ロシアのプーチン大統領が、 1 月 7 日のクリスマスから 36 時間の停戦を軍に指令したというニュースが流れた。ウクライナ側からは「時間稼ぎだろう」という声が聞こえてくる。
ただ、 1 月 7 日にクリスマスを祝う国があるという事を知って私は驚いたことがある。それは、「ワイドスクランブル」 (22 年 12 月 25 日 ) 。
ロシア正教のクリスマスは、 1 月 7 日。ウクライナ正教会は、信徒に対して、 12 月 25 日にクリスマスを祝ってもいいと通達。ウクライナ市民の間には、「ロシア的なものをすべてなくしたい」という人もいる。「ヨーロッパと同じクリスマスを祝いたい」と説明していた。
東方正教は、国家ごとの教会を認めている。その点はカトリックとは違う。ウクライナ正教会はロシア正教会から数年前に独立している。
なぜ 1 月 7 日かといえば、東方正教会が使用している暦が太陰太陽暦のユリウス暦、ヨーロッパ諸国が使用している太陽暦はグレゴリオ暦で、太陽暦。両者の間には現在 13 日の違いがあり、 12 月 25 日の 13 日後は 1 月 7 日になる計算だ。
1 月 7 日をクリスマスとしている国は、ロシア、ベラルーシ、セルビア、モンテネグロ、ボスニアなど。
『ヨーロッパ歳時記』上田茂雄 岩波新書 黄 245 によると、 12 月 25 日がクリスマスになったのは、 325 年のニケーア宗教会議。ここでは、神・キリスト・聖霊の三位一体説が決定された。なぜ 12 月 25 日なのかといえば、この日は当時の古い暦では冬至の日となっており、「世の光」としてのキリストの誕生を祝う日として一番ふさわしいと考えられたからのようである。
またクリスマスプレゼントを子どもたちがもらうのはクリスマスではなく、 12 月 6 日にもらうもので、今でもドイツ、オランダ、スイス、ポーランドなどの国では、子供達は 12 月 6 日の朝枕元にプレゼントが置かれているという習慣が続いているという。
また日本ではクリスマスイブにチキンを食べるが、主にカトリックの国では、 11 月 14 日から 12 月 24 日までの 40 日間は断食期間となっているので、 24 日まで肉は食べられない。
クリスマスイブのメインは魚料理。イタリアなどのカトリック国や、中東欧の国々では、お肉の代わりに魚料理がメインになる。カトリック国ポーランドでは、鯉(こい)のフライや、うなぎの燻製、ビートルートで作ったバルシチという赤いスープ、ピロギという餃子のような食べ物を中心に、 12 種類の料理を準備するそうだ。
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