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2023.03.02
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テーマ: 読書(8292)

本のタイトル・作者



怪盗フラヌールの巡回 [ 西尾 維新 ]

本の目次・あらすじ


ジャーナリストだった父・あるき野散歩が突如事故で他界し、あるき野家は瓦解した。
アイドルになるはずだった次男・あるき野軍靴は、行方知れず。
水泳のオリンピック選手になるはずだった末妹・あるき野ふらのは、自殺未遂。
そして「ぼく」こと、あるき野道足ーーー二代目・怪盗フラヌール。

父が死ぬまで秘していた裏稼業「怪盗フラヌール」が盗んだ宝を、すべて持ち主に返す。
ぼくが盗むのは、お前の名前だ。

次に返却するのは、竜宮城と称する海底の大学から盗んだ「開けてはいけない」玉手箱。

引用


「かつて盗んだものを今になって恩着せがましく返してくれたからと言って、わたしだったら絶対に許しませんしね。これは絶対に言っておきたいことですが」


感想


2023年043冊目
★★★


どうでもいいことだけど、西尾維新の著者プロフィールって、いつから生年入ってましたっけ…?
長らく「京都の二十歳(はたち)としてデビュー」という触れ込みが掲載されていた気がするのだけれど、それは賞味期限切れになったのだろうか。それとも出版社が違うのか。
時間切れだと言われても納得だけれどな。いつなんだよその二十歳ってという話だ。
まあそんなこんなで西尾維新は1981年生まれであると著者欄に明記されている。
きっと今どきの若者からしたらじゅうぶんな年寄なのだろうなーーー私が彼(と私は勝手に思っているだけで彼女かもしれないのだが)のデビュー作『クビキリサイクル』を初めて読んだのは、私が高校生で、学校の図書室だった。
月日は百代の過客にして。

閑話休題。

今回は怪盗ものである。
著者あとがきによると、著者は怪盗という犯罪者をかっこよく描くことへの抵抗があって、それを「二代目」「返却怪盗」という設定にすることで回避したらしい。
いや、これまで書いてきたものにしたら全然怪盗なんて…と思うんだけど私は、でもそこには作者として超えてはいけない一線があるんだろう。しらんけど。

というわけで怪盗もの。

この方は銭形のとっつぁんポジション。

そして、「ぼく」こと二代目と行動をともにする「名探偵」・涙沢虎春香。
はいこれ、「うるさわ・とらはるか」と読みます。
私、読んでる途中で何度も「うるさわとら・はるか」だと思ってしまった。
なんでもウルトラウルトラふりがな付けてくる系コスプレ上から女子。


「やまない雨はない」
「山の天気は変わりやすいってこと?」
「海だがね」
「だからやまないと言いたかったのよ」

の「海だから山ない」のしょーもないやりとり。すき、こういうの。いいぞもっとやれ。

今回は、トリックも度肝を抜かれた(第二の事件のほう)。
ネタバレすると、父の実験で半身不随にされた天才科学者・土金ポワレという女の子が、二次元では殺せないから水で部屋を満たして三次元にして泳いで殺した、という。
その理由は、最愛の父親が自分を第一の事件の容疑者から外したから。
娘には障害があって出来ないと言ったから、証明した。出来ることを。
ハッピーゴーラッキー、お父様のことが大好きなの。
今回は涙沢とポワレちゃんのキャラが濃かったなあ。

第一の事件は、あっと驚く真犯人。なるほどねーという展開。
というわけで、引用部の乙姫島湯煙(おきのしま・ゆけむり)学長が口にした言葉も、真相が分かってから読み返すとまったく異なる意味に捉えられる。
返すことを、許さない。

予告状として、後編2作が企画されているようだけれど、続くのかなあ。
次巻が次男、三巻目は末妹が主人公?の三部作になっているようなのだけれど。

これまでの関連レビュー


ヴェールドマン仮説 [ 西尾維新 ]

デリバリールーム [ 西尾維新 ]

人類最強のsweetheart [ 西尾維新 ]

扇物語 [ 西尾維新 ]
死物語 上 [ 西尾維新 ]
死物語 下 [ 西尾維新 ]

掟上今日子の設計図 [ 西尾維新 ]
掟上今日子の忍法帖 [ 西尾維新 ]



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最終更新日  2023.03.02 00:00:14
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