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2023.01.13
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テーマ: 読書(8290)

本のタイトル・作者



87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし [ 多良美智子 ]

本の目次・あらすじ


第1章 87歳、古い団地でひとり暮らしを愉しむ
第2章 調理は簡単に食事を愉しむ
第3章 無理せずマイペースに健康維持を愉しむ
第4章 ひとりの醍醐味 家時間を愉しむ
第5章 つかず離れずで人付き合いを愉しむ
第6章 メリハリを持ったお金の使い方を愉しむ
第7章 将来を心配しすぎず今を愉しむ

引用


自分から嫌うことはなくても、「私のこと、嫌いなのかな」という人には、ときに出会います。万人に好かれないのが当たり前です。何事も完璧はありません。5〜6割うまくいけばいい方です。人間関係も同様。そう思っています。


感想


2023年005冊目
★★★★★



74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる [ 牧師ミツコ ]

と同じ版元(すばる舎)。
シリーズ化するのかな。
高齢社会で、こういった本の需要は増すんだろう。
特に団塊の世代が読みたいんじゃないだろうか。
私も読みたい。

一万円選書 北国の小さな本屋が起こした奇跡の物語 [ 岩田徹 ]
「一万円選書」でつながる架け橋 [ 岩田徹 ]
80代で見つけた生きる幸せ [ G3sewing ]

ここらへんが好きな人にもおすすめ。
「どう生きてきたか」と、「これからどうしたいか」。

不思議なんだ。
それはなんというか、うんと夢と希望に溢れている。

少子高齢社会。
閉じていく、終わっていくようなイメージばかりがある。
年寄りが多いことはまるで悪いことみたいだ。

多産多死社会からの脱却。
長寿高齢は寿ぐべきこと。
不老長寿の夢はまだ、叶いそうもないけれど。

私は「自分がどう生きたいか」がわからない。
自分の人生を振り返って見れば、「ぎゃー!!」と奇声を発してのたうち回りたくなる。
何者かになれるのかと思って。
でもなれるはずないとも思って。
恥の多い人生を送ってまいりました。

NHKラジオの「高橋源一郎の飛ぶ教室」で、不可思議/wonderboyさんの曲「Pellicule」が紹介されていて、これがすごく良かった。



そう、いつまでも待っていた。
自分は何も持っていないと知りながら。
いまでもまだ、何かを、待っている気がする。
空っぽの手を握りしめて。
そこに何かがあるかのように。

ーーー「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」
2011年に放映されたアニメ「輪るピングドラム」の決め台詞だ。

何者にもなれない、私たち。

SNSで、「普通の人」がインフルエンサーになる。
だから余計に思うんだろう。
自分と彼らはどこが違うのだろう?
何者かである彼らと、何者でもない自分は。
何かを持っている彼らと、
何も持っていない、自分は。

この本は、それに対するひとつの答えだと思った。

私はこの方を、土曜日の朝に放映している「 サタデープラス 」に登場していらっしゃって知った。
いやまあこの方も人気ユーチューバーやねんけどな。
(お孫さんが始めたYou Tubeで人気者に)


昭和9年(1934年)長崎県生まれ。小学生のとき戦争を体験、終戦後はミッションスクールに通う。大家族だったため、ひとり暮らしを夢見て、高校を卒業後、大阪で就職。27歳のとき、前妻を亡くし10歳の娘がいる9歳年上の男性と結婚。2男をもうける。55年前、神奈川県の現在の団地に引っ越す。7年前に夫を見送り、以来ひとり暮らし。65歳で調理師免許を取得、簡単でおいしい料理作りを楽しむ。そんな日常を2020年、当時中学生の孫が動画に撮り、「Earthおばあちゃんねる」としてYouTubeにアップ。またたく間に人気チャンネルとなり、登録者数が6万人を超える


質素だし、なんというか、地味な暮らしなんですよ。
でもすごい。すごい、こんな人いるんだ!と思った。

・賃貸の団地(4階・エレベーターなし)にひとりぐらし
・ミステリー小説が大好き。1ヶ月に6〜7冊読む
・65歳のとき、1年間週5で調理専門学校に通い、調理師免許を取得
 パリの提携校へ研修旅行も経験
 卒業後は知り合いの居酒屋で1年間働く
・72歳のとき、地元の広報誌を見て、年末の「第九を歌う会」に参加
 ドイツ語で歌う舞台に立って14年
・80歳でピアスを開ける
・80歳でイギリスコッツウォルズのツアー旅行に一人参加
・85歳でYouTuberに

すてきだなと思ったのが、50歳ごろから始められたという「10年日記」。
1日3行ほどで1年に同じ日が並ぶ。
やりたいなと思って始められてないのだけど、区切りがいい年齢のとき(40?)にスタートしたい。
読書記録もつけていらして、読み終わった日とタイトル・著者名を10年日記の空いているページにメモしてらっしゃる。
いいねえ。大好きこういうの。
いろんなものを貼り貼りする「記録帳」もつけてらっしゃって、素敵。

大根ときゅうりを1cm角に切って醤油をかけただけの「大根ときゅうりの醤油漬け」、鶏皮を湯がいて細切りにしてポン酢で和えた「鶏皮ポン酢」は美味しそうなので作ってみたい。

プランターも、フェルト生地だと土がそのまま入れられるんだ!
持ち運びの取手がついてたら便利だなあ。これも覚えとこう。

年齢は、単なる記号で。
いつだって、「自分」だけがいる。

何者かになるのではなくて、きっと人は、「自分」になるのだ。
長い年月をかけて、ずっと待っていた誰かに出会う時。
何者かというクエスチョンの人型は、実は鏡に映った自分だったんだよ。

握りしめた手のひらを開いて、握手しよう。

ずっと待っていたよ、あなたを。



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最終更新日  2023.01.13 07:10:42
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