シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2006年02月23日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 神秘学では、現代人が物質世界を理解するのに、分別知から読み書きをつくったように、精神世界を理解するには、精神言語を理解することが必要になるという。精神言語を理解する方法は、秘儀参入法であると、何度も述べたが、現代人の場合は、年齢が重要になるという。

 現代では年齢が秘儀参入の重要な鍵となることは、前にも書いたが、人体で言えば、それは35歳頃を過ぎたときから、エーテル体の一部が、肉体の束縛を離れ、自由になり、人間の精神的な内面であるアストラル体と結合しやすくなり、精神的な発展が望めるようになるからであるとされている。

 アストラル体は心魂、エーテル体は気と表現されるが、魂のなかにまどろんでいる能力と力を開発することが、秘儀参入法の目的であり、それには精神的言語を理解し、精神世界と語り合うことが必要とされるのである。それには、35歳頃を過ぎてからは、精神的な内面を発展させる人生を送ることが是非とも、魂の発展には必要とされることに還元される。

 では具体的にどういう精神生活を送ればいいかというと、例えば、35歳過ぎの37歳であったとすると、瞑想、集中、その他の心魂(アストラル体)のトレーニングを開始し、まず最初に、一つの思考内容に繰り返し瞑想的に沈潜することによって、自分の地上生活を振り返る能力を得て、自分の地上生活が一幅の画像のように、心魂のまえに繰り広げられるようにすることだという。

 そして、過去の自分を時間のなかで、遠近的に振り返るようにすることだという。「いま私は37歳になったが、36歳、35歳には、これこれのことを体験した」というように、あたかも時間的な事柄を空間的に並んでいるようにみることだという。どんどん進んで誕生の時点までに至るように、自分の一幅の画像のなかをみていくのだという。

 誕生から7歳の肉体成長期、7歳から14歳のエーテル体成長期、14歳から21歳までのアストラル体成長期、21歳から37歳までの自我形成期を、時間的-空間的な遠近法のなかで、一幅の画像としてみることができるように、瞑想、精神集中することだという。

 そうして、時間-空間の遠近を、覚醒した空の境地から生まれる意識によってみると、霊的な視力が得られ、霊感が得られるという。

 そしてそれらの7歳毎の体験は、その成長期である様々な霊感を与え、それらをとおして精神的な言語である理解力を得ることができるという。

 肉体成長期には肉体の形成の体験を通して、肉体の言語の理解力が得られ、エーテル体成長期には、エーテル体形成の体験を通して、エーテル体の言語の理解力が得られ、アストラル体成長期にはアストラル体の言語の理解力、そして自我形成は、自我の精神的言語の理解力を獲得する。



 霊感がイメージという体験を通しての、やや間接的な直観に対して、今度はよりはっきりした差異を見い出せるやや達観した、直接的なまさしく直観を感じるようになるという。それをイメージよりも創造的なインスピレーションと呼んでいるという。

 これとは逆の、肉体の感覚器を伴う、物質的な知識、ソクラテスが無知と呼んだものが、俗に言う知識であり、英語ではインフォメーション、情報であり、それらがやや高度な脳で洗練され意味づけされたものが、インテリジェンスであり、仏教では分別知というが、それらは、人間においては、魂がみずから直接に、霊(叡智)を知覚するところまで発展しなかったので、脳といういわば回り道の霊的感覚器官を形成し、これが原罪の基になったが、同時にその脳には、悪魔が介入し、人間は、知識のなかに、錯誤を生み出す自由をも獲得したのでもある。

 知識は取捨選択しなければいけないところが、回りくどく間接的だが、それゆえに間違いも起せる自由につながった。それゆえ、人間は脳を失うと、霊的活動、いわゆる思考力を失うのである。

 しかし、この物質思考とは逆のイメージ思考には誤りはない。イメージしたものは良き悪しきに関わらずそれ自体で存在なのである。だから、キリストは、悪しきことをイメージしただけで、既に災いであるといったのである。イメージ思考は、いわば精神言語の幼児言葉といえるものかもしれない。

 よいイメージ思考は霊我という霊的器官(マナス)を形作るといわれている。

 更にこれが進み、魂の精神言語理解力が、インスピレーションまで進むと、創造的になり、よいイメージしかなくなる。よいイメージ思考を生むものがインスピレーション思考であるからである。 

 インスピレーション思考は、生命霊という霊的器官(ブッティ)を形作るといわれている。

 人生では到達できない精神的言語の理解力は、インティションと呼ばれる。インティションはいわば、霊同士が以心伝心のように用いている、いわば高度な交信(情報伝達)である。

 人間の心魂は、このインテイション言語を活用するまでには進化しておらず、そのために、間接的な霊的交信の器官である脳をつくるという回り道をして肉体を得て、生死のある自由な人生を送り、体験しながら、徐々に、精神言語を学び理解していく、間接的な回り道の進化方式を選択したのだという。

 だが、とりあえず、人生においては、知識から良いものを選び、イメージとして発展させ、更に何回もの転生を行いインスピレーション思考の段階に進み、それも人生の体験を必要としない仏の一歩手前の菩薩までいきついて、最後の人生でそのインスピレーション思考を修めて、そして仏、覚醒者となり、はじめてインティション思考までいくつくわけだ!

 だから知識からインティションまでは遥かな道のりなのである。



 なぜならば、悪を救うことができる善こそがより大きな善であるからであるという。それには一旦、自由意志において、悪に堕ちないとわからないものであろう。そのために、人間には間違い得る知識が与えられたのだという。

 インティション思考は、別名、神的言語ともいわれる。これは、良き進化を遂げた人間が、進化の最終段階で獲得する、精神人間、霊的人間(アートマ)を形作るといわれている。このとき、人間は直接に、天使である神々から命を授けられるという。そして、最下層の神の一員に加わるのであるといわれている。

 しかし、途中で進化の道を自ら断念し堕落した者は、いわば、現代人でいう脳を奪われた生命として、獣の魂として、動物のように煩悩と欲望のなかに徘徊する悪霊のごときものになると、ヨハネの黙示録には書かれている。

 そのときその獣の額には666という刻印がなされるという。その獣は、2つの角をもつ、神秘学でいえば、これは精神分裂病のようなもので、自分のなかで、良き魂と悪しき魂が葛藤したまま、戦いの場を、自我のなかに持ち込む二重人格性の生物という意味だという。

 ロードオブリングという映画で、主人公に付きまとい指輪を奪う小悪魔のような存在が、これを髣髴とさせた!この小悪魔は常に自らのなかで格闘していた。






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Last updated  2006年02月23日 23時27分39秒
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