おずの魔法使い

おずの魔法使い

2005.04.15
XML
カテゴリ: 連載
  1. 出会いは友人の紹介で
  2. これも一種の力仕事?
  3. 僕たちの失敗



当時は数百万円とかの値段がついていたSunのWorkStationなんてとてもじゃないけど買えっこない. 数万~数十万円のオーダーで同じようなことが出来るんだったら, とりあえずそっちを使うよ.

つまり, 極論を言ってしまえばLinuxなんてものはSunを買えない貧乏人が使うOSだったのだ. それゆえ, Poor man's Sun などと言われることもあった.

当時はSunもSunOS4の時代で, 自分のまわりではUNiXといえばSunって感じだった. 実際当時のOpen SourceなプログラムってほとんどSunOS4をベースに書かれていて Linuxで動かすには少しいじる必要があったりするものが多かったのだ.

Linuxでrpmとか使っていると Sourceで渡されることなんてほとんどないかもしれないが, 当時はBinary形式ではなくてSourceファイルをtarなんかで固めたもので配布されることが多かった. それゆえにSlackwareでバイナリ配布だったのがある意味衝撃的だったのだけど…

Sourceっていうのはプログラムのコードのことで これをcompileって作業をかけることでbinaryになる. 基本的にはbinaryになると他のOSでは動かない. Win用のアプリをMacに持っていっても動かないってのと同じだ. だが, Sourceの場合は うまくいけば違う環境に持っていってcompileすることも可能だ. WinやMacだと画面描画の命令が違うから大幅にいじらなければならないが, SunやLinuxなどUNiXとUNiXっぽいOS同士であればちょっとした修正でOKだったりする.

UNiXの世界でソフトウェアをbinaryにする前のSourceで公開することが多かったのはこれも理由の一つだと聞いたことがある. つまり, Sourceで公開しておけば 作った人の環境がSunOS4だったとしても その他のUNiX系システムであればHP-UX, IRIX, NEWS, そしてLinuxも含めて 利用者が少しいじるだけで使えるようになるのだ.
『これはSunOS4の上で作ったけど Linuxで使いたい人がいたら勝手にいじって使えるようにしてくれるでしょ』ってな感じだ.

この話を聞いたとき, なんともいえない『文化』を感じてしまった. 作って配る連中もすごいが, 使う方もただものじゃないぞ, と.



しかし, Linuxがそう言われた時代は間違いなくあったのだ………

---つづく






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005.04.15 16:37:52
コメント(6) | コメントを書く
[連載] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

つ!

つ!

コメント新着

わかりません@ 10万円 逝ってよし(´-ω-)☆ <small> <a href="htt…
乗らない騎手@ ちょっとは木馬隠せw あのー、三 角 木 馬が家にあるってどん…
チリチリ@ 次は庭で全裸予定w <small> <a href="http://kuri.backblac…
地蔵@ 驚きのショックプライスw コウちゃんがこないだ教えてくれたやつ、…
ヒゲメタボ@ クマたんと呼ばれてます(^^; 最近はこれが流行ってるって聞いたので …
ディック橋本@ ギリ3人です(笑) <small> <a href="http://iikoto.chorie…
ななやま@ ムダなチラシ広告のポスティング問題をWebで解決する新サービス「エコポスト」 福岡市の株式会社ザイナスは、郵便受けに…

フリーページ

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: