ユダヤが解ると真実が見えてくる
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トラブルド・スター これがメル・ギブソンを表すユダヤ・メディアの言葉だ。映画界の頂点に立ちながら、彼ほど激しくイメージを崩壊させていった俳優はいないだろう。 メルは1979年「マッドマックス」、2年後に続編「マッドマックス2」に主演し国際的に名を馳せる。その後もヒット作が続き大スターに。 その名声を決定づけたのが、自身が製作監督主演した、スコットランド独立を描いた「ブレイブハート」(95年)で、アカデミー賞監督賞と作品賞の2冠に輝いた。 2004年にはキリストが死に至るまでの12時間を描いた製作監督作品「パッション」が物議をかもす。血まみれのキリストへの拷問シーンに観客がショック死する事故がおき、またユダヤ人団体からは猛烈な抗議が。これが、かえって宣伝効果を生み370ミリオンドル(約290億円)を超える大ヒットとなる。 さらにマヤ文明の残酷さを描いた「アポカリプト」(06年)を監督。この問題作も期待されたが、この年、彼のキャリアを破滅させる事件が起きた。アルコール依存症のメルが飲酒運転で逮捕された時、ユダヤ系の警官に差別的な暴言を吐いたのだ。 正式に謝罪したものの、“アンティ・セミティズム(反ユダヤ主義)”のメルは、ユダヤ系が席巻するハリウッドから葬り去られることになる。 昨年はヒットコメディーの続編「ハングオーバー2」のカメオ出演の話が持ち上がったものの、出演者に拒否され反故に。彼への嫌悪感は根強い。 追い打ちをかけたのが、私生活のトラブル。28年間連れ添い7人の子供をもうけた妻と離婚。一昨年、14歳年下の恋人、ロシア人歌手オクサナ・グレゴリエヴァとの間に1女が生まれるも昨年破局。親権と慰謝料を廻り泥沼の争いを繰り広げてきた。 メルは慰謝料として15ミリオンドル(約12億円)を提示したが、オクサナ側はもっと搾り取れると踏み、拒否。DVを訴え、彼女を罵倒した電話の録音テープを提出し自分に優位になるよう画策していた。 しかし、先月末に出た裁判所の和解案は75万ドル(約5800万円)で、かつての映画界の稼ぎ頭にとっては、はした金といえる金額だった。 前妻との離婚時に900ミリオンドル(約700億円)と推定される資産の半分を持っていかれた時とは雲泥の差だ。ただし、来月2歳になる娘には家が譲られ、前妻との間の他の7人の子供と同等の相続権を与える決着となった。メルには妥当な額の内容だったとみえ、裁判官に感謝していたという。 仕事の方は、捨てる神あれば拾う神ありで、人気女優のジョディ・フォスターが昨年彼女の監督作品「ザ・ビーバー」でメルを主役に起用した。「メルは映画界で最も愛されている男」と公然と庇うジョディ。同性愛者で、女性という差別される立場のジョディがこの差別主義者を助けるのは、メルの否定しようのない才能を埋もれさせたくないという思いからなのか。 作品は今年5月に限定劇場のみの公開となり、興行的には低調に終わったが、内容的には味のあるブラックコメディーに仕上がり、高い評価を得た。特に自殺に失敗したアル中で鬱病の中年男を演じたメルの迫真の演技は、過去最高の出来といえる。 メルに優位な和解と主演作の好評で、55歳の“反ユダヤ主義者”に再びツキが回って来るのか。ユダヤはどこまで彼を許すことができるのだろう。
2012年05月08日
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