週刊未来経済
FPの視点-今年中にこれだけは言っておきたい!
きょうで2007年も終り
さてきょうで07年も終りです。今週は正月休みで株式市場もほとんど機能
しません。日本の経済が実質的に始動するのは、来週の7日以降になります。
どのような年になるのか、自分の興味中心になるとは思いますが、追いかけて
いきたいと思います。
07年は年金記録に終始した一年
これまでの社保庁のずさんな年金記録管理が明らかとなって以来、責任追求
と対応に追われ、もっと大切な年金を中心とした社会保障をどう立て直すかと
いう本質的な対策が少しも進みませんでした。08年こそ前向きの議論をして
欲しいですね。政治家はもちろんですが、私たちも過去を振り返らず、現状に
とらわれない未来志向が大事だと思います。
国民安心倍増計画を日本の目標に
1958年度の経済白書に次の一文があります。「われわれはいまや異なっ
た時代に直面しようとしている。 回復
を通じての成長は終わった。今後の成長
は 近代化
によって支えられる」。その後、所得倍増計画が打ち出され、196
0年代以降、日本は驚異的な経済の成長を示すこととなります。
上記の経済白書のコメントのなかの 「回復」
を 「企業」
に、また 、「成長」
を 「国民の安心」
で読み替えたらどうでしょうか。今の時代認識にぴったりと
するのではないでしょうか。これまでの日本経済は企業の力によって支えられ
てきました。でも現状は国民を幸せにしていません。国民の富をどう再分配す
るか、という1点が政策化していないのです。だから私は、所得倍増計画なら
ぬ「国民安心倍増計画」を国を挙げて目標にすべきなのだと思います。
経済財政諮問会議を廃止して国民安心諮問会議をつくれ
野党からもこの経済財政諮問会議への疑問が出ているようです。小泉時代に
それでも官僚をけん制する機能は果たしていました。しかし安倍、福田政権と
なると全く省庁の予算取り機関となっているように見えます。当然ですね、議
題をつくり報告案をつくるのは事務局です。よほどの問題意識をもたなければ
事務局案を超えるドラスティックなものは出てきようがありません。
また経済財政諮問会議には根本的な欠陥があります。メンバーは、大臣、企
業代表、マクロ経済学者であり、かつ、テーマはあくまで「経済財政」に関す
ることのみです。消費者や生活者の声を代弁する人は入っていません。今の日
本の問題は経済の問題ではなく、生活の問題だというのが私の持論です。だか
らもっと国民生活の現場に近いメンバーを大幅に入れて、国民安心諮問会議を
つくれと言いたいのです。
そもそも経済問題を声高に主張すること自体が、貧しさの発想なのです。北
欧の国々を見てください。もちろん経済成長しなければ国全体が豊かにならな
いので産業政策はありますが、むしろ国民福祉の増大を優先しています。先進
国では規制緩和を徹底的に進めれば、企業は黙っていても頑張るのです。
経済中心主義は発展途上国の発想
ヨーロッパの国々の共通性は、社会主義的なことです。資本の論理を土台に
据えながらも再配分の考えを重視し、国民生活を重視しています。例えばドイ
ツやデンマークは教育費が無料です。教育費が無料になったとすると日本人は
どれだけ安心できるでしょう。年金や医療も負担と受益がわかれば安心できる
でしょう。
もちろん高福祉社会にも問題はあります。社会保険料と税金を合わせた国民
負担は50~60%にもなるし、働かなくても保障が充実しているので失業率
も高いようです。ドイツなどは小学生の段階で、高等教育を受けられる子ども
と労働者としての教育を受ける子どもとに区分けされてしまうため、どこか社
会が沈滞している、といった面もあるようです。但し、これらの国々が手厚い
社会保障や教育体制を選んだということもっと学ぶ必要があると思います。
楽観的な日本人は安心構築で活性化する
歴史が好きな私から見ると日本人は楽観的な民族だという気がします。以前
に吉田茂が明治以来の100年の歴史を回顧した文章を読んだ記憶があります
がこれに近いことを書いていました。幕末の攘夷派が一転して開国路線に転じ
たこと、先の敗戦時にアメリカの方針を素直に受け入れたことなど、日本人の
楽観主義が如実に表わされていると言っていました。
また私の個人的な見方では、日本人はふだん優柔不断な面がありますが、何
らかの方向を指し示されると、爆発的な力を発揮する特徴をもっていると思い
ます。だから生活安心というエンジンを与えられるとこの国は再び活力を発揮
するのではないかと感じています。
雑感(11/12~18) 2012.11.18
11/5(月)~11/10(土)雑感 2012.11.11
週刊未来経済 08.3.17号 2008.03.17
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