シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2008年06月06日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 最初の段階では、外的な印象が模倣される。次の段階は内的な音のイメージ、或いは象徴の創造である。しかし、喜びや嘆きのような内的な経験は、その性質上、外的対応物をもたない。この外的な存在と内的な経験の対応は、子供が話す事を学ぶときに観察できる。

 子供が、いかにある感情を1つの音に変化させるかを見ることができる。子供が、はじめ「マ」とか「パ」とか呼ぶとき、これは、ある感情の音への内的な変化に過ぎない。それは内的な表現に過ぎないが、子供が、自分を、そのように表現し、例えば母親がやって来るなら、子供は「マ」という音に変化した、その内的な喜びの感情が、いかに外的な出来事に対応しているかに気付く。

 勿論、子供は、この場合には母親がやって来るという対応が、どのように生じているかについて詮索することはない。内(精神)的な楽と苦の経験が、外的な印象と連合し、そのように、内から流れ出る感情が、外的な印象と1つになる。この事が言語活動の第三の過程である。

 だから、「言語は、外にある存在の、内的な模倣と同時に、人間の内的な経験に結びついた外的な存在に起源を有する」、といえる。

 それは無数に起こり、内的な表現の「マ」や「パ」が、「ママ」とか「パパ」という語に形成され、完成し、父親や母親が、その言葉に応えるとき、充足させられる過程である。人間が内的な表現の結果として、何かが起こるということに気付く度に、その内的な出来事の表現は、人間にとって、何か外的な存在と結びついたものになる。

 このような全ては、自我の参加無しに起こる。自我が、この活動を引き継ぐのは、もっと後の段階になってからである。このように、自我以前に存在していた力が、人間の言語能力の根底に、配置された中で働いていた。

 人間の言語は、既にその基礎が創造された後に、自我が取って代わった為、その後は自我に従って、自身を秩序づけるようになった。こうして、感覚体に結びついた表現は感覚魂に浸透され、エーテル体に結びついたイメージや象徴は、悟性魂に浸透される。人間は悟性魂の経験をもって、音を満たし、そして同様に、当初は模倣に過ぎない意識魂の経験により、それを満たす。

 このようなプロセス(過程)により、魂の内的な経験を表現する、我々の言語の領域が徐々に存在するようになった。

 この事が、言語に関して、我々人間の中には、自我以前に存在していたものが、その後、自我によって発達(進化)させられたということを、全く明白に理解しなければならない理由である。しかし同時に、言語が直接の自我を、つまり我々の中の精神的側面、すなわち我々の個性に密接に結びついた全てを表現すると主張もできない。



 言語霊は、エーテル体の中で象徴的に働き、肉体の中で模倣的に働く。そして、この事は、その感覚魂の中での、創造的な活動とリンクしている。そして、その活動によって、音が内的生活の表現になるような方法で、そこから内的経験を押し出す。

 要するに、言語は今日見られるような意識的自我に従って発達したのではない。意識的自我により言語は発達(進化)したのではなく、そもそも言語の発達(進化)を何かと比較するなら、それはただ芸術的創造に比せられるだけである。

 正に、芸術家の模倣が、現実の対応を要求できないように、言語による表現が意図される対象の、そのままのコピーを要求することはできない。言語は絵画に似た方法で、つまり、芸術家が、彼なりに外的な現実を模倣するのに似た方法で、外界を模倣するだけなのである。

 人間が今日あるような形で、自意識を持った存在になる以前には、一人の芸術家が活動的な言語霊として、人間の内で働いていた。そして、人間の自我は、以前その芸術家が働いていた場所に納められている。どちらかというと、この事はイメージの形で述べているが、この言語の分野においては、真実を表現している。





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Last updated  2008年06月06日 21時02分02秒
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