シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2006年12月11日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 神秘学により、古代アトランティス人をイメージすると、彼らはまだ霊視的意識を有し、このことは当時の生活環境、霧に満たされた大気と関連し、この環境では、事物は明確な輪郭の境界をもたず、色彩像、色彩の波が、入り乱れてうねるように浮かび上がってきて、それらを霊的に感知する魂の状態をもって、彼らに示されていたという。

 自分に近づいてくる(物的な)対象物の代わりに、アトランティス人は1つの光の形態を知覚していたという。

 青は愛、赤は熱情、怒りなどという具合に彼らは感知し、当時あらゆる人間の魂の力がこのような色彩で広がり、彼らを取り巻いていたという。もしこのような状態がずっと続いていたとしたら、人間は決して現在の肉体を獲得できなかったという。

 空気が水から解放され、対象が益々明白に現れてきて、現在のような境界を形成するようになったとき、人間の魂が新たなイメージを受容すべき時期が到来したという。そしてこのイメージに従って、魂は自らの肉体を形成したという。

 人間は、考えたり感じたりするものに従って、自らの肉体を形成するという。

 善きイメージから善き肉体が形成されるので、古代ギリシア人は、健全な肉体は健全な精神から形作られるといったわけである。

 このように、人間の魂は、アトランティスの水の風土から救い出されて、新たなポスト(後)アトランティスの空気の風土に移行したとき、肉体を今日の形に作り上げるために、人間の魂は、後に形成されるべき肉体に合った特定の長さ、幅、深さを備えるような1つの形態に囲まれる体験が必要であったという。

 この形態が、聖書に記述されたノアの箱舟によって実際に人間に与えられたという。

 神秘主義の気分がゴシック様式の大聖堂の形態から形成され、そのことから後世の顔貌が形成されたことを霊視者が確認できるように、古代アトランティス人の肉体は徐々に形成し直されたという。



 つまり、ノアの箱舟の寸法が、肉体にそのまま現れ、肉体の寸法が、ノアの箱舟の寸法の証となる。

 古代アトランティス時代の生活は、一種の水-海上生活であり、人々の大部分は水上の舟で生活し、次第に陸上での生活に慣れていったという。というのも、古代アトランティスは単に水を含んだ霧の大気に囲まれただけでなく、アトランティスの大部分は海に覆われていたからだという。人々は肉体を今日のようなものに作り上げることができるように、このような舟の内部で生活していたという。これがノアの箱舟の秘密であるという。

 アトランティス人の魂(アストラル体)はまだ、肉体に馴染んでおらず、そのエーテル体は、肉体よりせり出ていたので、霊視ができたわけである。舟のなかで暮らし、肉体に馴染んでいくにつれ、肉体のなかに入り、現代人のように、次第に、明瞭な外界の認識を得ることができたが、代わりに霊視を失ってしまったわけである。

 聖書から再び神秘学的な深い意味を読み取ることに通暁すれば、この古文献には、叡智と限りない崇高さの輝きが溢れていることがわかるという。人間の魂は、自らの皮膚(肉体)のなかに閉じ込められるイメージを得なければならなかったので、舟上で生活したという。このように秘儀参入者たちは、何千年にもわたって人間の育成に作用を及ぼし、宗教的古文献において出くわすものは、まさしく深く秘された真実から取り出されたものだという。

 これは、古代エジプト時代に、ファラオ(秘儀参入者)の下に、人々がピラミッドやミイラをつくったのも、魂の肉体への受肉による輪廻転生の能力を開発する目的があったことを意味し、現代でも通用する真実であり、現代環境が、将来の人間をつくるので、人工物に囲まれ、閉鎖的な環境を送る魂は、その後の転生に失望、もしくは生への希望の能力を開発できないものとなることが容易に想像しえるわけである。

 或いは、現代日本人の自殺願望は、前世での愛無き閉鎖的な環境に起因しているのかもしれない。現代の自然環境破壊問題は、将来の人類の滅亡にとっては非常に深刻な問題といえるだろう。

 聖書の第一章に見いだせる別のイメージ、今世紀の蛇のイメージは、ローマの地下納骨堂では様々な魚の徴として見られるという。この魚は古来、常に繰り返し図像として、キリスト教的ないしキリスト自身を意味するものとされる。

 これらの図像も霊的世界から与えられたものだという。この蛇と魚の象徴に次の真実が含まれているという。

 神秘学では、地球は人間と同様に様々な受肉を経てきたといわれ、地球は地球となる前には土星、太陽、月で、人間の肉体は様々な惑星状態において既に存在していたのだが、自我は地球上ではじめて人間に受け入れられたとされている。

 この地球がまだ最初の受肉状態、つまりまだ土星であったとき、当時はまだ岩石や表土のようなものは存在せず、人間の物質的肉体は存在してはいたが、非常に精妙なもので、それが徐々に濃密になって、ようやく現在の筋肉の形態となったという。

 今日の周囲の物質を観察すると、固体、液体、気体といった異なった状態があり、神秘学では全ての固体状物質が「土」と呼ばれ、「水」と称して全ての液体状の物質、「空気」と称して全ての気体状、ガス状のものを理解し表している。「火」すなわち「熱」はこれらの状態より精妙で、この「火」が実際、土、水、空気と比較できるものであり、ただこの3つよりももっと精妙な状態であることを意味するという。



 土星から太陽へと移ると、火に空気が加わり、太陽上で最も濃密な状態は空気であったという。一種の空気太陽だったという。太陽上で人間は空気存在であり、その時にエーテル体が注入され、空気存在の他には何もなかったという。

 これらの空気人間は空気のように「透過できる」存在なので、彼らを突き抜けていくことができ、この空気人間たちは、さながら現代の蜃気楼と比較することができるという。それほど彼らは軽くフワフワしていたという。無論、古い太陽上の空気は今日より濃密で、古い月上でようやく水の状態が生じ、この月上で生きるものは全て水の凝縮によって形成されたという。今日でも見ることのできるクラゲや軟体動物がこうした水-存在のイメージを与えてくれるという。当時の物質的肉体は全てこのような性質で、この種の肉体がアストラル体を自らの内に受容できたという。

 進化は段々と先へと続いてきたという。このように物事は、つまり人間と地球は、いわば運命共同体のように関わり合っているという。人間は自らの惑星に属しているのである。

 この惑星進化の意味を考察すると、土星上には物質(肉体)体の萌芽・原基がはじめて存在し、太陽でエーテル体が付加され、月ではアストラル体が付加されたが、月上では更に別のことも起こり、古い月が二つの天体、すなわち一種の精妙になった古い太陽と本来の古い月という2つに分離したという。当時、古い月上に止まっていた人間は、基本的に今日の人間よりずっと劣った存在で、その進化段階はずっと低次のものだったという。というのも、アストラル体はこの古い月上では荒れ狂う激情に溢れていたからで、ずっと後になって、地球と共に、自我が付加されてからようやくアストラル体の浄化が始まったという。

 そのためには更なる進化が必要で、月が再び太陽と合体し、古い月と太陽という2つの天体が再び1つになる必要があったという。分離した太陽上に生きていた高次の存在たち(エロヒム)は、彼らの進化を続けるためには、月から離れる必要があったという。けれども今度は、この月上に残された存在、そこで更に固化してしまった存在を救済せねばならなくなり、それで太陽は再び月と一体化する必要が生じたという。



 対して、太陽存在が、もし単独のままだったとすれば、最高のものとして魚の形態に到達することができたという。魚の形態は、人間よりずっと高度に進化した存在たちの外的な現れ(形態)だという。魚の集合魂は、実際今日でもとても高度なもので、外的な形態は魂とは全く異なったものだという。

 魚の集合魂が、高次なのは、魚が他の動物を生かすための餌になる自己犠牲を厭わない点で証明されるという。魚がいなければ、他の動物は食事にありつくことができなかったといえるだろう。

 古い月の存在たちを蛇よりも高める力は、太陽の存在たちからやってきて、この高次の存在たちの太陽状態の清澄さが魚の形態の中に表現されているという。それは古い太陽存在たちが獲得できる最高の物質的形態であるからだという。

 このようなわけで太陽の力の全てを地球に受容した太陽の英雄、キリストは、魚の徴(シルシ)によって象徴されるという。このような深い直観が秘教的キリスト教の魚の形態の意味にあり、魚の形態は秘教的キリスト教にとって、太陽の力、キリストの力の外的な表徴だという。確かに魚は外的には不完全な存在だが、魚はそれほど深く物質の中に入り込んでいないので、利己主義に満たされることが少なくてすむという。

 神秘学者にとって蛇の象徴は、古い月から進化した地球の象徴で、一方、魚は古い太陽の霊存在たちの象徴だという。固体的実質を備えた地球は、蛇の象徴にその最も深い存在、地球の固体存在を象徴化したという。水の実質として分離されたものは、魚の中に象徴として示され、神秘学者にとって魚は水から生まれたものとして考えられるという。

 魚は高次の太陽霊の存在であり、水(液体)の象徴、対して蛇は古い月から進化した地球の象徴で、固体、いわゆる土の象徴なのである。

 さて、それでは空気から生まれたもの、火から生まれたものとは何なのか。これは追求が困難な分野で、暗示的なことをまとめるだけしかできないという。

 地球がまさに土星状態から太陽状態へと進化して移行した当時は、人間は一種の空気人間で、今日の意味での死というものを人間はまだ知らずに、人間は自らを変態させていたという。人間がどのようにして今日のような死についての意識に行き着いたのかは、地球の進化と関わっているという。

 地球が土星状態から太陽状態へと進化していった時、人間の魂はまだ太陽を取り巻く気圏内で生きていたのだが、下方にも肉体として存在するものとも関わりを持っていたという。今日において、夜眠っている間、アストラル体は物質体から抜け出てはいても、物質体に属しているように、古い太陽と古い太陽上においても、アストラル体はそのような状態だったという。ただ、当時においては魂は決して物質(肉)体の中に入り込むことはなかったという。霊的な意識をもった1つの魂が特定の肉体に既に属してはいたが、外から肉体を管理していたという。

 これはさながら、まるでパソコンを通して、ネットを操る現代人のようであろう。もし、ネットのなかに、我々の存在が入り込んだら、ネットは現在の地球状態を表すものになり、ネットの死と共に死ぬことになる。





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Last updated  2006年12月11日 22時13分01秒
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