シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年02月02日
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カテゴリ: 神秘体験空間


 現在のキリスト衝動


 最近も、はっきりと述べたが、地球の未来、特に人間の未来は、自ずと下降線を辿っていく。人類も地球も、本質的には頽廃している。

 地殻が既に破滅の過程の中にあることは、誠意ある地質学者なら承認せざるを得ない。しかし現在は、特に人類そのものが、物質力を通して破滅の過程を辿っている。

 従って、頽廃に抗して働く霊的な衝動を真剣に生かそうとしなければならない。人智学徒が、はっきりと意識すべき事実は、地球の進化の最盛期は既に過ぎ去ってしまった、ということである。

 地球を更に進化させようとするのなら、益々真剣に霊的な内容を受け入れようとしなければならない。

 そのような現在の状況における、非常に深刻な事態は、人類をとりまいて、特定の霊的存在たちが働いている、という事実である。15世紀中葉以降、この存在たちは益々力を強めてきた。

 先ず、人間の意識の深淵に働く意志と非常によく似た衝動の力を強めた。現代人の生活の中に非常に強力に働いている、この目に見えぬ存在たちは、日常の意識にとっては、無意識的にしか働かぬ人間の意志力とよく似ている。

 この問題は決定的に重要である。1914年の今度の戦争が勃発したとき、この問題を特別強烈に意識した。その時までに生じた歴史上の事実を考えたら、不可能としか思わないような事件がヨーロッパ社会に襲いかかったのは、一体、何故だったのか? と問いかけざるを得なかった。

 1914年の大戦開始を決定づける事件には、ヨーロッパのたった30人から40人の人々しか関わっていなかった。そして、この人々の大半の精神状態は大変混乱し、曇ったものだった。1914年の7月末から8月末にかけて、ドイツで最重要な決断がなされたとき、その決定を下した人間の意識はすっかり曇らされていた。



 一体この存在たちは何ものなのか?

 ミカエルと龍との戦いは、本質的には、人間の知性、もしくは理性の中で行われる。ミカエルはその敵の群を地獄へ追い落とすのではなく、人間の頭の中に追い込む。

 従って、人間の魂の中に、ルシファー衝動が生き続ける。既に述べたように、今日の人間の知性は、本質的に、ルシファー衝動そのものなのである。

 (神の子というよりも、悪魔の子に近い。進化的にいえば、666までが、悪魔の子で、悪魔の子を知った後で、777に意志するとき、神の子となるといえる。

 つまり、自分のなかの悪に気づき、その悪を善に転化し、克服する勇気が必要である。人間誰しも自分には甘く、身内には甘い。しかし、この甘さを克服しない限りは、悪の子を脱することもできない。)

 そして、ミカエルの行為とは、人間理性の曇りをとり去ることなのである。そこで先に述べた意志に似た存在たちだが、この悪の存在は、本来人間よりも低次の存在である。

 ミカエルにより追い落とされた龍たちが上から降りてきて、人間のイメージ形成能力にとりつくとすれば、この悪の存在たちは下から昇ってきて、人間の意志力にとりつく。それはアーリマンの国からやってきた存在者たちである。

 アーリマン(魔王)の手下たちが今述べた暗い意識を通路として働いている。

 今日、人間として、以上の事実を見過ごすことは許されない。そして、この事実とキリスト衝動の必要性を根本的に認識することとは、不可分の関係にある。

 一体、キリスト衝動がどこに働いていないのか、先ず、その事実を認識しなければならない。既に述べたように、キリスト衝動は意識の(魂の)中間層である心情に働きかけている。

 従って、アーリマンの働きは、人間が本当に自らにキリスト衝動を作用させれば、この中間層には下から働きかけてくることができない。



 キリスト-ルシファー-アーリマンの三位一体を知ることができなければ、今日の世界状況は決して理解できない。

 (ルシファーがテーゼ、アーリマンがアンチテーゼ、そして、キリストが、ジンテーゼであろう。完全体キリストには、ルシファーが欠けても、アーリマンが欠けても、ダメで、全てが必要なのである。

 一方の頬を「ルシファー」により打たれたなら、他方の頬を「アーリマン」に差し出しなさい。そのとき、キリストの均衡が生じる。)





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Last updated  2011年02月12日 13時06分34秒
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