カルボナーラや牛丼を毎日好んでいる食べている人とあっさりした醤油ラーメンを好む人、どちらのほうが体に悪影響を及ぼすか、と想像するとわかりやすいかと思います。
それはさておき、体に悪いといわれている理由のひとつに化学調味料があります。グルタミン酸などで構成されている白い粉で「味の素」のようなものといえばわかるかと思います。
うまみ成分を与えることができるのでこれを使うと容易に味を組み立てることができます。少し加えるだけでも味にまとまりが生まれるので使われることが多いのです。
この化学調味料は実は科学的に体への悪影響を実証されたわけではありません(体への影響という点では化学調味料ではなく食材に使われている添加物のほうに悪影響を及ぼすものがあるというのはあまり知られていないでしょう)。
しかし常習的に摂取しているとこの味に慣れてきてしまい味覚が麻痺して強い味付けしか受けつけなくなってしまうという症状が出ることはわかっています。そして中毒性があってこれが使われている食べ物を欲するようにもなります。
二郎が病みつきになっている人はこの作用も影響していると思われます(もちろん二郎にも魅力がありそれにひかれてということもあるでしょうが)。
というように書くと悪のように思われるのですが僕は完全否定派ではありません。
濃いめのスープなどは化学調味料を入れると入れないのとでは明らかに違うので必要だと考えます(入れないで素晴らしい濃い味のラーメンもあるのは事実ですが)。
味をまとめる要素、コク、深み(味の奥行き)を出す要素として少量使うことはありだというスタンスです。スープではなくタレ(かえし)に入れているところもあります。
僕が批判的、嫌悪感を抱いているのは、化学調味料によって味を形成することなのです。化調を使うと容易に味を形成することができ、なおかつ人がおいしいと思える味になるのです。
これが僕は嫌なのです。特に、おいしいと思ったけれど食べ終わった後に口の中にまとわりつく後味が強く残る時は最悪な気分になります。後に残るのが明らかな時にはけっこうな量の化学調味料が使われていてそれによって味が形成されているということなので、後味の悪さと化調に頼っているという事実にへこむのです。しょうゆラーメンでおいしいと思った時にこの最悪な後味だった場合には一番テンションが下がります。
澄んだスープの繊細なラーメンにはできれば使わないで味を形成してほしいし濃いめのラーメンもバランスを整える理由での少量の使用に留めてほしいというのが僕の願いです。
おいしいのだったらそれでよいじゃないか、という考え方もあることは否定はしませんが僕は化調に頼って創られているラーメンは食べたくありません。
ということで前置きがかなり長くなってしまいましたが化学調味料を使用していない、いわゆる無化調のラーメン屋のおすすめを紹介したいと思います。
僕が好きなラーメン屋はほとんどが無化調の店です。無化調だから好き、というわけではなくおいしいと思った店が無化調だったということなのですが。
かなりの数があると思われるのですが、すぐに思いつくよく訪れる店を数軒挙げてみます。
一言コメントしか書きませんがどれも一度はこのブログで紹介しているお店ですので(たぶん)、興味のある方は過去記事を探してみてください。このブログのトップページの検索ツールで店名を入力して検索するか、カテゴリでラーメンを選択して探していただければと思います。
不如帰(ほととぎす)@幡ヶ谷
蛤を使っているがそれだけが目玉ではなく全ての技術がすばらしい。味も店主も一番好きなラーメン屋です。
cique(ちきゅう)@南阿佐ヶ谷
醤油と塩、異なるスープを仕込んでいてどちらもおいしいです。しょうゆは濃いめの味です。
大喜@湯島
澄んだスープのラーメンの東京の代表的な名店だと思っています。僕のおすすめは塩味のとりそばです。
くろき@秋葉原
しおがおすすめ(画像は細麺ですが平打ち麺のほうがあうと思っています)。一杯のラーメンとして完成された芸術品です。こってりが好きな人は超濃厚な味噌をどうぞ。
磯野@神田
あっさりとしたしょうゆが好きな人におすすめ。ただあっさりしているわけではなく良質な食材を使った輪郭がしっかりとしたとした味わいです。
ビーハイブ ゲンキノモト@新日本橋
白河風。醤油がスタンダートだけれど塩も期待を超えておいしくてびっくりしました。
素朴にみえるけれど技術が結集されて創られているラーメン。
銀笹@新橋
和食のテイストがあります。鯛やエビを使っています。個人的にはしょうゆが好き。
鯛飯はラーメン屋のサイドメニューとは思えない必食メニュー。
好日@東中野
上記の清湯系のよりは強めの味ですが、女性店主で体によいラーメンをコンセプトにしているということもあって味わいからやさしさを感じます。つけ麺がおすすめ。
濃いめの味付けだが味玉もおいしいです。
一福@初台
味噌のおすすめです。女性店主。
無化調なのでインパクトはないけれど体に染み入るやさしい味わいです。
燦燦斗@東十条
よく見かける濃厚魚介豚骨の系統ではあまりない無化調のラーメン、つけめん店。このタイプのラーメンでは一番好きです。化調に頼っていないこともあってかスープは他店と一味違います。個人的には最近はラーメンしか注文してません。
と行ったところはリピートして通っているお店です。
無化調の店の紹介というよりは自分の好きな店の紹介と言っても過言ではない自分のお気に入りの店の大部分です。
ちょっと発行が古めなのですが無化調だけのラーメンをとりあげた本も発売されています。
まだ健在なお店もたくさん載っていますので参考にどうぞ。おそらく書店にもあると思われます。
【送料無料】無化調ラ-メンmap
最後に。
無化調だからおいしいというわけではないということは言いたいです。無化調を売りにしている店も見かけますが無化調と味は直結しません。むしろ無化調のほうがおいしいラーメンを作るのは大変なのです。自然の材料だけで旨みを出していてバランスを整えるのも難しいので化調を使うより技術を要するのです。
逆にいえば、無化調でのおいしいラーメンは技術のある造り手のすばらしいラーメン、ということに言い換えられるのでその事は知っておいていただけるとうれしいです。
追記
今年の新店の新人賞を獲るであろう店をあげるのを忘れていました。
蔦@巣鴨
品のある醤油ラーメン。色々と食べ歩くとこのラーメンのすごさがわかるというような若干通向けの味筋です。
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