Satchanから自然便り

Satchanから自然便り

2007/01/31
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カテゴリ: 野鳥

Platalea ajaja
Threskiornithidae  トキ科
ベニヘラサギ
32 inches (81.28 cm)

Roseate Spoonbill 01
J. N. "Ding" Darling National Wildlife Refuge, FLにて。
2006.11.08

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 2006年11月、フロリダへ旅した際に初めて見ることが出来ました。J. N. "Ding" Darling国立野生保護区では、 American White Pelican Brown Pelican Wood Stork Reddish Egret などの野鳥が目白押しで、その背後に遠くRoseate Spoonbillのピンク色が見えました。現実離れしたピンクの体色!青空を背景にピンク~!私にとって初めてのヘラサギの仲間。スプーンのような不思議な嘴だけも面白いのに、初の野生界で見るピンク。どのシーンも忘れがたい瞬間として心に焼き付いています。

 ピンクの体に、スプーン型の嘴。頭は禿げていますが、幼鳥1年目は毛があるようです。幼鳥の体色は白に近く、3年かけて成鳥羽へと変化します。成長と共に色がピンクに変化するのは、色素の元になるエビなどを食事に取り入れていくため、と考えられているようです。エビは、カロテノイドにより赤~黄色の色素を得るalgae (藻類)を食べています。

 浅水域を歩きながら、少し開けた嘴を水中につけて前後に揺り動かし、生き物が嘴に触れたことを察知すると、パチン!と嘴を閉じて、獲物を捕らえます。小魚・甲殻類・軟体動物・水生昆虫などを食べます。フロリダ半島南端・テキサス州メキシコ湾沿いで夏鳥、メキシコの海沿いで留鳥となるようです。

 1800年代に、野鳥の羽飾りを女性の帽子に取り付けるファッションが流行しました。私も、何度か、その頃の写真を見たことがあります。羽だけならまだしも、野鳥の剥製がついた帽子を頭にのせて気取った女性の姿は、少し滑稽に見えました。Roseate Spoonbillの羽毛も、帽子・扇子などに利用され、当時ハンター達に狙われた格好の獲物でした。絶滅の危機に瀕するまで個体数が減少したそうです。1900年代初頭には、徐々に個体数が回復してきました。現在では、湿地帯の水が枯れることによる生息地の喪失が彼らの生命を脅かしています。

Roseate Spoonbill 02

2006.11.08





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Last updated  2007/03/08 05:38:45 AM
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