前回に引き続きアールAhrを訪れた時のことを書いていきます。

Ahrweilerの駅(無人駅)からの景色です。
みえているのはGGに認定されているAhrweiler Rosenthalの畑です。
こちらからライン川の下流の方向はこのような丘が続く比較的平地のゆるやかな風景です。

駅からの反対側です。ここから奥がいかにもアール渓谷といったかんじで雰囲気もだいぶ変わっていきます。電車から見える畑も急斜面が多くありました(それらがみな優秀な畑とは限りません)。
どちら側も著名醸造所が所有しているGGに認定されている畑があるのですが、しっかりと把握しているわけではありませんがなんとなくこの二つの側のワインの性質は異なるように感じています。
バリック仕立てなので醸造の違いもありますし、一概に畑の性質だけで語れることではありませんが、渓谷のほうのワイン(醸造所)のほうが濃厚なかんじがしていて、反対側は濃いというよりは風景同様に穏やかな味わいでタンニンと果実味のバランスが良いなーという印象をうけています。
電車で奥地の渓谷方面を谷沿いに進んでいくと著名な醸造所のあるいくつかの村があります。だいたいの村はそれぞれに駅がありす。
ここは以前食事のことを書いたマイヤーネーケルのあるDernauです。
夕方の暗くなる手間に着いたのであまり散歩はできませんでした。
Kreuzbergもここにあって期間限定でワイン居酒屋を開いているのですが週末のみなので行くことができませんでした。

キャンピングカーの集まる施設もあってあってここの雰囲気が人気があるのがわかります。
ここにはドイツァーホーフDeutzerhofがあってアールで一番訪れたい醸造所で、事前にメールでアポイントをとろうとしたのですが連絡がこなかったのでアポなしで向かったのですが、住所を頼りに小さい集落を探したのですがみつからなかったのです。
なのでワインを全く飲まずにAhrweilerに戻ったのですが、ワインを造っている所の雰囲気や畑をみれただけでも収穫と思えました。
今回のAhrでは一か所だけ醸造所を訪れました。しかし、ワインは良かったのですがマイナスなことがあったのでここではそこの事については書きません。
一泊の24時間くらいの滞在だったのですが、アールのワインはあまり飲むことができませんでした。
生産量が少ないことと良質な赤ワインは価格が高いので、醸造所(醸造所併設のレストランを含む)や高いレストランでないとアールらしい高品質のワインに出会うことができないのです。他の地域でも多かれ少なかれそうなのですが、この産地は観光地なのにそこそこの造り手のワインでさえもちゃんと調べないと出会うことができないということを強く感じました。
でも生産地の雰囲気を感じられただけでも来てよかったと思っています。
アールはサイクリングやトッレキングでも有名な地域で、ワインがなくてもホッとできる良い土地でした。
それと少し北に位置するケルシュやアルトのビールを気軽にたくさんの種類をそこらかしこで飲むことができるのも魅力でした。昼過ぎにカフェで二杯飲んで300円もしなかったのには申し訳なく感じましたが。
ワインに興味があってケルンに一度行ったことがある人は、わざわざまたケルンに行かなくてもケルシュ(と同時にヂュッセルドルフのアルト)を飲むことができて雰囲気も良いのでアールを目的地とすることをおすすめします(観光については前の記事のほうが参考になります)。
もう一度書きますがちゃんと調べないと良質な赤ワインに出会うことは難しくはありますが、それでも来る価値はあると思います。
現地ではあまり飲めませんでしたが、その後のアールと共同開催のナーエの競売会やGGの試飲会でアールを代表するほとんどの醸造所のワインを飲むことができました。
試飲できたのは上のクラスのワインばかりだったので全体の評価にはならないと思いますが、2008年産の赤ワインには優れたものが多くて良いヴィンテージだったのではと僕は考えています。
アールの赤はファルツやバーデンより果実味が強いのですが、2008年産はタンニンを感じるものも多くて、そのアクセントが他の地域にはない唯一無二なワインとなっていて僕としては突出するワインであり良い年だなーと感じたのでした。
マイヤーネーケル、ドイツァーホーフ、Stodden、Kreuzberg、Nellsは自分のメモした評価でそれぞれに二重丸をつけたワインがありました。
フランスの高品質のワインと比べると品質は劣ると感じるかもしれませんが、フランスのワインにはないバランスがすごく良いと思っていてそして僕の好みにあっています。特に2008年産はそう思わせてくれるワインが多かったのでした。
日本に輸入されている良質なアールの赤ワインは多くはなくて、良いものはドイツの白に比べて価格が高いので出会いにくいと思うし、どういう地域か書いているものは少ないと思うので、この記事を読んで少しでもアールのことを知ってもらってそして興味を持っていただけると嬉しく思います。
ビュルテンブルク シュトットガルト周辺… 2011.09.18
世界遺産のある街アーヘンと赤ワインの産… 2011.09.05
ビュルツブルクで観光 2011.09.03
カテゴリ
キーワードサーチ
コメント新着