小説を書こう!

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2009.01.04
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「私は何をやりたいの? 私はどこに行きたいの?」
 と自問してみても、私の心は何一つ答えを返してはくれなかったから。私は自分がどこに進みたいのかも分からないし、何をやればいいのかも全く分からなかった。そしていつの間にか私は、「私がこれをしたいから」という観点ではなく、「この方向に進んだほうが私のためになりそうだから」という観点でのみ人生の進路を考えるようになっていた。このことは、私の人生にとっての致命的な欠陥だったのかもしれない。今の私の絶望の多分にこの点から派生してきているのだと思う。
 変な話、「あなたの好きなことを自由にやってください」と言われるよりも、逆に「これをしなさい」と強制されたほうが取り組みやすかった。だって、するべきことを外から与えてくれたのだから。私はただ言われたことをすればいいだけだったのだから。

 朝の八時頃にその国立大学付属中学に到着した。テストは九時からだから一時間の余裕がある。門の前に腕章をかけた中学教諭らしき男性が立っていて、その前には受験生らしき子供たちが列になって並んでいた。私はその列の最後尾につく。そして私の順番が来ると受験票を彼に見せて敷地の中に入った。
 その中学校は、その前に受けた私立中学校よりも建物が古臭かった。建物の外見はひびが入り、ツタが所々這い回っている。その敷地全体が何だか古臭い雰囲気を持っていた。前に受験した私立中学は建物が近代的な雰囲気を漂わせていたので、そのギャップを強く感じた。と言ってもその古臭い雰囲気に嫌悪感を感じたわけでもない。私にしてみれば、人工的な雰囲気よりもその古臭い雰囲気のほうが居心地は良く、好ましくさえ感じられた。私は周りをきょろきょろと見渡し、そんなことを一人考えながら受験生の波の中を歩いていた。その波は一つの建物の中に吸い込まれている。その建物の入り口のそばには、「受験会場」と大きく書かれた看板が立てかけてあった。私は他の建物と同じように古ぼけた、その受験会場の中に入っていった。






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Last updated  2009.01.04 10:29:32


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