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昔、まだ家が大きかった頃の庭には、祖母が茶花として使う植物ばかりが植えられていた。普段は祖母が自分でその庭に咲く花を切って茶花にしていたが、木の高い所に咲く花や、庭にはない野草の花が必要になると、私の出番が回って来るのであった。小学校から高校を卒業する頃までの約10年間、茶花を採りに行くのは私の重要な任務であった。
何しろ週4回も茶会をするのだから、その約10年の間に相当沢山の茶花を採ってきた筈である。おかげで私の花の好みはすっかり茶花的になり、侘・寂の精神もシッカリ身についてしまった。
だから、未だに茶花にならない八重の花と言うのが好きになれない。一重に較べ、品格がずっと劣る。
ところが、何の風の吹き回しか、八重のハナモモの苗木を買ってしまった。しかも、モモという葉に風情の無い、基本的に好きではない種類なのに・・・。
馬齡加ゆること幾十年、段々自分自身が侘びて寂しくなって来ると、周りにあるもの位少しは華やかにしたい、と思う様になるのかも知れない。



サンザシ(赤花八重咲き) 2010.05.15 コメント(2)
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