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2008年03月09日
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カテゴリ: オペラ
 東京文化会館  15:00~
 4階左側

 ニネッタ:チンツィア・フォルテ
 ジャンネット:アントニーノ・シラグーザ
 代官ゴッタルド:妻屋秀和
 フェルナンド:三浦克次
 ルチーア:森山京子
 ピッポ:松浦麗
 藤原歌劇団合唱部

 指揮:アルベルト・ゼッダ
 演出:ダヴィデ・リヴァーモア

 昨日に続いて、藤原の「泥棒かささぎ」。今日は全3公演の最終日3日目で、いわゆる表キャスト、つまりは来日組。チンツィア・フォルテとアントニーノ・シラグーザが出ました。
 流石に昨日、今日と続けて聞くと、差を感じずにはいられないですね。

 まず、昨日の日記の訂正から。今日、改めて真面目に数えたら、どうやら編成は10-10-6-5-4だった模様。昨日と今日とで違う可能性は勿論ありますが、そこまで芸細かくやらないだろうし、多分一緒なのでしょう。すると、低弦が厚く聞こえたのが、重たく聞こえたのかな?
 ただ、今日聞いた感じでは、昨日ほど重たくは感じませんでした。こちらが慣れたのか、やはり昨日とは某かの違いはあったのか。
 それに、昨日ほど歌唱陣をかき消す、というような場面はありませんでした。最終場の後、処刑直前のとこくらいかと。ただ、これは、やはり歌唱陣の、特に声量差に帰すべきでしょう。

 ニネッタ役のチンツィア・フォルテ、第1幕歌い出しで、流石に違うなと感じずにいられません。正直言って、私が好きなのは、昨日の高橋薫子のような清澄感のある声。フォルテのは確かにいい声だし、声量もある。ただ、清澄感と言う意味ではちょっと違うんですね。でも、それを補って余りある良さもあるし(よく言えば深みがある)、これはこれで聞いていて楽しめる。で、何度も言うようだけど、やはり声量があるので、各所の表現に余裕が出ます。まぁ流石にワールドクラス、と言うべきか。このオペラでのニネッタの役としては、言わば高橋薫子とは違うタイプに見えて来る訳で、これはこれで確かにこの「重い」オペラには合います。
 とはいえ、やはり今日の1番はシラグーザでしょう。大体がウィーンやミュンヘンの常連になってるバリバリの第一線ですからね。新国立劇場にも出てるけど、それにしてもよく呼んだもんです、藤原も。一頭抜きん出るとはこのこと。もう、聞いていて明らかに声が違う。声量も、昨日の五郎部俊朗とは違うけど、それ以上に声の質が。線が太いのに繊細感があって、適度に甘い。なんのかんの言っても私はやはりこの人好きです。あっちこっちで歌いまくってるので聞く機会も少なくなくて、だからなんとなく有り難みが薄いのだけど、実は勿体無い話でして。それと、やはり経験も豊富なだけに、舞台での所作が上手いのですね。単に自然というのでなく、どうやれば不自然でなくそれでいてはっきり観客に伝わるか、意識されている。本当にいい歌手だと思います。
 他のキャストも、特に声量を含め安定感では昨日を上回る出来映え。安心して聞いていられるという奴ですね。

 こうなると、ゼッダ率いる東フィルの演奏も映えるというものです。確かに昨日よりは柔らかみが増したように感じるのだけど、多分、それほどの大きな差では無いのでしょう、実際は。ただ、歌唱を含めた全体で、今日の方がまとまっていた、ということだと思います。


 確かに、件の壁の使い方は、一つのアイディアとしては悪く無いのだけど、上手く使えてないと言うか.........例えば、第2幕の裁判所の場面で気付いたのだけど、裁判所をイメージさせるのに壁を3方を立てさせて、群衆はその中には入れない。これは、一つの見せ方としては、その趣旨の良し悪しは別にして、非常に分かり易い。ところが、その周りにいる群衆の処理の仕方が良くない。まず、完全に分断されて、舞台の両端に、言わば「話の本筋」から切り離されているので、疎外感は満点なんだけどそれにしても窮屈過ぎる。しかも、その狭い場所での演技が紋切り型というか、なんだかなぁという感じのもので......
 詰めが甘いんでしょうね。
 あ、取って付けたようですが、合唱はまぁ良かったと思いますよ。

 全体としては楽しめたんですけどね。ちょっと、舞台は、暫くすると忘れちゃいそうだな。






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最終更新日  2008年03月09日 22時25分45秒
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