2013年02月09日
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カテゴリ: 洋画 [アクション]

マクティアナン監督の 類まれな空間センス
ダイ・ハード
DIE HARD


監督 :ジョン・マクティアナン
出演 :ブルース・ウィリス、アラン・リックマン

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- INTRO -

「デザスター映画」というジャンルが過去のものになったハリウッドで

今では当たり前となった「アトラクション」的感覚で
「デザスター映画」のスペクタクルな要素をふんだんに取り入れ

「カテゴリー」にこだわらず「エンタテイメント性」にこだわった
新世代のアクション映画として一世を風靡したのが
ダイ・ハード 』 です

同時に  ブルース・ウィリス という
新たなアクションスターを輩出したのもこの作品です

今回は
2013年2月14日に日本で全国公開されるシリーズ第5作
ダイ・ハード/ラスト・デイ 』 の公開を記念して

記念すべき第1作『 ダイ・ハード 』を少し振り返ってみましょう


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-STORY-
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クリスマス・イブ。
別居中の妻ホリーが務める ロサンゼルス、ナカトミ・プラザ・ビルに来た
ニューヨーク市警の刑事 ジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)は

突如完全武装で現れ社員を人質に取った謎の集団に対し
単身 挑んで行く

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-解説-
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■作品の概要は・・・■

本作は、88年公開当時、世界的大ヒットを記録し

(75)『タワーリング・インフェルノ』 の様な
デザスター映画のアトラクション的要素に

密室映画のサスペンス感と理工系の巧みな仕掛けが随所に仕込まれた
スタイリッシュな切り口で描かれた脚色と共に

それらの要素とは相反する
アウトローなキャラクター達の泥臭い人間ドラマが加わり
これまでに無いスペクタクルでダイナミックなアクション映画へと昇華した

新世代のエンタテイメント・アクション巨編として制作された作品で


「ハイテク」という言葉が浸透した80年代後半

レーガノミックスに象徴される
バブルで浮かれた サブカルチャー文化が蔓延し始め
構造主義的思想に関心が集まる中、

スタイリッシュに高度成長を遂げた
完璧を誇る管理社会と呼ばれた時代に

管理社会の脆弱性に付け入る様に暗躍する「テロリズム」の恐怖と

社会経済が近代化へと完全移行し
マスコミが台頭しネット社会へと向かい始めた
その様な世の中の時流に逆らうかの様な

タンクトップで素足という 身一つでビル内を駆け巡り
単身テロリスト殲滅に奔走する

管理社会を打ち破り、構造主義に切り込む様な
野性味溢れるローテクなアウトロー刑事の活躍を描き

高度成長を遂げ飽和状態になりつつあった当時の社会への警鐘を込めながら

いつの時代にも変わらない 古き良き西部劇時代から続いてきた
伝統的ハリウッドアクション・ヒーローを現代に甦えらせ

ポスト・アンチ・ヒーロ作品とも言うべき
新感覚なアクション・エンタテイメント映画として制作された作品でもあります。



主演は当時日本ではほぼ無名のTV俳優で
本作の成功でハリウッドスターの仲間入りを果たした
ブルース・ウィリス

撮影監督は、大ヒット作 (94)『スピード』 の映画監督としても知られる
(89)『ブラック・レイン』(90)『レッドオクトーバーを追え』
(92)『リーサル・ウェポン3』 の  ヤン・デ・ボン

監督は アーノルド・シュワルツェネッガー 主演 (87)『プレデター』
ヒット・メーカー ジョン・マクティアナン


■CG以前の体感的エンタテイメント映画の骨頂■

内容は今更解説する必要のない程 何度もTV放送されている為

「密室サスペンスと大仕掛なアクションが同居したスペクタクル巨編」とか
「観客の予想を裏切る2転3転する脚本の妙」とか
「それまでのアクション映画では大味だった理工系の展開を充実させた」とか
「古き良きハリウッド・バディー映画の伝統を新世代に受け継いだ作品」など

語り尽くされた感のある映画ですが、


本作は、
(73)『燃えよドラゴン』 から始まった
(82)『ランボー』(84)『ビバリーヒルズコップ』
(85)『コマンドー』(87)『リーサル・ウェポン』 などの
アクション映画の大ヒットによって

それまで「アクション」がドラマを支える一要素だったものから脱却し
ダイナミックな映像に加えて奇想天外な物語で構成された
「アクション映画」というカテゴリーを定着させ

人気作を次々と世の中に送り出していた80年代当時に
舞台が高層ビルの中という「密室系」サスペンスでありながら

まるでRPGゲームを彷彿とさせる
観客も主人公と共に舞台を上下左右に移動するかの様な
監督のジョン・マクティアナンが得意とする 高さ、奥行きを感じさせる
類まれな空間センスが加わり
「体感的」エンタテイメント作品へと昇華させた

VFXにCGが導入される以前のハリウッド・アクション映画が到達した
一つの集大成とも言える作品であり


それまでのアクション映画では見られ無かった
「ミステリー」などの異なるシチュエーションが加わった

アクションと物語の有機的な統合による
アトラクション的エンタテイメント作品が登場する
90年代の到来を予見した様な内容で描かれ

更には後の大ヒットTV作品
『24 -TWENTY FOUR-』『エイリアス』 などの
新感覚アクション作品へとつながって行く

新世代エンタテインメント映画とも言える作品でもありました


■現在の定番を生み出した元祖的アクション映画■

本作は、日系の商事会社のハイテク高層ビルを占拠したテロリスト集団と
たまたま居合わせたニューヨーク市警の刑事との
息をも付かせぬ攻防を描いたサスペンス・アクション作品で、

どちらかと言えばスマートでは無く、
ハイテクな世の中には不向きで前時代的な、
勘と行動力のみの身一つで刑事の仕事をこなす
男気溢れる主人公が

クリスマスの夜に別居中の妻と再会するという
たまたま訪れた妻が務める会社のビルのパーティー会場で

突如乱入した武装テロリスト集団と
最も不運なタイミングで居合わせ

重武装で統制されたテロリスト集団によって社員を人質に取られ占拠された
ハイテク高層ビルを単身縦横無尽に移動して

野性味溢れる不死身の行動力と刑事の鋭い洞察力を駆使し
神出鬼没な戦術で 一人また一人と テロリストを殲滅する活躍を描きながら


無線を通して外部との唯一の協力者となったロス市警の巡査との
お互い顔を知らないまま 奇妙な友情の絆が芽生えたり

ハイテクビルである事自体が テロリスト達の目的を果たさせる謎や
クリスマスの夜に行われた犯罪を壮大なショーの様に演出する他

アメリカ特有の加熱報道によって
テロリスト達にとって有利な情報が伝わってしまう顛末 など

今ではアクションの定番として使われるこれらプロットが
当時としては画期的な娯楽の要素として多分に詰まった


クリスマスの夜に観るには相応しい
エンタテイメント作品として仕上がっております。



■時代性が背景となった脚色■

本作は、大ヒット・ハリウッド映画には必ず描かれる
当時の「アメリカの世相」が反映された作品でもあり

NY警察の汚職を一掃したジュリアーニNY市長就任以前の
一時期「マフィアより悪質」と言わしめた
警察上層部や内勤の一様に腐敗した体質や

報道が正義の倫理に則った活字主体から、
規制緩和によって巨大資本がバックに付きTVメディア主体へとシフトし、
報道にショービジネスの論理が台頭した時期の
数字しか頭にない加熱報道を続けるマスコミの実態に加え


経済社会では独立系が現れ始めた時期に、
日本資本の外資系企業で突然当確を表したビジネスマン達の

仕事では熾烈な競争社会で莫大な成果を上げて
パティーでは乱痴気騒ぎで狂乱し舞い上がる

バブル直前のアメリカ社会における、いわゆる「成り上がり状態」や


冷戦終了が決定付けられた「ベルリンの壁崩壊」直前の、
米国の関心が欧州から中東へ向けられ始めた
「ハイテク戦争」という言葉を生んだブッシュ政権初期の
国内の脆弱性に付け込んだ 欧州のテロリスト達を悪役として描かれた
リアルな国際背景

等々、

88年当時の世相が色濃く演出に反映された脚色による
最たるエンタテイメント映画として時代性を感じながら
また違った側面から興味深く鑑賞出来る作品だと思います。





□80年90年代を代表するヒットメーカー□
■ジョン・マクティアナン監督■​


さて、
本作の大ヒットで人気監督の仲間入りを果たしたジョン・マクティアナン監督は

その後、 ショーン・コネリー を起用した話題作
(90)『レッド・オクトーバーを追え!』

アーノルド・シュワルツェネッガー 主演の娯楽作
(93)『ラスト・アクション・ヒーロー』

再びメガホンを取った  (95)『ダイ・ハード3』 など

持ち前のテンポの良さと様々な要素をバランス良く映画に盛り込む手腕により
多くの傑作を生み出すハリウッド屈指のヒット・メーカとなりました。


しかし、
『ダイ・ハード3』以後、映画製作に口出しが出来る立場になると
テンポの良いバランスの取れた作品作りが突如崩れ

マクティアナンの好みや趣味が露呈した様な
「品の無い画面作り」が牙を剥く様になります


それでも スティーブ・マックイーン の往年の名作のリメイク
(99)『トーマス・クラウン・アフェアー』

レネ・ルッソ の 体当たりな役作りによって
「品の無い画面」から「大人の映画」へとスライドした事により
全世界でヒットした話題作となりましたが

その後7000万ドルの巨費を掛け制作された (01)『ローラーボール』 では
ハリウッド過去10年のベスト10に入る失敗作と言わしめる程の

商業的大失敗を起こす事となり

その後も21世紀に入りメインストリームが大きく変化した事もあり
メガホンを取る機会も無くなって行くのでした




近年でも、普通なら大ヒットの数字なのにも関わらず
制作費の増大が原因で収益が追い付かず
制作費を下回る興行成績となり商業的失敗を引き起こすケースが
多々見られますが

80年後半からの傾向として、
新規企業の台頭による乱立する映画産業への参入によって
大資本化して行ったバブル風潮に

ハリウッド大作が商業的失敗を引き起こしてきた
一つの大きな理由があった様に思われます


又、
視聴者層を限定するレイティング・システム強化によって
過激な性描写や暴力描写が制限され

15歳未満が鑑賞出来るジャンルが狭まり
家族映画として公開される作品内容が限られてきた事による

社会通念上の理由もある様に思われ

ポール・バーホーベン 監督の (92)『氷の微笑』 の様に
大人が鑑賞する事を目的としたエロティック・サスペンスでありながら
シャロン・ストーン がブレイクした世界的大ヒットを遂げる特例もありますが

後にバーホーベン監督は (95)『ショーガール』 で世紀の大失敗を迎える様に

70年代に横行した「サービスシーン」という名の下に撮られる
ベッドシーンがあれば大人の映画という通念の作品は元より

過激な暴力シーンや性的シーンが入るNC-17指定で公開されるタイプの作品が
メインストリームから姿を消して行ったのも

「セクハラ」や「DV」が深刻な社会問題化した80年代後半から
敬遠される様になって行った事により

商業的失敗という形で世の中から淘汰された結果とも
捉えられるものがあります。


これは、
性描写が話題となる作品がハリウッドでは即拒否反応される事から

ベルナルド・ベルトリッチ 監督作品の様に
服を着ていない事で始めて描ける人間性を浮き彫りにするという様な
人間の真の姿に迫る芸術的作品が、ほぼ欧州資本へと移行したり

日本でこそ天海祐希と常盤貴子との濡れ場が話題になった
(01)『千年の恋 ひかる源氏物語』 の様な作品が米国で公開されても

「また東洋の映画が文芸作と称してポルノまがいの映画を持って来た」
と無視されるのは当然の事と言えました。


只、

現在のハリウッド娯楽作で女性が肌の露出が無くなったのは
そうした風潮を牽制したと言うよりは
単にR15指定となる事で家族層の収益が見込めなくなるのが
大きな理由だという印象が強く

それはそれで、骨のある映画製作者が居なくなったと
思わずには要られない話ではあります・・・


マクティアナン監督も   (99)『13ウォリアーズ』
その様な風潮から弾かれた作品となり

過激な暴力描写画面を日常で見慣れているゲーム世代が社会進出を始めた
2010年以降に再評価を受けながらも

血しぶきが飛び交う過激な暴力描写と、内容に対し品格が伴わない演出の作品に
観客が映画館へ足を向けなくなったという社会的傾向から

過激さをエンタテイメント化する作家性が世の中に受け入れられなくなり

80年代後半から90年代にかけて活躍し
メインストリームから姿を消して行った多くのヒットメーカーの1人と

なっていくのでした




一方、本作『ダイ・ハード』は その様な傾向を迎える世の中の狭間に

「暴力性」によってでは無く、
ハイテクの世の中へシフトした事で忘れら去られた「野性」を思い起こさせ
世の中の傲慢を貫く様を描いた痛快作であり

マクティアナン監督の類まれな空間センスにより
巨大な超高層ビルの中の現在地を意識しながら

ビル内全てを舞台に仕立てダイナミックな画面で展開するといった
RPGゲームの様な『アトラクション』映画の先駆け的な作品でもあり

映画史にも残る様な
傑作アクション映画と言っても過言ではない仕上がりとなった作品だと
言えると思うのでした。



当時の世相を反映した、非常に分かりやすい程ステレオタイプな
若干違和感のある人物設定や

まだまだ「ファンタジー」と表裏一体の
娯楽を追求する余りリアルさに欠けるアクション場面など

80年前後の映画にありがちな過剰な描写に終止する作品ではありますが

それも時代性というご愛嬌というものでしょうか



それでは、春一番の便りが聞かれる中

熱いヒーロが活躍するアクション映画の名作に
手に汗を握るのはいかがでしょうか☆


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最終更新日  2018年01月06日 08時27分15秒
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