朝一でダイデスハイムの ダインハルト
を訪れた後、必ず訪れつもりだったヴァッヘンハイム(ワイン街道の、ワイン祭りをやっているデュルクハイムの一つ手前の村)までは徒歩で向かおうと決めました。葡萄畑の歩くからそれほど苦にはならないだろうと思ったからです。
ダイデスハイムとヴァッヘハイムの中間にはフォルストForstという村があり、その中に 前日の試飲会
にも参加していたゲオルグ・モスバッハーGeorg Mosbacherの醸造所があるので休憩がてらここに寄ることができる、というのも徒歩移動を決めた理由でした。
また、電車の駅はForstの街にはなくヴァッヘンハイムも街からは離れているということも徒歩の理由でした(バスもないに等しい本数です)。車があればミッテルファルツはラインガウよりも移動が楽なところなのですが。

こういう平地の葡萄畑が広がっていてその中に道があります。

車の通る道路と歩道が同じところも多いですが(上の二つの写真はデュルクハイムとヴァッヘンハイムの途中から撮影)、直線距離が近い道が車道で、その他に村ごとに通過していける葡萄畑の中を通っていけるまさにワイン街道というような徒歩専用の道のところもありました(ちなみにワイン街道という名の道があるわけではなく街道のイメージで旅ができるという意味で街道とつけられています)。
ダイデスハイムからフォルストへは徒歩と自転車専用の道で静かな中を葡萄の樹に囲まれながら歩いていきました。

奥に集落が見えますが、広大な葡萄畑の中にポツポツと村が存在しています。
サイクリングにはうってつけの場所だと思います。葡萄畑の中を走り休憩でワインを楽しむという(体にはよくないかもしれませんが)。
モーゼル、ラインガウやミッテルラインの質の高い葡萄ができる畑のほとんどは川沿いの急斜面です。
しかしファルツでは評価の高い畑もほとんどは平地です(丘になっている畑も遠くには少しだけありましたがそこが銘壌畑かどうかはわかりません)。
ブルゴーニュなどは質の良いワインも平地から作られるので当たり前なことですが、ドイツワインから入っている人間としては良いワインは斜面から造られるという先入観があるのです(水はけや日の当たり方が違うので平地よりも糖度が高く質も高い葡萄ができやすいのです)。
土壌がとても良いのですばらしい辛口ワインができるということです。
そしてこのだだっ広い土地でも畑はけっこう細かく区分されていて名前がつけられています。
それは土壌の性質の違いによるものです。なので小さな面積の区画だけ別の名前が付けられているところもあるのです。
そしてその中で質の高い畑がVDPによってグローセスケヴェックスを名乗るワインをリリースすることができるという認定をされています。
モスバッハーのパンフレットにはForsterとつく畑の分布図が載っていましたが、9つの畑がありその中の5つがGGに認定されています。
フォルストだけでもこれだけあるのですが、この周辺には著名醸造所が所有している畑は、ヴァッヘンハイム、ダイデスハイム、ルッパーツベルクにも多数あり膨大な数の畑名が存在しています。
GGに認定されている畑だけでも10ちょっとあるので、主要なところだけでも性質や個性を把握するのはとても大変です。
多数の畑と複数の醸造所によって今回数多くのワインを試飲することができたので感覚として畑の違いを把握できている部分もありますが、言葉で説明できるには程遠く、ラインガウやモーゼルの著名畑のように説明できるようになるのは当分先のことでしょう。しかもその意思がないと無理です。
30分くらい歩くとフォルストの集落が見えてきました。
手前にはブールが所有しているということを表すものがあって畑名も書いています。
観光客にはわかりやすいし効果的な宣伝なのでこういうことをしているのでしょう。
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