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2020.08.04
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テーマ: 読書(8283)
カテゴリ: 【読書】未分類

本のタイトル・作者



大家さんと僕 これから [ 矢部 太郎 ]

本の目次・あらすじ


僕の大家さん/ニーハオ/愉快なご近所さん/ジェラシー/美容室と詐欺/新宿中村屋/ヤミ市/矢部太郎映画祭/お寿司と手術/シャンソン同窓会/ちいさいふたり/検索/文学談義/季節がめぐる1/季節がめぐる2/のちゃーん、ふたたび/8月/歌舞伎町のタヌキ/リハビリ/車いすアドベンチャー/大家さんと戦争/えんぴつ/すべらないでね/最高のお部屋/大家さんのために/四月馬鹿/お祝いのうた/結婚/おばあちゃんと僕/晩餐会/ささやかな贈り物/伊勢丹遠隔操作/ひとりきりの草むしり/ゲット・アウト/僕の願い、大家さんのお願い/みかんとヒーロー/大家さんのお話/おかえりなさい/大家さんと僕 これから

感想


2020年読書:121冊目
おすすめ度:★★★★★

手塚治虫賞を受賞した、前作『大家さんと僕』の続編。
→2019.03.05「 2月に読んだ本

大家さんがすごく素敵で、魅了される。
続編を読みたいと思ってたので、嬉しい。
でも、かなしい。


矢部さんは描くほどに、どんどん漫画が上手になりますね!
電子で描いてると思えない。紙っぽい。
ゆるいのに丁寧。
構図とか話の持って行き方、細部にわたり丁寧。
そして、描き込んでいない余白で雰囲気を伝えるのがうまい。
「空間」とか「空気」とか、匂い、とか。
そういうものを感じる。
大家さんとのお話以外にも、たくさん描いてほしいです。

手塚治虫賞を受賞したときの矢部さんのスピーチが、すごく良くて。

でも一番は、大家さんがいつも、「矢部さんはいいわね、まだまだお若くて何でもできて。これからが楽しみですね」と言って下さっていたのですね。ご飯を食べていても、散歩をしていても、ずっといつも言って下さるので、本当に若いような気がしてきて、本当に何でもできるような気がしてきて……。これはあまり人には言っていないのですが、僕の中では、38歳だけど18歳だと思うようにしていました。だからいま、20歳(ハタチ)なんです。何を開き直っているんだと思われるかもしれませんが、これは本当に効果があって、10代だと思ったら大概の失敗は許せました。

→「 口下手なカラテカ・矢部太郎の言葉に会場中が号泣! 手塚治虫賞贈呈式の受賞スピーチ全文


もうこんな年だから、とか思っちゃダメですよね。
20歳差し引いて考えたら、何だって出来る気になりませんか。

矢部さんが描かなかったら、伝わらなかったたくさんのこと。
大家さんが残してくれたもの、たくさんの人に伝わったこと。
創作する、その力ってすごい。


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最終更新日  2020.08.04 12:00:09
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