シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2009年10月06日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 キリストが肉体の眼にも見えるようになるために、特に準備された人間の体(イエス)で、キリストが地上において必然的に3年間生きたという事実が、人類に対して、いかに大きな進歩を与えたのかを、これまで述べてきた人智学の内容から悟るだろう。

 (シュタイナーは、イエス=キリストを、太陽霊のキリストと、人間イエスが、いわば合体した存在としている。ヨハネの洗礼において、「霊魂だけの」太陽霊キリストが、イエスの肉体に降臨し、その際、イエスの霊魂は天に召されたという。だから、イエス=キリストとしては、ヨハネの洗礼から、十字架刑の3年間地上で生き、その後は、エーテル体の形で活動していると言っている。)

 この3年間に起きた出来事を通して、人間たちはエーテル体で活動するキリストを眺められるように成熟した。エーテル体でのキリストは、パレスチナの肉体でのキリスト同様に、影響力をもって地球の活動に入り込んでいる。

 もし人間が曇りのない諸感覚で、そのような出来事を観察するなら、物質世界の内部を動き回るエーテル体が存在することを知るだろう。そして人間たちは、その存在だけが人間の物質(肉)体が働くように、物質世界で働ける唯一のエーテル体であると知るだろう。

 それは次の点のみ肉体と異なる。すなわち、キリストのエーテル体は、同時に2つの場所や、3つの場所や、更に百も千もの場所に、存在できるという点で、人間の肉体とは異なる。それはエーテル形態でのみ可能である。物質形態では同時存立は不可能である。

 (キリストだけがいわゆる分身の術を使えるという。そもそも、分身の術はエーテル体のことを意味する。つまり、霊能者だけが感じ取れるので、霊能者でない人には、分身の術はみえずに、影響も受けない。)

 この更なる進化を通して、人間において成就されることは、既に言及した2極、つまり知性の極と道徳性の極が益々一つになっていくということである。それらは統一体として融合するだろう。統一体が生じるのは、次の千年紀の進化行程で、人類が、エーテルのキリストを、次第に世界に観察できるようになるからである。

 日常の人生においても、霊界からの善なる存在の直接的な働きによって、人間は次第に浸透されるだろう。現在、意志は昼に眠り、思考を通して、間接的にしか、知性や道徳に影響できないのに対して、次の千年紀の進化行程で、キリストの保護の下、いまから人智学徒において働いている道徳性を通して、睡眠時以外の日常の状態における人間の行為も、直接的に善を生産できるようになるだろう。

 徳が教授できるようになるという、ソクラテスの夢は、将来実現するだろう。知性が、この教えによって刺激活性化されるだけでなく、この教えを通して道徳的衝動が広く伝播されることが地上で次第に可能になるだろう。



 説教によっては、道徳は伝播されないからである。道徳の原理を認識しながらも、それを守らないでいることが可能である。それは大抵の人々に、次のようなパウロの言葉があてはまることでわかる。

「霊は望むが、肉は弱い。」

 それは、キリストの姿から流れる道徳の火によって、変わるだろう。そのことを通して、地上における道徳衝動の必要性が、人間にとって、次第に明らかになるだろう。

 人間は、道徳性が、地球に必須であると益々痛感すると同時に、地球を変容させるだろう。将来においては、不道徳であることは、不道徳な誘惑を受け取る人々や、その方向に煽られる人々、或いは邪悪なデーモンや、アーリマン的、アスラ的勢力に取り憑かれる人々、そして、その憑依を求める人々にだけ可能となるだろう。

 (ヨハネの黙示録では、将来、人間は善人と悪人とに大別され、ハルマゲドンが起こると述べられているが、その際に、悪からの善への転化、マヌの善導への教えが重要になるといわれている。)

 これが地球の未来の状態である。次第に道徳を説き、同時に道徳的基盤を提供するに足る充分な数の人がいるようになるだろう。しかし、自分の自由な決定によって悪の勢力に身を委ね、過剰な悪が、善なる人間に唾するのを可能にする人もいるだろう。誰もが道徳を守るように強制はされないからである。それは各個人の自由意志に委ねられるだろう。

 それから、地球が、東洋のオカルティズム、東洋の神秘主義の偉大な定義にだけ描かれている状態に移行する時が来るだろう。その時、道徳的な大気(雰囲気)が、相当な強さをもつようになるだろう。何千年も前から東洋の神秘主義は、やがて来る、この瞬間について語ってきた。

 また、ゴータマ仏陀の出現以来、東洋では、地球が「道徳のエーテルの大気」に浸かった未来の状態について特に強く語ってきた。太古のリシ(聖仙)の時代から、この道徳的衝動が、ヴィシュヴァ・カルマン(毘首羯磨)、或いはゾロアスター(ツァラトゥストラ)が告知したように、アフラ・マズダー(太陽霊キリスト)が地球に来るということが、東洋の神秘主義の大きな希望だった。

 このように東洋の神秘主義は、この道徳的衝動、いわゆる道徳的大気が、キリストと呼ぶ存在から地球に来ることを予見していた。東洋の神秘主義の希望は、キリストに対してだった。

 (病気の話から、なぜにキリストの話になるのか、不思議に思う方もいるでしょうが、要するに、道徳性を開発しないと、病気に罹るということを言いたいのです。人間は道徳をもって生まれた存在なので、道徳に則って生きれば、神のような存在に進化できるわけです。

 人間は、神である道徳の子なのです。節度を保って、道徳的に生活するなら、健康でいられるわけで、わざわざ、キリストを持ち出すまでもないですが、人間は十戒の原則に従って生きれば、あなたも神になれます。ほら、十戒を体現したイエス=キリストをみなさいというわけです。しかし、人間の自由は認めるから、自分が納得するまでおやんなさい、ということなのでしょうね。)





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Last updated  2009年10月07日 22時59分15秒
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