先週の土曜日に東京ドイツワイン協会の会がありました。
今回は永田町のドイツ料理のビッテで行われました。
ビッテの日見シェフとドイツのトリアーに長年住んでいたワインジャーナリストの北嶋氏と料理とワインを相談しながら決めるスタイルをとりまして、テーマは「秋のドイツ料理とドイツワインを楽しむ会」ということで料理とワインを決めていきました。
ワインは6種類です。
1 メルスハイマー Melsheimer
(モーゼル)
Reiler Mullay-Hofberg リースリング ゼクト Brut 2009 京橋ワイン(輸入元)
2 アダム A.J.Adam
(モーゼル)
Dhroner Hofbergリースリング ファインヘルプ 2011 ラシーヌ
3 ナイス Ludi Neiss
(ファルツ)
ヴァイスブルグンダー アルテレーベン トロッケン 2010 京橋ワイン
4 州立アスマンズハウゼン(クロスター・エーバーバッハ) Domäne Assmannshausen
(ラインガウ)
Assmannshäuser Höllenberg シュペートブルグンダー トロッケン 2010 八田
5 ブッシュ Clemens Busch
(モーゼル)
Pündericher Marienburg farlay Terassen グローセス・ゲヴェックス 2008 ラシーヌ
6 フリッツ・ハーク Fritz Haag
(モーゼル)
Brauneberger Juffer-Sonnenuhr リースリング アウスレーゼ 2002 稲葉

料理は
ハム盛合せ(前菜)
ツヴィーヴェルクーヘン
シュタインピルツ(ポルチーニ茸)のクリーム煮のフェトチーネパスタ
ホロホロ鳥のロースト
チーズケーキ
でした。
基本ひとつの料理にワイン一種類というスタンスでワインの種類を決めまして、メインのホロホロ鳥に関しては4,5の白と赤を同時にだして料理との組合せを楽しむという形にしました。配ったワインリストでは4と5は逆なのですがここでは写真の順番にあわせました(同時出しをしたので順番変えても問題はありません)。
料理、ワインの全ての感想、レポートは省かせていただき印象に残った部分だけ感想を書きます。
今回一番反響が大きかったのが2のアダムのワインでした。
ワイン好きの中では評判の良いインポーターのラシーヌが、他の国にはないすばらしい魅力があるということでドイツワインの輸入を開始しましていくつかの醸造所をワインを入れいるのですが、そのひとつがこのアダムです。
アダムは近年評価が高い作り手なのですが、生産量が少ないため僕はモーゼルでも見かけたことがなく勝手に幻の醸造所としていたのですが今回ラシーヌが2011年産のほぼ全種類を輸入することになったそうでとても楽しみにしています。
アダムのワインはモーゼル中域のドーロンの畑が主でピースポーター・ゴールトトレプヒェンも所持しています。
このファインヘルプは親しみやすさがあるけれど高貴な雰囲気もあって今のモーゼルワインを象徴する一本だという印象をうけました。りんごと花の心地よい香りだけでもうなりました。数分経つと風味がさらに増してファインヘルプ(甘みを少し感じる中辛口)のワインで求めているものを全て満たしてくれていました。
ここのワインは甘口以外には等級表示をしていませんがシュペートレーゼクラスの葡萄からこのワインは造られているのだと思われます。
ツヴィーベルクーヘン(玉ねぎのキッシュ)はドイツではフェーダーヴァイザー(発酵途中の白くにごった果汁、リンゴの炭酸ジュースみたいです)と共にワイン祭りなどで一緒に食すのが定番で秋にはかかせない組合せです。
フェーダーヴァイザーは瓶が破裂したりしてしまうため日本に持って来れないので、気分だけでもということでツヴィーべルクーヘンと少し甘みのあるファインヘルプを提供することとなりました。
スナックっぽくて現地の典型的なツヴィーヴェルクーヘンとは異なりましたこの組合せはすごくよかったです。
メインは当初ジビエの予定だったのですが、赤だけではなくリースリングGGにもあうものということと予算の関係でホロホロ鳥になりました。しかし結果的にこれがすごく良かったです。調理してくださった日見さんに感謝です。
かりかりのベーコンとラスクも良いアクセントでとてもおいしくいただきました。
ワインは赤のアスマンズハウゼンとはマイナスな部分を感じることなくよかったです。とてもあうというよりは無難というほうがあっていると思いますが。
白のブッシュGGとは、あわなくはないのですがワインの個性が勝っているなあという印象でした。
GG(グローセス・ゲヴェックス)は僕は試飲会などでワインだけで味わうことがの多いですがその場合はおいしく感じるのですが、ワインだけで完成されているものは食事には合わせにくいという事に気が付きました。思想、哲学を表現しているため個性、主張が強いGGを作る醸造所のものは食事にあわせるのは難しいということに。
ワイン自体はとても良かったです。2008年ということで酸も落ち着いてきて液体の中に深み、凝縮感を感じられ飲みごたえもありました。
ハークの2002年アウスレーゼはブラインドではヴィンテージは当てられないであろう若さを感じました。酸がまだ立っていました。甘みは前面には出ないのでチーズケーキとの相性も良かったです。
食事をコースで食べた後デザートと一緒の最後の一杯ならば甘すぎるものよりもさわやかに終えられる、糖度が少なめのアウスレーゼや少し重たいシュペートレーゼがよい、というのが僕の持論です。
全体としてはバラエティが豊かで参加者の皆さんは満足していただけました。
アットホームな雰囲気で楽しい会だったというのもワインとマリアージュに集中するのみのストイックなワイン会とはまた違うワインを飲む幸福、喜びを得ることができてでとても良いことだと思いました。ワインを飲む文化という意味です。
会の時は体調があまりよくなく(ピークは越えていましたが)味も完全ではなかったのでこのくらいの感想にさせていただきます。
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