中年よ、大志を抱け!

中年よ、大志を抱け!

逃げる夢


忘れちゃいけない気がするので書いてみますね。

1800年代のアメリカ。バッファローの大群が草原でのどかに草を食んでいました。子バッファローがお母さんバッファローのおっぱいを飲んでいました。

すると、ドッカーンドッカーンと銃声の音。人間が来てやみくもに鉄砲を撃ちまくり、バッファローは次々に死んでいきます。

逃げ回るバッファローとそれを追う馬に乗った人間達。

ほとんどのバッファローはかわいそうに死んでしまいました。

で、死んだバファロー達は閻魔大王のところに集まってきました。

一頭が大王に言いました。「僕達は何も悪い事してないのに人間に殺されました。人間は僕達を食べるわけじゃない。ただ面白くて殺してるんです。人間を罰してくれなきゃ、僕達は悲しすぎます。」

大王は答えます。「なるほど人間はひどすぎる。おまえ達は人間をどうして欲しいのか。」

バッファローは言います。「復讐させてください。人間を殺してやりたいのです。」

すると別のバッファローが言いました。「いや、そんなことをすればもっと仲間が殺される。それより僕は人間に僕達を殺すのをやめて欲しいと頼みたいので、人間に生まれ変わらせて欲しいです。」

すると先ほどのバッファローが、「そんなこと手ぬるすぎる!悪いのは人間なんだぞ!」と叫びました。

バッファロー達は互いいに言い争い喧嘩をし始めました。

と、そこへ、熊やら象やら他の動物達もやってきて、「人間を殺せ!」とか、「俺に話し合いに行かせてくれ」とか大騒ぎになりました。

大王は「ちょっとしずかにしなさい。ここをどこだと思っておるのか!」と言い、「復習するにしても人間に生まれ変わらせるにしても、私の一存では決められないから天の神様に聞いてくる。ちょっと待っててくれ。」と天の神様のところに出かけて行きました。

大王が報告すると天の神様は「うん、そのことは知ってる。」と言い、「そうじゃなぁ。復讐したいものにはさせてやらないと彼らもかわいそ過ぎるし、かといって話し合いも大事じゃ。人間だって馬鹿者ばかりではないからのう。だが、動物から人間に生まれ変わるのはそうそう簡単なことじゃない。よし、大王、みんなに、人間に生まれてもいい者は生まれ変わらせてやるし、人間になれないものは人間に取りつくことを許してやるから、復讐したいものは復讐し、話し合いたいものは話し合うが良いと伝えてくれ。ただし、年に一度はみんな大王のもとに集まって、これからどうするかをみんなで話し合うのだ」と言いました。

それで人間に生まれ変わった動物達や、人間に霊として取りついた動物達は、ある者は人間同士殺し合いをし、ある者は自然や動物達を守ろうという活動をはじめました。

で、一年に一回閻魔大王のところに集まり、一年間の活動報告をするわけです。

活動報告会議では、「今年は戦争を起こしてたくさんの人間を殺してやりました」と報告する者や「自然保護によって絶滅しそうな動物を守る事が出来ました」と報告する者がいるわけですが、最後に、今後の活動をどうするかと言う話し合いをするわけです。

「まだ復讐が足りない」と言う派閥は、さらに多くの人間を殺すべきだといきまきます。

「かなり自然保護はうまくいってる」と言う派閥の一頭が「もう復讐はいいではないか」と言うと、「おまえは自分や友達や家族みんなが殺されたことを忘れられるのか!」と言う罵声が飛んできました。

大王は、「毎年毎年同じ会議を繰り返しているが、さっぱり進歩がない。人間も落ち着いて暮らせてもいないようだし。そこで、今日は人間の意見も聞いてみようと思うがどうだ?」と言いました。

そして、連れてこられた人間が僕だったわけです。

怖い目をしたバッファローや動物達の目の前で人間代表として意見を言わなきゃいけなくなってしまい、僕はもう口が乾くわ体は震えるわでカッコ悪いったらありゃしなかったんですが、「意見があるなら早く言いなさい」と大王に言われ、「どうかもう人間同士殺し合うようなことはしないで下さい。自然や動物達を守る様にしますから」と小声で言いました。

すると、怖い顔したバッファローと熊が、「おおっ、きこえんぞ、こら~~~!」とすごい声で言うのです。

僕は心底びびってしまい、「すんません。どうかご自由になさってください」と情けない声で言ってしまいました。

すると今度はどっからともなく人間達がやってきて、ものすごい勢いで「おいお前、お前のせいで戦争や殺人がまだまだ続くんやぞ、どうするつもりなんだ! ええ?」と責めます。

僕は、「そんなこと言ったって、俺は・・・」と口ごもってしまいました。

「これから戦争なんか起こったら、お前のせいにするからな」と人間達が僕に言いました。

「いや、それだけはやめてくれよ、俺、何にも悪い事しとらんじゃねえか」と言っても、誰も聞いちゃくれません。

人間達も動物達も大騒ぎでもうめちゃくちゃです。

しまいにはあいつを殺せ!とみんなが追っかけてきました。

ひたすら逃げる逃げる…

で、夢は終わりました。

嫌な夢だった…

誰か、この夢につづきをつけていい夢に変えてくれません? また見るかもしれんと思うと… 

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: