シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2009年11月12日
XML
カテゴリ: 神秘体験空間
 記号や象徴のなかで、古今の秘教学徒から、最も意味深長なものとして認められてきたのは、人間という存在である。

 人間は、ミクロコスモス、小宇宙と呼ばれてきたが、まさにその通りである。人間を詳細に綿密に知るようになると、人間のなかに人間の外の自然の中に広がっている全てが含まれていることが次第に明らかになってくる。

 この事実を理解するには、はじめは困難だが、この事実について思考を深めれば、人間のなかに、自然全てからとった一種のエキスというか、あらゆる実質と力の抽出物を発見できる。例えば、どのような植物でも、その本質という点に関して研究し、充分に深く探求できれば、人間の有機体組織の中に、食傷された形であっても、それと同じ本質が含まれていることがわかる。

 更に、外界の動物を研究すると、人間の有機体組織の中に、動物の本質に従って、取り込まれているものを指摘できる。

 この事実を理解するには、勿論、宇宙の進化を秘教学的観点からの考察が必要で、例えば、秘教学徒が、もし外界の自然の中にライオンが存在しなければ、人間は決して今日のような性質の心臓を持つことはなかったという事実を知っている。

ライオンの特質が、人間のいまの心臓をつくった。

 まだライオンが存在しなかった時代へと遡ってみると、最古の存在である人間は、その当時にも存在していたが、当時の人間は、現在とは全く別様に形成された心臓を持っていた。勿論、自然の中には、至る処に、必ず明白ではない関連がある。遥か太古の時代、かつて人間が、自らの心臓を今日の形態へと発達させた時、ライオンが生じた。人間とライオンは同じ力から形成された。

 それは、あたかもライオンの本質を抽出し、神技により、ライオンの本質から人間の心臓を形成したかのようであった。秘教学徒にとっては、人間の心臓にライオンの性質があることは真実である。このような動物の存在が、人体内の1つの有機体組織の中に置かれる時、その存在が外界で独立状態にある時とは全く別の作用を及ぼすことに注目しなければならない。



 パラケルススは、人間と自然のこのような関係を示すために、大変見事な以下のような比喩を用いた。

「大自然の個々の存在は文字であるが、人間はその文字から組み立てられた言葉である。」

 外には大いなる宇宙-マクロコスモス、人間のなかには小なる宇宙-ミクロコスモスがある。外界では全てが、人間とは異なり、切り離されて、本来の性質をもって存在し、人間のなかでは他器官と共に織りなされたハーモニー(調和)によって規定されている。まさしくこのために、人間を生き生きと描くことで、人間の中に全宇宙の進化を観照できる。

 人間を一部とする、この宇宙との関連における人間の進化像を、ヨハネの黙示録にある7つの象徴の封印の中に見てとれる。

〔第1の封印は、白い衣を纏った人物を示し、その両足は溶けた金属や青銅のようで、口からは炎の剣が突き出ていて、その人物の右側には7つの惑星(土星、太陽、月、火星、水星、木星、金星)の記号で取り囲まれている。〕

1の封印.jpg

 ヨハネの黙示録を知る人は、黙示録の中に、この像とかなり一致する記述が見られることを思い出すだろう(ヨハネの黙示録第1章第13節から第16節)。というのも、ヨハネは秘儀参入者であったからで、つまり、この封印は、人類全体の理念を提示している。

 人間の進化を遡っていくと、人間がまだ不完全な段階にある時代に到達し、例えば、そのときの人間は、今日両肩の上に乗せている頭部をまだもたなかった。当時の人間は現代からみれば、グロテスクにみえ、つまり、現代の頭部は段々と、ゆっくりと発達してきたもので、更にこれからも進化していく。

 今日、人体にはいわば終結に達した器官もあり、また、いまは未完成で、これから自ら作り変えていく器官もある。特に、喉頭は将来、力強い可能性を有している器官で、その将来性は、心臓とも関連している。今日の人間の喉頭は、ようやくその進化の始まりにあって、将来、霊的なものに作り変えられ、霊的な生殖器官となっていく。今日の人間が喉頭を使って行うことを明らかにすれば、この神秘についてのイメージが得られる。

 例えば、人間が話すと、言葉として伝わり聞こえる。この響きが、空気を満たし、周囲の空気中に一種の振動が生じることで、言葉が、それを聞く相手の耳に伝達され、ある単語、例えば「宇宙」という語を発音すると、空気の波が振動する。秘教学では、この事実を、いわば言葉の受肉(物質化)というべき現象であると説いている。

 秘教学では、今日、人間が作り出すものを、「鉱物界での創造」と呼んでいる。空気の振動は、いわば、鉱物(物質)的な振動で、喉頭を通じて、人間は環境に鉱物(物質)的に働きかけ、影響を及ぼしている。なぜなら、鉱物(物質)も波動(振動)から形成されるからである。

 人間は、将来、この鉱物的創造を超えて、自らを高め、いつか植物にも働きかけることが可能になると預言されている。そのとき、人間は、鉱物的な振動だけでなく、植物的な振動をも引き起こすことが可能になるだろう。



 今日、人間は、魂の内容を言葉によって表出することしかできないが、最高の段階に進化した時には自分自身をそっくりそのまま言葉により表出できるようになるだろう。人間が将来、自身の存在を語って出現させるように、人類の先駆者である神々は、今日、人間の周囲に存在する全てを言葉により表出した器官を備え、全ての人間、全ての動物、そして、その他全てを話すことで生み出した。

 全て言葉の文字通りの意味で、人間の一人一人が、神々により発せられた言葉である。秘教学ではその霊的器官を「霊人」と呼んでいる。これは聖書にある神はロゴス(言葉を生じる器官)であり、言葉により万物を創造したという意味である。

「太初に言葉があった。そして言葉は神のもとにあった。言葉は神であった。」(ヨハネ福音書冒頭)

 これは、思想的な意味を、哲学的に述べたものではなく、全く文字通りに行われた原初の神々の創造の事実を、ヨハネが書き記したものなのである。

 そして、終わりにも言葉があるだろう。「言葉」の実現が創造であり、人間が未来に生み出す存在は、現在の言葉という存在が具現化したものである。しかし、その時には、もはや人間は今日のような物質的形態ではなく、かつて人間が土星上で存在したような形態、つまり火の実質にまで進歩しているだろう。



 『これを量子場の理論で用いられる、波動関数の変換の数式のδx=1+△xで表すと、先のピタゴラス的な1を分割していくやり方で表わせば、δx(1、△x)となる。
先の波動関数の式において、無限小で、δx=△xならば、

 δx=δx(1、△x)=δx(1、δx(1、△x))=δx(1、δx(1、δx(1、△x)))=…

 と波動のフラクタル構造が現れてくる。
 またキリスト教的な三位一体で表わせば、

 言葉の受肉(言葉の発音、空気中の波動)=聖霊(父、子)

 言葉の受肉=空気中の波動という波動変換で、同等ならば、聖霊=子となり、

 聖霊=聖霊(父、子)=聖霊(父、聖霊(父、子))=聖霊(父、聖霊(父、聖霊(父、子)))=…

 という言葉の波動のフラクタル構造が表れてくる。』

 今日の全てを、宇宙の中に言葉で出現させた存在は、人間の偉大な模範であり見本である。この存在は、宇宙に声を響かせ、土星を生み、更に、太陽、月、地球、火星、水星、木星、金星を出現させた。ヨハネの黙示録の封印のなかの7つの惑星は、この事実を示し、この7つの惑星が暗示する記号は、人間がどの程度まで進化できる存在なのかを表す。

 人間が最高に進化した最後に、この惑星(地球)は火の実質の中に再び現れ、人間は、この火の実質の中で創造的に話せるようになるだろう。この事実が、ヨハネの黙示録の封印の口から突き出ている炎の剣の意味である。全ては火の状態になり、従って、両足は、溶けた青銅(鉱物)になる。このように見事に印象深く、進化の意味が、この第1の封印の記号(しるし)に表されている。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009年11月12日 16時57分29秒
コメント(0) | コメントを書く
[神秘体験空間] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: