月山そばの玉谷製麺所・スタッフブログ

月山そばの玉谷製麺所・スタッフブログ

May 6, 2009
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平日の勤務時間中に(堂々と)大井沢地区まで一人ドライブ…という行動に至ったその理由。
…そう、取材ですよ、取材!

弊社E-SHOP本店のメルマガ読者の方ならご存知かもしれませんが、創業60周年にあたる今年は
「このブログを使って玉谷製麺所の地元・西川町のことをイロイロご紹介しよう!」
という企画が持ち上がっております。
(ま、先に上がっている「おらほの町おそば屋さん」というコーナーもその1つなんですけど)

実は、西川町大井沢地区は、玉谷製麺所が使っている「西川町産そば」のふるさと。



これが「山形県西川町産」と表示してある場合は、そのおよそ半分以上は、「大井沢地区」で収穫された「そば」が含まれていると思っていただくと、分かりやすいかもしれません。

「西川町産そば」の作付面積は、その内訳としては、大井沢地区にその半分が集まっており、更に、西川町内の他地域よりも大井沢地区の方が実際の収量高が良いとのこと。

よって、「西川町産そば」についてご紹介する時は、大井沢地区なしでは語れない…というか、その主軸に大井沢地区の存在がある、と言っても過言ではないかと思います。


西川町産そば使用時の「こだわりそば」のしおり/一部抜粋)


そんな訳で。

「西川町産そば畑」の様子や、「西川町産そばのふるさと・大井沢地区」について、皆さんに知っていただく為の場としてこのブログを活用するぞ!・・・という趣旨の元、地元の農家の方へのご協力願いのため、大井沢に伺った次第なのです。

ああ、これでようやく、本題に入れます(^^;)。

……さて。

今回伺ったのは、西川町のそば作りの中心的な存在である「農業法人・大井沢農作業受託組合」さん。
こちらでは、高齢化が進む西川町の、主に山間地の農作業を引き受けておられます。

当企画とブログ掲載の趣旨をお話したところ、取材協力を快諾していただきました!

ありがとうございます!!


本道寺地区や月岡地区、そして主となる大井沢地区において、稲田からの転作として推奨された農作物の作付け・生育・収穫・出荷の一連の作業を担います。
(他にも、岩根沢地区や睦合地区などでも刈取り・出荷作業を受託されておられるそうです。)

大井沢地区でのそば作りもその一環。
実際には、そばだけではなく、イロイロなものが作られているんですね。

一口に転作と言いますが、そばは、乾燥高冷地帯原産の作物なので、水はけの悪いところには育たないため、稲田地から畑地化するには、わざわざ乾いた土地にするために、排水管を埋める工事が必要とのこと。



ちなみに、大井沢地区のそば畑は「約20町歩」≒約19.8ヘクタール(1町=約0.9917ヘクタール)。
どれくらいの広さか検討もつかないんですけど、よく比較対象となる東京ドームが、4.676ヘクタールなので、だいたい「東京ドーム4倍分」に相当する広さがあるということでしょうか。

そば畑は同じ地区内でも点在しており、一見したところ1箇所の広い畑に見えていても、持ち主が異なることもあるそうで。
ましてやそれが、山間部ですからね。
ただ広い畑ではなく、細い山道やあぜ道を登った先に、更に点々と畑があったりするならば
個人がそれぞれにやるよりも、受託組合の力を借りて、まとまった作業を行った方がはるかに効率が良いですし。

また、そば用のコンバインや、収穫後の乾燥機などの設備についても、各農家がそれぞれに確保するのは難しく(お米用とは別に確保するのは、費用的にも大変ですし)
その為、受託組合が引き受けることで、「西川町産そば」としての、まとまった収穫と出荷が可能になるという訳ですね。


(受託組合の倉庫。今年作付け予定のそばが大切に保管されてました)


今は農閑期ですが、徒歩で行ける場所にそば畑があるというので、早速案内していただきました。

案内してくださったのは、澁谷昌邦さん。
農業を始めて2年目という、期待のホープ(!)です。

実は、澁谷さんご自身は、この西川町の出身ではなく、山形市の出身とのこと。
5年ほど前から、ここ大井沢地区に通うようになり、その自然と人情に魅せられて、会社勤めを辞めて、昨年3月から移り住まれた方なんだそうで。

なるほど、「Iターン」ってヤツですね!


(そば畑の一部は、4月中旬でもまだまだ雪に覆われてます)


大井沢地区で作付けされているのは、早生品種である「階上早生-ハシカミワセ-」がメイン。

他の地区では、大井沢地区と同じ「階上早生-ハシカミワセ-」も作付けされていますが、「最上早生-モガミワセ-」や「デワカオリ」といった、山形県の奨励品種の名前も見受けられます。

「同じ西川町でも土地によって作付けする品種が違うんですね」と尋ねましたらば。
「このあたりは、11月には既に降雪があるため、早生の方が向いているんです」という澁谷さんのお答えでした。

本道寺地区と月岡地区もかなり雪深い地域だと思いますけど、それよりも大井沢地区は豪雪ってことですよね…。(前編の“降雪計(高さ5m)”が、1晩用って噂はホントかもしれません)

実際のそばの作付けは、7月末~8月頭にかけて行われて、収穫は10月一杯で終了。
最盛期の頃には、それこそ、このあたり一面のそば畑が、白い花で埋まるんだそうで。

「今の様子だと全然イメージが湧かないですよね…」と、ちょっとだけ、残念そうな表情の澁谷さん。

この畑は、そばの為だけのもので、夏野菜や秋野菜のように、休閑期に他の農作物を作ることはなく、時期がずれると、見た目にはなんの畑かはわからなくなってしまうんですね。

まあでも、その為の年間密着取材ですから!…と思っていたらば。

「あとで去年の写真を送りますから」…と仰る澁谷さん。

なんと、取材から数日後に、昨年のそば畑の様子をメールで送ってくれました!

ああ、なんて至れり尽くせりな!!

……ということで、澁谷さんから届いたメールをご紹介しちゃいますよー♪
(以下の写真は全て澁谷さんの撮影したものです)






1枚目のそばの芽の写真は、8月2日の撮影で、トラクターで
播種(種まき)を行った数日後の様子です。
そばは、種をまくとすぐに芽を出して写真のようになります。



2枚目と3枚目のそばの花の写真は、9月8日の撮影です。
大井沢では、9月上旬くらいがそばの花の見頃になります。
場所は、組合事務所から1kmほど上流で
寒河江川の対岸の「ワサビ島」と呼ばれている地区で、3haほど作付しています。



3枚目の背景奥に見えているのは月山です。
右側のややとがったピークが山頂になります。



Masakuni Shibuya (2009/04/18)




素敵な写真と、わかりやすい解説の文章、有難うございます!!

澁谷さんは、写真が趣味とのこと。
この他にも、大井沢だけでなく、月山の自然なども沢山カメラに収めておられるとか…。

なんてこの企画的に、適材適所な人材!渡りに船!!
…と、ずうずうしくも、がんがん送ってくださるようお願いしてしまいました♪

山形県・西川町産そばが、どんなところで作られていて、どんな風に育っていくのか。

これまでの製品説明やHPなどでは語りきれなかった、様々な情報や裏話などなども含め、澁谷さんのコメントを交えつつ、これから1年間、大井沢地区についてのイロイロをご紹介していく予定です。

不定期ではありますが、随時更新されていくかと思いますので、どうぞお楽しみにお待ちくださいね!

ではでは!





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Last updated  Sep 18, 2009 10:04:00 AM


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