PR
キーワードサーチ
コメント新着
ピアノの調律は半年に一回なので、忘れた頃に電話がかかってきて、『もうそんな時期なんですね』と言いながら、都合の良い日を予約して調律師さんが来てくれる。
今日、その半年に一回の調律の日で、いつもの佐藤君が来てくれた。
あっ!名前出しちゃいました。ごめんなさい。でも佐藤って言う名前は、日本で多いベストスリーに入ってますから、アメリカで言えば 『トム』 みたいなものです。
..........たとえが、メチャクチャでんがな.........
その佐藤君、見た感じがもう『調律師』。音楽家の風貌なんです。
ん~、繊細、女性的、色白、物腰が柔らかい、声が高い..........私よりもずっと女らしい、しとやか、美しいんです。
とにかく色が透けるように白い。私なんぞは夏にそこら辺に買い物に行くだけで『loveyoshiさん、ハワイでも行って来たの??』と言われるくらい異様な日焼けをする。
冬になった今でも常に黒い。だから、サトークンがうらやましい。
ピアノの仕事をしているから、毎日ピアノを弾いているのだろう。指が細くて長い。そして白い。まさに白魚のような手である。私にあのサトークンのような手があったら手だけできっとたくさんの男性を振り向かせて見せようぞ!
..........ん、な、ことありえないっつうの!........
それよりも、調律のあいだ、ひどい扱いをしている私のことを、きっとサトークンは半年に一回のお客でも嫌がっているのではないかなと思います。
ピアノは玄関を入ってすぐのところに置いてある。
しかも調律の時期が 2月 と半年後の 8月 。 極寒と猛暑 。
せめて4月と10月とか5月と11月くらいだったらだいぶ作業もしやすいのではないかと思う。そんな極寒と猛暑の時期に玄関の寒い場所で1時間ちょっとの時間作業するのだ。
私は......と言えば、リビングでぬくぬくとテレビを見たり本を読んだり、コーヒーを飲んだりしている。(出かけられないし、やることないし)リビングに続くドアは中が見えるガラスなので、私からもサトークンの作業状況が見えるし、サトークンからも私が何をしているかが見える。さすがに作業が終わりそうになったら、なにか飲み物を用意するが、1時間ちょっとのあいだはサトークンが作業に集中できるようにこちらは知らん顔をしていたほうがいいと思っている。
しかし、ああいうお仕事は、ほんとに自分の耳だけが頼りですね。
私には何がどうしてどうなっているのかさっぱりわかりません。
でも、娘はやはり調律すると違うと言います。
半年に一回というちょうど忘れた頃に高貴なお顔をしたサトークンに来て頂いて、私もきっとピアノと一緒に調律されているのかもしれません。
今日の私はどこか白魚のような手でキーボードを叩いているような気分です。