シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年08月24日
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カテゴリ: 神秘体験空間
第6講
秘儀参入への認識、覚醒意識と夢の意識


 これまで人間の魂の力から発達する様々な意識状態に関して述べてきた。秘儀参入への認識は、現代人の世界認識が、これらの様々な意識状態に由来する、という事実に依存している。

 第6講は、人間の世界に対する関係が、どのようにして、これらの様々な意識状態によって決定されるかを確かめてみる。

 最初に、1つの意識レベル、いわゆる現代人の日々の覚醒意識が、日常生活にとって最も相応しいものであることを考えてみる。

 これからの時代において、この通常の覚醒意識に加えて、更に2つの意識状態を発達させる可能性があるが、さしあたり、それらの意識は、現代人の当面の目標である、知識の獲得という直接的な目的に対して有効な判断力を提供することはできない。

 更に発達させる意識の1つは、人間が、その中で日々の生活での経験を回顧したり、精神的存在の生活に関する微かな暗示を受ける夢の意識状態である。

 しかし、通常の夢の生活の中では、これらの経験や暗示は、過度に歪められ、互いに相関しないグロテスクなイメージや象徴が、あまりにも多く混じり込んでいるため、夢の意識状態からは何も学べないでいる。



「人間は、通常の覚醒生活において、科学の研究対象でもあり、感覚により知覚可能な肉体、すなわち物質体をもっている。これは人間の成立における第1の構成体であり、誰もがよく理解していると想像しているが、後で見ていくように、実際には、今日最も理解されていないものである。

 第2の構成体はエーテル体だが、これについては著書、特に『神智学』の中で詳細に記述した。エーテル体、もしくは形成力体はデリケート(微細)な組織であり、通常の視覚で見ることはできない。


エーテル体を知覚できるのは、死者を死後数年にわたって追跡できる第1の意識状態を発達させた人だけである。エーテル体は、全体的に、組織が独立した物質(肉)体に比べて、密接に宇宙に結びついている。

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人間を成り立たせる第3の構成体は(古い表現に拘れば)アストラル体と呼ばれる。アストラル体は、感覚には知覚不能な組織で、エーテル体と同じようには知覚できない。

もし、今日、外界の知覚に用いている認識力をもって、或いは死者と接触する第1の超感覚的意識による洞察力をもって、アストラル体の知覚を試みても、アストラル体が位置する場所に見つけられるのは、空虚、或いは真空でしかない。

要するに、人間は感覚により知覚可能な物質(肉)体、既に示されたような形で行う意識集中や瞑想を通して発達可能な力に基づくイマジネーション(霊視力)により知覚できるエーテル体をもっている。

けれども、これらの力をかりてアストラル体を知覚しようとしても、遭遇するのは虚無、何もない空間だけである。

この虚無を、内容で満たすには、以前述べた『空になった意識』を達成する必要がある。すなわち、感覚からくるイメ-ジを忘れ去り、思考や記憶が沈黙させられても、なお、その存在を意識するという方法で、十全たる覚醒意識もって、その世界に直面しなければならない。

そのとき、この虚無の中に、人間の第1の精神的な乗り物、すなわち人間のアストラル体がある、ということを知る。

人間という組織を構成するものには、更に自我がある。自我を知覚するには、空の意識を段々と発達させなければならない。

睡眠中、夢を見るとき、肉体とエーテル体は、精神世界に滞在するアストラル体と自我から分離している。もし、人間が、アストラル体と自我だけの存在だったら、現代人のような通常の覚醒意識を知覚できない。

人間が、周囲の物質世界から、覚醒意識を用いて、外的なイメージを知覚できるのは、肉体に眼や耳を付与されているからである。現在の人間の進化段階においては、肉体と異なり、通常の覚醒意識の生活では、アストラル体や自我は、眼や耳のような感覚器官を付与されていない。

従って、人間が、肉体とエーテル体から出て睡眠中の夢の状態に入るとき、物質世界において、眼や耳という感覚器官を取り去られた肉体と同じように、周囲が暗くなり、何も聞こえなくなる。

しかし、アストラル体や自我が、いつまでも感覚器官を持つことなく、すなわち、眼や耳という感覚器官のない魂に留まるように意図されたわけではない。著書の中で述べたような精神的な訓練を通して、精神的な感覚器官を、アストラル体や自我の中に目覚めさせることができる。

従って、秘儀参入に伴う洞察を通して、精神世界を覗き見れるようになる。そのとき、人間は、肉体とエーテル体から離れ、肉体やエーテル体の中で物質や、ある意味、エーテル的存在を知覚するのと同じように、精神的な存在を知覚する。このような洞察を達成する人が、そのとき、秘儀参入を達成する。」





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Last updated  2010年08月31日 16時51分47秒
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