受験国語の目安箱

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2005/05/25
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カテゴリ: 雑感エッセイ
 今日はエッセイ。心中告白です。このブログを立ちあげてから、あちこち先行の方のHP やブログを訪問させていただいては、ネット上での国語の指導はどうしたらよいのか勉強させて頂いております。漢字や語句、文法なら書き下ろしたものを閲覧してもらうのは可能なのですが、文章素材を載せるというのは著作権の保護上、抵抗感があります。いくら、教育上の使用といっても、やはり著作者の権利があります。

 特に今年は大学受験の赤本から出題された問題の掲載が一部なくなったこともあって、塾教材を編集する仕事に携わっておられる方は大変だと思います。このブログでも読解問題をどう扱うかということはまだ解決がついておりません。著作権は作者の死後50年ということですから、古典なら扱えるのか?と考えたりもしますが、それでは一番やりたい現代文の読解の方法を伝えることはできないなあと感じています。メルマガで文章読解を扱われているものも拝見しましたが、いい内容なのに、著作権上はグレイゾーンかなあという印象です。個人レベルで著作権料を支払うことは運営上も無理があります。何かよいお知恵はありませんかねえ。

 次世代を担う子どもたちのため、著作権を放棄して国語の読解問題用に読んでもらうための文章を投稿してもらうサイトなんて立ち上げても、どれだけ投稿があるかわかりませんね。やってみる値打ちはあるかなと考えてみたりしますが、最近の受験国語と著作権の問題はそうした危機的状況に発展する可能性があります。「子どもたちのためなら、俺の文章を煮ても焼いてもいいぞ。」と書き下ろしして下さる文筆家の方がいらっしゃったらぜひ教えてください。自分で書けというアドバイスを下さる方もあるかも知れませんが、かつてやった時の経験上、自分で作った文章で作問すると、たいてい主観に満ちたひどい問題になります。小説など書いてやったら、もう顔から火が出るほど恥ずかしいので生徒にやらせる前に廃棄しました。

 さて、もともとこのブログ立ち上げのきっかけは幾つかあります。学習塾の国語というのは隅に追いやられた存在で、英語・数学をメインに理科や社会までは面倒を見るけれども、国語は一番後回しになりがちです。それでも、国文法や古典などは生徒のニーズも高く誰か教えてやれということになり、「んじゃ、おまえ。」ということで国語担当を始めました。もちろん、文学部志望でもありましたから、特に大学受験浪人の時は並々ならぬ情熱で取り組みました。そうした経験もあって国語を担当することにはある種のこだわりがあったわけです。ところが、塾講師として働き始めた当時、受験国語の指導法などというのは確立されていたわけではなく、受験国語の一貫した読解法、指導法は大学受験レベルから始まったばかりで、中学・高校受験レベルではなかなかなかったのです。せいぜい過去問を集めて解答・解説を付しただけの問題集やテキストが幅を利かせていました。今でこそ、大学受験レベルの読解法が中学・高校受験レベルにも降りてきて、「一貫した読解法を提示しつつ、解説・解答を行う本」も見かけるようになってきました。昔の国語の問題集では、論説文であれば同じことが書いてあるのにどうしてこの部分を使わなくては解答にならないのか、さっぱりわからない。小説・随筆は「心の中にイメージを思い浮かべよ」と言われても浮かばないから答えられないのにといちいち引っかかりを覚えたものです。しまいには、「情景を絵にしてみよう。」とか、「場面の雰囲気をつかめ。」とか、そんなあいまいな解説に出会い、それをテストでホントにやっている奴はいないだろと感じていました。

 学校での国語の授業で、きちんと文章に取り組むということをまじめにやってきた現役大学生でも、国語科塾講師として「一人で文章と向き合う、あるいは、国語のテストに取り組む方法」を子どもに伝えなければならないといった段階で立ち往生してしまうことがよくあります。例えば、車の運転はできるが、車の運転を人に教えるのは難しい。(←この例えは最近お話を伺った方の受け売りです。)どうしたら車を正しく運転できるのかを教えるときと同様に、どうしたら文章を読めるようになるのかを教えるためには、その手順や指導法をきちんとまとめ、そのまま子どもと共有できるようにしなければならないのではないかと考えました。さらに、勉強しなくても国語ができるという人の無意識の頭の働かせ方を、国語のできない子にも共有できる形で提示できなければ、国語の成績を伸ばすことなんて不可能ではないかと考えるようになりました。後に心理学で学んだ言葉で言えば、 文章理解のための「認知の枠組み」をきちんと提示し、読解力を養成する国語の指導 とでもいえばよいでしょうか。

 それを国語講師育成の段階で伝えるにはやはり、受験参考書をもう一度読めと言うだけでは無理で、実践を通じて一緒に考えたり、悩んでみたりしなくてはいけない。先輩である自分が無意識にやっている国語の指導をことばにしなければいけない。そして、自分のやっていることはホントに正しいのか、毎回、新人講師の育成にたずさわるうちに自省し、若い講師たちと一緒に考えたこと、それらを何らかの形で残しておきたい、そして、塾内だけでなくさまざまな方から批判も受けて鍛錬しなくてはいけないと、そのようにも考えてきました。それがブログ立ち上げのきっかけのひとつ。

 一方、私の在住する北海道は都市間距離が長く、札幌以外から塾や予備校を探して通うというのは時間的になかなか困難なことです。中学受験のお正月の特別授業を担当していても、留萌や寿都、遠くは様似や北見、稚内から、朝の5時に起きて親に車で送ってきてもらう方、札幌に泊りがけの方などがおられるわけです。夏期講習でも札幌は転勤族の方が多いこともあって、海外から夏休みに帰省のため札幌にいる間、受講される方もおられます。台北、上海、ロンドン、アメリカの各都市など日本人学校に普段、通われている生徒に、2学期からうちの塾に来ないかなどと無茶な勧誘をしてしまうこともありました。しかし、インターネットであればその後もある程度フォローもできることがあるのではないかと考えました。また、学習塾の中で国語のコースを持たないところに通っている方も少なくない。さらに、私の専門分野のひとつであった不登校や引きこもりで、学習の機会を得られない子ども達も少なからずいます。こうした方の役に立てることもあるだろうと。これがブログ立ち上げのきっかけのふたつめでした。



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Last updated  2005/06/03 01:31:41 AM


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