ETの未来主義ブログ

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2007.06.13
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カテゴリ: 経済

FPがみた「骨太方針07」-歳出削減に踏み込みを


     きのうの経済財政諮問会議で「 骨太方針2007 」案が了承されました。昨年
   の9月に発足した安倍政権による初めての方針であり、企業に例えるなら日本
   国の中期経営戦略にも位置づけることができます。


     冒頭での「今、我々はバブル崩壊後の長い低迷から脱却し、 新しい成長の
   姿を確立していく重要な時期
にある」、また「戦後の持続的な人口増加と高い
   経済成長を前提としてきた我が国の 経済制度や構造は・・・制度疲労 を起こし
   ている」との問題認識は全く同感です。


     そのうえで方針は 成長力重視の戦略 で臨むことを基本戦略として、目玉は
中小企業やサービス業の労働生産性向上 を柱に置いています。しかし、元来こ
   れらの産業は中小・零細規模の企業が多く、ITを活用して生産性向上を、とい
   うのは現実的に難しいような気がします。それよりも今、強い産業をもっと強くす
   る方策を採ることの方が現実的だと思います。また起業をもっと支援するような
   方向性が出ても良かったと思います。まあともかくはこの成長重視の考え方は
   理解できます。


     納得のいかないのは「 歳出・歳入一体改革の実現 」です。「2010年度にお
   ける基礎的財政収支の黒字化や、2010年代半ばに向けての債務残高GDP
   比の安定的な引き下げを図る」と昨年の 小泉路線をそのまま継承 しています。
   諮問会議の議論の中では、将来の景気がどうなるかわからない以上、早期の
   改革が必要との発言があったようですが、突っ込んだ論議はなく原案どおり了
   承されたようです。


     昨年の「骨太方針の2006」のときよりは、雇用環境も良くなったり、今の方
   が経済の足腰がより強くなっているので、 歳出削減をより強化するべきなのに 、
   公共工事については「更なる重点化・効率化の推進」という曖昧な表現に止まっ
   ています。他に遠慮したとも取れる内容です。


     他に、税制改革、公務員制度改革、独立行政法人改革、特別会計改革など
   に触れていることは評価できるでしょう。また地方資産債務改革や地方分権改革
   などにも言及していることも当を得ています。


     1990年代以降に長い停滞をもたらしたのは、国が事態を軽視して安直に財
   政支出に頼り、苦境の本質に目を背けてきたからです。01年に主要行の破綻懸
   念先以下の不良債権を原則3年以内に直接償却するとの方針が表明され、小泉   
   政権が構造改革路線を打ち出したため安心感が広がり、企業もバランスシート調
   整をし02年以降の持続的な経済復興に結びついたのです。今度は 官がバランス
   シート調整をする番です
。


     とはいえ、やや総花的ではありますが、初めて打ち出した方針ですのでまあこ
   れで良しとしたいと思います。唯、「歳出・歳入一体改革の実現」についてはもっと
   スピードを加速するべきです。


     歴史を見ると、財布の紐を一時は締めても、時が経つと安易にながれます。最
   近のことは別にして、江戸時代の寛政期に財政改革をしたものの、30年ほど経つ
   と文化・文政の大狂乱へと走ってしまいました。人間は忘れやすいのです。






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最終更新日  2007.06.13 18:41:16
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