いわゆる名曲・名作曲家として名高い人達は、クラシック音楽の歴史の中で むしろ少数。
これは例えば、戦後漫画の歴史に置き換えてみれば分りやすいだろう。
戦後60年、手塚治虫が作った漫画の歴史の中で、数百・数千人の漫画家が誕生し、そして消えていった。10年・20年前の作家達のうち、今でも単行本が発売されているのは ほんの一握りの人気作家達だけだ。
むしろ時間の経過の中に埋もれ、忘れ去られていった作家達の方が圧倒的に多いのは誰にでも理解できるだろう。
クラシックも同じである。「我こそはベートーヴェンの後を継ぐ者」と野心を抱いて作品を発表しても、続々と天才達が出現し、そうではない人間達の作品は今日殆ど演奏されることはない。しかし、そうした中にも 忘れ去るには惜しい
、きらりと光る素晴らしい作品が埋もれているのだ。
名曲や高名な作曲家達については、すでに他のブログで語られているので、このシリーズでは 本当に希少な作品
、しかし CDになっていて
誰でも聴くことの出来る作品を紹介していきたい。これは自分のライブラリーをWEB上に整理していく作業でもあるのだ。
さて、では「知られざる協奏曲」の第一回は モシュコフスキのヴァイオリン協奏曲
を取り上げてみたい。