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仕手株 犬丸正寛 相場格言 :サーチナを見ているとまさに今の相場を言い当てたような格言が出ています。もっともこれに乗せられて深入りも危険でしょう。年末に元気を貰いました。(Y)
【経済ニュース】 V 2009/12/25(金) 09:07
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■仕手株動くは相場の始まりなり(新しい相場に備えよ)
長い間、停滞していた相場で、仕手株といわれる理屈では買い難い銘柄が動き始めたら新しい相場に備えなさいという教えです。
少し、横道にそれますが、干支(えと)と、相場の関係についても似たような謂れがあります。「子(ね)ちょろちょろ、丑(うし)ゆっくり、寅(とら)千里を往きて千里を帰り、卯(う)跳ねて、辰・巳(たつみ)の天井、午(うま)尻下がり、羊(ひつじ)おとなしく、申酉(さるとり)騒ぎ、戌(いぬ)吠えて、亥(い)猛進」です。昔の相場師は、相場の強弱や見通しを干支に置き換えて予想していたとあります。他愛ないと言ってしまえばそれだけのことですが、株には、『株は人気7分に材料3分』といわれる側面があります。
アナリスト全盛のファンダメンタルズ分析中心の今の世では、馬鹿げていると切り捨てても、多くの投資家が、干支は無視できないと思って行動すれば、人気的に存在感をもってくるのです。現在でも、「春日大社のお告げ」と言われる月別の相場の強弱見通しが重宝されているのです。また、「辰巳天井」は、江戸の昔より忌み嫌われ、年配の投資家の多くは現在でも辰巳の年には持株をいったん売却するとさえいわれます。
振り返って、日経平均が史上最高値をつけたのは89年の「辰」、下落に転じたのが90年の「巳」でした。今回の「仕手株動くは・・・」という言葉は、「申酉騒ぐ」と似ていると思います。夜明けが近いと、真っ先に申や酉が鳴き、騒ぎ始めます。日経平均がバブル崩壊後の安値をつけた2003年は「羊」。大きく下げてきた相場がやっと底打ちで静かになり、その翌年、翌々年の「申酉」から上昇に転じているのです。
こうしてみますと、干支と相場の関係もバカにできません。相場では、仕手株といわれる独特の銘柄から動き始めます。仕手株とは、業績はそれほどよくないものの、過去に大きな相場を出した実績があり、どことなく人気のある銘柄のことです。なぜ、そうした銘柄が動くかといえば、バブル崩壊後の相場のように自信をなくした相場では、景気、業績がよくなる、つまり夜明けが近いと言われても、優良株のように戦艦のような銘柄は動き難いのです。このような時は、まさしく申酉のような人気株から動くということです。
したがって、仕手株が動き出したら、理屈に合わない、といってあなどらないで、夜明けが近いと判断して新しい相場に備えてください。なお、筆者の経験では、相場の最終段階でも仕手株の動くことが多いことも付記しておきます。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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