草想記

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2009年10月18日
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カテゴリ: 今日の学習
 秋風とともに少しばかり気分が良く、体調も又なにがしか取り戻したようだ。今年の夏は本当に体調の悪さと腰痛に悩まされた。何時だったか触れたような気もするが、今年は鬱と自分で言えるほどに気持ちも落ち込んだ。何時旅立ちがあっても不思議はないと言うことが原因ではないと自分では思っている。ただ自らの存在感が薄れていく実感を除いて、それは私の人生では有る程度予定事項だからだ。

 元々幼少期多病でありとあらゆる子供の病気は悉くやり尽くして両親ににも大きな迷惑を懸けた。そんな自分だから学生時代から寿命は50代まで保てば良しと思い定めていた。それが現在72歳からもしも75歳まで、つまり日本人男性のほぼ平均寿命まで生きられたらこれは予定の五割り増しで、寿命だけは大もうけと言うことになる。それにこの歳になり実務からも引退の身では、今更世のため人のために余り役立つ存在ではない。つまり貰いっぱなしのサイドに立つ人生は余り居心地も良くないのだ。まして生涯にさほど人の役にも立たなかった身ではその預金残高も余り無いし、ただ長生きだけを目的とした余生は送りたくない。
 勿論、生きることが何かの役に立つ、或いは価値ある目的へ歩み続ける人々は当然この限りではない。

 話しは関連があるような無いようなこと。

 NHK俳句の番組は選者の他に関連有るゲストを一人必ず招いてある。これが上手く行った時は脹らみや予想外の味がでて素晴らしいことがある。今日のゲストは歌人であり俳句も作るという人だった。このお二人の水準がまことに上手く行って番組が豊かで且つ示唆に富む物となった。選評やお互いの会話もこの水準を同じゅうして真に上手く行ったと思うのだが、それにもまして双方が俳句と短歌の差違と特性を熟知していて、同じ言語をもってしかも「五、七、五、七、七」対「五、七、五」と僅か十四文字の差の表現ながら。その差違と効果、各々の特性の把握が真に明快で、この二人なら相互にこの関係で誤解を生むと言うことは先ずあるまいと羨望の念を持った。

 現実の世ではこれほどお互いが理念上明快に、特性や差違を把握し切っていると言うことは滅多にない。そこに見られたのは単に番組を見ている私のような素人的第三者にも此処まで切れよく納得させ得る力の背景は、矢張り理の存在を無視しては不可能だと思った。

 理という物差しは分野が違っても通じる普遍性と共通項を持つ。

 兎角感性に重点を置きがちな表現者同士が、同時に此処までさりげなく差違に明確な根拠を示しうるのは暗黙の或いは感性的な把握だけでは果たし得ない。彼等同士だけなら自明の理であっても不思議はないが、指導という意味では初心、未熟さを単に数やっていれば判るでは充分ではない。

 これは予てからの私の持論だが愉しさと面白さを与えて自分から興味を持つように仕向けるのが本当の教育だろう。出来るものだけが付いて来ればよいは指導者に都合の良い英才教育方でしかない。それでいて後進が育たぬとと言う如きは更にナンセンスだ。



 学問の世界だってピラミッドを大なり小なり形成している。皆が皆ノーベル賞を受けられるわけではない。それを支えるピラミッド社会があってこその話なのだ。

 私が営んできたささやかな商売でもある時顧客にこんな事を言われた。凡そ二十年くらい前だったと。出張で全国を巡回するような仕事の方だったと思う。三月、半年に一回くらいの割だが同社の出張所があったのでそれでも七、八回目くらいのご来店だったはず。
  「どうしてこの店は他のところと違うんだ」。
  「ええっ、他の店と違うといけないんですか? 」
  「ああ、同じ方がいい。」
  「でも、何処へ行っても同じじゃつまらなくないですか?」
  「あのなあ、俺なんか宿ですることなくて退屈だから来てる
んだ。別に特別な事なんて必要ない。同じだったら俺の方が
気遣いしなくてすむじゃないか 」。
 大分風変わりな方だとは思っていましたが、この考えはその後発達したコンビニ式の発想ですね。しかし私はその時考えました。この方の考え方にはそれなりに一理ある。

 お客のニーズは極端に言うと皆違うところがある。全てに対応することは不可能に近い。だから普通は大づかみに店側の考えで範囲を限定するが、可能不可能は店側の都合なのであってお客様中心の観方ではない。やむを得ぬ事とは言いながらこの事を自らそうなのだと承知しておく事は案外大事なことなのではないだろうかと。






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最終更新日  2009年10月19日 07時15分18秒
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