シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2007年12月05日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 感覚界の存在たち(生物)をよく知るには、生き生きとした活動のなかの観察が必要だが、これまで述べてきた精霊存在たち、つまり自然元素存在たち、感覚-物質の背後に、超感覚的に存在し、感覚-物質存在と同じく、或いは本質的に、感覚-物質存在よりも、高次の意味で、宇宙の全事象に参加する不可視の存在たちの場合にも、この観察が必要である。

 さて、宇宙は、この精霊存在たちにとって、感覚界の存在たちとは、異なって見える。というのも、感覚界の存在が持つような物質体(肉体)を、精霊存在たちは持っていないからである。

 精霊存在たちが、宇宙で理解すること、宇宙で知覚する全ては、例えば、人間の目に映るものとは、実際異なってみえる。人間は、例えば、地球のことを、その表面上を人間が歩きまわる天体と感じている。

 時折、この天体が、大気の経過(天気)により、地上が柔らかくなり(沼となり)、人間が、わずかに地中に沈むなら、人間は少々不愉快に感じる。人間は、大地を、堅固として、踏みしめるものとして感じ、沼に埋まり、地中に沈んだりしないものと感じたい。

 このような人間の感覚、地球への人間のこのような姿勢は、例えば、グノームには全く存在せず、グノームたちは地球の至る場所で沈み、グノームにとって地球という天体全体が、通過できる空洞である。

 グノームは地中の何処にでも入っていくことができ、岩石も金属も関係なく、本質を携えて歩きまわるというより、泳ぎまわり、何もグノームの行く手を阻む物は無い。

 人間の言語には、地球の内部でのこのグノームたちの逍遙(泳ぎまわること)を表現する語はない。ただ、グノームたちは、地の様々な成分についての内的な感性や、内的経験を持ち、金属鉱脈に沿って移動するときと、石灰岩層に沿って進むときとは、別様に感じる。

 とはいえ、グノームは内的な形で、地球という天体を感じ、グノームは、あらゆるものを突き抜けていく。グノームは本質的に、固体としての地球の存在を思い浮かべることさえなく、金の感情、水銀の感情、錫の感情、石英の感情などといった、様々な感情を、体験する空間が存在する、と思うだけである。

 この事も人間の言葉に無理に翻訳したものであり、グノームの言葉ではない。グノームの言葉は、遙かに具象的で、グノームたちは、その生涯に渡って本質的に、鉱脈の全て、地層の全てを繰り返し、繰り返し逍遥すること(泳ぎまわること)により、これまで述べてきたような、際立った知性を獲得する。



 地球を感じない代わり、グノームたちは月から来るイメージに対して、特別の天分を持つ。月は、グノームにとって、常に注意深く、様子を伺うべき対象である。この点でグノームたちは、(生まれつき、とまでは言えないが、これを表す言葉を見つけるのは困難)言わば、発生以来の神経衰弱患者である。

 我々人間にあっては病気といえる神経衰弱が、グノーム存在たちにとっては、本質的な生の要素である。神経衰弱は、グノームにおいては病気ではなく、自明のことである。この神経衰弱が、これまで述べてきた全てに対する、内的な敏感さを、グノームに与える。また、この神経衰弱が、月の様相の変化に対する内的な敏感さをも、グノームに与える。

 月の様相の変化を、グノームたちは異常な注意深さで、この内的な注意力が、グノームの姿さえ変化させるほどの注意深さで、月の変化を追いかける。従って、グノームの生存を追求すると、満月の場合と、新月の場合と、これらの中間の月相の場合では、実際、全く異なったイメージをもつ。

 満月のとき、グノームたちは不快になり、物質的な月光が、グノームには気に入らず、グノームはその存在感情全てを、外に向かって駆り立て、満月になると、いわば霊的な皮膚を張り巡らし、自らを覆い、体の周囲に存在感情を押しやる(まるで、狼男を彷彿とさせる)。

 だから、グノームのこのような事柄を霊視的に観れるなら、満月が輝くとき、グノームは甲冑を付けた、光を放つ小さな騎士のように見える。そのとき、グノームは霊的な甲冑のようなもので身を覆っているが、この甲冑は、不快な月光を避けるために、いわゆる皮膚を、外へと急きたてたものである。

 しかし、新月に近づくと、グノームは全く透明になり、不思議なことに、グノームの中には、キラキラと光を放つ色彩の戯れが見える。1つの宇宙全体が、グノームのなかに生起している様子が見える。それは丁度、人間の脳のなかを覗き込むときのようである、とでも表現したいが、ただし、これは単に脳の中の細胞組織を探す解剖学者の観点ではなく、そのなかで思考がキラキラと輝いているのを観るような、霊的な観点である。

 このように、新月のグノームたちは、内部に、思考の戯れが輝いている、透明で小さな人間のように見える。新月のときのグノームたちは極めて興味深い存在である。なぜなら、グノームの各々が、自らのうちに1つの宇宙全体を担うからで、次のように言える。

「(グノームの)宇宙のなかに、本質的な月の秘密が安らいでいる」、と。

 この月の秘密を解明すれば、非常に奇妙な結果に至る。

「月は現在、絶え間なく接近し(勿論、接近するといっても、月があたかも地球目指して突進してくるかのような粗雑な想像ではない)、月は実際、毎年、少しずつ近づく」、と、グノームは自らに言い聞かせている。

 そして、実際に月は毎年地球に少しずつ近づいている。



 グノームたちは、月が再度、地球と1つになる時点を、非常に緊張して待ち受け、全力を集中して、将来、月が地球と一体化する時点に備えている。というのも、その際、グノームたちは月の実質を用いて、地球を、全実質に応じて、徐々に宇宙へと分散させるからで、そのとき、地球の実質はなくなる運命にある。

 このような使命を、宇宙から定められていることで、これらコボルトたち、グノームたちは、自分たちを特に重要な存在と感じている。グノームたちは地球存在全体に渡り、極めて様々な経験を集め、そして、全地球実質が、宇宙に撒き散らされ(分散し)、木星紀へと進化していくときに、地球の構造のなかの良いものを保管し、更に一種の骨格として、木星に組み込む準備を行う。

 この地球進化の出来事を、グノームから見て取るときはじめて、この地球から、水が全て取り除かれたらどう見えるか、考えてみることができる。そのときの地球が、西半球では、全てが北から南へ、東半球では、全てが東から西へと方向付けられていることを知るだろう(プレートテクトニクス、つまり大陸移動説で有名)。

 つまり、地球から水を取り去ったなら、アメリカ大陸は、山地と海底にあるものを含み、共に、北から南へと延びる陸地として得られる。そして、ヨーロッパを眺めると、アルプス、カルパチアなどに沿って、東半球では、東から西への方向にある陸地が得られる。そのとき、地球のなかに十字構造のようなものを得る。



 この事が、地球から水を取り去ったとき、グノーム世界に関連して生じてくることである。

 この事により、グノームたちは、宇宙万有の全進化に対して、極めて興味深い関係を獲得する。グノームたちは、いわば常に、固体を、前の進化段階から、後の進化段階の固体へと運んでいる。

グノームは、進化における固体(土)構造の持続性の守護者である。

 このように、ある宇宙体から別の宇宙体へと、グノームたちは堅い構造を保持していく。超感覚的世界のこれら霊的存在たちに接近し、この存在たちの特殊な使命を研究するのは、極めて、興味あるものである。というのも、その研究によりはじめて、宇宙のなかの存在として出現する全てが、宇宙のあらゆる形成に際して共働している、という印象を得ることができるからである。





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Last updated  2007年12月05日 20時55分23秒
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