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September 6, 2003
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日は日記でもなんでもない、ある人物の話である。(記憶から忘れないために、記しておく)

当時、学生だったわたしは、「人口問題研究」という講義が気になり、受講を申し込むと新宿野村ビルに行ってくれとのことだった。
初日、指定された場所に行くとそこはなぜか結婚紹介所。
「××から来たデンといいます。○○先生いらっしゃいますか」
「はい、こちらへどうぞ。」
通された部屋には、白髪で痩せ面の老人が、神経質そうな笑みを浮かべ出迎えてくれた。
「よう、君がデン君か、聞いてるよ。今年は受講者が君一人しかいなくてね。学校に行くのも面倒なのでここで講義をやらせてもらうよ。びっくりしたかい。今ここの顧問やっているんだよ。お飾りだから、暇なんだけどね。」
聞けば、彼のキャリアは、一高、帝大出で、戦前より厚生省の役人で、戦後は人口問題研究所の所長も歴任された偉い人である。

その前に、もう少しこの老人の話をしよう。人口問題研究所の所長は厚生省でもかなり良いポストである。ところが、この人は、まともな天下り(天下り自体がまともでないが)をしていない。できなかったのかもしれない。一言でいうと霊感の強い哲学者であった。科学で何とか霊の世界を説明しようと必死であった。従って、哲学の世界にはしり、けっして宗教は信じていなかった。もう一言いうと、霊の世界を解明しようとする探究心が災いし、完全にエリートから外れた野人としての生活を強いられていた。
「きみ、授業時間が終わったら、僕の講義の終わりと思うなよ。」
「え、終わりじゃないんですか?」
我々は、授業が終わると、必ず新宿の街に飲みに出かけた。
授業の話も、わからなかったが。この老人が無知で話しても面白くない若者を捕まえて、酒の相手をさせることがもっとわからなかった。
その一年で、今でも身についたことは、緊張して酒を飲むことだった。俗に殺して飲むというが、いくら飲んでも絶対酔わない。その代わり、3時間ぐらいたって緊張がほぐれると一気に酔いが回るのだった。
よく理解不能な話を聴いているうちに、頭がぼーっとしてきて、右から左に抜ける感覚。私はいまでもこの感覚が起こるたびに、この老人をおもいだす。(本当は先生と呼ばなければいけないのでしょうが)
兎に角、恐ろしく頭の思考が早い老人、というよりヨーダのような怪人の受け答えを酒場でするのは、当時は苦痛であった。(今であれば、先生に相談したいことがいっぱいあるのだが)

聞けばこの老人は、佐藤栄作の相談相手もしていたようである。若き日の小沢一郎も相談にきていたといっていた。
ところが、取り巻きは人間研究○○評論家とか、いかがわしい連中ばっかりで、野人としては非常に陳腐な連中の冠になっていたのがなんとも悲哀を漂わせていた。

6日夜は、同業者の会合。この連中と飲むといつも組織(○○支部)の役職の話となる。私はいつも組織の中枢ではない、一匹狼で在野の人間であるとカッコはつけて見たものの、情報が入ってこないと焦りがでる。過信は禁物であるが、自分の考えと他人の情報、バランス感覚は大事である。





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最終更新日  September 7, 2003 12:30:30 PM


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