元・占い師 ルビー

元・占い師 ルビー

2010年12月16日
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 『ヴェニスの商人』の粗筋については、今更ここに書くまでもないくらい有名な話だと思います。念の為、登場人物と粗筋を紹介しておきます。

(登場人物)  ・・・ 主要な登場人物は4人だと考えて下さい。

 ポーシャ   ・・・  莫大な財産を相続し、しかも美しい女性。求婚してくる男性たちが多い。

 バサーニオ ・・・  男性。 美しいポーシャに一目惚れし、どうしても求婚したいのだが、先立つもの(=お金)がない。
            親友のアントニオに借りに行くが、彼も、まとまった金がない
            のちに、大勢の求婚者たちの中からポーシャを射とめ、夫になる。

 アントニオ ・・・   バサーニオの親友(男性)。 ヴェニスの商人(貿易商)
            アントニオが、この物語の主人公か否か意見が分かれると思いますが、

             ※タイトル・ロール 即ち 作品名になっている役柄で、ヴェニスの商人。
            (※後述 )
            バサーニオのために金貸しシャイロックのところへ金を借りに行く。

 シャイロック ・・・  強欲なユダヤ人金貸し


(粗筋) ヴェニスの商人ことアントニオは、親友のバサーニオのために金貸しシャイロックのところへ金を借りに行く。そして、万が一、返済不能の場合のために、証文(しょうもん)に署名をしていた。

 その証文(しょうもん)の内容は、「もしも期限までにお金を返さなかったら、アントニオは自分の胸の肉1ポンドをシャイロックに切り取らせる」というものだった。(ちなみに、1ポンドとは453.6グラム)

 そして、貿易商のアントニオの船は、すべて沈没し、借金の返済ができず、シャイロックから訴えられたのだ。

 ポーシャ(女性)は知り合いの裁判官と相談し、夫(バサーニオ)の親友の危機を救うため、裁判官に変装して法廷に乗り込む。

 金貸しのシャイロックは、証文(しょうもん)を盾(たて)に取って、法廷闘争には一点の隙(すき)もない。有利なシャイロックは、アントニオの胸を切り取ろうとする。

 そして、裁判官に変装したポーシャ(女性)は、

       「肉を切り取るのはよいが、血は一滴も流してはならぬ。



       血を流してよいとはどこにも書いてない。」

と言い渡し、シャイロックは、ぐうの音(ね)も出ない。そのあと、勝訴したアントニオのもとに、船の難破は間違いだったという知らせが入り、めでたく物語は終わる。

     ☆          ☆          ☆

 この物語は、裁判官に変装した女性(ポーシャ)の機転で、証文の不備を巧みに突いた場面が圧巻(あっかん=全体の中で最も優れたところ)です。

 幼い頃に、母から『ヴェニスの商人』の「ただし、一滴の血も流さずに」という件(くだり=記述の一部分)を聞かされて以来、高校生になって数学の論証でも、「ただし境界線上は含まない」などの条件が出てくる度に思い出したものでした。



 以来、現在に至るまで、学術論文を執筆する上で、書き手(私)にとっての盲点を、読み手(他者)から指摘される部分が無いように、検証しています。

 『ヴェニスの商人』は、私が学術論文を書くときの原点です。



 ※注釈  タイトル・ロールは、本来は、『ハムレット』のように、作品名つまり小説や演劇の題名と主人公の名前が
     合致しているのが正しいのだと思いますが、ヴェニスの商人を演じているのがアントニオだという意味です。

   また、『ヴェニスの商人』の主人公がアントニオかどうかは、本文でも書きましたが、意見は分かれると思います。

 ※ 引用文は、3段落としが原則ですが、本稿では見易いように、(規則より)右に寄せました。


 文責   占いイズム   ルビー 

※ この文章は再掲載です。

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最終更新日  2010年12月17日 00時30分12秒
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