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私の母は、もう72歳になるのに、ものすごく元気で、いまだ仕事をしてます。
ずっと現役の看護婦をしていたが、今は訪問入浴サービスのナースをしている。
人の世話をするのが好きで、うちの主人が入院したと聞いて、思い立ったときに炊き込みご飯や煮物を持ってきてくれる。
最初、持って来てくれたときには子供たちも物珍しくて、喜んで食べていた。そして、携帯メールで『美味しかったよ、ありがとう。』そして社交辞令の『また作ってね』と送った。
この社交辞令の『また作ってね』は、母にしたら
毎日でも食べたいんだから、おばあちゃんが作ってくれるまで待ってるからね
という強迫観念にとってしまうようだ。
しかも毎回、同じ炊き込みご飯と同じ煮物。さすがに飽きる。
それでも、『ありがとう』と言うと、またまた大喜びで作ってきてくれる。
以前に子供たちが、ここのクッキーが好きなんだ!って言ったことがある。そしたら、せっせと買っては持って来てくれたことがあった。
ここのサラダ美味しいよね?って言うと、サラダ運びが始まる。
確かに有難い........が、限度ってものがある。
あまりに度重なると、傷つけないようにやんわりお断りをする。
食べ物だけではない。私がこういうタオルの柄が好きなんだ、と言ったあと、同じような柄のタオルがうちに何回か運ばれた。
主人は笑って『迷惑かけてるわけじゃないんだから、いいじゃない』と言うが、私はため息が出る。
上の娘も『おばあちゃんって、褒められると伸びる子だったでしょう?』と遠まわしに悟っている。
下の子は平気で『もう、いらないよ。断ればいいじゃん』と言う。
でも、母は相手が喜んでくれていると思って幸せを感じているわけで、あまりズケズケと本当のことも言えない。
かえって、主人の父(隣に住んでいるおじいちゃん)のほうがズケズケと言い合っているような気がする。
昨日もパンクの一件を報告しようと思って隣に入っていった。
『失礼しま~~す』 と言っても返事がない。
いつもおじいちゃんが座ってテレビを見ている部屋の障子を開ける。
『はっ!!!』 と言って背中が飛び上がった。
........いや、あの、驚かせるつもりはないんです。ただ、おじいちゃんが聞こえなかったんだよね??私は声をかけましたよ。......................
本当にびっくりしていた。背中から 『わっ!!』 と驚かしたような反応の仕方であった。
その反応に私のほうも 『げっ!!!』 と言ったくらいである。
しかし 、 『はっ!!!』『げっ!!!!!』 という会話もないもんです。
次の瞬間、なんで聞こえなかったのかわかった。
こっそりひとりでチョコレートケーキを食べようと思って、ナイフで そーーーーーっと 切っていたのだ。
びっくりしてナイフでどこか刺さなくて良かった。
そのケーキを瞬間両手で隠したのを私は見逃さなかった。
..........おじいちゃん、私は横取りするつもりありませんよ~。どうぞ、堂々と食べてくださいまし............
私に用があって電話をかけてくるときなど、娘が出ても私だと思ってずっとしゃべっている。
私が中学生くらいの若い声をしているのか、それとも娘たちが40半ばの落ち着いた熟女のような声をしているのかわからないが、『Y子さん、今日は夕飯いらないよ』と娘に伝える。
娘たちはその言葉どおり、私に向かって『Y子さ~~~ん!!今日は夕飯いらないよ~~byおじいちゃん』と伝言してくれる。
こんなおじいちゃんがとっても可愛い。