていた。この公式な使節団のほかにも非公式に無銭で世界一周をした日本人男性を紹介していた。自称帽子商の男性でお金を使わず貿易船に乗り込み世界一周したそうな。しかし、この人物を私は知らなかったが、ある筋ではとても有名人だったそうな。それはトンデモ本の世界である。この男性は世界一周後、旅の内容を本にまとめ出版したが、もう内容がごちゃごちゃで大盛りなウソや誇大な表現などがてんこ盛り(実はこの本自体本人が書いていないそうな。口実したモノを別人が勝手に肉付けした後で出版したそうな)で信憑性がないそうな。なかなかおもしろいエピソード集だった。
November 15, 2013
「落語の言語学」はある意味すごい内容だった。今は亡き昭和の名人たちの音源や速記本からツカミ・マクラ・落語・サゲを聞きわけ、「○○(落語家の名前)さんはツカミではこう話し、マクラでは○○の話」とすべてを調べ上げデータ化していた。もう、この時点でこの本の価値はあるだろう。今は亡き立川談志家元が「オレがマクラをはじめた」とよく本に書いたり発言しているが実際はそうでもなく、家元より古い大正時代生まれの落語家たちもマクラを語っていたのである。もう、内容は統計学の講義録のようだった。それと桂枝雀師匠が生前語っていた「緊張の緩和」の講義(大阪の深夜番組で放送)をそのまま再録しており、これはとても良かった。落語をここまで科学的に分析しデータ化する力技はすごい。なかなか興味深い内容だった。「神社ツーリズム」は東条英機元総理直系の曾孫さんが神道や神社についていろいろ書かれていた。東条氏は好意的に神道や神社を捉えており、インターネットサイト「神社人」や神道への理解や振興を進めるNPO法人を主催するなど多方面に活躍されているそうな。内容的には神道の歴史・神社の参拝法や各神社の効能、古事記について書かれていた。この本も初心者向けで根本に「日本古来の宗教である神道を大切に崇敬しよう」ということが書かれていた。特に真新しいこともなく、ごく一般的な話が書かれていた。まぁ、こんなものだろう。
November 14, 2013
「古事記完全講義」は明治天皇の玄孫(やしゃご)にあたる旧皇族の竹田恒泰氏による古事記の勉強会で講義したものを書籍化した分厚い本だった。内容的にいう難しい古事記を現代風に訳し初心者でもわかり易いよう解説していた。竹田氏も言っているが「神様の名前をいちいち全部覚えなくてもいいです。重要な神様は何度も登場するので…」と言うくらい名前が難解で私も機をもんでいたが目からうろこが落ちた思いだった。まぁ、内容は知っているので普通に読んできたが、竹田氏が豊富な擬音や今風の若者言葉で神話世界を表銀しており、そこはおもしろかった。(もともとの講義自体が若い初学者向けの講座だと思うが…)古事記の話だけでなく、考古学業界の裏話などにも触れておりなかなか興味深い内容だった。「知っておきたい日本の神道」は日本独特の信仰である神道の歴史について書かれていた。そんなに厚みがなくサクサク読了したがこれも初学者向けのゆるい感じの内容だった。う~ん…コアな神道・神社好きの私には全然物足らなかった。残念。本当に全然神道や信仰そのもの知らない人や外国から来られた方が本当にはじめて読むにはいいかも。
November 13, 2013
「パラダイス山元の飛行機の乗り方」はパラダイス山元さんによるマイラーエッセイ。特に目的は持たず、とりあえず飛行機に乗るというのが目的で一日に何度も飛行機を乗り継ぎ、それを楽しむそうな。わかりやすくいうと「飛行機版の塗りつぶし旅」か。山元さんにはこだわりがあり、空港から出ない、観光はしない、可能な限り乗り継ぎをするなどなかなかおもしろいマイ・ルールを課しており、外国に行く場合も何度も何度も乗り継ぎをするので入国審査でたいてい止められ、別室で尋問を受けるそうな。山元さんは最高1日で11回も乗り継ぐことにも成功し、マイラー界ではかなり有名だそうな。パラダイス山元さんの本職はマンボ・ミュージシャンだが公認のサンタクロースであったり餃子オタク・盆栽マニア・マイラーとみうらじゅんさんと同じような立ち位置の方でなかなかおもしろい。山元さんはひたすら飛行機に乗ることのみにこだわり、マイルをためるのが最大の喜びだそうな。こういう生き方っていいなぁ~ 「秀吉家臣団の内幕」は豊臣秀吉公の人間関係のみにこだわり、黎明期~建設期~伸長期~(略)~分裂期~崩壊期にわけて書かれていた。秀吉と違い天下を取った徳川家康公は「血縁・親戚」をもって家臣団作ったが秀吉公は「契約・強制的な婚姻・人質」などあまり良いとはいえない方法で家臣団を形成し、良い時はいいが「金の切れ間が縁の切れ目」というように晩年の秀吉から恩顧の武将らが離れている。家康は子供を多く作り、他武将と婚姻を繰り返したが秀吉は子供が育たず、幼い人質を育てていたがみんな家康側に流れている。この本ではそーいうことが詳しく説明されていた。秀吉本人は非常に優秀だったが、人材育成面は家康にかなわなかったようだ。まぁ、こんなものだろう。
November 12, 2013
「おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ」はtwitterできわどい発言をし、芸能界を引退した外国人タレントのフィフィさんの手記だった。フィフィさんは2歳の時から日本で生活し、公立の小学校に入り日本風ガイジンとして育ち、そんなに校内いじめや差別を受けずスクスクと育つが、世間の目「あぁ、ガイジンか…」に疑問を持ち「日本人はどーしてすぐに外国人に親日か反日かと聞くのか?」や「お色気や下品な内容は放送するのにタレントが政治や宗教の話をするのがタブーなのか?」ということをに疑問を持ち、当初は素人としてTV番組に参加。歯に衣着せぬ発言で人気を博し、事務所と正式に契約しフィフィとして広く芸能活動したそうな。その半面でtwitterなどでは「政治的な問題提起(在日外国人による生活保護支給問題)」をし、賛否の反応をたくさんもらうが、心無い連中から厳しく攻撃されtwitterの停止と芸能活動を引退したのである。(この本は引退後に書かれてたものです)この本ではフィフィさんの家族のことや自身の育児話(フィフィさんはシングルマザー)も赤裸々に書かれていた。私はフィフィさんに好意的な方だが引退までせんでもよかったんじゃーないかなぁ~と正直思う。TV以外にもフィフィさんならインターネットTVやラジオ・講演なので十分やっていけると思うが…。なかなか興味深くおもしろかった。「中内功のかばん持ち」は題の通り、大卒後別の会社に採用が決まっていたが、流通業に興味を持ちとりあえずダイエーを受けると見事に合格し現場勤務の後、急に「君、おやじ(中内さんのあなだ)のかばん持ちしてくれるか」と一方的に告げられ4年間に渡り、最盛期のダイエーを支えたカリスマ・中内氏にお仕えしたそうな。最盛期のダイエーなのでバンバン事業を拡大し、海外にまで進出し「イケイケドンドン」の裏側が書かれていた。別の本による中内評価は「エゲツナイ」・「かんしゃく持ち」・「厳しい態度」などあまり良い評価をされていないことの方が多い。しかし、著者(恩地祥光氏 ダイエー退職後、現在は別の会社の社長)は世間の評価は全然違う、小心で周りの社員に気を使い優しかったと表していた。当然、著者も中内氏に対し、ビジネス上の発言しており中内氏から「お前が言える立場か!ボケッ」と何度も言われたが、その後その案をそのまま実行していたエピソードをあげていた。後半はダイエーホークスの話や阪神淡路大震災時の対応など中内氏の八面六臂の活躍が書かれていた。まぁ、側近なのでまじかで中内氏の「私の部分」をよく見ているので「実はいい人」だったというのを世間にわかって欲しいというのはわかるがだいぶん取引業者や社員いじめ(今で言うパワハラね)は結構していたのは事実だし厳しいかも。
November 11, 2013
「日本の銅像完全名鑑」は日本にある銅像を豊富な写真入で紹介していた。題には「完全名鑑」と書いてあるにも関わらず私の隣町になるとても有名な聖徳太子像が掲載されておらず、「これは何やねん!完全とちがうやん(怒)」と思った。まさか著者は結構有名な聖徳太子像を知らなかったのだろうか?これで「完全名鑑」と名乗るのはおこがましいしだいである。ただ内容はいろんな銅像ランキングやおもしろ銅像コレクションなど十分「銅像愛」を感じる構成だった。日本で一番多い銅像は「二ノ宮金次郎像」だそうな。もう飛びぬけて多いそうな。しかし、昨今では「歩きスマホ(銅像では歩き読書)」の問題や「古すぎてだれかわからない」という保護者からのクレームで小学校から撤去されつつあるそうな。その次は明治維新の立役者である坂本龍馬と思いきや主に東日本各地を散策した俳人・松尾芭蕉だそうな。東日本の各地に芭蕉像と句碑が33ヶ所あるそうな。その次が坂本龍馬さんだそうな。おもしろ銅像コーナーでは芸能人・スポーツ選手・マンガの主人公など数多く紹介されていた。それと銅像の作り方の説明もあり、なかなか興味深くおもしろかった。「大人の「メシが食える力」10」は引きこもりやニートの人と向けに書かれた本で「自分の力で生きる」方法が力強く書かれていた。要は親から自立し、ちゃんとした職に付き人並みの生活を送れば世間から「人並み」に見られますよということが書かれていた。なかなか引きこもりやニートの方は本屋や図書館に出向きこの本を入手するのは難しいだろう。書いていることはごく普通で「お金を自分で稼ぎ規則正しい生活をおくろう」ということだった。まぁ、こんなものだろう。
November 10, 2013
「アメリカ極悪刑務所を生き抜いた日本人」は日本でヤクザとして成功していたた著者が、さらなるビジネスチャンスを求めハワイで薬物ビジネスとやろうとしたところ警察の囮捜査にはまり逮捕→懲役10年の刑に処され都合3ヶ所の極悪な刑務所で生き抜き、日本に帰ってくるまでが書かれていた。入る前の話はこーいうヤクザ者の伝記によくある展開そのままで家族不和が原因、悪友の存在、ケンカ好き、異常なほどの「勝ち負けのこだわり癖」などが書かれていた。中・後半は塀の内側の話に限定しており、日本の刑務所との違いやスゴイ受刑者列伝、闇のルール事情なのが詳しく書かれていた。アメリカは多民族国家なので刑務所でもグループ化しており、日本人ひとりの著者は当初はからまれたり暴言をはかれたりしたがひとりで立ち向かうなど攻撃的に振舞っていたがチカーノと呼ばれるアメリカ生まれのメキシコ人マフィアのボスに気に入れられ、チカーノ組に入りやっと安心して刑務所生活が送れるようになったそうな。著者はこのチカーノ組で「絆」の大切さを学び、他グループとの抗争時にも率先して戦闘に加わり、刑務所生活をエンジョイしていたが刑期を終え日本に返されヤクザを廃業。その後は刑務所で学んだ「絆」の大切さやチカーノ文化・ファッションを日本にで広めるためのショップやイベントを主催し全国を飛び回っているそうな。いや~おもしろかった。文章も巧みで一気に読了した。著者の筋を通すぶれない生き方には感心した。まだ書きたいことがあるがぜひ読んでほしい。「まるごとインドな男と結婚したら」は残念な感じだった。一般の日本人女性がインド国籍の男性と結婚し子供を育てインドで生活するエッセイが書かれていた。ちなみに先の文章は作者の経歴で本分ではそんなことにまったく触れておらず、いきなり子供を生むエッセイが書かれており、「こ、これは誰の話???」と考えながら読んだが、全然頭に入らなかった。(だいぶん、先に旦那さんのうっすらした紹介エッセイがあったが)いきなり知らない一般人のエッセイを読まされてもおもしろいはずなどないだろう。やっぱり、主人公や旦那さん・こどもさんの人となりを先に書かないと…。インドの出来事が書かれていたがまぁ、こんなものだろう。
November 9, 2013
「ニッポンの塔」は日本における「塔ブーム」について書かれていた。明治以降、西洋の高層建築技術が入りいままで建てることができなかった高層建築ができるようになり、当初は「富士山が見える」ということを売りにし関東を中心に有料の塔ブームが流行ったそうな。(第一次ブーム)しかし、富士山を見るブームが終わると今度は高さを生かし「広告塔」として大正~昭和初期まで全国各地に建てられたそうな。(第二次ブーム)しかし、戦争が進むと金属不足となり、こーいう広告塔や銅像は率先して供出させられ戦後は再建されずそのまま絶えてしまったそうな。戦後は「電波塔設立ブーム(第三次ブーム)」が起こり、有名な東京タワーが建てられ電波塔と観光名所がミックスした塔が定番になったそうな。(普段非公開の大阪の太陽の塔の小ネタあり)当初は高いところをに上りたい見学塔→広告塔→電波&観光スポットと変遷しておりなかなかおもしろかった。非常に良くまとめられており、これを読んだ上で塔に登りたくなった。「教養としての世界宗教事件史・教養としての日本宗教事件史」は同じネタ(宗教)を扱っているのでひとまとめの感想を。日本版は大陸から仏教が伝来し、大仏建立や中国の名僧らが艱難辛苦を乗り越え来日し広めたエピソードが書かれていた。その後は神道・仏教が日本の宗教になったが戦国時代にキリスト教が伝来し広まると思いきや…そんなに広まらず明治維新を迎えキリスト教系の学校が数多く創設されたが戦前は多くの新興宗教が国家により弾圧されていたが戦後は「信教の自由」により宗教団体が「雨後のたけのこ」のように増殖し、日本を揺るがす事件を引きこしたり教祖様が詐欺をしたりと宗教家とはほど遠い行為をしていたことが書かれていた。海外版も原始宗教からはじまりキリスト教について詳しく書かれていた。これを読む限りではキリスト教はひどいね。「神の名のも元に」を言い訳に他国や他の文明を暴力で蹂躙し、魔女狩り・ネコ狩りと「異教徒」を何十万人も虐殺するなどやりたい放題。それで「神(キリスト)を信じなさい。教徒は救われますよ」と堂々といえる精神がすごい。こーいうやりかたって日本では通用せんわな。神道は人間平等だがキリスト教はちゃんと上下がり不平等で「信じるもの(だけ)が救われる」というのはいかにも西洋的な考え方だなぁ~と思った。なかなか興味深くおもしろかった。同時に2冊とも読むことをおすすめする。
November 8, 2013
「高学歴男はなぜモテないのか」はよくある女性が男性の「あるあるネタ」を集め、女性が座談会をしいろいろ語り合う薄い新書だった。高学歴男という題だがこの場合の高学歴男とは「痛い高学歴男」や「中二病そのままな高学歴男」をさしており、まともな高学歴男のことは度外視だった。まぁ、あるあるネタなのでここのネタは書かないが、別に女性じゃなくてもイタイ男性や中二病真っ最中の男はダメだと思う。薄い新書なのでサクサク読了したが、女性ってこーいう「○○な男は良い悪い」って区分したがるのだろう。銀座の一流店のキャバ嬢や祇園の舞妓、ACが見た「一流の男性は…」という本が山のように出版されている。逆に一流営業マンや地元密着の八百屋の大将、宅配屋さんが見た「一流の主婦」という本はないだろう。いかに女性が「ワタシ(女性)にとってつれて歩きやすく。ワタシをチヤホヤしてくれ、お金持ちのイケメンに限る」ということだろう。あるあるネタ本として読めばいいが、これをマジに受け方々で言いまくると「イタイ女」になりまっせ。「ニッポン西遊記 古事記編」は女優・鶴田真由さんが親友(男3人と女性秘書)と徒党を組み。古事記にまつわる地域を訪れ神社や神域を参拝していた。最初は淡路島からはじまり、高千穂、宮崎、出雲・熊野、伊勢、霧島などをめぐっていた。鶴田さんも事前にちゃんと古事記を勉強し、詳しく解説していた。最初は女優さんと気づかず、「ちゃんと勉強しているライターやな~」と思っていたら、本人が写真に写っており「おっ!鶴田真由やん!」と驚いた。こーいう女性が古事記に興味を持ち、実際に各地を巡るなんて本当にうれしい限るである。
November 7, 2013
「四百年の長い道・続編」は文禄・慶長の役(朝鮮征伐)時、日本の武将らが現地人を被虜人としてつれて帰り、日本で人生を送ったの足跡を紹介していた。多くが日本で家族を持ち、主に陶工に採用されたり高い技術力や知識を使い藩の指導者的立場になったそうな。なぜそれがわかるかというと一族の墓や藩の記録から簡単に辿れ、今も現地に住んでいる子孫もおられ著者(在日の方)がインタビューや先祖の言い伝えを紹介していた。(この調査は主に西日本と沖縄だけです)一応最後まで読んだが著者の主張としては「豊臣秀吉(ひいては日本人)が悪い。無理やりつれてこられた朝鮮人は可哀想」というスタンスを貫いており、文章のところどころに「恨み節」が見え隠れしていた。私はふと疑問に思ったのが「なぜ、医者や知識人・王族はおらず陶工だけを連れてきているのだろうか?」ということである。確かに陶工の妻子や(身分不明の)子供や名前もわからない女性も連れていている説明もあったが、ほとんどが窯業(陶工や瓦職人)に関わる人だった。別に彼らが来なくても日本にも古来より窯業はあったはずだし、「日本の窯業のレベルを高めたのは被虜人だ」という主張は理解できるがほかの分野はどうだろうか。読んだ範囲では土木工事(しかし、大水でほとんどが大破。これが高い技術か?)や開墾・藩運営のアドバイザー・印刷技術・薬の調剤などを指導したそうな。この本では触れていないがこーいう職人の階層は当時の朝鮮では下層民で別の本では「日本に来て本当に幸せだった。朝鮮では米すら食えないし家なんて持てないし先生扱いしてくれるしずっといたい」とお殿様に願い出た記録もあるし…。著者のスタンスである「日本が悪い説」に私は疑問を持つ。ちゃんと墓も建てられ、家屋敷に住めるなんて幸せだろうと私は思うが…。ただ、西日本を広く調査&インタビューをしているのには頭が下がる思いだ。なかなか興味深くおもしろかった。「パンケーキの歴史物語」はまさに題と通りパンケーキのルーツや世界の似た料理を紹介したパンケーキのフルコースだった。パンケーキとは小麦と水分(生クリームや乳、水)を混ぜ生地にお好みで木の実やドライフルーツをいれ一枚の鉄板で焼く料理だそうな。(ワッフルはパンケーキではないそうな)まぁ、ヨーロッパ各地で朝食となり「母親の手料理(日本でいう肉じゃがか)」と呼ばれていたそうな。その後アメリカで爆発的に広まり、便利な調合済み粉が売られるようになりアメリカの朝の定番料理になり戦後日本に広まったそうな。後半は各国のパンケーキの派生料理を紹介していたが、なんと日本は「お好み焼きとたこ焼き」になっていた。パンケーキがお好み焼き?確かに小麦粉に水分を混ぜ、一枚の鉄板で焼き上げるという行程は正に同じである。なかなか面白い考察だった。まぁ、こんなものだろう。
November 6, 2013
「帝国海軍の最後」は沖縄特攻作戦に大和と共に参加した矢矧(はやぎ)の艦長だった原為一大佐(水雷科出身)の半生記だった。内容は太平洋戦争時駆逐艦・天津風の艦長として参戦したあとの出来事や海軍の首脳部のチグハクな指揮命令などを赤裸々に書いていた。原大佐は中央にほとんど行くことなく、水雷屋一筋で駆逐艦を渡り歩き、沖縄特攻作戦も行き抜き生還。この本は戦後に書かれベストセラーになったそうな。メインの話ははやり沖縄特攻で、まじかで大和が沈没するのを見届けたそうな。ほかの人が書いた「沖縄特攻」や「大和沈没」の話と若干違うそうだが現場が修羅場なのでどれが正しいとは一概に言えないがどれも正しいだろう。(有名なところでは吉田満氏の戦艦大和の最後か)戦争末期になると海軍の幹部の指揮命令系統がクダグダになり士気も低く、沈む可能性がとても高い駆逐艦への配属希望者も少なく著者は「もう、ダメじゃん」と感じたそうな。特攻作戦後は人事部幹部から「もう、駆逐艦がありませんので…特攻部門の司令部に行って下さい」といわれ赴任そのまま終戦を迎えたそうな。戦後は海上自衛隊にも入らず一般人で過ごされたそうだがその後がとても気になる。なかなかおもしろかった。「きまぐれ歴史散歩」は池内紀氏の旅行エッセイだった。ここの旅にはつながりはなく、池内さんが国内旅行された時の思いでや旧跡を紹介していた。どれも軽いタッチで書かれておりサクサク読了することができた。私と池内氏は同郷(兵庫県の姫路市)で個人的に好きなので結構読んでいるが、淡々と書かれておりこんなものだろう。「情報漏洩9割はあなたのうっかりミス」は機密や個人情報の漏洩原因が自分(自分の情報機器)ということを紹介していた。個人用のPCやケータイが広く普及すると情報漏洩の幅が広がり社会問題になっているそうな。実はPC・ケータイから情報を盗むのはとても簡単でサクサク敵に抜き取られてしまい全然気づかないそうな。細かい話は省くが昔は手紙なゴミくずから個人情報を摘んでいたが、最近は簡単に個人情報が抜き取れる情報機器にシフトし、個人や企業のPCから多くの個人情報が抜き取られており個人レベルでは防御しきれないそうな。一番いいのはPC・ケータイを一切使わないことだがそれでは快適な社会生活が送れないので、「抜き取られることを前提」に生活することを進めていた。PC・ケータイで買い物をすれば買った物の情報や個人情報・支払い先の金融機関などが記録されているのでもうそれはそれで生きて行け!ということだった。ヤバイものは現金決済でその場で入手するのが一番だと思った。まぁ、こんなものだろう。
November 5, 2013
「宗教と学校」は日本における宗教団体が運営している学校を紹介していた。なんと日本には人口の1%しかいないのにキリスト教系の学校が3分の2を占めているそうな。甲子園出場校の多くも宗教系の学校が出ており、宗教と関係ない団体の学校よりも秀でているそうな。この本では前半はキリスト教系の高校(大学付属も含む)から仏教系・神道系・新興宗教系と多岐にわたりその成り立ちや背景からその学校の特徴や進路先を詳しく紹介していた。宗教系の高校はスポーツや学業(東大・京大への進学)・文化面にとても力を入れており、優秀な生徒が多いそうな。しかし、その宗教団体が考えた「建学の精神」まで受け継がれておらず、必須であるはずの「宗教」の時間は「お休みタイム」と呼ばれており、過半数は寝ているそうな。「なぜ、仏教系の学校が人気がないの?」ということだが、女子中学生によると「3B」と呼ばれ嫌われているモノがあるそうな。それは「仏教・ブス・馬鹿」だそうな。仏教=ダサイということだそうな。で、その反対が「3K」でキリスト教・可愛い・賢い」ということでキルスト教系の学校に生徒が集まるそうな。私はそんなに感じないのだがCM効果。仏教系はどーしてもダサイというイメージがあり、キリスト教は(理由はわかならいが)オシャレという雰囲気があり若い娘さんはコロッとキリスト教系を選ぶそうな。今ちょうどNHK大河で「八重の桜」が放送されているが、八重さんの旦那である新島襄がキリスト教の協会が資金を提供している学校(後の同志社)の話が出ているが、こういうのを観た上でこの本を読むととても理解が深まった。いや~とても興味深くおもしろかった。「ビジュアル三国志3000人」は正に三国志に出てくる人物(女性も含む)を紹介していた。3000人全員イラストで紹介と思いきや…主要のメンバーだけだった。そら3000人分もイラストと経歴を掲載すると凄く分厚くなるとなるし、主要なメンバーになりますわなぁ~www まぁ、こんなものだろう。
November 4, 2013
「カヨ子ばあちゃんの死ぬまでボケない楽天的人生」は結構TVをはじめマスコミにもてはやされている久保田カヨ子さんの手記だった。旦那さんは脳科学の権威である久保田競先生(京大名誉教授・医学博士)で0歳児からの知育教室を開校し、長年のその運営に携わっていたが高年齢になり記者から「どーして久保田さんはそんなに元気なのですか?」とよく問われるのでそのことをこの本で紹介していた。第一に細かいことは気がにしないや背伸びをしない(身体的なことではなく、日常生活において)やいろんな人とおしゃべりをする(日々好奇心を持ち続ける)などが事例を挙げ書かれていた。まぁ、こんなものだろうがこれがなかなか実践できない。やはり将来のことや健康のことなど考えてしまうがカヨ子さんは「まだ来ていない先のことを考えてどーする。今をちゃんとしていれば問題ないよ」と述べていた。今でも日本だけでなく海外にも講演に行っており、すごくパワーを感じた。あっ、内容はカヨ子さんの半生記ですがまぁこの辺はよくある戦争前後の大変だった話や嫁姑のバトルや介護問題が書かれていた。「変り兜」はまさに題の通り、戦国時代後期に自己アピールのため、甲冑を芸術的に飾り偉い人の目に届くようしたのが発祥だそうな。その後安定し、自己アピールよりも「他人とは違う甲冑(要は個性化)」を持ちたいという願望から変り兜が作られたそうな。しかし、この本非常に薄かった…はっきり言えば個人がホームページ上で変り甲冑(兜も含む)を紹介している方のがよっぽど充実しているのである。この本はほんの「さわり」程度だろう。当時の武将はトンボ(古来は勝虫(かちむし)とウサギ(前に進む バックをしない)が人気であとは龍・虎・鯰の尾などの動物や仏教に関するモノやお経が多々あった。最近甲冑に興味を持ち出した歴史ファンなら「こ、これは!」となるだろうが通から見ると「全然少ないな~ あの兜は?」という感じになるだろう。もう少しボリュームがあればよかったかも。。。
November 3, 2013
「終わりなき旅の終わり」は東大大学院を卒業したのに「旅をしながら生きていくライターなる!」と決め、遊牧夫婦(奥様はトモコさん)として中国を起点にし、ユーラシア大陸からアフリカ大陸まで移動する旅行記が書かれていた。旅先の観光旅行というよりも現地人との交流エピソードや安宿に泊まった感想、現地の交通機関事情などがより深く書かれていた。中国から鉄道を利用し旧ソ連の各地を巡り移動していたが、同じアジア人という共通点もあり「おっ!ニホン人カ?」という感じでフレンドリーに接して来て頼みもしていないのに無料で「○○には行ったか?」・「今日はウチに来い」とか非常に優しい対応をしてくれていたが、ヨーロッパ手前の白人の国々になると「ヘイッ!チャイニーズ」・「ジャッキーチェン!」とアジア人を侮蔑する暴言が今でも浴びせられるそうな。確かにどの国にも良い人悪い人はいるが政治や経済が安定していない国ほどこういう行動を取るそうな。逆にイスラム教圏の人々は社交辞令ではなく、「ニホン人大好き~泊まっていけ~」とどこでも泊めてくれた上に次の国境まで車で案内してくれるそうな。非常におもしろかった。ただ著者らの家族に亡くなる人が出てきたため、遊牧夫婦生活はピリオドを打ったそうだが、アフリカ編を読みたい。こーいう生活もいいなぁ~と思った。で、著者らは今日本で何をしているのだろうか?気になる。
November 2, 2013
「奇跡の駆逐艦「雪風」」は先の大戦時、多くの日本海軍が轟沈する中最後まで生き残った駆逐艦・雪風の戦歴をさも見てきたように書かれていた。一応「幸福艦」とされているが、逆に雪風が戦隊に加わるとほかの艦が被害を必ず受けるので「不幸を呼ぶ艦」として嫌われていた説もあるくらい最後まで無傷で生き残ったのである。まぁ、公式の戦闘詳報や元乗組員の証言集が出版されているので真実に近いだろうがなかなか臨場感がありおもしろかった。海軍は兵学校(海軍士官養成機関)の成績主義なので駆逐艦乗りははっきりいって下の方の成績の者が多い。しかし、中央ではなく最前線で小さな艦を操り兵と共に戦う姿は正に海兵だろう。まぁ、こんなものだろう。「連合艦隊全艦艇大図鑑」は日本海軍の艦船を紹介していた。有名な大和武蔵・金剛クラスなどは個々に戦歴から紹介されていたが、駆逐艦や小さな艦は○○型とだけ紹介されていた。しかし、このムックが強烈にクサイのである。パラパラめくるたびに「ワキガか強烈なカビ臭」がするのである。内容よりもそっちの臭気に耐えれないくらい臭かった。残念至極。。。
November 1, 2013
「怖くて不思議なスピリチュアル怪談」はよくある怪談語り本だ。特に「ここがスピリチュアル!」ということもなく、淡々と怪談が語られていた。語りなので(話そのものが)真実かどうかわからないがネタ的にはよくできていた。この手の怪談集もインターネットにUPされ、書籍化してもなかなか売れないそうだが本で横になりながら読みたい場合もあるでこのまま本で引き続き出版してほしい。「ナウシカの飛行具、作ってみた」は昔々、インターネット黎明期ポストペット(一種のメーラー)を爆発的に流行らした八谷和彦氏(肩書きはメディア・アーティスト)が「風の谷のナウシカ」に出てくる飛行船「ヌーヴェ」を10年かかりで制作し実際に飛ばしたまでの軌跡が書かれていた。日本で個人が飛行機を一から作る(個人でジェットエンジンが日本では買えない)ことは不可能でわざわざ海外まで部品を買い揃えて作り、飛ばすのも免許や国からの許可が必要で途中、戦争や東日本大震災などがあり中断しながらコツコツ10年もかけて調整し実際にそのヌーヴェを飛ばすことに成功したそうな。この本ではヌーヴェ作りのことと八谷氏の周辺雑記(大学の教授に就任したことや新しい技術のこと)もあわせて書かれていた。私はバリバリの文科なので飛行機の構造はわからないが個人でもある程度お金をかければ空を飛ぶことができることがわかった。なかなか興味深くおもしろかった。
October 31, 2013
「どうして人はキスをしたくなるんだろう?」はみうらじゅんさんと作家・俳優などマルチに活躍している宮藤官九郎さんによるたわいもない事をわざわざ日本旅館に泊まり語り合うと言う企画だった。両者の共通点は「自由業」で一度も背広を着て働いたことがなく、学生からそのまま業界に入り今の地位を固めているので一般人にはなかなか参考にならないがいつも通りおもしろかった。お酒を飲みならがウダウダと「みうらさんって、○○ですよね」とクドカンがネタを振りみうらさんが「そうそう、○○はねぇ~」とシモネタ満載で応酬するスタイルで平常運転だった。ご両人ともブームや作品を作っており凄い人たが、みうらさんはいろんな文科系男子とコラボ(要はバンドやイベント)をしており、個性が強そうに思いきやすごく柔軟で誰にでも対応できるかっこいい人だ。この本ではいつも通りシモネタ・愛・親孝行・仕事話・ブームなどがゆるい感じで語られていた。いや~おもしろかった。
October 30, 2013
「落語名人芸「ネタ」の裏側」は1953年から三越劇場で行われている三越落語会の公演プログラムと落語家直筆の原稿が倉庫から発見されそれを立川志らく師匠がいろいろまとめ書籍化したモノだった。戦後、江戸落語の文化が途絶えつつあることに気付き、毎回7人の落語家を選び落語会を開いていたそうな。ここに出ている落語家11名全員鬼籍に入っているが紹介すると、古今亭志ん生、桂文楽・柳家小さん・立川談志・三遊亭円楽(先代)・金原亭馬生・三遊亭円生(敬称略)などの当代の名人ばかりだった。この本では当時の公演プログラムから「○○師匠の○○(ネタ)はいいですねぇ~」みたいなエピソードと直筆の原稿(落語会で話すネタの説明文や解釈)を読み、その時の師匠連中の気分を読み取っていた。ただ昔と違いいまは録画されたものが方々にあり、簡単に見聞きできるが当時は生や速記録しかなく一席一席に価値があり名人の落語はとても貴重なものであったのが良くわかった。立川談志家元も「落語は高尚なモノ」とよく言っていたがその通りだろう。「僕らのニュースルーム革命」はNHKを飛び出し話題になった堀潤元アナウンサーのその後活動が書かれていた。NHKを辞めた後、一般市民でもニュース発信ができるオープンジャーナリズムと政府の持っている情報を広く市民が自由に使えるパブリックアクセスを取り入れたニュースサイト市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げたそうな。NHK時代は自由な発言や取材活動を許されず政府の公式発表だけを読む機械に徹していたが、著者は「これは本当に正しいのか?自分が現場を見ていないのに原稿を読むのはいかがなものか?」と疑問を持ちNHKに断らず、行動を起こしたため退職。今はニュースサイトを主催しコツコツされているようだが、まだまだ市民に理解がないのかメジャーになっていないのが残念だ。
October 29, 2013
「マッカーサーは慰安婦がお好き」は高山正之氏の辛口エッセイ。週刊誌に掲載されているものを書籍化したもので私は初見だったがなかなか辛口だった。内容的には「右巻き反米」といテイスト。戦後GHQが日本を統治しアメリカ文化を日本国に持ち込み、日本国民を堕落させ日本を上手く洗脳したことが延々と綴られていた。今慰安婦問題が再燃しているが、GHQも何と一番最初の交渉で日本政府に「アメリカ兵用の慰安所を作りなさい!」と指令を出しており、「(アメリカに対して)その口で言えるか!」とアメリカ政府を批判していた。まぁ、そういう出来事が多々書かれていた。エッセイなので「ふ~ん…」という感じで読了したがまぁ、こんなものだろう。過激な内容だが案外正論だしなぁ~。「川路聖謨の佐渡赴任日記」は下級旗本の息子として豊後国日田で生まれ父親の転勤に合わせ各地を移動し、12歳で勘定奉行の下級幕吏(幕府の職員)に採用され順調に出世を重ね寺社奉行所に出向し、そこで良い採決を下し幕府高官の目に留まりさらに出世をし、この本に出てくる「佐渡奉行」に就任し現地に赴く道中記から任期の1年を詳細に描いていた。川路聖謨は非常にユーモアセンスもあり和歌にも造詣が深く、なかなかおもしろかった。川路氏はとてもグルマンで道中・佐渡で食べたおいしいモノの記述も多く、今で言う「食ブロガー」のようだった。この生活も1年だけで早めに江戸に帰国したが水野忠邦が天保の改革で失敗したため左遷されたが、外国船がたくさん来航したため「外国奉行」に就任し条約締結にまい進したが体調を崩し引退。そのまま体は良くならず、日本で初の「拳銃自殺」をした男として名をはせたのである。(この拳銃自殺第一号はよく取り上げられますね)川路氏は「(幕臣なので)徳川家に尽くさねば」がモットーだったらしく、バリバリ仕事をしていたがそれを嫌う幕府幹部も多く何度も左遷されており、そのたび「また復活して徳川家に尽くさねば」とがんばっていたが幕府が風前の灯火なった時、「この体では戦えないし、足手まといになる」と拳銃でのどを打ち抜き自害したのである。あっ、佐渡日記はグルメ情報と佐渡での仕事話、和歌などが書かれていたがなかなかおもしろかった。まぁ、こんなものだろう。
October 28, 2013
「幕末志士の死亡診断書」は前日読んだ戦国時代から明治維新前後の偉人や皇族たちの経歴と病歴(死亡原因)を紹介していた。戦国時代と違い医療技術は進歩したが海外から新しい病気も入っており混沌としていたそうな。一例で言うと西郷隆盛・坂本龍馬・大久保利通などの偉人は戦死や暗殺されているが、「もし殺されなければ、○○の病で亡くなるだろう」とも憶測していた。多くの偉人はストレス(この時代から!)を抱えていたが、リフレッシュする方法が今ほどなく元武士なのでひたすら我慢し、急に亡くなっている方が多かった。最後まで読んだが、現代病と変わらない病名で亡くなっている偉人も多くまだまだ医療技術の進歩が必要なのだなぁ~ということを感じた。「危機の女王エリザベス」はイギリスの現女王の伝記と政治的な発言や行動などが描かれていた。父親は「英国王のスピーチ」の主人公だったヨーク公アルバート王子とエリザベス王妃の長女として誕生し、61年間という在位期間(1位は63年間に亘って在位したヴィクトリア女王)を守っているのである。英国女王は日本の天皇の違い、「政治的発言権」を持っているため責任があり、広く勉強が必要で今もそれを続けているそうな。英国も経済不況が長く続き悩み、王族の不祥事も多く気をもむことがあるそうな。われわれ日本人が知りえないようなエピソードも多々ありおもしろかった。
October 27, 2013
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