その1で書いた 大阪の宴
の翌日は朝新幹線で名古屋に移動して昼は一夜堂でラーメンを食べてから(最高でした!)女子プロレスを観て、矢場とんでビールを飲みながら串カツを食べてドイツワインの宴その2に向かいました。
名古屋といえば テンカワさん
で彼に連絡をとってセッティングをしてもらいました。
今回は彼の知り合い2人を加えた4人での宴となりました。
前回に引き続き今回もさらっと書くことをお許しください。中身は濃いかもしれませんが丁寧には書いていきません。
まずは料理はおいておいてワインの感想から。
事前にメールでやりとりをして、お互いが飲みたいものと全体のバランスを考えながら持っていくワインを決めました。

アウグスト・ケセラー
ピノ・ノワール ロゼ 10
J.B.ベッカー
ヴォルファー・オーバーベルク シュペートレーゼ ハルプトロッケン 09
マルクス・モリトール
ヴェーレナー・アプタイ カビネット 99
シュロス・ヨハニスベルク
エアステス・ゲヴェックス 09
アレンドルフ
ヴィンケラー・イエズィーテンガルテン アウスレーゼ 76
ライツ
リューデスハイマー・ベルク・ロットラント シュペートレーゼ 09
クヴェアバッハ
エストリッヒャー・レンヒェン トロッケンベーレンアウスレーゼ 03
一番左の最初の一本以外は全てリースリングです。
気がつけばモリトール以外はラインガウのワインになりました。
ドイツワインの王道の産地のラインナップとなりましたがテイストは昔からの王道とは異なる味わいのものばかりなのがそろったのは面白かったです。
ベッカー、ヨハニスベルク、クヴェアバッハの3本は僕がドイツで買ってきたもので残りはテンカワさん持参です。ケセラーとライツは プロスト で購入することができます。
一本目は最近ラインガウ、ミッテルラインでよくみかけるピノ・ノワール(ドイツ語ではシュペートブルグンダー)のロゼです。例外にもれずこのロゼもよかったです。
色はほぼ白ワインに近いです。ほのかな甘みがあり他のロゼよりは厚み、ボリュームを感じました。食事とと主に何本か飲む時のスターターには最適だと思いました。
J.B.ベッカーはこの醸造所のはこのワインが初めてです。
やさしい味わいで、他のラインガウよりはやわらかくて個性を感じます。
若いのを飲むより数年経過してからの魅力的になる造りをしている造り手なのかなーと思っています。
モリトールのカビネットは10年以上経っているのに枯れたニュアンスを全く感じませんでした。心地よい甘みがやわらかい飲み口の印象を強くしています。酸っぱくは感じないけれど液体の中に酸があるのがしっかりわかるのでこれが枯れていない要因の一つなのは間違いないでしょう。
ヨハニスベルクのEGは薄うまというタイプでした。薄いといっても完熟したパワフルな葡萄による凝縮感は、酸があまりないやさしい飲み口の奥で強く感じるのです。13.5パーセントの度数によるアルコール感と少し気になる苦みはもっと年月が経つとバランスがよくなっていくのではと思いました。
76年アウスレーゼはそこまでの年月を経ている古酒というかんじではありませんでしたがきれいなワインでした。甘みはあまりないですが熟成してこその落ち着いた味わいでおいしく飲めました。これだけ年月が経っていてもこの造り手の風味を感じました。醸造とヴィンケルの土壌の両方の要素だと思いますが。
ライツの甘口シュペートレーゼは僕はけっこう好きなので持ってきてもらって期待していたのですがちょっとがっかりでした。濃厚で思い甘さのを想像していたのですがあまり甘くないのです。すっぱめのレモン水という感じでした。本来はこういうかんじではなく個体差なのでは、と僕は考えているのですが。
締めは暑い年だったので極甘ワインのビックヴィンテージとなった2003年の貴腐ワインです。TBAにしては激安でしかも2003年なので試飲できなかったけれど購入したものです。
紅茶を連想される味わいで甘みは全面に出ていなくて上品なTBAです。
ソーテルヌとかそういう系統のニュアンスも感じると思ったらアルコール度数が10パーセントもありました。ドイツ以外の貴腐ワインではこのくらいの度数はふつうでむしろもっと高いのですがラインガウやモーゼルのリースリングは5.5から7パーセントのものがほとんどなので驚いたのです。
甘さだけではなくワインを味わってもらうためにアルコール度数をあげてバランスを整えているのではないか、という意見がありました。先日飲んだ甘口も同じような度数なので意図的にこういう造りにしているのは間違いないと思います。度数を上げても甘みを残すためにはかかなりの糖度の葡萄から醸造しなくてはいけないので畑の条件と醸造所のセンスがないとこういうワインはできないどこでも造れるようワインではないという事を書いておきます。
この会は千種の 菜食志向
という1人でやられている完全予約制の小さなお店でやりました。
野菜をメインに使った料理でフルコースを提供するお店です。

説明するよりはこのメニューを見たほうが早いと思います。
ぶれててすみません。
ガーリックやスイートチリソースといった濃いめの味、ソースにはロゼがとてもマッチしました。まざりあって溶け込むし落ち着かせる要素もありました。
ベッカーのハルプトロッケンは生野菜にあいました。
スープにはヨハニスベルクのEGがあいました。
意外に相性がよくて驚いたのは古酒のアウスレーゼが写真のメイン二品目のカレー味の料理とあったことです。

そして今回の料理と総合的に相性が良くて好評だったのは99のカビネットでした。
野菜には熟成して甘みがぬけてきているカビネットやシュペートレーゼがあうだろうと思っていたのでこのワインをリクエストしたのですが、予想以上の相性だったので幸せな時間をすごすことできました。
特に甘めの野菜との相性が抜群でした。

料理としてはこのメイン一品目とがベストマッチでした。人参、大根、餅の煮ていることによる甘みがワインと同じトーンなのですごく馴染んでいました。
ワインのほうは甘いといっても若い甘口のカビネットやシュペートレーゼだとフレッシュさ(パワフルだったり酸だったりいろいろな要因を含みます)が料理とぶつかってしまって難しい場合も多いと思います。濃厚で甘めで広がりのあるソースならそういうのでもあうと思うのですが、野菜のようなこじんまりしとした甘みの料理には落ち着いた甘みの熟成した甘口ワインのほうがあうのです。
料理自体も独創的で楽しめてなおかつおいしかったし、ワインとしての収獲、相性での収穫もあって非常に有意義な時間となりました。
ちなみにこの日もけっこう飲んだはずなのですがあまり酔わなかったのです。甘口系のほうが僕の体にあうというのを証明しているようでした。
人との出会い、ワインとの出会い、とても濃厚な二日間の宴となりました。
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