2023.05.05
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カテゴリ: 日記
認知症がだいぶ進んできた母。

昨夜は、晩御飯に、
カレイの煮付けひと切れ、白菜の漬物、フキの煮物、ごはん一膳を完食していた。

次男坊が用事で少し遅くなり、一人で食事をしていると、母がやってきて、
(母)「美味しそうやね。」
と、欲しそうに言う。
(私)「さっき、みんなと一緒にカレイの煮付けは食べてるよ。」
と教えたけれど、
(母)「今日は、一日なにも食べとらん。」


これは言っても仕方がなさそうなので、
少な目にしたご飯一膳、フキの煮物、鶏そぼろを出してあげたら、また完食。

退院直後、食欲がなかったのが嘘みたいです。


それはまあ、いいんですけれど、
事件は、今日の早朝起きた!!


早起きの長男が、朝風呂に入った後に気が付いた。
仏間から母の声。

見ると、電気もつけていないところで、畳に座り込んでいたらしい。
起こそうとしても、痛がって、どうしようもないので、私を呼びにきました。

長男と二人で様子を見に行き、母の言い分を聞いたら、
いつものように、肩とか脚とか手首とかが痛いらしい。


脚も動くようなので、二人して、とにかく立たせてみようとしたら、
その瞬間、長男が肩のところに咬みつかれました。

母が言うには、救急の人じゃないから、やり方を知らない、ということみたい。

なんとか歩行器につかまらせたら、そのままベッドのある部屋まで歩いていきました。

歩くのに支障はなさそう。


とにかく、ベッドに横にならせて、休憩してもらおうと、体を支えたら、
その時に、今度は ​私の左腕の付け根の内側を咬みました。​

(いてっ!!)

とにかく、そのまま文句を言い続けている母を寝かせて、布団をかけて・・・

そのあとで咬まれた場所を見たら、なんと内出血しています。
真ん中が赤黒くなっていて、その周り、直径5cmほどが青い内出血の色。

(私)「ほら見てん、さっき咬んだやろ、こんななっとうよ。」

それを見た母は、
​(母)「ごめん、ごめん、もう咬まん。」​
と言って、 笑いました。


これが、 ​失敗したときの反応​ なんですよね。
笑ってごまかす 感じ。
腹が立ちます。
もっと、申し訳なさそうにしてほしい。


ここで思い出した。
小学生の頃まで、私は母に髪を切ってもらっていたんですよね。
家にある、一番切れ味の良い鋏は、裁ちばさみ。

その時も、裁ちばさみで髪を切りそろえてもらっていました。

すると、 バチン、という音と共に、温かい物が私の耳のところを流れてきました。

母が失敗して、思い切り耳たぶの軟骨のあるあたりを、裁ちばさみで切ってしまったのです。
チリ紙ですぐに押さえたけれど、血がなかなか止まりません。

この時も、 ​母は 笑って と言ったのでした。


それ以来、母に髪を切ってもらうのは断って、自分で切るようになりました。

だから、私のセルフカットは中学一年生頃から。
12歳から始めたのだから、もう、56年間も自分の髪を自分で切っていることになります。


​今朝母に咬まれて、その咬み跡を見せたときの母の反応を見て、
その時のことを思い出しましたよ。

その前も、その後も、何か私に迷惑をかけたり、私に謝らないといけないことをするたびに、
母は、 笑いながらの「ごめんごめん」を繰り返してきた わけです。

認知症になっても、おんなじなんですね。


​長男の肩には、咬み跡が残っていませんでした。
それは、良かったです。





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Last updated  2023.05.05 07:20:25
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