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どろんじょ@ Re, 野菜に入っているビタミンCも酸化されて危…
2007.04.05
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カテゴリ: 健康関連用語
もう何度も清涼飲料水は飲まないといってきているにもかかわらず、しつこいですがまた清涼飲料水の話からになってしまいます。

お茶などの清涼飲料水には、今たいていビタミンCが入っています。
もう周知のことなのでしょうが、これは「健康にいいからビタミンCもいっしょに摂取しましょう」ということで入れてあるわけではありません。

ではなぜ入れているのか。
それは、製品の飲料が「 酸化 」しないために添加されているというのです。

「酸化」とはなんでしょう。
そのあたりを少し整理していきたいと思います。

「酸化とは、対象とする物質が電子を失う化学反応のこと。
酸素 が化合する反応、あるいは、物質が水素を奪われる反応などが相当する。」

「例えば、鉄(Fe)がさびて酸化鉄(FeO2)になる場合、鉄の電子は酸素(O2)に移動しており、鉄は酸化されていることが分かる。
一方、酸素は鉄から電子を奪っているため、還元されている。このように、酸化還元反応はかならず対になって生起する。」

化学は得意ではないのでさっと流しますが、時間の経過と共に、細菌や微生物によって食べ物などが劣化していくことを「腐敗」というように、空気中の酸素によって劣化(変化)していくことを「酸化」というのだそうです。

そして、一方が「酸化」すれば、もう一方はかならず「還元」するというギブアンドテイクの関係があるということのようです。

実際、多くの食品は空気にさらされていると、どんどん「酸化」していき、色や味が変わってしまいます。
見た目も味も悪くなってしまうというわけです。

我々のところに届くまで時間のかかることの多い現在の食品ではなおさらです。

そこで、こうした酸化による食品の品質低下を防止するために使われているのが 酸化防止剤 ということになります。

「酸化防止剤は、食品成分に代わって自身が酸化されることによって、食品の酸化を防ぐ作用を示します。」



「ビタミンCはえらい!」ということでことが終わるのであれば問題はないのですが、実はここにちょっとした問題があるというのです。


まずビタミンCには「 還元型 」と「 酸化型 」の2種類があるそうです。

一般に健康にいいといわれるビタミンCは「還元型」のことで、上述のように酸化防止剤などで使われてしまった(酸化してしまった)ビタミンCは「酸化型」ということになるのだそうです。




なぜよくないのかの前に、 ビタミンC について簡単に整理してみます。

《ビタミンC》

「ビタミンCは、水溶性(水に溶ける)ビタミンの1種。
生体の活動においてさまざまな局面で重要な役割を果たしている。化学的にはアスコルビン酸のL体のみをさす(L-アスコルビン酸)。」

「人間はアスコルビン酸を体内で合成できないため、必要量をすべて食事などによって外部から摂取する必要がある。
他の多くの動物にとっては、アスコルビン酸は生体内で生合成できる物質であるため、必ずしも外界から摂取する必要は無い。体内でアスコルビン酸を合成できないのは、モルモットや人間を含む霊長類の一部だけである。」

「工業的には、L-アルコルビン酸はグルコース(ブドウ糖)を原料として合成されている。」


以下、ビタミンCの有効な働きを列挙します。

・細胞の結合を強くし、皮膚や骨、血管を丈夫に保つ働きのある「コラーゲン」の生成に不可欠な栄養素である。

・シミのもとであるメラニン色素の生成を防ぐ働きがある。

・強い 抗酸化力 を持つので、「 過酸化脂質 (酸化した脂=錆びた脂)」の生成を抑制して、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などを予防する。

・体内に侵入したウイルスを攻撃する白血球を助け、自らもウイルスと闘って「免疫力」を強化する作用がある。

・細胞に強力な「コラーゲン」のバリアを作り、がんを抑制する効果がある。

・人間の体はストレスにさらされると、アドレナリンを分泌して、血圧を上げ、血中の糖分を増やすなどして防衛体制に入るが、このアドレナリン生成には、大量のビタミンCが消費される。
よって、ビタミンCが不足すると、ストレスに弱くなり、心身の不調を引き起こす原因になる。
ストレスとは、不安やプレッシャー、緊張といった精神的なものだけを指すのではなく、寒さ、暑さ、睡眠不足、騒音、飲酒、喫煙など肉体的なストレスもいう。

・ビタミンCが不足すると、疲れやすくなったり、風邪などの感染症にかかりやすくなる。
これがさらに進むと、血管がもろくなり、皮下や歯ぐきから出血する壊血病の症状があらわれる。

・子供の場合は、骨の発育に支障をきたす。

などなど、とても大切な栄養素だということがわかりますが、そんなビタミンCにも弱点があります。

それは、水に溶けやすい、熱に弱い、アルカリや酸素によってすぐ破壊されてしまうという点です。

このために、ビタミンCが豊富な野菜も、新鮮なうちに、できるだけ調理せずに食べた方がいいといわれるわけです。


以上のように優れた効用があるビタミンCですが、酸化防止剤などに使用され、酸素によって破壊された「酸化型ビタミンC」は、体にとっては逆によくないものになるというのです。

それは、「還元型のビタミンCが酸化型に変わるときに、『 活性酸素 』が発生するから」だそうです。

「実際に、清涼飲料水などを調べると、わずかながら活性酸素が検出されます。量的には、0.1ppm以下と非常にわずかで、健康に影響するような量ではありません。」(西岡一博士)

「しかし、現代の環境では活性酸素が発生しやすい状況にある」ため、少しでもそうした状況を避けようと努力することが必要となるというのです。


どうしてそうしなければいけないのか、最近話題のこの「活性酸素」についても簡単に整理しなければいけません。

《活性酸素》

活性酸素とは、「酸素が化学的に活性になったもので、 非常に不安定で強い酸化力 を持つ」ものなのだそうです。

本来 、活性酸素のみならず、 酸素は生物にとって極めて有毒 であった。
酸素があると生存できない嫌気性単細胞生物が存在するのはこのためである。」

「これを進化の過程で、ミトコンドリアやその他反応回路で酸素のエネルギーを取り出し、副産物である活性酸素を 酵素 で分解することができる、好気性生物が出現した。」

「酸素はそれまでに比べて遥かに高いエネルギー効率を有していたため好気性生物は活発に動き回り、劇的に進化をとげ、果てには人類にまで進化したといわれている。」

ちょっと遠大な話になってきましたが、そもそも酸素は生物にとって毒だったというのは驚きです。
凡人の常識では、酸素は人間にとってはなくてはならないもの、体にいいものとばかり思っていたのですが、それは上述の生物の進化過程を理解するとわかりやすくなります。

つまり生物(人間も)は、本来毒だったものを、エネルギー効率のいいものとして取り込むことに成功したのですが、どうしても副産物として活性酸素というものができてしまう。

それはそのままではもとの酸素と同じで、自身にとって命取りとなる毒です。

しかしここに酵素というものが出現し、その力を借りて無害化することに成功し、毒だったものを無事に体外に排出するというシステムが出来上がり、飛躍的に生物は進化したというわけです。

自動車の排気ガス(エコカー)のようなイメージでしょうか。


実際には、「活性酸素は激しいスポーツをする、煙草を吸う、紫外線、大気汚染、加齢、ストレス等、日常生活のさまざまな場面で体内で発生しているといわれている」そうです。

しかしそもそも「あらゆる好気性生物は呼吸によって酸素を消費する際に活性酸素を発生させており、それを酵素により無毒化している」わけです。

そして人間の細胞は、好気性生物だということですから、生きているということ=活性酸素を発生させていることになるというわけです。

活性酸素はがんや生活習慣病、老化等、さまざまな病気の原因であるといわれていますが、システム的には酵素が働いて「無毒化」してくれているはずです。

ではなぜ、活性酸素がこうも取りざたされるのかということです。

それは、1つには、酵素が無毒化できないほどの大量の活性酸素が発生する状況があるということ、2つめには、酵素自体の力が弱くなっていたり、数が少なくなっていて活性酸素をうまく処理できなくなっているということ、3つめには、その両方が同時に起こっているということのようです。


<活性酸素の種類>

活性酸素.png
               1: 酸素分子 O2(基底三重項、普通の状態)


               4: 過酸化水素 H2O2
               5: ヒドロキシルラジカル HO(フリーラジカルとも呼ばれる)


さらに広い意味でいえば、これらから作られる酸化物、例えば 過酸化脂質 も活性酸素ということになるそうです。


人間が酸素を取り入れると、その2%くらいが活性酸素になるのだそうです。

通常であれば、これらの活性酸素はカタラーゼなどの酵素( スカベンジャー と呼ぶそうです)によって無害な水に変えられるわけです。

しかし今の我々の生活環境では、例えば、さまざまな食品添加物、農薬、環境ホルモン、過剰なストレス、電磁波などで大量の活性酸素がなだれ式に発生しているというのです。

そうして消去しきれずに体内に発生したままになった活性酸素は、上図のように、電子が足りない状態のためとても不安定なのだそうです。

そのため、安定しようとして他の電子を求め、体内をさまよい歩きます。その時に遺伝子(DNA)やたんぱく質、脂質などを見つけてはそれらと反応しようとして、傷をつけてしまうのだそうです。

傷をつけられた遺伝子や、傷ついたたんぱく質、脂質を取り込んだ細胞には異変が起きます。
このほんの小さな異変が、さまざまな病気の原因になるというのです。
そしてこのことをもって、活性酸素=毒=病気の原因といわれる理由だというのです。


ですから、活性酸素が発生する、発生している、その疑いがあるものたちは極力体に取り込まないように努力しなくてはいけません。

そういう意味では、糖分や添加物は入っていなくても、酸化防止剤としてビタミンCが添加されている清涼飲料水も飲まないほうがいいといえるかもしれません。


また、「工業的に造られている」アスコルビン酸自体にもいろいろな「疑惑」があったりもするようです。

次回以降で、そのあたりのことや、他のもっと危険な酸化防止剤や、ビタミンC以外の活性酸素に立ち向かう抗酸化物質についても整理していきたいと思います。


























































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Last updated  2007.04.07 11:52:17
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