梅子が知らない

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もむろん

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2005/02/27
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テーマ: 歯の矯正(622)
カテゴリ: 梅子への手紙
疲れて帰るときには、駅のエレベータをつい使ってしまう。電車を降りた位置から階段、エレベータまでの距離がどちらも同じくらいならば、エレベータの方に足を進めてしまう。
「若いのだから階段使わなきゃね」という考え方が既に年寄りなのだとあのゲイの先輩なら言うんだろう。

今度エレベータを使うときには、入り口近くに乗るのがよかろうと思う出来事があった。夜のホームでは、我先にと若者やらサラリーマンがエレベータに乗り込んでくる。最後に「ブー」と重量オーバーのブザーがなった。皆なかなか降りようとしない。あの狭い空間の中で無言の声が聞こえる。「俺今日は疲れてるし」「最後に乗ったのは自分じゃない」「荷物が重いんだからしょうがないじゃない」などなど。結局降りたのは誰だったか。それは、足の悪い杖をついたおばあさんだった。おばあさんは、エレベータに背を向けて階段に向かって歩き始めた。
おばあさんがエレベータに乗った私より先に改札階に着いてたらおもしろいんだけどね。そうじゃなかったから。






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Last updated  2005/02/27 12:48:14 AM
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